語られし者たちとIS 世界樹大戦 第47話 食事会 そして始まる2回戦
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無人機襲撃事件が発生したため、当然のようにトーナメントは中止

 

事情聴取や後処理など慌ただしくなっている

 

それも数時間後には終わり、これからのことを箒は楽しみにしている

 

以前もらったディナー券を使う時が来たのだ

 

(このチャンスをどれほど待ちわびたことか……とにかく頑張らなければ)

 

箒は先にホテルのレストランに向かい心を落ち着けようとしていた

 

レストランの入店の際に、ドレスを貸してもらったが、いつもは着ることがないため、ものすごく緊張していた

 

(落ち着くんだ、焦っても仕方がない……今日こそ)

 

そんな決意を固めている一方、一夏は困っている

 

「えっと男性はスーツかタキシードでないと通れないですか?」

 

「その通りです。お客様の服装ではここをお通しするわけにはいきません」

 

レストランへ入ろうとしたが、初老のウェイターに服装がよろしくないと止められた

 

「別の階にスーツ等販売しているため、そちらでご購入下さい」

 

(多分高いんだろうな……)

 

「ちなみにレンタルとかは……」

 

「ありません」

 

ダメもとで聞いてみたがやはり断られてしまう

 

(しょうがないわね)

 

「ねえ、あなた。少し聞きたいのだけれどいいかしら?」

 

「ええ、何でしょう?」

 

ジュディスが少し離れた所から出てきて、ウェイターに話しかける

 

一夏とは明らかに態度が違う

 

「もしも女性が同じような状況だったらどうなるのかしら?」

 

「その場合はこちらでお貸しいたします。女性の場合はドレスですね」

 

「男女兼用のスーツっていうのも貸してくれるのかしら? そう言う女性の対応にもばっちりなのかしら?」

 

「もちろんですとも、もしかしてあなたもご来店を?」

 

その言葉を聞いたジュディスは少しにこりと笑っている

 

「ところでこちらにいる彼、私の大切な教え子なのだけれど見たことがないかしら?

 ISを唯一動かせる男性って」

 

ジュディスの言葉にウェイターは一夏の顔をよく見ると気が付いたように驚く

 

「ねえ、一夏。確かあなたって出版社からチケットをもらったのよね? でも店員の対応で、入れないってチケットをもらった出版社に伝えた方がいいのかしら?」

 

一夏は、ジュディスが何をしようとしたいのかを理解したのか話を続ける

 

「そうですね、俺なら伝えておきます。あちらがどのような対応を取るかわかりませんが」

 

若干、脅しのようにも見える

 

「……ですが特別を認めるわけには……」

 

「こうすればいいのよ。私が入ろうとしてスーツをレンタルした。ただ、私には用事が出来てしまって、代わりに彼に着せる。それでどうかしら?」

 

ウェイターは難しい顔をしたが、やむなしという表情で了解し、スーツの準備を始めた

 

(良かったわね、一夏。入る事が出来て)

 

(でも、何だか無理矢理入ったような気がしますがね)

 

(あら? 私達はそうしようと考えていると言っただけよ)

 

二人で話しているとウェイターから準備されたスーツを受け取り、別室で着替えることにした

 

着替え終わり、レストランの中に入るとすぐに箒の待つ席に案内された

 

「お、遅かったではないか……男が女を待たせるとは」

 

「すまん、正装をしないといけないってことでもめてしまって……ほら、女性はレンタルできるようだけど男性はそういうことできないから」

 

彼女もレンタルしたドレスを着用している

 

「む? では一夏は一体どうやって……」

 

「まあ、色々と……な。それよりも早く食事にしようぜ、腹減っていてさ」

 

(ムードのない奴だな……それより私がこ、このようなドレスを着ているのに感想のひとつもないとは……)

 

一夏に褒めてもらえると思っていた箒だったが、彼は先ほどのウェイターとのやり取りで疲れていたのか早く食事がしたいという気持ちでいっぱいになっている

 

すぐに料理が来て食事を始める二人

 

食べ始めてから数分、高級店だからか料理の味もよく二人ともそれなりに満足している

 

お互いに静かに食事をしながら考え事をしている

 

(こういうレストランは初めてだけどすごいな……いい食材使っているな……あれ? この飲み物って)

 

(出だしは微妙だったが、今はいい雰囲気だ……チャンスかもしれない。言え、言うんだ! 私……はれ?)

 

箒は何か言おうとした瞬間、急に顔が赤くなって机に突っ伏してしまった

 

まさかと思い、一夏がウェイターに飲み物を確認してもらう

 

彼の予想通り、それは酒でありそれを飲んだ箒は酔ってしまった

 

ちなみに一夏はそれなりに耐性があるのか平気であった

 

箒は酔っぱらってしまい、そのままにしておくと今にも暴れ出しそうだったため、女性のスタッフを呼んでもらい、落ち着かせてもらうように頼んだ

 

その間に一夏は元々着ていた服に着替え、スーツを返却する

 

待っていると、女性スタッフがレストランの入り口にタクシーを呼んでくれた

 

ちなみに箒はドレスのままである。そしてそのドレスは、どうやらいただけるらしい

 

店側のミスということもあり、代金は店側で持ってくれるらしいので一夏はそれに甘えることにする

 

(災難だったわね、一夏)

 

(ええ、まあしょうがないですよ)

 

一夏は箒を椅子に座らせて、同時に自分も座って自分自身に寄りかかってもらうようにしている

 

数分もするとタクシーがやってくる

 

だが、そこから降りてきた人物を見て一夏は驚く

 

降りてきた客は二人、一人は千冬と同じくらいの年齢の女性、もう一人は自分と同じくらいの年の少女だ

 

その少女の顔が昔の千冬にそっくりなのだ

 

(一夏、どうしたのかしら? タクシーが来たわよ)

 

(え? ああ、何でもないです。今行きます)

 

箒を背負ってタクシーに乗り、IS学園に戻ることにした

 

(一体あいつ……何者だ?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「織斑君、お疲れ様。後は私がやっておくから」

 

箒の同室者である鷹月に彼女を託し、一夏は部屋に戻ることにする

 

「織斑、どこに行っていた?」

 

部屋に入ろうとした時に、千冬に呼び止められる

 

「以前取材を受けた時のお礼にいただいたレストランの招待券を使って食事に行きました……少し聞きたいことが」

 

「何だ?」

 

「……俺の家族って俺を捨てた両親と先生以外にいますか?」

 

「……何を見たか知らんが私の家族はお前だけだ」

 

そう答えて彼女は去っていく

 

呼び止めようとも考えたが、きっと答えてくれない

 

そのように思ってしまう

 

部屋に入って眠る準備をして寝ようとした時、突然ミュウが現れる

 

2回戦の説明をしているのだが、一夏とジュディスが理解するまで時間がかかった

 

まとめるとこんな感じだ

 

2回戦はフラッグ争奪戦

 

最初に赤いフラッグを全員に一つ渡す

 

そして赤いフラッグを3本集める

 

赤いフラッグを3つ集めてそれを束ねると金色のフラッグが一つできる

 

この金のフラッグを全部で3つ集めることが目的

 

そうすることで金のフラッグを収めるべき場所が判明する

 

ある場所に金のフラッグを3つ収めた者たちは2回戦突破 人数に上限なし

 

異世界のいろんなところに赤いフラッグを隠してある

 

また参加者同士でフラッグを賭けて戦ってもいい

 

ただし、賭けるフラッグは同じ種類のフラッグで1つしか賭けることができない

 

お互いの同意で実行される

 

勝負の方法は何でもよい。審判としてナビミュウが出てくる

 

この2回戦から重要なルールとして、参加者を殺害した者はその場で失格とする

 

開始は明日の朝から

 

こうして2回戦が始まる

 

しかしその日の夜、大きな動きがあった

 

IS学園から参加しているメンバーから脱落者が出てしまった……

 

 

 

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今年ようやく投稿できました。

次回からは小説とは、違う流れになると思います。ただ使えそうな設定は使うと思います。

 

更新速度を上げれるように頑張ります。

 

 

 

祝ゼスティリア1周年ですね。 次回作のベルセリアも楽しみです。

 

今回はスキットはなしです。

代わりにもしゼスティリアメンバーが参加することになった場合どうなるかを少し

 

スレイ・ロゼ・アリーシャ

特に他と変わらず

 

天族

基本的に見える人はいないため、参加していることに気が付かずいつの間にか敗退している。

(参加している、敗退したという自覚すらない)

 

稀に天族が見える人もいるが、導師としての力がないため、100%の力を発揮することはできない

 

 

こんな感じになります。ネタバレですが、今回の参加者にはゼスティリアのメンバーはいません。

 

 

 

感想・指摘等あればよろしくお願いいたします。

 

説明
今年初投稿です。
今回で本作の7巻は終了です。
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