キュロス二世 アルスラーンのモデル?
説明
24日に放映されたアルスラーン戦記のアニメでは、王子が出した奴隷解放令が不興を買う話が出ていました。

「奴隷解放なんて言ったら、味方が減ります」などと言われるあたりは、リンカーン大統領に似ています。

リンカーンも奴隷解放をしようと頑張るたびに「あまりやりすぎると支持者が減りますよ」「各州の代表者の賛成を得られるのですか」などとつっこまれたからです。

アルスラーンのキャラ設定には、リンカーンも多少、参考にしているようですが、今日、取り上げたいのは、この人ではありません。

ペルシャには「奴隷解放」を行ったとされる大王がいたからです。

その人はキュロス二世(紀元前6世紀の大王)。

当時の4大強国のうち、メディア、リュディア、新バビロニアの3つを倒すという偉業をなしとげます。

エジプトより東の中東のほとんどを領土にしたのです。

そして、バビロン入城の時に「世界の王」を称して、捕われた諸民族の解放を行いました。

旧約聖書には、国を滅ぼされたユダヤ人がバビロンに虜囚になる話がありますが、こうした民族を解放して自分の国に帰らせたのが、キュロス二世です。

分かりやすい逸話としては、小さな服を来た大きな少年が大きな服を着た小さな少年から服を奪い、互いの服を交換した時に、キュロス王子が「服の大きさが釣り合うのならそれでよし」と裁判してしまい、教育係に「王子、それはなりません」と鞭で叩かれたという話があります。

今風に言えば、「所有の権利が侵害されているからアウトです」と言われて、キュロスは法に基づいて平等に正義を定めることの大切さを心に刻んだという話が残っています。

キュロスは忠言に耳を傾けるタイプの指導者で、わりと性善説的に、人間の可能性を重視する人だったことが書かれています。

人物像としては、何となくアルスラーンに似ていますし、その近辺にはナルサスのような優れた臣下がいたのかもしれません。

筆者の電子書籍にもそのあたりの話を書いています。
 
http://www.higashi-kazuaki.com/persia/
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アル戦 アルスラーン 中東 ペルシャ アニメ 解放王 

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