【小説】伝説の超サイヤ人 対 宇宙のさすらい貴族 ? |
ブロリー「新惑星べジータはのどかな春真っ盛リーです・・・」
新惑星べジータの宮殿の前でブロリーは一人佇んでいた
ブロリー「俺は一人留守番中なのだ、
親父はクズ(べジータ)を迎えに地球へ行ったヨ」
パラガスの乗った宇宙船が飛んでいった
方角の空をブロリーは見つめている
ブロリー「今日もクズとカカロットを血祭りにあげてやる・・・
親父、早く帰ってこないかなぁ・・・フフフ!」
ブロリーがほくそ笑んでいると空の彼方に何かが見えた
ブロリー「ん?・・・なんだぁ?」
空から何かが落ちてくるのが見える。あれは・・・
パラガス「・・・ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ〜う!」
パラガスだった
どっごぉおおおおおおおおおんんん!!!!
パラガスはブロリーの目の前に墜落した
ブロリー「へあぁ!?」
地面に人型の穴を作って落下したパラガスはボロボロになりながら
穴からのっそりと這い上がってきた
ブロリー「お・・・親父、は、早いお帰りで・・・」
パラガス「ハァ、ハァ・・・ブ、ブロリー!一大事だぁ!
宇宙船が壊れたおぉ!」
ブロリー「なにぃ!?」
パラガス「宇宙船が隕石にぶつかってデデーンしてしまったのだ、
このままでは、べジータをお迎えに行けない!
今日もMADみたいにべジータをいぢめる俺達の計画も、
なにもかもおしまいだぁ・・・」
ブロリー「な、なんてこった・・・」
愕然とするブロリー。パラガスも無念の表情を顔に浮かべている
ブロリー「で、その隕石って一体なんだぁ?
まさかグモリー彗星じゃないよな?」
パラガス「んなわきゃないだろぉ!!グモリー彗星にぶつかったら
俺は一かけらも残さずこの世から消えうせるのだからな・・・」
ブロリー「それもそうか・・・ん?」
パラガス「んん? シュワット!?」
二人の目に新たな空からの落下物が映った。
それは二人がいる場所から離れた所に落ちた。
その場所へ駆け出すブロリーとパラガス。
そこにクレーターを作って落ちていたのは、巨大な葉でなにかを
くるみ、丸めたような見た目の、奇妙な緑色の物体だった。
ブロリー「うわぁお!でっかいロールキャベツです・・・
そおいえばブロリー、おなかペコペコなのだぁ、
いただきまぁす!」
無警戒で、謎の物体にかぶりつこうとするブロリー。
それをパラガスが慌てて制止した。
パラガス「やめろブロリー!それが件の隕石なのだ!」
ブロリー「なにぃ!こいつがそうなのか」
驚くブロリー。物体をじっと見つめる。
ブロリー「こいつのせいで、俺のクズを岩盤する日課が・・・ぅぬううううう!!」
ブロリーの表情が怒りに変わっていく・・・
パラガス「俺の宇宙船もな・・・
ブロリー!こんな不届きな隕石、この世から消し去ってしまえー!」
ブロリー「言われなくても破壊してやる!」
踏み潰そうとブロリーは飛び上がろうとした。
その時、物体がまばゆい光を放ち輝きはじめた!
ブロリー「!?」
パラガス「!?」
光の発生が収まると、そこにあった緑色の物体は消滅し、
かわりに二人の男女が立っていた。
女「・・・ここがドラゴンボールZの世界、新惑星べジータですわね!」
男「あぁ本当に来てしまった・・・絶対ろくな事にならないのに」
ブロリー「お、親父!大変だ!!キャベツ太郎の誕生なのだ!」
パラガス「駄菓子かなにかかな?」
ブロリー「大切に育てて鬼ヶ島へ鬼退治にいかせロットー!!」
パラガス「いいぞぉ!鬼を退治すればお宝ガッポで大富豪・・・て
お前が鬼退治にいけぇー!」
ブロリー「そりゃそうだ☆ふはははははははははは!」
パラガス「ふぁ〜はははははははは〜!」
漫才をはじめて笑いあう親子。
それを漫画のようなしずく汗をたらしながら唖然と見つめる男女。
女「・・・あ、あの、あなた達」
ブロリー「冗談ですヨ、冗談。
で・・・誰だ?お前達は?」
女「おほほほ!耳の穴をかっぽじってよくお聞きなさい!
わたくしは90年代社会現象を巻き起こした、かの名作アニメ
『美少女戦士セーラームーン』、その第2シリーズにて
活躍した名敵役!宇宙のさすらい貴族、アンですわよ!!」
ブロリー「・・・・・」
アン「ほら、エイルも!」
男「え、あ、あぁ!お、同じく宇宙のさすらい貴族、エイル!」
パラガス「・・・・・」
アン「あらどうなさいました?さては同じ悪役として
わたくし達の名を知らなかった事が恥ずかしくて
黙りこんでいるのかしら」
エイル「いやいや!よく見ろアン、彼らは我々に
宇宙人を見るかのような視線を向けてるぞ」
アン「わたくし達は宇宙人ですわ、なにもおかしい事はないじゃない?
それに彼らだって同じ宇宙人・・・」
エイル「いやすまない、そうじゃなくてだな、そのつまり・・・
我々は痛い奴だと思われているようだ」
アン「痛い??さっき落下した時顔に傷でもついたのかしら・・・なんともないじゃない」
エイル「・・・・・はぁ(呆」
ブロリー「・・・本当になんなんだぁ?お前ら・・・」
パラガス「そもそもせーらーむーんとは一体・・・」
アン「・・・!!知らない?本当にわたくし達をご存知ないの!?
・・・・・はぁ、そうなのね・・・
でもなぜ?なぜなの・・・」
がっくり肩を落としうなだれるアン。
その肩にエイルが優しく手をかける。
エイル「気を落とさないでくれアン。これは仕方のない事だ」
アン「いいえ、わたくしは納得がいきませんわ!」
エイル「大体彼らは我々の出演作の事すら知らないらしいぞ・・・」
パラガス「おい!お前らさっきからなんの話をしてるんだぁ!?」
ブロリー「それよリーよくも俺達の計画を破壊してくれたな・・・
おかげでカカロットやクズを殺せぬぅ!!
この落とし前どうつけてくれるんだぁ?」
パラガス「宇宙船も弁償してください!!」
エイル「あぁやっぱり怒ってる・・・」
アン「お待ちなさい!ブロリーさん、パラガスさん。
わたくし達、今日はあなた方にお願いしたい事があり
作品の枠という名の世界線を超えてやってまいりましたの」
ブロリー「なんだぁ・・・?」
ブロリーとパラガスの顔を
見据えながらアンが話し始めた。
アン「今から23年前の今日、1993年3月6日。この日が何の日かご存知かしら?」
パラガス「もちろん!ブロリー映画一作目の公開日だろう?
つまり俺とブロリーのデビューした記念すべき日というわけだぁ!」
アン「その通り。ですがこの日はわたくし達にとっては別の記念日ですのよ」
ブロリー「???」
エイル「それは・・・セーラーネプチューンこと海王みちるさんの誕生日だ!」
ドスッ(アンの腹パン炸裂)
エイル「ぐふぅ」
アン「正しいけど違う!!それは・・・セーラームーンR第1話、シリーズ通算第47話目の
初放送日!つまり!!わたくし達エイルとアンがデビューした日でもありますの!!」
ブロリー「そ、そぉなんだぁ・・・」
パラガス「へーそーなんだー(鼻をほじる)」
アン「!・・・(このヒゲ親父!)奇しくもあなた方とわたくし達は
同じ年、同じ日に媒体はちがえどアニメ界で生を受けたわけですわ。
さらに製作元も同じ東映アニメーション・・・さらにさらに
原作にはいないアニメオリジナルキャラクターという点もまた同じ!
そして与えられた役割が共に敵役悪役の宇宙人キャラ!!!
そぉおしてぇ、どちらも知名度人気も抜群の超メジャーアニメの出演者!!!
これほど要素が共通しているのはもはや運命と言ってもさしつかえありませんわ。
・・・なのに、なのに!!」
アンは顔をうつむかせ、握り拳をつくり肩をわなわな震わせた。
パラガス「どうした?」
ばっと顔をあげたアンは涙目で叫んだ。
アン「あれから20年以上も経ったのに!なぜあなた方はいまだに
もてはやされますの!?」
ブロリー「は?」
アン「これだけキャラの成り立ちが近いのに、あなた方はいまだに
動画サイトでのMADや二次創作、ゲームの世界でも大人気!
その人気と知名度が衰えることを知りませんわ!」
パラガス「おいおい・・・」
アン「それに比べてわたくし達は・・・当時のセーラームーンファンの思い出話で
話題に出ることはまずなし!出ても大して話もはずまない!
関連ゲームにも出してもらえない、しかも当時のテレビの総集編でははぶられる始末!!
公式にかわいがってもらえてるあなた達、公式にも見放されたわたくし達。
覚えてる人が一握りでもほぼ忘れさられた存在!それがわたくし達なのですわ!」
ブロリー「・・・被害妄想です」
アン「お黙り!!メジャーなあなた達にマイナーな扱いをされるわたくし達の気持ちがわかって
たまるもんですか!!・・・作品そのものがマイナーならばいざ知らず、
わたくし達はセーラームーンという海外でも大人気な作品の登場人物のハズなのに!
どうしてこんな・・・!!!」
どんどんヒステリックになっていくアン。慌ててエイルが声をかけた。
エイル「おちつけアン、そんな恐い顔してわめいたら君の美貌が・・・」
アン「大体わたくしよりエイルの方が
キャラとして人気があるっぽい事がむかつくのよぉ〜!!!」
エイル「えぇえ〜!?そ、そんな理不尽なっ!!!!」
エイルにやつあたりをはじめるアン。ブロリー、パラガスは完全に置いてけぼりだ。
やれやれと呆れたため息をつくと今度はパラガスの方から口を開いた。
パラガス「・・・で?俺達にお願いとはなんだ?」
パラガスの問いを受け、アンは平静に戻り向き直った。
アン「コホン…率直に申し上げます、この世界の悪役の座をゆずってくださいな」
パラガス「え・・・ゑぇえ!!?」
ブロリー「どういう意味だ?」
アン「お互いの出演作を入れ変えるという事ですわ。
あなた方のこの世界での悪役の権利、わたくし達の世界の悪役の権利、
交換しませんこと?」
パラガス「す、住む世界を取り換えるということなのか・・・」
突拍子もない話に困惑するパラガス。
しかしエイルも困った顔をしている。
得意げなアンはブロリーに目を向けた。
アン「ブロリーさん、MAD寄りのあなたは確か女の子が大好きなのでしょう?
わたくし達の世界にはかわいい女の子がいっぱいおりましてよ。」
ブロリー「! それは本当か!」
パラガス「ぶ、ブロリー!?」
ブロリーの反応に驚くパラガス。
アン「特に・・・月野うさぎさん。彼女はわたくし達の世界の主人公なのですけど・・・
少しおバカさんですがとってもかわいらしいんですのよ。
あなたの自由にして構いませんわ、敵として破壊しつくしてもいいし、
無理矢理お嫁さんにしてもいいし・・・うふふ」
アンがいたずらっぽい笑みを浮かべた。
エイル「ア、アン!いくらなんでもそれは・・・!」
エイルは眉間にしわを寄せてアンに抗議する。
自分が密かに想いをよせる月野うさぎを、交渉の材料に持ち出されたので
アンに対してさすがに憤りを覚えたようだ。
ブロリー「いいなぁ・・・」
舌なめずりをするブロリー。
パラガス「ブロリー!や、やめろ!」
エイル「承諾しちゃうの!?」
エイルが呆れと絶望の入り混じったツッコミを放つ。
アンの表情が一気に明るくなった。
アン「まぁ、交渉成立かしら?それではこの世界の悪役の権利をわたくし達に・・・」
ブロリー「と思っていたのか?」
アン「!?」
予想外の返答を受けてアンの笑顔が消えた。
ブロリー「俺がそんな話にのると思っていたのか・・・」
パラガス「ブロリー!」
エイル「ですよねー・・・」
エイルは今度は呆れと安堵の入り混じったため息をもらした。
アン「ふ、ふざけないでくださる!?かしこさ26のくせに・・・!」
ブロリー「ふざけているのはそっちだ・・・なぁにが権利だ!なにが交換だ!
俺は、親父ぃと一緒に悪役をやる事、敵としてヒーローであるカカロット達と
戦う事に誇りを持っている!なにより、俺はこの世界が好きだ!
俺と親父ぃという存在を作ってくれたこの世界が好きなのだァ!」
パラガス「ブロリー、お前というやつは・・・腐☆腐
さすがは誇り高きサイヤ人である俺のムスコというわけだぁ!」
アンは唇をかみながらブロリーを睨む。
アン「な、なにをたわけた事を・・・」
パラガス「先ほど俺達の座を譲れなどと言っていたが・・・
そもそもお前らは孫悟空やべジータと、まともに戦えるのかな?」
アン「うっ!」
エイル「確かに・・・超サイヤ人にならなくても瞬殺されるような気がする…」
エイルとアンの顔が真っ青になり、冷や汗が流れる。
ブロリー「俺達にとってお前達の話は、奴隷(シャモ)の言葉を借りれば
『そんな事知るか』なのだ・・・
人気や知名度ばかりに気をとられて
敵役の誇りを忘れたお前達に、この世界を好きにはさせぬぅ!!」
パラガス「はーはっはぁ!ブロリーの言う通りだぁ、
そもそも俺達と出演作を交換したからといってお前らが人気者に
なろうはずがございません。まずお前らの見た目はドラゴンボールの
雰囲気に合ってないいぞぉ!だが、俺達ならば別の作品に出ても違和感が
あろうはずがないッ!!それがメジャーとマイナーの格差なのだよ、
たとえお前らの世界に行っても、俺達にギャップなんぞ影も形も・・・」
エイル「ありまくりだ・・・」
パラガス「ゑぇー!?」
ブロリー「悪い事はいわねぇ、自分達の世界にけぇれ!(カカロット調)」
交渉決裂にアンは黙り込んでしまった。エイルは諭すように声をかけた。
エイル「・・・なぁアン、やっぱりこんな事は馬鹿げてる。
有名になるためにブロリーの役をのっとるなんて暴挙・・・
これ以上は彼らに迷惑だ、早く元の世界にかえ・・・」
アン「いや」
エイル「え」
アン「わたくしは諦めませんわ!!こうなったら力づくでも
ブロリーのポジションを奪ってやりますわよ!!!
人気とは!知名度とは!奪い取るものなのですわぁ〜!!!」
エイル「ええええええええ!!!よせアン!無謀すぎるっ!!」
エイルの制止も聞かず、怒りをあらわにしたアンは
ブロリーめがけてつっこんでいく。
パラガス「口で言ってもわからんらしいな」
ブロリー「はぁ・・・」
エイル「くそ!やむをえん!いでよ我がしもべ『カーディアン』達よ!
アンを護るのだ!!」
エイルは持っていた横笛で何枚ものカードから
カーディアンという名の魔物を次々と召喚。
彼らは各々独特な雄叫びをあげながら、アンとともにブロリーに向かっていく。
パラガス「ふん、雑兵か。ならばこちらも・・・お前達!」
アンゴル「申し上げます!私が現れましタァ!」
モア「はいぃ、移住しましても一生懸命に・・・」
ならず者「おぉぉー!!!」
タコ「へ!?わたしもですかい?」
パラガス「お前達の優秀さを、知らしめてやろうではありませんか!
カーディあーう☆を消し去ってしまえー!」
パラガスが号令をかけるとならず者達もカーディアンの群れめがけて
突進していった。ならず者達とカーディアン達の乱闘がはじまった。
その乱闘を尻目にアンはブロリーの前に立った。
怒り、哀しみ、悔しさ、羨ましさ、様々な感情が混ざった形相で
ブロリーの巨体を見上げ、睨みつける。
アン「・・・わ、わたくしは、わたくしは!
人気者に・・・メジャーになりたいだけなのですわぁー!!」
そう叫ぶとアンは片手を前につきだし、掌から全身全霊の衝撃波を放つ。
しかしブロリーには痛くも痒くもない。
ブロリー「クズが・・・」
エイル「!!危ないアン!」
今度はブロリーが拳を振り上げ、そのまま一気に振り下ろす。
ブロリー「であぁ!!」
アン「ひっ!」
とっさにテレポートで瞬間移動し、攻撃をかわすアン。
ブロリーの拳はそのまま地面に衝突し深々とめり込んだ。
手を地面から引き抜き、忌々し気にアンが逃げた方に顔を向けるブロリー。
ブロリー「お前はカカロットか!」
アン「はぁ!はぁ!・・・はあああああああああ!!!」
ふたたび衝撃波を放つアン。
だがやはりむなしい攻撃だ。ブロリーはノーダメージ。
ブロリー「無駄な事を・・・今楽にしてやる!」
ブロリーは手にエネルギーを溜めて気弾を作り出す。
そしてアンめがけて発射した。
ブロリー「イレイザーキャノン!!」
どぉおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!
アン「ああああああああああ!!!」
空中へ逃げようとしたアンは爆風で吹き飛ばされ、地面に叩きつけられた。
エイル「アァァァァァァァァン!!!」
倒れたアンにブロリーが歩みよってくる。
ブロリー「よくがんばったがとうとう終わりの時がきたようだな・・・」
アン「う・・・うぅぅ・・・」
ダメージを負って身動きが取れないアン。
絶望と恐怖で目に涙があふれガタガタ震えている。
そしてここぞとばかりにパラガスが露骨な悪役面を披露する。
パラガス「地獄に行ってもこぉんな面白い殺戮ショーは見られんぞ?
さぁ、シの恐怖を味わいながら、ブロリーに八つ裂きにされるがいい! 腐☆腐」
エイル「や!やめてくれ!!アンを・・・!」
カーディアン達はならず者達と相討ち、すでに力尽きていた。
助けに行きたいが、明らかな力の差に自分自身も恐怖で動くことができない。
エイルは涙声で必死に訴える事しかできず、そんな自分が情けなくて悔しさを顔ににじませる。
パラガス「心配することはない。お前も、すぐあの女の後を追ってシぬのだ・・・・んん?」
ブロリー「・・・・・」
アン「・・・?」
エイル「なんだ・・・?」
ブロリーが急に動きを止めた。アンの顔をじっと見つめている。
パラガス「ど、どうしたブロリー?」
ブロリー「お前・・・よく見ると、カワイイ!なぁ・・・」
アン「へっ?」
ブロリー「・・・すまなかったヨ、俺もカッとなりすぎた」
アン「きゃん!?」
エイル「!!」
突然アンをかかえ上げ、お姫様だっこをするブロリー。
エイルはその光景に絶句し、抱きかかえられたアンは目が点になり固まっている。
ブロリー「俺はカワイイ!女の子大好きなMAD寄りな設定のブロリーです・・・
そんな俺が女の子を傷つけるなんて、とんでもない話なのだ」
アン「あ・・・あの・・・」
ブロリー「ごめんヨ、ムシケラ(ピッコロ)に頼んで仙豆を食べさせてやる」
アン「・・・・・」
ブロリー「・・・ただこれだけは言っておきたい。
かつてお前達をテレビで見て、今でも覚えてくれてる奴らはいるんだロッ?
今でも好きだといってくれるファンもいるんだロッ?
ならそれでいいじゃないカッ。例え世間の認知度が低くても、
好きだという人間がいるなら、その分お前達は『有名』で『人気者』なのだ。
それに有名である事が必ずいい事とは限らん。間違った方法に手を出して
悪い意味で有名になってしまった奴も、世の中にはたくさんいるからなァ・・・」
アン「ブロリー・・・」
ブロリー「誰かと自分を比べて無理に張り合う必要なんてないヨ!
お前達はお前達なんだァ!」
ブロリーの言葉に感心したのか、それまで顔面蒼白で
硬直していたエイルがふと我に返ったように叫んだ。
エイル「・・・そうだ。彼の言う通りだ、アン!
我々には我々のらしい生き様があるはずだッ!」
ブロリーはフッと笑って見せた。見つめあうブロリーとアン。
ブロリーの言葉を聞いたアンは、目を閉じ口元に笑みをつくりため息をついた。
アン「・・・ありがとうブロリー、そしてエイル。わたくし・・・本当におバカさん。
つまらない事に意固地になって、いつのまにか自分自身を卑下していたのですね。
・・・わたくし、これからは心を入れ替えます。そして自分の世界に
もどって与えられた役を全うしますわ。人気や知名度なんて関係ない、
わたくし達を愛してくれるファンのために・・・」
ブロリー「帰れると思っていたのか?」
アン「え」
感動的?雰囲気が一変した。
パラガス「ふっ、自分の世界にもどるなどと、その気になっていた
お前の姿はお笑いだったぜ。
お前は、ブロリーの嫁になるのだからなぁ・・・」
エイル「な!?!?」
アン「は?・・・はぁ!?」
あまりにも唐突な嫁になれ宣言。
片や笑う伝説の戦闘民族、片や混乱する宇宙のさすらい貴族。
今度はアンとエイルの方が置いてけぼり状態である。
ブロリー「俺はお前が気に入ってしまったのだァ!!
涙目で怯えるお前カワイイ!かったヨ。
今からお持ちかえリーなのだ・・・」
お姫様抱っこしたまま、頬を赤らめ舌なめずりするブロリー。
アンにすさまじい悪寒が走った。
アン「いやいやいやいや!!まってくださいまし!!
わたくしはあなたに諭されて再出発しようとしてるんですのよ!
それにちょっと前にあなた、元の世界に帰れって言ってたし!
ならさっきの言葉は一体なんだったんですの!?」
ブロリー「別に元の世界に帰る必要もないじゃんんん!
どこの世界でもお前はお前自身だからなぁ・・・
この世界で一緒にやってこうヨ!」
アン「お、お願い!離して!!」
ブロリーの腕から逃れようとアンは文字通り無駄な抵抗をする。
パラガスとブロリーは宮殿のある方向へそのまま意気揚々と歩き出した。
パラガス「ふぁ〜ははは!ではブロリー、結婚式の準備だぁ!」
ブロリー「イェイ!!・・・アンは性格きつめの様だが、ブロリーは
そういうの嫌いじゃないです・・・ふはははは!!」
アン「い!いやあああああ!!た、助けてエイルー!!」
ブロリー「ジタバタカワイイ!!フヒヒ!」
エイル「・・・まてぇ!!!」
エイルが叫んだ。立ち止まり振りかえるブロリー達。
ブロリー「んん?まだいたのか・・・お前は帰ってもいいヨッ!」
パラガス「君も式に出席するのかな?」
エイル「・・・よくも!私の!アンをぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
ギュバアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!
エイルの体から激しい怒りの気がほとばしった!
ブロリー「なにぃ!?」
パラガス「まるで『神と神』のべジータだァ!」
アン「エイル!!」
エイル「アンは私の恋人なんだぞ!!!
勝手なマネをするなああああああああああ!!!!
ヘルズフラァァァッッシュ!!!!!!!!!!!!」
カッ!! ずどぉおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!
エイル「気功砲ぉ!! はぁあッ!!!」
どおぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおんッ!!!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・
怒りのエイルが放った必殺技であたりは土煙につつまれた。
エイル「はぁ・・・はぁ・・・」
エナジーを消費し息をきらすエイル。やがて
土煙の中から無傷のブロリーとアン、
一人黒こげのパラガスが現れた。
アンは抱いたままブロリーがかばったのだ。
エイル「!!」
ブロリー「中の人つながリーですかぁ?」
パラガス「ハァ、ハァ・・・あ、あやうくムスコの花嫁に
傷がつくところでございました・・・!」
アン「・・・エ、エエ、エイル!!わたくしまで殺すおつもり!?」
エイル「す!すまないアン!で、でも君を助けるためで!」
ブロリー「もういいや。」
ポーヒー!(気弾発射)
エイル「えっ」
ずどぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん
デ デ ー ー ー ー ー ン ☆
エイルは星になった・・・
アン「エイルゥううううううううううう!!!!」
ブロリー「ふふふ・・・ふっははははははははははははは!!」
パラガス「ふぅ〜ふふふぁ〜はぁははははは!ふぁ〜はぁ〜はぁ〜あ〜!!」
数日後・・・・・
ここは新惑星べジータ宮殿内の結婚式場・・・
結婚式当日、ブロリーから招待を受けた孫悟空や
べジータ達が式場に集まった。
サイズぎりぎりの白いタキシードを着飾り
上機嫌な新郎ブロリー。
悟空「ブロリー、とうとうおめぇも結婚かぁ!おめでとう!」
ブロリー「ふははは!来てくれてありがットォー!!!!」
べジータ「ふん!せいぜい尻にしかれんようにしろよ」
ピッコロ「れ、恋愛というものらしいな・・・わからない・・・」
パラガス「よく来たなお前達、さぁこのめでたき日を共に祝おうではありませんか!」
黒のタキシードで正装したパラガスも心がはずんでいる様だ。
一方、気品漂う純白のウェディングドレス姿の新婦アンは・・・
トランクス「あれがブロリーの結婚相手か・・・」
クリリン「う〜ん、化粧が少しケバいけどなかなか美人じゃん!」
亀仙人「やはり宇宙人なんじゃな。胸もあるしぱふぱふしてもらいたいのぉう」
悟飯「でもあの人なんで泣いてるんでしょう?
ブロリーと結婚するのがそんなに嬉しいのかな?」
アン(うぅ〜…こんな事になるならメジャーになりたいなんて考えるんじゃなかったぁ〜;;)
ブロリー「終わリーです イエィ!」
パラガス「ハッピーエンドァア!でございます☆」
エイル&アン「「なんなんじゃこのオチはぁ〜!!!!」」
説明 | ||
親父ィ「春のとうゑぇー!まんがまつリーです、最高のショーでございまs」 パンツ「…だなんて、全て嘘です!!」 王 子「だましたな!」 親父ィ「やっと能天気なお前でも…って、ゑぇえ!?だまされるわきゃないだろべジータ!!」 ※二次創作、版権作品の設定改変、特に特定のキャラをいじられる事に不快感を覚える方は読むのはお控えください。 |
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