東方お宝奮闘記6
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 【魔理沙】「うまくここまでこれたな。」

 

 

ニコッと笑って魔理沙が言った。

予想外に上手くいったわね。

 

 

 【霊夢】「まぁ、見つかったら見つかったでなりふり構わずに攻撃しながら逃げたけどね。」

 

 【アリス】「本当に見つからなくてよかったわ…。」

 

 

アリスが安心したからか「ほっ」と一息つく。

 

 

 【パチュリー】「そろそろ本題に入りたいんだけど…。」

 

 【魔理沙】「あっ、わりーわりー…。」

 

 

魔理沙が頭を下げる。

…それにしてもこのお茶、美味しいわね。

なんていうお茶なのかしら?

 

 

 【パチュリー】「で、なんでレミィが貴方達を捕まえようとしたかなんだけれど、ようは実験台にする為なのよ。」

 

 【魔理沙】「実験台?なんの?」

 

 【パチュリー】「『レミィが作った薬』のよ。」

 

 

………………

…………

……

 

 

 【小悪魔】「パチュリー様ー!」

 

 

小悪魔が慌てて部屋に駆け込んで来た。

…騒々しい。

 

 

 【パチュリー】「なに?どうしたの。」

 

 【小悪魔】「お嬢様がまた何か企んでるみたいで…。今咲夜さんがどっかに行きました!」

 

 【パチュリー】「ふーん。」

 

 

本を読みながら返事を返す。

正直、私には微塵にも関係のない事だからあまり興味はないんだけれどね。

 

 

 【小悪魔】「『ふーん』…、じゃないですよ!!お嬢様はいけない事をやる気なんです!!」

 

 【パチュリー】「いけない事って何?レミィがまた幻想郷を赤い霧で覆い隠そうとでもしてるわけなの?」

 

 【小悪魔】「そんな小さな事じゃありません!!下手すればここ、幻想郷が滅びますよ?」

 

 

少し怒り気味に小悪魔は言った。

どうせ、たいした事ないんじゃないの?

 

 

 【パチュリー】「滅ぶってどういう…」

 

 【小悪魔】「お嬢様は自分一人で薬を造ったんです。」

 

 【パチュリー】「薬?」

 

 

やっぱり、たいした事…ある。

レミィの事だから変な薬に決まってるわ…。

 

 

 【パチュリー】「どんな薬なの?」

 

 【小悪魔】「それが、どうやら効力が不明なんだそうですよ。だから恐いんです。」

 

 【パチュリー】「確かに恐いわね…。」

 

 

効力が分かんないんじゃ使うだけ危険って事でしょ。

第一の犠牲者は誰かしら…?気の毒だわ。

 

 

 【パチュリー】「誰が犠牲になったの?」

 

 【小悪魔】「メイド達の話によると、どうやら『アリス』さんらしいです。」

 

 

第一犠牲者はアリスか…。

まぁ、アリスなら死ぬ事はないとは思うけれど、ちょっと危険ね。

かと言って、対処らしい対処がある訳でもないけれどね。

 

 

 【パチュリー】「アリスなら大丈夫と思うわ。とりあえずレミィが作ったって言う薬、持ってこれるかしら?」

 

 【小悪魔】「はい。一応、薬はここに…。」

 

 

小悪魔がレミィが作ったと言う薬を私に差し出した。

なにこれ?ハート?

 

 

 【パチュリー】「実にかわいらしい薬ね。」

 

 【小悪魔】「お嬢様っぽいですよね。」

 

 

うーん。見た感じは危険じゃなさそうだけれど…。

 

 

 【パチュリー】「小悪魔、今からこれ調べるわよ。」

 

 【小悪魔】「は、はい!!」

 

 

……

…………

………………

 

 

 【アリス】「私は手遅れだった…、って事でいいのよね。」

 

 

腕を組み、アリスが睨みをきかせながらパチュリーに言った。

 

 

 【パチュリー】「正直、貴方なんてどうでもよかったの。問題はこれからの被害者。」

 

 【霊夢】「妥当な判断ね。」

 

 【魔理沙】「どんまい、アリス。」

 

 

睨みをきかした眼がうるうるしてきた。

全く…、泣き虫ね…。

 

 

 【上海人形】「アリス、ダイジョウブ?」

 

 【アリス】「ありがと、上海…。」

 

 

見れば見る程、哀れだ。

アリスは置いとこう。

 

 

 【霊夢】「んでパチュリー、薬の効力とその解毒剤は出来たの?」

 

 【パチュリー】「効力は人によりけりね。解毒剤には数に限りがあるわ。今の所は20くらいかしら。」

 

 

最初は金が手に入るって聞いたから来たのに、面倒な事に巻き込まれたわね…。

まぁ、それを解決するのが博霊の巫女の役目なんだけどね。

 

 

 【霊夢】「とりあえず…」

 

 【メイド達】「キャー!!お止め下さい、妹様!!」

 

 

外が騒がしい。それに妹様って、まさか…。

図書館の扉が吹き飛ぶ。

 

 

 【フランドール】「みーつけた。」

 

 【魔理沙】「よっ、フラン。久しぶりだぜ。」

 

 

また、マイペースなこと。

アンタ、今の状況考えなさいよ。

 

 

 【フランドール】「魔理沙、あそぼ♪」

 

 【魔理沙】「今は悪いけど、ちょっと無理だぜ。」

 

 【フランドール】「嫌だ嫌だ!!あーそーぼ!!禁弾『スターボウブレイク』。」

 

 

スペカ発動。

 

 

 【霊夢】「霊符『二重結界』…。いきなり何よ、もう…。やるなら魔理沙とやりなさいよ!!」

 

 【フランドール】「うぅん。皆であそぼ…。」

 

 

ニヤリと不気味に笑いフランドールは言った。

なんか今日のコイツ、いつもにましておかしくない?

 

 

 【パチュリー】「もしかしたら、薬を服用したのかも。」

 

 【霊夢】「なるほどね。だから、いきなり攻撃してくるのね。まぁ、いつもそうだけれど…。」

 

 【フランドール】「なにゴチャゴチャ言ってるの?禁忌『フォーオブアカインド』。」

 

 

また面倒な事を…。

数、増やすんじゃないわよ!!

 

 

 【フランドール】「そぉれ!!禁忌『レーヴァテイン』。4人ぶーん!!」

 

 【パチュリー】「土符『トリリトンシェイク』。」

 

 

パチュリーが壁を作ってレーヴァテインを防いだ。

けれど、直ぐに崩れそうね…。

 

 

 【霊夢】「境界『二重弾幕結界』。今よ。誰かあの馬鹿止めて。」

 

 【魔理沙】「ほいきた!!恋符『マスタースパーク』!!」

 

 【アリス】「えぇい!!ヤケクソよ!!咒詛『魔彩光の上海人形』。フルパワー!!」

 

 【パチュリー】「妹様、申し訳ございません。金&水符『マーキュリポイズン』。」

 

 

フランドールに集中砲火。

こりゃあ、防ぎようはないわ。

攻撃で舞い上がった煙が段々と晴れていく…。

 

 

 【パチュリー】「コホッ。コホッ、コホッ…」

 

 

そうだった。パチュリーは喘息もちだった…。

 

 

 【フランドール】「皆の攻撃、凄かったよ!!」

 

 【霊夢】「…まさかの無傷ね。」

 

 

コイツ、一体なに?

薬の効力にしては強すぎない?

 

 

 【霊夢】「パチュリー、解毒剤は何処?」

 

 【パチュリー】「こ、ここに…」

 

 

やばい、パチュリーの身体にがたが来てる。

このままじゃ、パチュリーが死にかけないわ。

 

 

 【魔理沙】「パチュリー、大丈夫か!?」

 

 【パチュリー】「私より、妹様を…」

 

 

パチュリーから解毒剤を奪い取る。

 

 

 【霊夢】「これをどうすればいいの?」

 

 【パチュリー】「注射式になってるから、妹様に射して…。妹様を元に…」

 

 【霊夢】「分かったわ。魔理沙、アリス。行くわよ!!」

 

 

とは言ったものの、どうすればいいものか…。

これといった作戦も無かったわ。

 

 

 【アリス】「まず霊夢、空きを見て封魔陣でフランドールの動きを押さえて。

       その後に魔理沙、貴方は…。黙って見てて。

       霊夢、薬を私に貸して。上海にやらせた方が成功率は高いわ。」

 

 【上海人形】「マカセテ、マカセテ。」

 

 

うおっ…。いきなり何を言い出すかと思えば、作戦考えていたわけね。

まぁ、無いよりはマシだしアリスに任せるか。

 

 

 【霊夢】「わかったわ。はい上海、薬よ。」

 

 【上海人形】「マカセテ、マカセテ!!」

 

 【魔理沙】「うぉーい、私は役立たずですか…。」

 

 【アリス】「魔理沙は最終兵器だから、ちょっと休んでいて。」

 

 

うわっ…。

魔理沙の目の輝きが半端ないわ…。

 

 

 【アリス】「それじゃあいくわよ、霊夢。」

 

 【霊夢】「いつでもオッケーよ。」

 

 【アリス】「よし、じゃあ作戦開始よ!!」

 

 

説明
色々と書いてたら長くなりました。

今回はこの騒動の理由が語られます。
後で、あの《危険な悪魔》が登場します。

楽しんでいってくださいねwwwww
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東方 紅魔館 霊夢 魔理沙 アリス パチュリー 悪魔 小悪魔 

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