英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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〜真・煌魔城〜

 

「え…………」

「貴方達は一体………」

エルバラード達の登場にゲルドとリィンは呆け

「異種族がかなりいる所を見ると………プリネ達の知り合いか?」

「い、いえ………少なくてもあの方達は私達―――メンフィル帝国やウィル様達―――ユイドラの関係者ではありません。」

「―――当然俺達の知り合いでもない。」

「姉さん達やウィルさん達、セリカさん達の知り合いでもない異世界出身と思われる彼らは一体どこの勢力なんだ………?」

ガイウスの質問に戸惑いの表情で答えたプリネに続くようにセリカは静かな表情で呟き、プリネとセリカの答えを聞いたヨシュアは考え込みながらエルバラード達を見つめていた。

「メンフィルやユイドラでもなくレウィニアでもないディル=リフィーナ出身の精鋭部隊…………――――!まさか彼らは………!」

「……リフィア殿下、恐らくですが彼らは”終の御祠(ついのごし)”の者達では?」

「む……?おお!そう言えば、父やリウイからも”クヴァルナ大平原”の聖地―――”終の御祠”と親密な関係になるために今回の決戦の援軍要請をして、その要請に”終の御祠”が応えたという話を聞いていたな!」

「あ……っ!」

エルバラード達の正体に気づいたシグルーンは目を見開き、ゼルギウスの助言を聞いてある事を思い出して声を上げたリフィアの話を聞いたプリネは声を上げた。

 

「そちらの援軍要請に応えてわざわざ異世界にまで来てあげたのに、随分とごあいさつですね〜?」

「せ、先生!?相手は皇族なんですから、下手すれば不敬罪になりますよ!?」

一方自分達の事を忘れていたリフィアの様子を見て不満げな表情でリフィアを見つめて呟いたコリドーラの言葉を聞いたラヴィリエは焦り

「ハハ……えっと、”本隊”の方々!ここは僕達が受け持ちますので貴方達は屋上を目指してください!」

二人の様子を見たエルバラードは苦笑していたがすぐに表情を引き締めてリィン達を見つめて先に進むように促した。!

「その申し出はありがたいのですが………」

「――――異世界の部外者風情は大人しく引っ込んでいてもらおうか?異種族達がいるとはいえ、異種族の中でも”最強”の種族である”魔神”を模倣した相手では自分達に勝ち目がないのは君達が一番良く理解しているだろう?」

相手が自分達”Z組”である為、”竜”である自分やセレーネ、”魔神”であるエヴリーヌの偽物とも戦う事になるエルバラード達の身を心配したツーヤは言葉を濁している中ルーファスは厳しい表情でエルバラード達を睨んで指を鳴らした。するとエヴリーヌの偽物が前に出て自身の膨大な魔力や闘気をさらけ出してエルバラード達と対峙した。

「………ッ!この膨大な魔力や闘気、間違いなく”魔神”だな……!」

「ああ………!だったら、こっちも………!――――頼めるか、リヲ!」

偽物のエヴリーヌがさらけ出す魔力や闘気をその身で感じたミストリアの言葉に頷いたエルバラードは銀髪の角の生えた少女に視線を向けた。

「かかか……汝に頼まれなくても儂が相手をするつもりじゃ。」

エルバラードに視線を向けられた少女―――リヲは不敵な笑みを浮かべて前に出てエヴリーヌと対峙し、そして――――

「―――フンッ!」

全身からその身に秘める膨大な魔力や闘気を解放し、全身に魔力によって発生した凄まじい炎を纏った!

 

「なんて膨大な霊力(マナ)………!」

「まさか彼女もエヴリーヌさん達と同じ………!」

「―――”魔神”か。」

(ほう?まさかクヴァルナにあれほどの力を持つ”魔神”が潜んでいたとはな。)

「彼女は間違いなくあの”劫炎”すらも超える”火焔魔人”でしょうね……」

リヲから感じる膨大な魔力や闘気にセリーヌとエマは驚き、セリカは静かな表情で呟き、ハイシェラは興味ありげな様子でリヲを見つめ、クロチルダは真剣な表情でリヲを見つめていた。

「かかか………”魔神”同士の戦いは何百年ぶりじゃったか………偽りの存在とは言え汝も”魔神”なのだから、せめて儂を退屈させぬ戦いをして見せよ!」

久々の自分と同じ”魔神”同士の戦いに興味がある様子を見せたリヲは偽物のエヴリーヌと戦い始めた!

「ひゃああああぁっ……!?」

「これが異世界の異種族の中でも”最強”を誇る”魔神”同士の戦い………!」

「相変わらず近代兵器を全否定するような滅茶苦茶非常識過ぎる戦いね………」

「うふふ、異世界の様々な種族の中でも”上位種”や”超越種”にとって近代兵器はただの”鉄屑”なのでしょうね。実際、ガレリア要塞での”特別演習”の時はエヴリーヌ様とベルフェゴール様がたった二人で”アハツェン”と軍用飛行艇の部隊を生身で圧倒したとの事ですし、ノルド高原ではリザイラ様やミルモ様達が生身で機甲兵を始めとした領邦軍を”虐殺”と言ってもおかしくない圧倒的な戦いで殲滅しましたし。」

「その近代兵器を作っている大企業のトップの秘書の癖によくそんな事を躊躇いもなく言えるわね……」

「ハハ……見た目は可愛い女の子なのにまさかあのエヴリーヌ君と互角に戦っているなんて、人は……いや、”魔神”は見かけによらないね。」

「フフ、その言葉は私達にとっては今更な言葉ですね。」

「……?なんで……そこで………わたしを見るの………?」

”魔神”同士による人知を超えた凄まじい戦いを肌で感じたトワは思わず悲鳴を上げ、ルフィナは驚き、アリサは疲れた表情で溜息を吐き、微笑みながら呟いたシャロンの感想にサラ教官はジト目で指摘し、冷や汗をかきながら苦笑したアンゼリカの言葉に同意したリタに視線を向けられたナベリウスは不思議そうな表情で首を傾げ

「………偽物だから互角なだけだし。”本物”のエヴリーヌが戦ったら、絶対エヴリーヌの方が強いし。」

「ま、まあまあ……あくまで偽物なのですからあまり気にしない方がいいですよ、エヴリーヌお姉様。」

僅かに不愉快そうな表情をしたエヴリーヌをプリネは苦笑しながら諫めていた。

 

「……ッ……!ツーヤ君とセレーネ君はエヴリーヌ君と協力してあの”魔神”と思われる少女を確実に制圧したまえ……!」

一方エルバラード達の中にも”魔神”がいるという想定外の出来事に唇を噛みしめたルーファスは偽物の竜化したツーヤとセレーネに指示をしたが

「ノエリア、ツムギ!竜達の相手を頼む!」

「―――承知した。」

「まっかせて〜♪」

エルバラードの指示によって銀髪の翼が生えた少女と黒髪の鬼狐族の少女がそれぞれ前に出て、竜化したツーヤとセレーネと対峙し

「我が身に秘められた力、見せてやろう―――――――グオオオオオオオ――――――ッ!!」

「さあ、今こそあなたの力を貸して!来て――――ガリニスの守護樹!!」

「――――――!!」

銀髪の少女―――ノエリアはなんと白き竜へと変身し、鬼狐の少女―――ツムギは自身の得物である身の丈程ある巨大な筆を振るって自分と契約している使い魔である巨大な木精―――ガリニスの守護樹を召喚した!

「なああああああっ!?」

「お、女の子がツーヤやセレーネみたいに竜に………!」

「ま、まさかあの方もセレーネさんやルクセンベール卿と同じ竜族の方なんですか……?」

「―――いえ、厳密に言えばあたしとセレーネはプリネさん達の世界の竜族ではありませんからあの方がプリネさん達の世界の本当の竜族ですね。」

竜化したノエリアを見たマキアスとエリオットは驚き、信じられない表情をしているアルフィンの疑問にツーヤは静かな表情で答えた。

「大きな樹ね………」

「ふえええ〜……ご主人様やサリア達のお家より大きいんじゃないでしょうか?」

「もしかして精霊の一種かしら?」

「ええ………恐らく”木精”でしょうね。でも本当に大きい………」

「うむ……あの大きさから推測すると恐らく途方もない年月を生きているじゃろうな。」

一方ガリニスの守護樹の登場にゲルドやサリアは呆け、マリーニャの疑問に答えたシュリは呆けた表情で興味ありげな表情をしているレシェンテと共にガリニスの守護樹を見つめ

「偽りとはいえ誇り高き竜を模倣したその罪、我が他の竜族達を代表して裁く!”本物の竜”の力、その身に刻むがよい――――!」

「ガリニスの守護樹はあの白銀の竜と戦って!私は後ろから他の式神達と一緒に援護をするわ!頑張って!!アークス駆動………」

「――――!!」

そして竜化したノエリアは竜化したツーヤと、ガリニスの守護樹は竜化したセレーネと戦い始め、ツムギは戦術オーブメントを駆動させて後方からガリニスの守護樹の援護を始めた。

 

「クッ……!ならばまずは先に残りのメンバーを叩くのみ!フィー君はスピードで敵の攪乱、マキアス君とミリアム君はフィー君の援護をし、敵陣をかき乱せ!」

「……………」

自分が呼び寄せた偽物のリィン達の中で最も攻撃力があるメンツであるエヴリーヌと竜化したツーヤとセレーネが抑えられた事に唇を噛みしめたルーファスは偽物のフィーとミリアム、マキアスに指示をし、指示をされたフィーは凄まじいスピードでエルバラード達へと向かったが

「おっと!キミ、中々速いね〜。」

「………!?」

エルバラード達の中から犬娘族である娘が凄まじいスピードで飛び出して自分達に向かってきた偽物のフィーの攻撃を自身の得物である短剣で受け止めた。

「…………」

それを見た偽物のマキアスは援護をする為に犬娘族の娘に銃口を向けたが

「アフェル!」

「了解。」

「!?」

マキアスの行動に気づいたエルバラードに呼ばれたルーンエルフ族の青年が自身の得物である魔導長銃で偽物のマキアスに銃撃して援護攻撃を妨害された。

「…………」

「オスティナード。」

「お任せを。」

更に偽物のミリアムは偽物のアガートラムを操って偽物のマキアスの攻撃を妨害したルーンエルフ族の青年に攻撃しようとしたが亜人の少女の指示に頷いた鋼鉄の執事が偽物のアガートラムの攻撃を受け止めた。

 

「ネコル達はそのままその三人の相手を頼む!」

「速さには速さを、銃には銃を、人形には人形をだね〜!いいよ〜!」

「ま、妥当な判断だね。」

「別にいいけどそれよりもネコル、オスティナードをあんな不細工でどこからどう見ても失敗作にしか見えない人形と一緒にしないで。」

犬娘族の娘―――ネコルとルーンエルフ族の青年――――アドゥルクフェルはエルバラードの指示にそれぞれ頷き、亜人の少女―――ルトリーチェは若干不満げな様子でネコルに指摘した。

「さ〜てと……キミは”本気のボクの速さ”について来られるかな〜!?」

「幾ら本物の力を模倣したとはいえ所詮は偽物。本物の君がどのくらいの強さかは知らないけど、ただの人間の子供が僕には絶対勝てない事を君自身の身に叩き込んで教えてあげるよ。」

「オスティナード、相手に”格の違い”を思い知らせてあげよう。後ついでに参考にはならないと思うけど今後の研究の為にその人形をバラしちゃって。アークス駆動…………」

「御意。という訳であなた方は人形使いとしてのルトリーチェ様……そして人形としての私めの”格の違い”を思い知ってもらう為と我が主の”踏み台”になって頂く為に早急に制圧させて頂きます……!」

ネコルは偽物のフィーと常人では決して見えない凄まじいスピードの戦いを繰り広げ始め、アドゥルクフェルは偽物のマキアスと銃撃戦を始め、鋼鉄の執事――――古の機工種であるオスティナードは偽物のアガートラムと接近戦を始め、ルトリーチェは後方から戦術オーブメントを駆動させてオスティナードの援護を始めた。

 

「何というは速さだ………!」

「………ん。スピードに関しては多分向こうの方が上。」

「まるで”風”同士がぶつかり合う戦いだな………」

ネコルと偽物のフィーの戦いを見たラウラは驚き、フィーとガイウスは落ち着いた様子で二人の戦いを見守り

「え、えっと……偽物のマキアスさんと戦っている方は以前ユミルでシグルーン中将と共に姉さんと戦った方と似た特徴からして種族は”エルフ”………ですよね?」

「え、ええ。エマさんの推測通り偽物のマキアスさんと戦っている方は”エルフ”です。」

「エルフは私の世界ではおとぎ話の存在だけど………エルフって確か銃じゃなくて弓や魔法が得意だったはずよね………?」

「自然と共に生きているエルフが近代兵器―――それも銃を使うなんて前代未聞よ………」

偽物のマキアスと戦っているアドゥルクフェルの様子を見て表情を引き攣らせているエマの疑問にプリネは冷や汗をかきながら答え、ゲルドは不思議そうな表情で首を傾げ、セリーヌは疲れた表情で溜息を吐いた。

「偽物のミリアムさん達と戦っているあの執事の方はまさか……人形なのでしょうか……?」

「ええ……あの人形は恐らく私達の世界―――ディル=リフィーナの先史文明期の遺物――――”機甲種”だと思うわ。」

偽物のアガートラムと戦っているオスティナードが気になって呟いたシュリの推測にロカは静かな表情で頷いた。

 

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更新が遅くなった上中途半端な部分で終わってしまって申し訳ありません!続きはできる限り早く書いて更新しようと思っています。それと今回の話を読んで気づいたと思いますが偽物のZ組に対してラプソディー陣営でそれぞれ似た役割(例・エヴリーヌVSリヲ(魔神同士による対決))を持つキャラをぶつけていますのでラプソディー陣営の残りのメンツは偽物のZ組の誰と戦うかある程度予測できると思います。特に偽物のサラを相手するキャラは誰がふさわしいのかラプソディーやっている人達にとってはバレバレでしょうねwwなお、今回の話のBGMはラプソディーのOPの歌だと思ってください♪ちなみに暁ですが何とリーシャをゲットできました!しかも10連ではなくイベントチケット1枚でwwそれでは皆様、よいお年を………

説明
第656話

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コメント
本郷 刃様 実際はどっちが上なのか気になりますねww(sorano)
リヲはアテリアルの歪秤世界出身でディル=リフィーナ以前の時代から魔神と推定されていますが、場合によってはエヴリーヌよりも魔神としての年月は上かもしれないんですよねw(本郷 刃)
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