ポケットモンスター トライメモリーズ 第7話
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トウカの森!激突、マグマ団!

 

新しい仲間を引き入れたクウヤはここ・・・トウカの森をひたすら進んでいた。

この森を抜けた先には、カナズミシティがあるから。

 

トウカの森は、数百年の間変化のない天然の自然が美しい森だ。

木は一本も伐採された事はなくポケモンたちが沢山ここに暮らしている。

かつてこの自然が目当てである富豪がこの森の一部を削り自分専用の豪邸をつくろうと目論んでいたがトウカジムのセンリによってその計画は潰され富豪も刑務所行きになったという。

 

「凄いキレイなトコだよな。

これが全部自然の森かぁ・・・」

「ちゃも」

「ぴかぁ」

「こんなキレイなトコ・・・ルネの海の中以来だ」

 

妙な例えに戸惑うアーチとピーカ。

しかしそんなことは気にせずクウヤはその身一つで

軽がると木にのぼり

モモンのみを2匹の足元に落とす。

いつのまにか彼の上着がそこにおいてあったため崩れやすいモモンのみは形はそのままに着地する。

クウヤの方も自分用に一個もぎ取ると2匹とは違うとこに1人着地する。

 

「ほら、お前らも食べろよ。うまいぞ!」

「ちゃも、ちゃちゃ」

「ぴかぴかちゅう」

「だろ?」

 

にっと無邪気に笑う主に釣られポケモンたちも笑った。

全て食べ終え再び歩き出そうとした矢先男の声が聞こえた。

 

「なんだ、今のは?

お前達はボールに戻ってろよ」

 

クウヤはポケモン達をモンスターボールに戻すと話し声がしたほうへ向かった。

 

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草むらに隠れながら彼は先へ進む。

やがて目に入ったのは赤フードの男とスーツの男の2人組みだった。

 

「(なんだ・・・?)」

「さぁ・・・そのデボンの書類・・・渡してもらおうか!」

「さっきから言ってるだろう!

なにがなんでも断る!」

「・・・ここまで特に力を使わず口で交渉しようと思ってたが・・・。

しょうがないな、力ずくで頂くぞ!」

「っあぶなぁぁい!!」

 

フードの男が繰り出した一撃からクウヤはサラリーマンを庇った。

男の足元には先程の一撃を繰り出したポケモン・・・ポチエナが威嚇の体制でこちらを睨みつけている。

 

「なんだこのガキ? 邪魔するならタダじゃおかないぞ!」

「それはこっちのセリフだ!

人に暴力振るっちゃいけねぇんだぞ!」

「全て力ずくで通せば逆らえない!それこそ公平な交渉だ」

「なん、だとぉ・・・!いけ、アーチ!」

 

ポチエナに対抗してクウヤはアーチを繰り出す。

シャドーボールが飛んできてもアーチはそれを軽々とよけつつくを命中させる。

 

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しかしポチエナはそれに耐え、かみつくで反撃に出た。

その一撃によりアーチは怯み体当たりの追撃を許してしまった。

 

「アーチ!」

「っへ、お前達そんじゃそこらの奴らより

ずっと弱っちぃな」

「・・・!」

 

まだ初心者、と言訳はできない・・・いや、したくない。

元々他人と比べられることで自分の存在を決め付けられる事が昔から大嫌いだったクウヤは反抗しようとする。

すると、アーチも立ち上がり、空に届くほど高く高く鳴いた。

主もこのポケモンも同じくらい負けず嫌いだったのだ。

それを感じ知ったクウヤはアーチと目をあわせて笑う。

 

「アーチ、お前も負けたくないんだな!」

「ちゃも!」

「よぉし!思いっきりいくぜ!」

「暑苦しいガキだ」

 

ポチエナがこちらにかみつこうと向かってくるがその一撃をかわし上空に飛び上がると火の粉より格段に威力の高い豪快な炎をポチエナに浴びせた。

その炎の飛び火がフードの男にもかかる。

 

「あぢぃ!」

「すげぇ火・・・なになに・・・『火炎放射』ぁ!!?」

 

図鑑を開き先程のすさまじい炎の確認をするクウヤ。

相手のポチエナはその一撃に倒れた。

 

「ポチエナ!・・・ッくそ、戻れ!」

「やりぃ!」

「くぅ・・・このまま負けてたまるか、もう一回勝負だ!

・・・と言いたいがほかにポケモンは持ってない」

「おい!」

「だが覚えとけ!このマグマ団に逆らった罰を お前にたっぷり味あわせてやる!」

「マグマ団!?」

 

そういい残しマグマ団の男は 逃げるように去っていった。

 

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クウヤはアーチに「よくやった」と褒める。

すると、サラリーマンが声をかけてきた。

 

「いやぁ、さっきは助かったよ!

ありがとう!」

「気にすんなよ!

当たり前の事だしさ!」

「これはお礼だよ、貰ってくれ」

「これは・・・?」

「それはポロックケース。

ポケモンのお菓子『ポロック』を保存するためのものだよ。

ちなみにこれがポロックだ。少し分けてあげるよ」

「ありがと!」

「・・・っとと、いけない!

早く会社に戻らないと・・・

本当にありがとうね〜〜〜!!」

 

そう言い残しサラリーマンは森を出て行った。

クウヤも後を追うように森を抜ける。

数分後、ようやく出たときは外は暗かったので寝袋を出して野宿することにした。

 

「今日もいろいろあったな」

「ちゃも」

「ピッカ」

 

思い出すのは昼間の出来事・・・マグマ団を名乗る赤いフードの男。

力ずくで交渉しようとした、悪人。

 

「マグマ団、かぁ・・・

おばちゃんやおじちゃん以外にあんな悪い人間がいるなんてな。」

 

クウヤはこれから関わる事になりそうな予感に 包まれながら眠りにつく。

 

 

説明
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