恋姫なんやかんやあって その3
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沙和「……」チラ

 

生徒A「あ、沙和っちじゃん!どったの?」

 

沙和「Aちゃんって柔道部だったよね?今日休みって聞いたの」

 

生徒A「そうだよー……あ、凪ちゃんならあそこだよー」

 

沙和「……」

 

 

 

凪「参考書ありがとう亞莎殿、すごく分かりやすかった」

 

亞莎「いえお力になれて何よりです」

 

凪「よっと」

 

亞莎「あれ、どこか行かれるんですか?」

 

凪「はい、これから自主練に……気が使えなくなってからどうにも力の使い方が荒くなってしまって……今日はありがとうございます」

 

亞莎「はい、頑張ってくださいね」

 

凪「はい」

 

 

 

生徒A「凪ちゃん自主練行くの?」

 

凪「あぁ、練習相手に……」

 

生徒A「むりむりむり!!」

 

凪「そうか……残念だ」

 

生徒A「そういえば……あれ?」

 

凪「どうした?」

 

生徒A「いや、さっきまで沙和ちゃんが……」

 

凪「沙和が…?」

 

 

 

〜〜機工化学研究部〜〜

 

 

真桜「アカン!アカン!!アカン!!!」

 

部員A「な、なんでですか!十分すごいじゃないですか!」

 

部員B「そうっすよ!高校生でこの小型ロボットですよ!?」

 

真桜「あほか!大学で見たのはこんな雑なしろもんやない!顔識別機能もあったし学習機能もあった!!」

 

部員A「む、無茶言わないでくださいよ!そんなの作ろうとしたら今の部費が何倍あったって足りませんって!」

 

部員B「そもそも知識がまるで足りませんよ!」

 

真桜「ちぃ……こんなことならやっぱり工学系の高校に行くべきやったか……」

 

真桜「……いや、関係あらへん……とにかく三年間知識を蓄えて、工学系の大学に行って……」

 

真桜「回路理論、電子工学、化学……必要な知識を数えたらキリがあらへん……」

 

真桜「進学までに成果を残して、すぐにでも大学で研究に携われるだけの知名度が……」

 

顧問「こらぁ!真桜!また勝手に生徒会に部費の増額申請しやがったな!」

 

真桜「やかましい!まだ足りひんわ!もっかい行くで!」

 

顧問「やめろぉ!」

 

沙和「……」タタッ

 

真桜「ん?今……」

 

 

 

〜〜ファッション街〜〜

 

 

沙和「……」

 

桃香「さ〜わ〜ちゃん!」

 

沙和「と、桃香さま?」

 

桃香「も〜、さま付けはいいって皆に言ってるのに〜」

 

沙和「びっくりしたの……」

 

桃香「ごめんね、驚かせちゃったかな?」

 

沙和「大丈夫なの……」

 

桃香「……ねぇ沙和ちゃん、今暇?」

 

沙和「?……時間はあるけど」

 

桃香「一緒に服選んでもらっていいかな?今日愛紗ちゃんとお買い物する予定だったんだけど、愛紗ちゃん風紀委員のお仕事入っちゃって」

 

桃香「迷惑……かな?」

 

沙和「……そんなこと……ないの!そういうことなら沙和にまかせて欲しいの!」

 

桃香「じゃあお願いしちゃおっかな」

 

 

 

桃香「みてみて〜沙和ちゃん!シャキーン!」

 

沙和「あははっ!桃香さまデニム全然似合わないの〜!」

 

桃香「そうかなー、かっこいいかと思ったのに…」

 

沙和「そういうのは愛紗や春蘭さまの領分なの、桃香さまはあっちの……」

 

 

 

桃香「ん〜〜!クレープおいし〜〜!」

 

沙和「ん〜、沙和もイチゴ入ってるのにすればよかったの……」

 

桃香「沙和ちゃんも一口食べる?」

 

沙和「いいの!?」

 

桃香「いいよー、そのかわりチョコバナナも一口ちょうだい」

 

 

 

沙和「え……桃香さま化粧用品これしか使ってないの!?」

 

桃香「え……おかしいかな?」

 

沙和「少ないの!あと化粧落としはもっとちゃんとしたの使わないと残って肌に悪いの!」

 

桃香「アイシャドウ……グロス……ほ、ほら、あんまりいろいろ付けちゃうと愛紗ちゃんに怒られるし……」

 

沙和「問答無用なの!」

 

桃香「あ〜〜れ〜〜……」

 

 

 

数時間後

 

桃香「はっ!もうこんな時間!そろそろ帰らないと紫苑さんに怒られちゃう!」

 

沙和「もうそんなに経ったの……」

 

桃香「今日はありがとね、沙和ちゃん!」

 

沙和「こちらこそ楽しかったの!」

 

桃香「よかった、今日あったとき沙和ちゃんすごく落ち込んでるように見えたから……」

 

沙和「あ……」

 

桃香「私、華琳さんみたいに頭良くないし、なにがあったとか、どうしたらいいかとか、よくわからないから……」

 

桃香「頼りにはならないかもしれないけど、それでも沙和ちゃんには元気なってほしかったの」

 

沙和「そう、だったの……」

 

桃香「お話し、聞いても……いいかな?」

 

沙和「」コクッ

 

 

 

〜〜公園〜〜

 

凪ちゃんも真桜ちゃんも、こっちに来てからすっごく楽しそうなの。

学校に編入する前の半年の間に、凪ちゃんや真桜ちゃんといろんなとこ遊びに行ったりして

いろんな新しいこと、楽しいこと、見たり知ったりして

そして凪ちゃんは警察官や自衛官に興味を持つようになって、苦手なはずの勉強を頑張るようになったの

真桜ちゃんもこの世界の技術の広さを知って、やりたい事、勉強したい事がいっぱいでてきた……

私も例外じゃないの、素敵なファッションや綺麗なものがいっぱいあって、私もこの世界の中に飛び込みたいって思ったの

そのために美術部や先生に相談したりして、ここや他の街で研究してたりして……

でも寂しくなって、凪ちゃんも真桜ちゃんも誘ってみようかなって思ったらすごく忙しそうで……

 

 

沙和「本当は私は遊んでるだけなんじゃないかって……頑張ってるふりして、二人に見合う友達でいようって自分に嘘ついてるだけなんじゃないかって……!」

 

沙和「そう思ったら……二人を誘うのも辛くって……」

 

沙和「う……ぁ……」

 

桃香「沙和ちゃん……」ギュッ

 

沙和「ぁぁ……うぁぁぁ……」

 

桃香「そんなことないよ……」

 

桃香「私、今日沙和ちゃんといてすごいって思ったもん」

 

桃香「こっちに来てから忙しくて、いままでどんな服が似合うとか全部店員さん任せだったのに」

 

桃香「沙和ちゃんいろんなこと知ってたもん、いっぱい勉強してた証拠だよ」

 

沙和「っ……そんな……こと」

 

桃香「あるんだよ?化粧品のことも、遊んでるだけじゃあんな難しいこと分からないよ」

 

桃香「それに……」

 

 

凪「はぁ……はぁ……沙和!」

 

真桜「おった!」

 

 

沙和「え……」

 

凪「沙和!泣いてるのか!?」

 

真桜「学校でなんかあったんか!?」

 

沙和「なんで……」

 

凪「沙和が呼んでるって聞いて」

 

真桜「うちもさっき走っていくの見えたから……」

 

真桜「そしたらなんやめっちゃ気になって!」

 

凪「いじめでもあったか!だとしたら私が!」

 

沙和「ち、違うの違うの!そういうのじゃ…」

 

真桜「ほんまか!?」

 

沙和「……ぐすっ……」

 

凪「沙和?」

 

沙和「ごめんね……なんか……また涙出てきて……」

 

凪「桃香さま……一緒にいてくださったんですか?」

 

桃香「私は大したことしてないよー、お話しを聞いてただけだから」

 

凪「?……お話し、ですか?」

 

沙和「凪ちゃん……真桜ちゃん……一緒にご飯食べていい?……」

 

真桜「な、なんや急に……断る理由あらへんやん、だっていつも……いつも……あれ」

 

凪「最後に食べたの……いつだ……」

 

真桜「最近、一人籠って食ったりで……バラバラやったわ」

 

凪「自分もだ、部活とか勉強で頭がいっぱいだった……」

 

真桜「三人で遊んだのもいつやったか……」

 

凪「沙和、すまない、きっと私たちが知らない所で傷つけてしまってたみたいだ……」

 

真桜「何度か部室に顔、出しとったはずなのにな……気づかんかった……」

 

沙和「ううん……二人は悪くないの……」

 

凪「……皆で鍋、食べよう。あと、どこか遊びに行こう」

 

真桜「せやな、沙和泣かしたん、うちらのせいやったみたいやし……」

 

沙和「……お肉……たくさん食べるの……」

 

真桜「ははっ、目ぇ真っ赤にしてなに言っとんねん!」

 

凪「なら、スーパー寄って行こうか」

 

沙和「……うん!」

 

 

 

桃香「(……そうだよ沙和ちゃん、辛いとき、離れても友達はちゃんと駆けつけてくれる、辛い時だからこそ一緒にいてくれるんだから)」

 

 

 

 

 

凪「あ、桃香さまも一緒に食べにこられますか?」

 

桃香「いいの?愛紗ちゃんと鈴々ちゃん誘っていいかな?」

 

沙和「大丈夫なの!一緒に食べよ!」

 

真桜「あぁ、せやと具材結構な量いるでぇ」

 

凪「厨房から大きめの土鍋借りないとな」

 

桃香「それで、誰が作るの?」

 

 

 

凪「僭越ながら自分が作りましょう!」

 

 

 

まだ残暑の残る、秋の出来事

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その2と同じ年、少し後のお話し
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