空と心に太陽を
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プロローグ

 

 そこは静かな海だった。確かに、数刻前まではそうだった。

 だが今は、激しい雨と砲弾が水面を打ち付け、暴力的なまでの喧騒に満ちている。

 十を越える灰色と、唯一人の少女がそこにいた。

 雨粒が少女の全身を強く打ち、赤い液体と混ざり合ってその身体を染めていく。

 少女の口が僅かに動き何かを呟いた。

 しかし呟きはすぐに掻き消え、また赤黒い染みが増える。

 その身体は少しずつ海に沈んでいた。

 また一つ。そしてまた一つと増える赤。

 痛みは感じない。そうできている。

 少女達に痛みは必要なかった。

 それでも身体の限界がないわけではない。

 苦痛に歪むことができない少女の顔は諦観に満ちていたが、やがてそれすらも消え去った。

 少女の意識が深く深く落ちていく。

 

 

初冬の頃・執務室

 

 あれからどれくらい経っただろうか。

 連れられるがままにやってきた此処に、私は今もいる。

「なぁ、これってどこに置くんだっけ?」

「おいおいまたかよ提督、これは……どこだっけ?」

 慌ただしく動く白と黒のコントラスト。

 そのすぐ横で私は棚の整理を進めていた。

 雑然とした部屋の惨状を見ると、このところの戦いの激しさを思い出す。

 度重なる交戦の余波が内部にまで及び、その床を資料で埋め尽くすというわかり易い形で現れていた。

 その執務室の大掃除が本日の私たちの任務だ。

 背中から響く駆動音を掛け声に、子供の背丈くらいはあろうかという紙の束を持ち上げた。

 手伝いに来たのか遊びに来たのか分からない少女たちを尻目に、その束を一つ一つ所定の位置へと戻していく。

 ふと窓を叩く音に目をやると、少し前にはぐずっていただけの空がいつのまにか大きな雨雲に覆われているのが見えた。

「雨……か」

 だれにともつかず呟く。

「あーぁ、やっぱ降ってきやがったか」

 気づかぬ内に横に立っていた気配は、綺麗な竜胆色の髪には凡そ不釣り合いな眼帯をしていた。

「なに?雨だと?いかん洗濯物をとりこまねば」

「おい待て提督、あんな天気で干してるわけねぇだろうが」

 サボるんじゃない、と上官が首根っこを掴まれるその光景は、きっとずっと前から二人はこうなのだろうと私に想像させる。

 容易に。簡単に。

 ざわり、と身体のどこかでなにかが蠢く。

 知らない感覚ではない。もう何度も感じている。

 日に日に大きくなるその違和感は、最早私を押し潰そうとするまでに膨れ上がっていた。

 

 

「……ぃ。おい、どうした?」

「……え?」 

 突然覗きこまれ少し驚く。いや、シトリンを思わせるその片方の瞳が心配そうに揺れているのを見ると、私は随分長く呆けていたようだ。

「あ、ご、ごめんなさい、なんでもないの」

 慌てて取り繕う言葉は自分でもわかるくらいに嘘っぽい。

「疲れたんなら休んできてもいいぜ」

「そう、しようかな……」

 なんだか本当に熱っぽくなった気がして、私は逃げるように執務室を後にした。

 そのまま外へ出ると、雨が全身をじんわりと濡らし冷やしていく。

 船たる私たちが濡れることを忌避することはない。むしろ鬱屈とした気分を洗い流してくれる気がする雨。ありきたりだが、そんな雨が私は好きだ。

「ここにいたんだ?」

 後ろから声をかけられ、振り向くとそこには私と同じ年の頃の少女。

「なんか元気なさそうだったから気になっちゃってさ。……風邪、ひいちゃうよ?」

 いたずらっぽく言う少女に、ひかないよ、と私も笑って返す。私たちの体はそんな風にはできていない。

「でもね」

 見上げた空は、重たそうな雨雲が何処までも続いている。

「私、おかしいんだ」

「え?」

「体の中をね、ざわざわしたモノが暴れてるんだ。もうずっと」

 私とは逆に下を向く少女。

「それって……」

 短い付き合いではあるけれど、勘付くところはあったらしい。

 そう、私には、私には――。

「どう、するの?」

「なにも……しない」

 暗澹とした未来に飛び込む勇気なんて私にはない。

 ありえもしない答えを信じられる程馬鹿でもない。

 だから、なにもしない。

 だって私は知っている。

 ざわり。

「それでいいの?」

「……うん、いい。それでいいんだ」

 笑ってみせる。もしかすると笑えてなかったかもしれない。

 雨はまだやみそうもない。

 

 

仲冬の頃・自室

 

 ヤツらにも時節という言葉があるのか、途端に海は落ち着き始めた。

 それに伴い弛緩した空気が基地内に漂い始める。

 その空気を、私は窓の外を見ながら感じていた。

 こういう時はいつも昔のことを思い出す。此処へ来るもっと前。海の上が私の居場所だったあの頃のことを。

 

 いつからか私はそこにいた。

 何処からかやって来た、という訳ではなく、本当に気づいたらそこにいた。

 これは後に知ったことだけど、私たちの生まれ方には二種類あるらしい。

 一つは陸で産まれる者。そしてもう一つ、ふと気づくと海の上に在る者。

 私は後者だった。

 ある時からそこに放り出されるように存在し、そこでの生を強いられる。

 その事にはなんの違和感も抱かない。ただ生きるという本能だけで日々を過ごす。

 野生の動物となにも変わらない。

 此処に来ることがなければ、きっとそれは今も続いていたのだろう。

 そんな惰性の中で、一つだけ私の興味を惹くものがあった。

 たまに現れるソレ。

 嫌な感じのする灰色のアイツらとは全然違う。むしろ、ソレは私とよく似た姿をしていた。

 一体何なのだろうか。どこから来てどこへ行くのか。細かい疑問はいくつも湧き上がり、それが尽きることはなかった。

 でも、なによりも、いつも数体で現れるソレは私にこう思わせる。

 ――楽しそう、と。

 それは識ってる気持ちで、だけど知らない感情だ。

 その度、私は体の中に空洞を感じた。それはとても冷たく暗い感覚だった。

 そして思わず肩を抱くのだ。体から大切なものが全部出て行ってしまうような気がして。

 大切なものなんて、なんにもなかったのに。

 それでも私は観察を続けた。むしろそのことがより強く私を惹きつけた。

 しかしある日、とうとう私は失敗する。

 尽きることのない興味が、私から慎重といった類の言葉を奪っていた。

 もう少し。もう少しだけ近くで。

 逸る気持ちが私に最後の一線を越えさせた時、ソレと目が合ってしまった。

 気づくと、弾かれたように私は逃げ出していた。 

 知らない存在。知らない気持ち。私はまだ怖かったのだ。

 あの最悪の日が始まるのはそれから間もなくだった。

 最悪で、最高の日。

 

 過去から現在へと私の意識を引き戻したのは、扉のたてる乾いた音だった。

「入るぜ?」

 続いて聞き慣れたぶっきらぼうな声。

「どうぞ」

 断るはずもなく声の主を私は招き入れる。

 扉を開け入ってくる、ソレ。あの時ときっとなにも変わらない、でも逃げる必要のない目。綺麗だとすら思う目。

「あぁ……なんだ、その、変わったことはないか?」

 凝視されてることに気づいたのか少し居心地が悪そうだった。

「ううん、どうしたの?」

「いや、えーっと、そう、提督のヤロウが暇なら見回りでもしてこいなんて言うからよ」

「そうなんだ」

 それを聞いて私はくすりと笑ってしまう。

 一体何度目だろうか。暇であっても暇でなくても、度々扉は叩かれる。

 そしてその都度同じような言い訳を聞く。それがおかしかった。

「なんだよ、急に笑ったりして……。ま、いいや、元気ならさ。じゃあな」

 そういってやや乱暴に音を立てて扉が閉まる。

 怒らせちゃったかな。でもそれもいつものことだ。またしばらくすると、同じように扉の向こうからあの声が聞こえてくるのだ。

 それはきっと、私を此処へ連れてきた責任感。それだけでしかない行動。あとはあの時死にかけた私への心配が少し、といったところだろう。

 そう、それだけでしかない。拾った子犬に世話をするのと同じ、同情から来る優しさ。

 でも、ただそれだけの優しさが、空洞だった私に暖かいものを注ぎ込んだ。

 少しずつ、少しずつ。

 蓄積されていくそれがいっぱいになった時、ようやく私は知ることができた。

 楽しい?違う、それ以上の何かに私は満たされていた。

 でも。だから。

 ねぇ、気づいてる?

 貴女の優しさがもう、私にはとても辛いんだ。

 窓の外では、ぽたりぽたりと雨が降り始めていた。

 

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晩冬の頃・海上

 

 どうして、なぜ、こんなことに。

 詮無き思考で私の頭はぐちゃぐちゃになっていた。

 

 新入り達の訓練ともいえる任務を終え、帰途に付く私達を出迎えたのは突然の豪雨だった。

 視界を真っ白に染める雨、雨、雨。伸ばした指の先ですら霞んで見える程の雨に、徐々に不安が募っていく。

 雑音のような雨音の隙間になにか音を聞いたのは、身動きが取れないまま幾分か過ぎた頃だ。瞬間、背中に重く鋭い衝撃を受けた。

 私の経験は瞬時にそれが疑いようもない攻撃だと伝えているが、しかし確認する必要も驚いている暇すらもない。

 暗い灰色をまとい、ヤツらはもうすぐ傍にまで這い寄っていた。

 意識はそちらに向けたまま背後に視線をやると、少女達はその醜悪な気配にすっかり怯えきっており、ついでに自分の背中からは黒煙が立ち上るのが見えた。

 強く噛み締めた奥歯が不快な音をたてる。

 覚悟は、決めるしかなかった。私は艤装を無理やり叩き起こす咆哮と共に、敵の懐へと飛び込んだ。

 

 

「上手く、逃げられたかな……?」

 あの娘達を逃がすことにはなんとか成功した。だが、この状況で無事に戻れるかは疑問だった。

 いや、人の心配をする余裕がお前にあるのか、と半ばヤケ気味に自嘲する。

 先程までは雨に白く染められていた視界が、今やその大部分を赤色に塗り替えられていた。背中の艤装も既にその機能のほとんどを失い、只の枷にしかなっていない。

 こんな時にも関わらず、全身を打つ雨に私はあの日のことを思い出していた。

 今みたいに雨と血が身体を濡らしたあの日のことを。

 雨と。血とーー。

「……?」

 いや、あの日とは何かが決定的に違っている。その違いに私は戸惑う。

 知らない感覚が、身体中を駆け巡っていた。

 不快で、気持ちが悪くて、嫌な感覚。

「………痛…い?」

 そう、これは痛みだ。識っている。

 じくじくと溢れる血に合わせて、身体中に鈍い痛みが走る。

「そんな……なんで?」

 こんな痛みなんてあの日にはなかったはずだ。

 私達に痛みを感じることなんてできないはずだ。

 何が違う?

 あの日になくて。

 今はあるもの。

「……あぁ、そうか、もしかしてーー」

 足元が弾け、私を何度目かの衝撃が襲った。

 耐える力は既になく、なすがままに海面を転がる。

 仰向けに倒れた身体はもうどこが痛むのかわからない程に痛い。

 早く、起きないと。

 でも、手も、足も、言うことを聞かない。痛みを伝える身体は、身勝手にも意志には応えてくれない。

 やがてゆっくりと体が沈み始めるのを感じた。とっくに死にかけていた艤装が、ついにその鼓動を止めたのだ。

 ――海水の冷たさに、ぞっとした。

 全身を刺されるような感覚に、痛みに、身体がバラバラに分解されてしまうような気がした。心を溶かされてしまうような気がした。

 怖い、怖い、怖い。

 あの日、私は諦めた。その先にある絶対的なものをすぐに受け入れた。

 なのに今はそれが怖い。

 だってなにもなかったあの頃とは違う。

 何もなかった、空っぽだった私という容器が、いまやなみなみと満たされている。満たしてくれた人がいる。

 だけどそれが今、ポロポロと零れていく。ビシャビシャと漏れていく。

 拾い集める手はもう動かなくて。引き止める声は私と一緒に沈んでいく。

 身体を失うことよりも、そのことが途方もなく悲しかった。

 どうしようもなく悔しかった。

 

 音もなく、私は飲み込まれた。

 

 まだ浮力がかろうじて残っていたのだろうか、私の身体は緩やかに落ちていく。ゆるゆると昇る気泡よりもなお遅く落ちていく。

 その浮力が、縋るように私の手を持ち上げた。

 その手の向こうにはなにかがキラキラ光っている。

 それは雲間から差す太陽の光みたいに力強く、水晶の輝きくらいに儚げで、まるでシトリンの様に綺麗な光だった。

 

 深く深く消え入りそうだった意識が誰かの声に踏み留まった。

 意識だけじゃない。溶けるように沈んでいた身体も静止する。

 誰かが、私の腕を掴んでいた。

 力強く、優しい、そんな手が、海面の向こうへと私を引き上げた。

 誰かが。いや、その答えを私は知っている。

 こうなることもきっと、知っていた。

「遅れてゴメンな」

 あの日の顔で、貴女は笑う。

 

 暖かくてふわふわと揺れる感覚。

 とても気持ちが良い。

「ん、起きたのか?」

 声に合わせて感じる振動。それがまた心地良かった。

 ずっとそうしていたい気持ちに捕らわれそうになる。

 ねぇ、と問う私に、うん、と短い応え。

「痛い、って思ったことある?」

「痛み?オレたちにそんなの……」

 そこまで言ってから、あぁそういえば、と私達の帰る先へ顔を向けた。

「金剛のやつが言ってたっけか、俺たちにも痛みを感じる時があるってよ」

 その話をする彼女の表情が私には容易に想像できた。

 きっととても優しい顔をしていただろう。

「もしかしてどこか痛いのか?」

 心配が身体を通して伝わってくる。

「ううん、大丈夫だよ」

 嘘じゃない。あれだけの痛みが本当に消えている。

 液体が容器から漏れ出るその時に、私たちは痛みを感じる。つまりはそういうことなのだろうと思う。

 そしてはっと気づく。

 自分の勘違いに。

 あぁ、なんだ、私は何を悩んでいたんだ。

 私をずっと苦しめていたそれはなんのことはない、只の思い込みだった。馬鹿馬鹿しいくらいに嘘っぱちだった。

 そうでしょう?

 痛みを知らない。貴女はそう言ったんだから。

 もう私に迷いはなかった。

 貴女がくれたものは、だってこんなにも暖かい。

 ――だから私は。

「少し、待って」

 ひょいと海面に立つ。

「おいおい、無理するなよ」

 ふらつく私の腕をしっかりと掴む手。

「あのね、私」

 ――貴女の中に。

「貴女が」

 ――私という液体を。

「大好き」

 ――注ぎ込む。

 数刻の後、口を押さえ目を丸くするその姿に私は笑ってしまう。

 今度こそ本当の笑顔で。

 いつの間にか、空は何処までも晴れていた。

 

 

エピローグ

 

 ベッドに座る私は、あれからずっと続く言い訳ともつかぬ言い訳に耳を傾けていた。

「ほら、まだお前はガキだから、友情とか愛情とかそういうのがごっちゃになっちまってるんだよ」

 焦ると頻りに前髪をいじる癖があるんだな、なんてことを思いながら。

「歳なんてそんなに変わらないじゃない。なんなら五年後も十年後も同じことをしてあげるわ」

「ばっ……!」

 なにを思い出したか、口元に手を当てて言葉に詰まるその姿に、私を助けてくれた時の凛々しさはまるでなかった。

 ゴホン、と態とらしい咳払いに可愛らしさすら感じる。

「……あのな、そもそもオレ達は、そう、あれだろ?」

「女の子同士ってこと?でも、そんなことになんの問題があるの?」

 平然と言ってのける私にまた言葉を詰まらせる。

 代わりに髪を無造作に掻きながら言葉にならない声をあげていた。

 そうだ、とずっと思っていたことを聞いてみることにした。

「私、貴女は提督が好きなんだってずっと思ってた」

「提督ぅぅぅ?」

 露骨に嫌な顔。私の勘違いは殊更、見当外れだったようだ。

「あぁそうか、お前はまだ知らないんだな。提督には婚約者がいるんだよ。ほら、さっきも話しただろ。金剛だよ」

 なるほど。彼女の容器を満たしたのは提督だったのか。

「でも、だったらなぜ金剛ではなく貴女が秘書を勤めてるの?」

「いや、昔はそうしてたんだけどよ。あいつら仕事そっちのけでイチャイチャしやがってさ。だから、金剛の次に長いからって理由でオレが付かされたんだ」

 なるほどそういうことだったのか。

 変に納得する私の横では、また言い訳が考え始められていた。

 その姿がなんだか可愛くて、愛おしくて。

 私は意地悪がしたくなる。

「ねぇ」

 突然かけられる声に、無防備にその顔をこちらへ向ける。

「え?……なっ、んんっ!」 

 貴女の中にまた少し、私が注がれた。

 

 

おまけ

 

「へへ、いいもん見ちまったなぁ。今夜は俺も金剛と、ふふふふ」

 少し顔を上気させた男が一人、廊下を歩いていた。

 真っ白な衣装に身を包むこの男。彼こそがこの場で最も偉い男。そう、提督だ。

 そして今、提督の前に死神が現れる。

 その瞳はどす黒い感情を湛え、手に持つ得物は凶悪に長大で、何ゆえか頭上に天使の輪を携えた歪な死神。

「ん?お、おい、ここでは武器の携帯禁止――ひぇっ……!!」

 死神の手が猫でも払うかのようにぞんざいに動き、裏腹に異様な程尖い殺気が男の頭上を横薙ぎにする。直後、ハンマーを叩き下ろしたような衝撃が辺りに響いた。

 衝撃の発生源であるひび割れた壁に縫い付けられた白い物。すんでのところで尻もちをついていた男が、それが先程まで己の頭の上にあったものだと気づいて青ざめた。

 深く食い込んだ得物を造作もなく引き抜く死神。

 思わず過去の出来事が頭を巡りそうになる男を、しかし死神の目は捉えていない。

 踏み潰さんとばかりに振り上げられた足も、男の横を通り過ぎていく。

 その先にあるのは男がさっきまでいたあの部屋。

 まさか、と思っていた予想が確信に変わる。

「ちょ、ちょっと待て!待てってば!」

 ともすれば砕けそうになる腰を無理矢理奮い立たせ、死神に縋りついた。

 ずるりずるりと難なく引っ張られていく決して軽くはないはずの男の体。

「待て!待って!待ってくれぇえぇぇ!!」

 さぁ頑張れ我らが提督。

 ここが一世一代、男の見せ所。

 退いては地獄、進めど地獄。

 さりとて意地を見せねばならぬ時がある。

 出歯亀の料金は、今ここで支払っていけ。

 二人の愛のために。

 部屋で待つ金剛のために。

 

 

 

 おしまい。

説明
艦これ二次創作。
オリジナル艦むす、オリジナル設定、やや百合要素等ありますのでちゅういちゅういー。
挿絵は友人が描いてくれました。
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タグ
艦これ

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