魔法少女リリカルなのは〜光との邂逅〜 第1話
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なのはと五代が出会ってから4年の月日が流れた

なのはは普通の女の子として成長し、今は友人のアリサ・バニングス、

月村すずかと共に充実した学校生活を送っていた

一方の五代はと言うと、未確認生命体『グロンギ』の覚醒と共に

仮面ライダークウガとなり、多くの戦いを勝ち抜いた

そしてグロンギの王とも呼べる『ン・ダグバ・ゼバ』との決戦の後、

共に戦った友人たちの元を離れ、再び世界を旅していた

そして久しぶりに五代が日本に帰国した際、彼は『それ』を感じた

五代「ん〜やっぱ日本はいいなぁ......ん?」

それは不意に五代の脳に刺激として入って来た

  『何だこれ?何か不思議な力を感じる...グロンギじゃない。

   でも、この方向って確か...海鳴市!なのはちゃん達の家!』

  「...行かなきゃ。」

そう思い五代は今の自分の愛馬『ビートチェイサー2000』に跨った

  「待っててね、なのはちゃん、今行くから。」

そうして五代は日の暮れ暗くなった道路をただ進んだ

再び会うと約束した人たちの元へ

 

同時刻 海鳴市内の森の中

そこには一人の男の子が左手から血の流しながら立っていた

その息は荒く、疲労の色が見て取れた

と、その時、森の中から『何か』が少年を睨んだ

少年は小さな玉を取り出し、前にかざした

するとそこに突然緑色の不可思議な文字が浮かび上がって来た

それは日本語でも英語でもない文字だった

やがてそれは円となり、魔法陣となった

それはゆっくりと小さく、収束されていった

それを見ていた『何か』は叢から飛び出し、少年に向かっていった

少年「妙なるくびき!光となれ!許されざる者を封印の輪に!」

何やら呪文のような言葉を発する少年

  「ジュエルシード!封印!」

そして迫っていた何かはその緑色の魔法陣と接触した

何かは体液のような物をまき散らしながら飛び退り、のそのそと森の中に消えていった

  「にがし、ちゃった......おい、かけ...なきゃ...」

しかし、少年の体力はもう限界だったようでその場に倒れこんでしまった

  『誰か...僕の声を聴いて...力を貸して...魔法の、力を......』

と、その時...

???『待っ...て、すぐ...お...そっち...行く...』

ノイズ交じりの声が少年の声に答えた

少年『あなたは...だ、れ...』

???『お...は...クウガ...』

少年「く、う、が...」

そう呟いた少年は次の瞬間、緑色の光に包まれ、フェレットになり、意識を失った

 

そして次の日の朝 高町家では...

ある部屋で携帯のアラームが鳴り始めた

ベッドの中で布団に潜っている少女は、手探りで携帯を探し出し、アラームを止めた

そして布団の中から起き上がり伸びをした

なのは「う〜ん、なんか変な夢見ちゃった。」

   『最後の方に聞こえてきた声...そんなはずないよね。』

彼女こそ、4年前に五代と出会った少女、高町なのはだった

なのはは私立聖祥大付属小学校の3年生となった

そしてこの夢こそが彼女達とクウガの物語の始まりを告げることになるのだった

ベッドから起きたなのはは洗面所で髪を結び、リビングへと移動した

なのは「おはよ〜」

桃子「あ、なのは、おはよ〜」

士郎「おはよう、なのは。」

桃子「はいこれ、お願いね。」

なのは「はぁい。」

桃子から家族全員分のマグカップを乗せたお盆を受け取って

テーブルに運ぶなのは

士郎「ちゃんと一人で起きられて偉いぞ。」

桃子「もうすぐ朝ごはんできるからね。」

なのは「お兄ちゃんとお姉ちゃんは?」

士郎「あぁ、道場にいるんじゃないか?」

そう言われて2人を呼びに行くなのは

道場では美由紀が素振りをしていて、それを恭也が見ていた

なのは「お兄ちゃんお姉ちゃん、おはよ〜、朝ごはんだよ〜」

恭也「おはよう。」

美由紀「あぁなのは、おはよう。」

なのは「はいお姉ちゃん。」

そう言ってタオルを投げるのはと受け取る美由紀

美由紀「ありがとうなのは。」

恭也「それじゃ美由紀、今日はここまで。」

美由紀「はい、じゃあ続きは学校から帰ってからね。」

その後、家族全員での朝食なのだが...

士郎「う〜ん、今朝もおいしいねぇ、特にこのスクランブルエッグが。」

桃子「本当?トッピングのトマトとチーズとバジルが隠し味なの!」

士郎「みんなあれだぞ、こんな料理上手なお母さんで幸せなんだからな。

   わかってんのか?」

美由紀「わかってるってば、ね?なのは。」

なのは「うん!」

桃子「もうあなたったら。」

と言って士郎の頬をつつく桃子

結婚何年目かは知らないがこんなラブラブっぷりが続く夫婦はそういないであろう

BY作者

さらに...

恭也「美由紀、リボン曲がってるぞ。」

美由紀「え?ホント?」

恭也「ほら、今なおしてやる。」

そう言って美由紀の制服のリボンを直す恭也

それを見て自分が浮いた存在だと感じるなのはだった

そんな時...

  「もう、4年になるのか。」

美由紀「お兄ちゃん?」

不意につぶやいた恭也の言葉に首を傾げる美由紀

桃子「そうね、五代君が家に来た時からもう4年も経つのね。」

そう言って見たのは、部屋の壁に飾られた家族5人全員と一緒に五代が

映っている写真だった

士郎「そうだな、今彼は何処で何をしてるのだろうな。」

その時、ついていたテレビからあるニュースが流れてきた

アナウンサー「次のニュースです。これまで多くの犠牲者を

       出した未確認生命体による事件から今日で1年が経ちました。

       現地の東京では被害者に哀悼を現す人々が集まってきています。」

士郎「そうか、あの事件からもう1年になるのか。」

桃子「でも、もうその怪物はいないんでしょ?確か...」

士郎「あぁ、赤い姿をした未確認生物4号によって全滅させられた

   らしいよ...あれがそうだ。」

士郎がテレビを指さした時、そこには赤い姿の戦士『クウガ』の姿が

映っていた

美由紀「でも不思議な話だよね。未確認生命体が同じ生命体に

    滅ぼされるなんて。」

士郎「それがそうとも言えないらしい。」

なのは「どういう事?」

士郎「あぁ、実は事件に関わった刑事の中に知り合いがいてな。

   2か月前に二人で飲みに行ったときに話していたんだ。

   『未確認4号』は本当は人間だった』ってな。」

美由紀「嘘!?ホントに!?」

士郎「私も驚いたよ。何せあの『4号』が人だったって言うもんだから。

   なんでも、その人は自分の事を『クウガ』と名乗ったらしい。

   本名までは知人も知らないようだったが。」

恭也「それじゃ、そのクウガが未確認を全滅させたのか?」

士郎「そうらしい、そこから先は私も何も知らないけどな。

   ......と、そろそろ出かけないと遅刻するぞ、なのは、美由紀。」

なのは「あ!ホントだ!」

美由紀「いけない!それじゃ、行ってきます!」

そう言って慌てて家を出ていくなのはと美由紀だった

 

その後、美由紀と別れたなのははいつものバスに乗った

???「なのはちゃん!」

???「なのは〜!こっちこっち〜!」

そう言ってなのはを呼ぶのは金髪と紫色とも言える髪をした少女が

バスの最後尾の席に座っていた

金髪の少女は『アリサ・バニングス』

紫色の髪の少女が『月村すずか』

彼女たちが今のなのはの学校での親友である

なのは「アリサちゃん、すずかちゃん、おはよう。」

アリサ「おはよ。」

すずか「おはようなのはちゃん。」

そして生徒を乗せたバスは発車した

バスが走り出してしばらくすると,なのはの目に初めて五代と出会った公園が映った

五代『大丈夫、俺はまたのはちゃんに会いに来るから。』

かつての五代の言葉を思い出しながらなのはは後ろに流れる公園を見ていた

すずか「なのはちゃん?どうしたの?」

アリサ「ひょっとして気になる人でもいたの?」

なのは「う、ううん、違うの、ただ、懐かしい人の事を思い出しちゃって...」

アリサ「懐かしい人?どんな人?」

なのは「私がまだ4歳の時、お父さんやお兄ちゃんが急がしくて、独りぼっちで

    公園に居た時、その人『五代雄介』さんって人に出会ったの。

    雄介さんは日本や世界のあちこちを旅をしていて、たまたま海鳴に

    来ていたんだって。雄介さんは寂しかった私と一緒に遊んで

    私に笑顔をくれた人なの。その後はしばらく家に泊ってもらって

    翠屋の手伝いとかをしてもらってたんだけど、お父さんが退院した後

    すぐにまた旅に出ちゃったの。」

アリサ「それがなのはにとっての懐かしい人?」

なのは「うん!私にとっての大切なもう一人のお兄ちゃん!」

すずか「その五代さんとはまた会えるの?」

なのは「うん、だって、約束したから。また会おうって。」

そう言って青く澄んだ空を見上げるなのは

しかし、彼女は気づいてはいなかった

その五代が『戦士』として戦っていた事を

自分がその『戦士』と並び立つ日が近い事を

 

時は過ぎて、学校で授業を受けるなのは、アリサ、すずか、の3人

その後、3人で校舎の屋上でお弁当を食べていた

なのは「将来の夢かぁ〜」

なのはが言ったのは先ほどの授業で言われたように自分の『将来の夢』に

付いて考えていたのだった

   「アリサちゃんとすずかちゃんはもう結構決まってるんだよね?」

アリサ「家はお父さんもお母さんも会社経営だし、いっぱい勉強して後を継がなきゃ、

    って感じだけど?」

すずか「私は機械が好きだから工学系で専門職がいいなぁって思ってるけど...」

なのは「そっか〜、二人ともすごいよね。」

アリサ「でもなのはは喫茶翠屋の2代目じゃないの?」

なのは「うん、それも将来のビジョンの一つではあるんだけど...

    何かやりたい事がある気はするんだけど、まだそれが何なのか

はっきりしないんだ。私特技も取柄も特にないし。」

すると...

アリサ「バカちん!」

そう言ってなのはにレモンの輪切りを投げつけた

   「そういう事自分で言うんじゃないの!」

すずか「そうだよ、きっとなのはちゃんにしかできない事もあるよ。」

アリサ「大体アンタ理数系はこのアタシより点数良いじゃないの!  

    それで取柄がないとはどの口が言うわけ?あぁ〜?」

そう言ってなのはの口を横に引っ張るアリサ

なのは「だってなのは文系は苦手だし、体育だって苦手だし!

    痛いよ〜〜!」

そうやってじゃれ合っていると周りに生徒が集まって来た

それを何とか止めるすずか

...すずかも苦労人だなぁ BY作者

そして放課後、下校した3人は

公園の中を歩きながら談笑をしていた

アリサの言う塾への近道を歩いてた時、なのはは何かを感じ取った

なのは『ここ、夕べ夢で見た場所...』

すずか「どうしたの?」

アリサ「なのは?」

なのは「あ、ううん、ごめんごめん、何でもない。」

すずか「大丈夫?」

なのは「うん。」

アリサ「じゃあ行こう。」

そう言って再び歩き出すがなのはは何かが引っかかっているようすだった

と、その時...

???『助けて!』

聞こえた 確かになのはには聞こえていた 『助けて』と

アリサ「なのは?」

なのは「今、何か聞こえなかった?」

すずか「え?どんなの?」

なのは「何か、声みたいなのが...」

気になって辺りを見回すが...誰もいない だが

???『助けて!』

聞こえた 再び同じように助けを求める声が、なのはには聞こえていた

それを聞いて走り出すなのは

しばらくしてすずかとアリサもその後を追って走った

なのは「確かに、こっちの方から...!」

道の先、そこに一匹の動物が丸くなっていた

それに近づいてそっと手を差し出すなのは

アリサ「なのは!いきなり走り出してどうしたのよ!」

後ろから2人が追いついてきた

すずか「見て!動物が、怪我してるみたい。」

その後、その動物はなのは達3人に保護された

そして、運命の歯車が動き出す

 

その後3人は保護した動物を槙原動物病院へと連れて行った

先生「怪我はそんなに深くないけど随分衰弱してるみたいね。

   きっとずっと独りぼっちだったんじゃないかしら?」

なのは「院長先生、ありがとうございます。」

ア・す「「ありがとうございます。」」

先生「いいえ、どういたしまして。」

今、治療された動物は眠っていた

アリサ「先生、これってフェレットですよね?どこかのペットなんじゃ。」

先生「フェレット、なのかな?変わった種類だけど、それに首輪についているのは

   ...宝石、なのかな?」

先生が首輪の宝石に触れようとした時、フェレットが目を覚ました

すずか「起きた!」

起きたフェレットは辺りを見回した後、なのはを見つめ始めた

   「見てる。」

アリサ「...なのは、見られてるわよ。」

なのは「あ、うん、えっと、え〜っと...」

なのははゆっくりと指を差し出した

それのクンクンと匂いを嗅いだ後、フェレットはなのはの指をなめた

   「わぁ!」

それを見て3人は目を輝かせるがフェレットはすぐに倒れてしまった

先生「しばらく安静にしておいた方が良いだろうから、とりあえず明日まで

   うちで預かっておくわ。」

それを聞いて3人は...

な・ア・す「「「はい!お願いします!」」」

先生「良かったら、明日、様子を見に来てくれるかな?」

な・ア・す「「「はい!わかりました!」」」

アリス「あぁ!やばっ!塾の時間!」

なのは「それじゃ、すみません、また来ます。」

そう言って病院を出ていくなのは達

その後、塾での授業中に紙に文字を書いてフェレットについての事を話し合った

アリサもすずかもそれぞれ家で犬や猫を大量に飼っているため

なのはが家族に相談してみる事になった

途中で質問を投げ掛けられた時はとてもピンチになったが...

 

その日の夜

帰宅したはのはは家族にフェレットの事を相談した

なのは「...と言うわけで、そのフェレットさんを家で預かるわけにはいかない

    かな〜って。」

士郎「う〜ん、フェレットかぁ......ところでなんだ?フェレットって?」

その言葉にずっこけるなのは、恭也、美由紀の3人

恭也「イタチの仲間だよ、父さん。」

美由紀「最近ペットとして有名な動物なんだよ。」

桃子「フェレットって小さいわよね。」

士郎「知ってるのか?」

なのは「え〜っと、このくらい。」

そう言って手を広げて大きさを表現するなのは

桃子「しばらく預かるだけなら、ちっちゃいから籠に入れて

   なのはがちゃんとお世話できるならいいかも...恭也、美由紀、どう?」

恭也「俺は特に異存はないけど。」

美由紀「私も。」

士郎「だそうだよ?」

桃子「良かったわね。」

なのは「うん!ありがとう!」

こうしてフェレットを高町家で預かる事となった

夕食を食べ、お風呂に入り、部屋に戻ったなのはは

携帯のメールを使って、親の許可が出たことをアリサとすずかに報告した

そして携帯を充電器にさした時

   「!」

なのはは不思議な波動を感じた

その波動に意識を集中させると声が聞こえてきた

???『聞こえますか?僕の声が!聞こえますか!?』

なのは「あ!昨日の夢と昼間の声と同じ声!」

???『聞いてください!僕の声が聞こえるあなた!僕に少しだけ力を貸してください!』

なのは「あの子が喋ってるの?」

???『お願い!僕の所へ!時間が!危険が!もう!』

そしてその声は途切れてしまった

その頃、フェレットのいる病院に、『何か』が迫っていた

服を着替えたなのはは家を飛び出し、動物病院に向かった

その数分後、高町家に...

電話『♪♪〜〜♪〜〜』

桃子「は〜い、今出ま〜す。」

そう言って受話器を持ち上げる桃子

  「もしもし、高町です。」

五代『あ、俺です、五代雄介です。』

桃子「え?五代君?久しぶり〜!」

その声を聴いてリビングに居た士郎と恭也も電話の方に顔を向けた

  「今日はどうしたの?こんな時間に電話して?」

五代『実は俺、今海鳴のすぐそばまで来てるんです。それで悪いんですけど

   今夜、そっちにお邪魔しても大丈夫ですか?』

桃子「全然OKよ!なのはも喜ぶわ。」

五代『そうですか、なのはちゃんはいますか?』

桃子「あぁ、それが急に家を飛び出して行ったのよ。どうしたのかしら?」

五代『そうですか、じゃあ俺が探してみます。こんな時間に一人で

   出歩くのは危険ですから。』

桃子「お願いできる?えぇ、そう、わかったわ、それじゃ。」

そう言って受話器を置く桃子

士郎「今の電話、五代君からかい?」

桃子「えぇ、近くまで来てるみたい、、それで今日は泊めて貰えないかって。」

士郎「それで了承したのかい?」

桃子「もちろんよ。五代君は家のとっては家族に一員みたいなものだしね。」

恭也「そういや、なのはのやつどこに行ったんだ?何か急いでいたみたいだけど。」

桃子「そうねぇ...まぁ五代君が探してくれるって言ってたし、きっと大丈夫よ。」

 

その頃なのはは息を切らしながらも病院に到着した

そして敷地に入ろうとした時、何かの波動によって頭痛のような物を感じた

なんとか手で耳を塞ぐなのは

なのは「また、この音。」

するとまるで世界を塗り替えたように周りの色が『変わった』

それに続いて聞こえてきた獣のような唸り声

そして病院の角から昼間保護したフェレットが飛び出してきた

   「あ!あれは!」

さらにそれを追うようにして黒い『何か』がフェレットに襲い掛かった

フェレットは何とかしてそれを回避したが、衝撃で吹き飛ばされてしまった

それを何とかキャッチするなのは

   「何々!?一体何なの!?」

目の前で黒い何かは突っ込んだ木に挟まったままもがいていた

すると

フェレット「来て、くれたの?」

なのは「喋った!?」

確かに、そう喋ったのだ、目の前にいるフェレットが人の言葉を話したのだ

だがその驚きを束の間、引っかかっていた黒い物体が起き上がり

こっちを見た

なのははフェレットを抱えたままその場から逃げ出した

   「え〜その、何がなんだかわかんないけど、何が起きてるの!?」

フェレット「君には資質がある、お願い、僕に少しだけ力を貸して。」

なのは「資質?」

フェレット「僕はある探し物のためにここではない世界から来ました。

      でも、僕一人の力では思いを遂げられないかもしれない。

      だから、迷惑だとはわかっているんですが、資質を持った人に

      協力してほしくて。」

そう言ってなのはから飛び降りるフェレット

     「お礼はします!必ずします!だから、僕の持っている力を

      あなたに使ってほしいんです!僕の力を、魔法の...ッ!?危ない!」

その時、二人目がけて上から黒い物体が突っ込んできた だが

   『ブオオォォォォン!』

なのはの後ろからバイクの音が聞こえてきた

そのバイクはなのはの頭上を飛び越え、なのは達に襲い掛かろうとしていた

黒い物体を前輪で吹き飛ばした

なのは「い、今のは一体?」

数十メートル吹き飛ばされる黒い物体となのは達の前に着地するバイク

そこから一人の男性が下りてきた

男性「ふぅ、大丈夫、なのはちゃん?」

なのは「え?どうして、名前...」

男性「ほら、俺、俺だよ。」

そう言ってヘルメットを取る男性 それは...

なのは「...雄介、さん?」

雄介「そうだよ、思い出した?」

なのは「雄介さん!どうしてここに!?」

雄介「それは...危ない!」

説明しようとした雄介だったが、再び突撃してきた黒い物体を避けるために

なのはとフェレットを抱いた雄介は横に飛んだ

  「あれを何とかしないと、まともに話をできないみたいだな。」

そう言ってなのは達を下ろす五代

フェレット「危険です!逃げてください!」

五代「大丈夫、だって俺、クウガだもん!」

なのは「クウガ?」

そう言うと五代は怪物と向き直り、自分の腹部に両手をかざした

すると、そこに銀色のベルト『アークル』が出現した

左手をベルトの上に 右手を前に突き出す五代

   「雄介さん!?一体何を!?」

五代「大丈夫だから、見てて、俺の...」

そう言いながら両手を横にスライドさせる

  「変身!」

両手を左腰で交差させ、力を込める すると暗かったアークルの中央が赤く

輝き始める

両手を広げる五代

そして五代の姿は、変わっていく 赤き炎の戦士

仮面ライダークウガ マイティフォームへと変化した

なのは「クウガ...雄介さんが...」

なのはは目の前で起こった事に驚くことしかできなかった

今、見えるのは赤き背中 かつて自分に笑顔を与えてくれた人の

もう一つの背中 クウガは走りだす、悪しき者を打ち倒すために

再誕する勇者 再び立ち上がるクウガ

今、加速する 運命の歯車が加速する

その力で、優しさで、すべてを救え!クウガ!

魔法少女リリカルなのは〜光との邂逅〜 第1話 END

 

説明
第1話です。2人が出会ってから4年が経ちました
なのははまだ普通の女の子として成長しています。
五代はクウガとなり、決戦ののち世界に旅立っていきました。
そんな五代が久々に帰国した際、不思議な波動を感じ、海鳴市を
目指す所から始まります。
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コメント
ジュエルシードはクウガの封印の力で元に戻れるのか?それともグロンギ達と同じ末路をたどるのか?楽しみにしています。(epion-mk-5)
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クロスオーバー 魔法少女リリカルなのは 仮面ライダークウガ 

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