エブリデイ えーゆー譚! 〜恋姫達とのドタバタ生活!〜 三十三話
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リト「パーティーに出ろ?」

 

リトは現在生徒会室にいた。

放課後になり、部活をしようとした矢先に放送で呼ばれてここに来たのだが、呼び出した張本人の口から出たのはリトの想像を斜め上に飛んだものだった。

 

華琳「ええ。業界人が大勢来る…まぁ、社交会も兼ねている立食パーティーだけど。明日の夜に私の家でやるわ。明日から休日だしちょうどいいでしょう?」

リト「いやいやいや。何でそれに俺が参加しなくちゃいけないんだよ」

華琳「簡単に言えば護衛よ。柳琳と栄華のね」

リト「護衛?」

桂花「他にも男払いの意味もあるわね。当日華琳様は鳳凰院家の次期当主として様々な方々に挨拶をして回るの」

華琳「当然、血縁者であるあの娘達もね」

リト「じゃあ華侖先輩は?」

華琳「参加するけど…大物政治家や大企業の関係者の前で口を開けると思う?」

リト「………ごめん」

華琳「分かればいいわ。ああ、それともうひとつ…」

 

華琳は用件をもう一つ言う。

乗り気じゃないリトは軽く聞き流そうとしたが、そうならずに真面目な…仕事の顔になる。

その内容とは………

 

 

 

で、当日…鳳凰院家内では様々な人が集まっていた。

大企業の社長、令嬢、御曹司、芸能人、さらに国会議員までも。

一般人が見れば見たことがある顔がゴロゴロいるなんてどんだけ凄いのだろうか。

そして、そんな政界にも影響を与える鳳凰院家の関係者は控え室に居たのだが…

 

栄華「納得いきませんわ!何故私達が薄汚い男を近くに置いておかないといけませんの!?」

柳琳「え、栄華、落ち着いて…」

華琳「あら?じゃあ貴女は顔も知らない御曹司達に言い寄られてもいいのね?」

栄華「ぐっ…」

華侖「確かに、リトっちなら顔見知りだから平気っすね」

春蘭「それで華琳様、平沢は?」

華琳「そろそろ来るはずね」

 

華琳は時計を見てそう言う。

リト本人は既にいるのだが、あまりにも格好が社交パーティーに相応しくないので秋蘭を通して着替えに行かせたのだ。

と、そんなこんなしていると、控え室に人が入ってきた。

 

秋蘭「失礼します。平沢を連れてきました」

華琳「ご苦労様」

リト「失礼いたします」

栄柳「「……え?」」

 

栄華と柳琳は一瞬思考が遅れてしまった。

はて?目に前の人物は誰だろう?ここ最近会ってばかりの人に凄く似てるのだが…。

 

柳琳「平沢…さん…?」

リト「そうですが…どうかなさいましたか?柳琳お嬢様?」

華侖「おー…リトっち決まってるっすね!」

リト「恐縮です」

華琳「栄華、柳琳。今日一日平沢はあなた達の執事よ。いいわね?」

柳琳「…え?あ……は、はい…」

栄華「…………」

 

驚きがまだ残っている柳琳は一応返事をするが状況が把握できない栄華は未だに呆然としている。

 

リト「それで華琳お嬢様。華侖お嬢様はどなたが御付きに?」

華琳「秋蘭よ。春蘭だと手がつけられなくなるから」

リト「畏まりました。では私も僭越ながら護衛をさせていただきます」

 

こういった格好の時に限ってリトはいつもの軽い感じの雰囲気からいかにも“執事です”と言った感じになるのだ。

それこそ、栄華と柳琳が信じられないと言う顔をして、事実として受け止めようとしているほどに。

ちなみに、今のリトは執事服を身につけ、眼鏡を着用し髪を天パぎみなものからワックスで整え、さらに口調や態度も変えているのでじっくり見ないと誰だかわからない格好をしている。

まぁ、何はともあれパーティー開始の時間になり、リト達は移動した。

 

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パーティー開始から約一時間、ある者は話をし、ある者は食事をとり、そしてある者は会場で流れているBGMに耳を傾けていた。

そんなパーティー会場の中、華琳は護衛の春蘭と秘書の桂花を側につけ、大企業のお偉いさんと話している。

で、栄華と柳琳はと言うと、不気味なほどに黙っていた。

理由は後ろで控えているリトがいるので何をすればいいか戸惑っている事なのだが、そんな事は知らないリトは二人に声をかける。

 

栄華「………」

柳琳「………」

リト「お嬢様方、お飲み物はいかがでしょうか?」

栄華「い、いただきますわ…」

柳琳「ありがとうございます…」

 

そういってリトは二人の元を離れる。

それと同時に二人は深く息を吐いた。

 

栄華(な…なんですの!?男なのに…臭くて汚い筈なのに、嫌じゃないというか…)

柳琳(め、目を合わせられません…)

???「おや?これはこれは、鳳凰院家のミス栄華にミス柳琳ではありませんか」

柳琳「貴方は…確か高神コーポレーションの社長さん…ですよね?」

社長「ハッハッハ!こんなにも美しい女性に覚えていただいて恐縮ですな」

栄華「…ありがとうございます。それで私達に何かご用でも?」

社長「いやなに…喉が渇いているだろうと思いましてな、ドリンクでも持って来たのですが……そこの彼が気を聞かせてくれたようで」

リト「いえ、執事として当然の事をしたまでです」

 

いつの間にか栄華達の後ろに立っていたリトが笑顔で答える。

いつの間に、と後ろに立たれた二人は驚いて固まっているところにリトはノンアルコールのシャンパンを手渡した。

目の前にいる社長はそれを見ると、会釈をして別の場所に歩いていく。

 

栄華「……はぁ、息をするのも辛いですわ。よりによってあんなのに…」

柳琳「平沢さん、ありがとうございました。言い寄られるかと思って…」

リト「いえ、私はお二人の執事ですから」

栄華「それにしても、今回はやけに人が多いですわね」

柳琳「前のパーティーではそれほどいなかったと思いますが…」

リト「失礼ですが、御二人が最後にご参加したパーティーは何時でしょうか?」

栄華「たしか…十歳のころでしたわね。それが何か?」

リト「私の推論ですが、前回から五年も経つのであれば、御二人は美しくご成長なさったからかと」

柳琳「ま、まぁ…お世辞が上手…」←顔赤い

リト「事実を言ったまでです。それでお嬢様方、何か料理を取って来ましょうか?」

栄華「そ、そうですわね…お願いしますわ」←やっぱり赤い

リト「畏まりました。少々お待ちを」

 

リトは再び二人から離れた。

飲み物と違って食べ物だ…今度は少々遅くなるだろう。

柳琳達はシャンパンを飲み、一息着く。

だが彼女達の動機は一向に収まる余地はない。

 

柳琳(やっぱり、凛々しい…)

栄華(どうしてしまったのでしょうか私は…よりにもよって、男などに…)

社長「…少々よろしいですかな?」

柳琳「あ、さっきの社長さん…」

栄華「何かご用ですの?」

社長「ええ、少々。ですがここでは言いづらいので…別な場所で…」

 

正直行きたくないのだが、断ると自分達に悪い印象を与えてしまうので二人は社長に付いていく。

会場を出て、進んで行くにつれて人の気配が薄れていく。

二人はその事に不安を感じ、声をかけた。

 

栄華「それで、何のようですの?」

社長「その前に喉が乾いたでしょう。これをどうぞ」←シャンパンを差し出す

柳琳「あ、いえ。特に乾いては…」

社長「遠慮せずに…さぁ」

栄華「だから要らないと…」

 

しつこく、押し付けるようにシャンパンを差し出す社長に栄華は声をあげそうになった。

しかし、そうなる前に…彼女達の背後から足音がしてくる。

ゆっくりとした足音…表れたのはロブスターやサラダを二人分トレイに乗せたリトだった。

 

リト「嫌がる女性に無理矢理押し掛けるのは紳士ではありませんよ。社長さん?」

柳琳「平沢さん!」

社長「…無理矢理とは聞き捨てなりませんな。私は親切に…」

リト「親切に、シャンパンの中に薬を入れるのですか?」

社長「…!」

栄華「くっ…薬!?」

リト「それは先程会った時と同じものですね?しかも人気のない場所で飲ませるとなると薬はさしずめ睡眠薬か或いは…」

社長「何を根拠にそんな事を…」

リト「貴方の事は華琳お嬢様から聞いております。何でも様々な企業との合併が異常なまでに早いとか…しかも、合併先に共通しているのはご令嬢が居ること。その中には婚約相手がいたにも関わらず、合併後解消してしまわれたとか」

柳琳「そ、それってまさか…」

栄華「…貴方、その子達に手を出して…」

 

栄華の一言で二人は社長から距離を取る。

一方の社長はと言うと、顔色を変えずにいる。

まるで自分は潔白だと言いたげな表情だ。

 

社長「…デタラメも良いところだ。私はただ“交渉”しただけ。婚約の解消も合併が決まった結果そうなっただけでしょう?それにこのシャンパンに薬ががいっている証拠でも…」

リト「そのシャンパンを調べればわかります。と言っても、そうなればそれを捨てるなりして証拠隠滅するでしょうが……その必要は無さそうですね」

社長「はぁ?それはどういう…」

護衛1「しゃ…社長!」

護衛2「大変です!」

 

リトの来た廊下から二人の男が走ってくる。

おそらく社長の護衛なのだろう…だが、何故か顔が青い。

 

社長「なんだ一体…」

護衛1「そ、それが…テレビでわが社の不正が報道されて…」

護衛2「合併先のご令嬢の事も…全て情報が漏れだしています!」

社長「なっ…!?」

栄華「どういう事ですの…?」

柳琳「平沢さん、まさか」

リト「はて?何の事でしょうね?どこかのパパラッチが警備が手薄になった社長室にでも入ったのでしょう」

 

実を言うと、リトは護衛とは別に目の前の社長の事で華琳に依頼されていたのだ。

いつも社長室にいる彼がパーティーに来れば中に入れるだろう、と言われ…暇だったミュウツーをパパラッチに選んだのだ。

エスパータイプだから瞬間移動とかモノ探しに持ってこいな人選…ならぬポケ選だ。

ちなみに情報を流したのは風である……恐ろしい子。

 

社長「き…貴様あああああ!!」

リト「そろそろ警察の方々がいたしますので…後はブタ箱でわめいててください」

 

あ、若干キャラが薄れてきたぞ。

と、そうしていると社長は怒りで額に青筋を浮かべ、目を血走らせている。

 

社長「許さん…!!こうなれば…!!」

 

何を思ったのか…社長は栄華に向かって走り出す。

その手には懐から出した折り畳み式のナイフが握られている。

逃げられないと思ったのか、人質を取るつもりらしい。

手を伸ばして栄華を掴もうとするが、

それよりも前に社長の手に銀のフォークが突き刺さった。

 

社長「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」

護衛1&2「「社長!?」」

リト「失礼。栄華お嬢様に雑菌まみれの手で触れないでいただきたい」

護衛1「き…貴様…!」

護衛2「こんなことをして、ただで済むと…!」

リト「ええ、私としたことが……廊下を汚してしまいました」

 

そういってリトは社長の血で汚れた床を見て額に手を押し当てる。

ああ、多分掃除するの俺なんだろうなー、とか思っているのだろう。

そうふざけてはいたが、リトは護衛の一人を指差し「それと」と付け加える。

 

リト「私は今日一日だけの執事です。ですが、それ以前にお嬢様方は私の友人ですので」

 

 

リト「逆に言います。私の大切な友人に手を出して…」

 

 

リト「ただで済むと思うなよコノヤロー、でございます」

 

 

 

 

その後、社長とその護衛達は警察に連行されていった。

証拠はミュウツーがパパラッチした合併先の令嬢の弱味を握られた写真等々。

さらに製造している商品にも不正が見つかり、罪はさらに重くなったと言う。

ちなみに、リトはあのあと床の掃除をし、お土産にパーティーに出された料理の余りを貰っていった。

 

そんでもって二日後、

 

リト「おっはー…」

柳琳「お…おはようございます…(ポッ」

栄華「ッ!?〜〜〜〜〜ッ」←目を合わせられない

桃香「…リトくん、ちょっとオハナシしよっか」

リト「(0M0)」

 

ザヨ゛ゴーーーーーーーーーーーーーー!!!!

 

週の始めに、学校で悲鳴が響き渡った。

 

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XXX「前回から一ヶ月とちょっと…皆さん覚えてますか?XXXです。今年に入って私すごく忙しくなってしまいまして、いろんな所を行ったり来たりでパソコンに向き合う時間が削られています。多分まだその状況が続きます。ですので、圧倒的に不定期な投稿が続くでしょう。ですが、私は投稿を止めません。やってスッキリするまで止まりません。私の駄文を読んでくださる読者の皆さん、どうか今後ともよろしくお願いします」

 

リト「で、お前何したいわけ?」

一刀「長々と何してるんだか…」

XXX「ま、あれだわ。コレ見て」

 

 

 

 

 

これは天ノ川学園の学園祭と、その数日前に繰り広げられた物語である。

 

リト達は学園祭での出し物の準備をしていた。

だがそれと同時期に、リトの目の前にあり得ない異形が現れる!

 

『アッハハハハ!!スゲェ、スゲェよこの力!!体が軽い、力が湧くぜぇ!!』

「こいつ…まさかヤミーか!?」

 

さらに海外からリトへの来客!?

 

「…そいつは去年の夏にエジプトで出会った…」

「マナデース!フツツカ者ですがヨロシコデスマス!」

 

そしてあの二人が変身する!!

 

「「変身!!」」

『サイクロン!ジョーカー!』

 

「お、お二人ともケンカはやめてください!」

「「(テメェ/アンタ)はすっこんでろ、ドM!!」」

「…はぅん♪」

 

悶える変態。

 

「「――クロスッボンバー!!」」

「ぶべらっ!?」

 

狩られるナッポー。

 

「……ああ、もう。可愛いなぁ」

「とりあえず無視すんな!あと、イチャつくなぁァァァァァァァ!!」

 

いちゃつくリア充達。

騒がしい日常を過ごしていくなかで…

 

「さぁ………始めようか。悪意と憎悪が渦巻く、祭りを」

 

邪悪な敵が動き出す……

そして明かされる、一人の教師の過去。

 

「いやっ…いや……やめて、来ないで…!」

 

シリアスとシリアルが入り乱れるストーリー!

迫り来る敵と集結する13人の仮面ライダー!

果たして、敵を倒し学園祭を無事に成功させる事ができるのか!?

 

 

 

「届けェェェェェェェェェェェ!!」

 

 

 

『エブリデイえーゆー譚!』特別番外編

 

仮面ライダー・FESTIVAL!

 

 

 

「り、リト兄ィ、ねねは…ねねはリト兄ィの事が…」

 

え、この展開って…!?

 

 

 

XXX「はい、と言う訳で劇場版的なもの現在書いてます。ちなみに予告のセリフが若干変更になる可能性もありです?」

リ一「「まじでか!!?」」

XXX「ちなみに物語の順序的にはシリアスとシリアル→シリアス→シリアルで構成されてる」

一刀「えと、つまり…?」

XXX「物語の導入→敵との戦い→学園祭」

リト「普通敵との戦いラストだろ!?なにしてんだよ!?」

XXX「だってしょうがないじゃん、学園祭とその数日前の物語なんだし」

 

XXX「さてこれに出てくる要素は言うまでもなく仮面ライダー、恋姫、ポケモン、そしてリボーンです。まぁ、作者の独断と偏見でカップリングとか色々出てきちゃうんでそこは見逃してくださいです」

リト「例えば?」

XXX「サトシ一級フラグ建築士」

一刀「うわぁ…」

XXX「あ、あと見て嫌な気分になったら見るの中断してください」

リト「そんな描写あるのかよ!」

XXX「作者は書いててイラってなった。ちなみに投稿するのはエブリデイがあと二話くらい進んだらするつもりです。興味があったら見てください」

 

説明
XXX「今回は話の内容はともかく最後の後書きコーナーで色々やってます」
一刀「?とりあえず今回のサブタイ『三十三話:執事といっしょ!』お楽しみに!」
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コメント
刃さん ありがとうございます。ですがこまめにやらないと存在を忘れられそうなもので(笑)(XXX)
お久しぶりです、お体に気をつけてゆっくりで良いのでまた作品を上げて下さいm(_ _)m(黒鉄 刃)
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恋姫英雄譚 作者の悪い病気 オリ主 恋姫無双 

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