【獣機特警K-9IIG】殺戮の序曲【交流】
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ある雨の日のラミナ自然保護区。

緊急通報を受けたANCFの車が、現場へ向けて走っていた。

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「…ここだな、通報があったポイントは」

運転していたネルソン・ケンワースはあるポイントで車を止めた。

後部座席に乗っていたマイ・シューティングスターとシンディは車から降り、ネルソンとともに現場へと足を運ぶ。

 

「…ひどい…!」

マイは目の前の光景に思わず涙した。

何頭ものガゼルが、不自然に死んでいるのだ。

 

「誰が、誰がこんなことしやがったんだ!」

シンディはこぶしを握り地面に叩き付ける。

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すると、ネルソンが何かに気付いた。

「うーむ…これは銃弾で撃たれて死んだって感じじゃなさそうだな」

「…そういえば、外傷も見当たりませんし…」

「……待った、死体の近くにこんなものが落ちていたぞ」

 

ネルソンが拾ったのは、空き缶大はあろうかという金属製の筒。

「ネルソンさん、こいつは?」

「内部から特殊なガスを発生させる仕組みになっていたようだな…しかしいったい誰がこんな事…」

「シンディちゃん!とにかく警察に連絡しましょう!」

「おうっ!」

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…その頃、ラミナ市内某所。

「…『デス・フォッグ』散布テスト終了です」

一人のギャングスターが、ドアを開けて薄暗い部屋に入ってきた。

 

「よぉ、ご苦労じゃねえか。聞いたぜ。テストエリアのガゼルが全て死んだってな」

「サンプルの15頭のほか、巻き添えを食って5頭ほど多く死んだみたいですぜボス」

「まずまずの成績だなァ。こりゃますます『本番』が楽しくなってきやがったぜ!クカカカカカ…」

ギャングスターが話している相手は、ブラッドファミリーのボス、スレイ・ブラッドだ。

しかしスレイは、ブラッドファミリーは、今度は一体何を企んでいるのだろうか!?

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同時刻・衛星軌道上…宇宙海賊船キャッツ・ネイル。

 

「…で、これがラミナ自然保護区に投下したチーター型偵察機からの映像です」

ナノカ・ジョバッサが映像をブリッジ前方のモニターに表示する。

「そんな…なんで、なんでこんなに大量のガゼルさんが…!」

見るもおぞましい光景に絶句するアオイ。

 

「それで、こちらがその直後に記録された音声です」

続いて流された音声は、先ほどアジトで話していたブラッドファミリーのものだ。

「なんか…ブラッドファミリーにしちゃやることが小さすぎやしないか?どう思う、船長」

火器管制担当のミズホ・ロングブロウがキャプテン・ミミナに声をかける。

 

「うーん…確かにあいつらが保護区の動物を殺して持って帰るなんて、密猟まがいのセコい悪行するとは思えないにゅ」

「なんだ、じゃあ関連性は何も…」

「ただ、一つ引っかかることがあるんだにゅ。もし『密猟が目的じゃない』としたらの話だにゅ」

「せ、船長!それってどういう…」

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声を上げるアオイを制止し、ミミナはさらに続ける。

「考えられるのは『新形殺戮兵器のテストベッド』…おそらくガゼルさんたちは実験台だったってことだにゅ、つまり」

その話を受けて、シズハ・ジョバッサが切り返す。

「奴らが言ってた『本番』ってのは、人口密集地でこの兵器を使うってことか?」

「そう…もしそれが本当だとしたら多くの人が死ぬことになる…絶対にそんなことはさせないにゅ!」

 

ミミナは船長席から立ちあがると、クルー全員に号令を発する。

「クルー全員に告ぐ!今回の目標はブラッドファミリーの新兵器『デス・フォッグ』…何がなんでも盗み出すんだにゅ!キャッツネイル、ファンガルドへ降下せよ!」

「「「「アイサー!!」」」」

 

…続く!

説明
■出演
マイ:http://www.tinami.com/view/636102
シンディ:http://www.tinami.com/view/639095
ネルソン:http://www.tinami.com/view/687233
スレイ:http://www.tinami.com/view/553585
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