SAO~黒を冠する戦士たち~ 英雄外伝 第5話 なぐさめの言葉が必ずしも、その人にとって良いとは言えない。
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第5話 なぐさめの言葉が必ずしも、その人にとって良いとは言えない。

 

 

 

 

 

 

 

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「・・・・・・・クソッ」

 

 

人気の少ない路地を早歩きで歩く血盟騎士団の男性、グラディールは今非常に腹立たしい思いで一杯だった。副団長の護衛という大役をもらい。彼女の美貌をあきることなく見ることができると、そんなことを考えていたが・・・・あのガキが邪魔してきた。ボス攻略で見るあの強さ、前からしゃくにさわると思っていた。強いということは誰も知らない良い狩り場でレベル上げを行っている゙ビーター゙しか考えられない。そんなことを思い、毛嫌いしていたが今日鉢合わせとなった。

憎らしいガキだった・・・。私でさえ、1歩引いた立場で話しているのに、アイツは堂々と横に立ち気軽に話している。アイツがいるせいかその後の護衛も許してはくれなかった。おまけに、おとなしく引き下がったら一瞬寒気のようなものを感じた。絶対、あのガキが何かしたにちがいない、今度会った時どうしてくれようか・・・・と考えた時に

 

 

「他人の務めを、まったくの赤の他人が関わることって、人によってばムカツグって思う行為だよな〜まぁ、俺は気にしないけど・・。」

 

 

ふと後ろから声がしたので振り向くと1人の男が立っていた。

 

 

「俺の名はゼウス、さっきの様子見てたよ。分かるよ君の気持を・・副団長と仲良くなりたいんだろ? だから是が非でも、あの時護衛をして話す機会を設けたかった。」

 

ゼウスはグラディールに近づいて握手を求めた。しかし、彼は握手することなく睨むようにゼウスを見た。あきらめたゼウスは手を戻して話しを続けた。

 

 

「関係を良くして女性との仲を深くしたい・・・誰もが持つ人として当然の意思だが、あの様子からして副団長は、あの少年にぞっこん、おまけにあの少年も副団長に惚れている。」

 

 

「・・・・・・・・・・。」

 

 

ゼウスは話しを続けグラディールは黙って話しをきいていた。もちろん、顔色なんか窺わずに・・・。

 

 

「関係を良くすることができても、どこかで止まる。決して男女として深まることはない・・・だから、ここはカッコよく、あの二人の仲を遠くで見守ってやろうぜ。」

 

 

「それを言うために私の前い現れたのか?」

 

 

かすかにグラディールの体が震えているように見えたが知ってか知らずかゼウスは話しを続けた。

 

 

「それもあるけど、どちらかというとスカウトなんだよね。もちろん血盟騎士団に入ったままで結構、自由の時間とかに俺と一緒に行動を共にしないか? 毎日が楽しいぜ〜副団長がいなくても楽しい日々を送らせやるから、だから俺とフレンドry「結局は、貴様もあの男に肩を持つのだな!」えっ、いや、」

 

 

ゼウスが言い終わる前に言葉を遮り怒りをあらわにして噛みついてきた。

 

 

「貴様と行動を共にすることで、私をアスナ様やあのガキに近づかせないようにする魂胆だろ! まさか、あのガキにそそのかされて私を・・」

 

 

「そんな訳あるか、ただたんにお前さんを見てこの世界を楽しく生きてないのでは、と思って声をかけただけだ。そんなに噛みつかんでも・・」

 

 

「なら、私の答えは1つ、NOだ。貴様と行動を共にするのはお断りだ! それと、この際だからはっきりと言わせてもらうが、私は貴様のような毎日騒ぎを起こしている奴は大嫌いでね。」

 

 

「俺、毎日そんな騒ぎなんかおこしてry」

 

 

「うるさい、だまれ。貴様なんか実質、毎日騒ぎを起こしているようなもんだ。一緒にトラブルに巻き込まれるなんてゴメンだからな!! さぁ、分かったらとっとと私の前から失せろ。でなければ・・・」

 

 

少年にやられた仕打ちや嫉妬、怒りを全てゼウスにぶつけるように噛みついてきた。ゼウスはニコニコして両手でとうどうしながらグラディールを宥める動作を行うも少し押され気味である。そして、いよいよグラディールは腰にそえてある剣にまで手を伸ばそうとしていた。

 

 

「わかった、わかった。俺が悪かったよ、もうどこかに行くから・・・」

 

 

「・・・・・フン。」

 

 

おさまったのか剣に手伸ばすのをやめ、そのままゼウスを睨みつけた。ゼウスはおどおどし、グラディールの顔をうかがいながら少しずつ離れていった。ある程度、離れたのを見て前に進もうとゼウスに背を向けた時、

 

 

「あっ、すいません。これだけははっきりと言わせてもらいます。あまり、根拠なしにビーターを悪く言うのは・・・・・・よくないぜ。」

 

 

「・・・・・・・ッ!?」

 

 

陽気な声だから警戒してなかったが一瞬寒気がした。あの時とは違う何かを感じとった。例えるなら、ガキが放ったのが威圧だとしたら、さっき感じ取ったのはまったくの別物。一瞬ゼウスが消えた、いや、いなっかったような感覚に見舞われたのだった。

 

振り向こうとしたが、何を思ったのグラディールは振り向かずに早足でゼウスから離れていった。

 

 

「・・・・・・・・。」

 

 

ゼウスはグラディールの考えを見通すかのように、目を細めていなくなるまで背中を見つめていた。

 

 

 

 

 

Tobecontinued...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

 

さて、第5話どうでしたか?

 

 

 

もともと刃さんのアイングラット編第3話を見て、「グラディールって、あの後こう思ったんじゃないか」と

 

 

 

妄想して、そこにゼウスを入れたらこうなりました。

 

 

 

純粋にゼウスはいろんな人とこの世界を楽しみたいだけです。

 

 

 

そう・・昔、人として送れなかった青春を今送るかのようにね・・・・。

 

 

 

次回、ゼウスの相棒(バディ)が登場します。

 

 

 

それではまた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
どうも、グルメです。本家の小説も再び始動しました。私も頑張って投稿していきたいですね。さて、今回の話しはゼウスがある人物と接触します。ある意味、キリトとアスナの関係を急接近させたことに貢献した人物です(笑)

それでは、どうぞ。
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コメント
刃さん  そういえば、アイングラット編でアスナが「事故でキスした」とか言っていましたよね・・まだまだ先の話しですがアイングラットの過去話しは楽しみにしています。(グルメ96)
実際のところ良い狩り場を見つけてもギルドに所属していれば時間は拘束されるしソロであれば死ぬ確率は高くなるんですけどね〜、キリトがアスナに何かしたと言えば合っていますし逆も合っているんですよねw(本郷 刃)
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