SAO~黒を冠する戦士たち~ 英雄外伝 第15話 もう一つのスクープ
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第15話 もう一つのスクープ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「それにしても・・」

 

「ん?」

 

アオバが何か嬉しそうに話し始めた。そういえば様子から見てさっきから上機嫌だ。最も黒の魔剣士の秘密を知れたということが理由なのだが、まだ他にもあるようだ。

 

「今日はついてますよ。74層のボス攻略にユニークスキルの二刀流、そんでもって’黒の魔剣士の決闘(デュエル)‘・・今日は新聞のネタに困りません。黒の魔剣士さまさまですよ。」

 

黒の魔剣士の決闘? ふと気になる言葉(ワード)が出てきた。アオバが言うのだから何か大きな出来事だと思い、尋ねてみることにした。

 

「アオバ、黒の魔剣士の決闘って何のことだ?」

 

「えっ? ああ、これは血盟騎士団の一人が黒の魔剣士ことキリトに決闘を申し込んだですよ。」

 

それを聞いたゼウスは「ほぅ・・」と呟き、さらに興味がわきだし、姉妹二人も驚いていた。ただ、レクスだけは顔色一つ変えず「詳細は?」と尋ねてきたのでアオバが再び話し始めた。

 

「ええっとですね・・・これはレクスさん一行を見つける今朝方の話しでして、その時私は、第74層の迷宮前の広場で面白いネタがないかウロウロしていたわけですよ、そしたら何やら人が集まっている所がありまして、何事かと行ってみたら、決闘が始まろうとしていたんですよ・・しかも完全決着モードで。」

 

「なっ・・マジかよ」

 

「うそ・・そんなことをしたら」

 

姉妹のマヤとカヤはさらに驚く。二人が驚くのも無理はない何せ決闘のモードの一つ’完全決着モード‘を行っているからだ。どちらかがHPを0にすれば勝利となるこのルール、言い直せば先に相手を殺した方が勝ちとなる。最も先に相手を降参(アイ・リザイン)させても勝利となり、お互い死をかけることなくすむ話しなのだが・・。

 

「まぁ、お互い承知の上でやっているんだ問題はないだろう。で・・勝敗は?」

 

ゼウスが尋ねるとニヤリと笑うアオバ

 

「聞かなくても分かっているんじゃあないですか? 勝ったのは黒の魔剣士ですよ。」

 

そう言ってポーチの中から小さいアルバムを取り出して何枚か写真を広げた。そこにはキリトが決闘をしているところが写し出されていた。

 

「何回か打ち合った後、同時にソードスキルを発動、お互いが技を出して横切った瞬間には相手の武器は壊されていました。黒の魔剣士がよく使う、’アームブラスト‘っていうやつですね・・・その後相手は降参して勝敗が決したわけですよ。」

 

そう説明するアオバ、レクスとマヤとカヤは興味深々に写真で勝負の行方を追っていた。ゼウスはというと当然レクス達と同じように目で追っていたが、それよりもあることが気になっていた。写真に写っているキリトに決闘を申し込んだKoBの男、どこかで見たことあるような・・

 

「なぁ、アオバ・・こいつ、誰なんだ?」

 

マヤがアオバに尋ねた。

 

「ああ、このKoBの男ですね、たしか名前は・・・」

 

ゼウスもこの時思い出した。昨日彼に話しかけてスカウトを断られてエドから注意人物として教えられたこの男の名は・・・・

 

「(グラディール)」

 

ゼウスが心の中で呟くと同時にアオバも名前を発した。マヤとカヤは当然知らないのか首を傾げた。

 

「グラディール? 聞かない名だな。」

 

「まぁそうでしょうね。これといって特に目立った特徴はありませんですからね・・・・まぁKoBの所属のため実力はあると思いますよ。ただ・・・」

 

「ただ・・?」

 

カヤが問いかけると、

 

「この男、ある任務を請け負っていることで有名なんですよ。副団長の護衛任務・・聞いたことありませんか?」

 

「そういえば、いつからかお供を連れて歩いていたな。」

 

マヤが思い出したかのようにつぶやいた。レクスも、

 

「たかが女性一人のためにここまでする必要あるのか?」

 

「最近は物騒だからな・・・女性が狙われる事件も少なくない。それにKoB(アイツら)にとってアスナちゃんはマスコットキャラみたいなもんだ、いい稼ぎ頭だよ。本人にとっては、あまり快く思ってないと思うが・・。」

 

レクスの問いかけに答えるゼウス、現にアスナがいるおかげかKoBは入りたいギルドにトップで名が上り、アスナ目当てでKoBに入りたがるプレイヤーも少なくはない。最も実力を求められるので並大抵のプレイヤーでは入れないのだが・・・・そんなことを思っているとアオバが小声でこんなことをいいだした。

 

「あと、これは噂なのですがこの男・・・護衛任務ということなのか、アスナさんのマイホームの近くで監視みたいなことをしているみたいですよ。」

 

「えぇ〜、気持ち悪い。」

 

カヤがこれを聞いて顔をしかめた。

 

「しかもその期間・・一ヶ月。」

 

「はよ、任務解任してギルド追放するべきだろう。そいつ!」

 

マヤもそれを聞いて口を尖らせ、ゼウス、レクスも「暇な奴なんだな〜」「下らん」とそれぞれ述べるのだった。

 

「私が話せるのはこれぐらいですかね、あと個人的な意見ですがこのグラディールという男、変態的な意味もありますが注意した方がいいですよ。黒の魔剣士に敗れたあと、恨めしそうにしてましたからね。何を考えているのやら・・・。」

 

と話すアオバにすかさずゼウスも話した。

 

「それならエドも話していたな、要注意人物だと。」

 

「ゼウスさん、師匠もそんなことを言っていたのですか?」

 

二人の恩人とも言えるエドの名が出てきたので、マヤ、カヤはゼウスの話しに耳を傾けた。

 

「ああ、昨日ちょっと会ってな。エドから聞いていると思うが危ないと思ったらすぐに逃げるようにするんだぞ。」

 

「はい」と答えるカヤと「また、子供扱い・・」と言って愚痴るマヤ、俺に対していつも通りの反応なのでとくに問題ないな。

 

「ありゃりゃりゃ、もうこんな時間。少し長い過ぎましたね、早く帰って明日の一面を作り上げないと・・・。」

 

少し慌てたアオバは急いで出口のドアの前に向かった。

 

「ではでは皆さん私はこの辺で、明日の新聞楽しみにしてくださいね。では、また・・・。」

 

そういって一礼すると店から出て行ったのだった。

 

 

 

 

Tobecontnued…

 

 

 

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あとがき

 

 

 

第15話いかがだったでしょうか? キリトとグラディールの決闘の様子を第三者の視点からみた様子を書かせていただきました。ここでもグラディールの評価はよくないですね(笑)

さて、このグラディール・・あと数回ほど出てくる予定です。例えば、キリトとの合同練習に参加するために、集合場所に向かう前にゼウスが現れて・・・みたいな感じで書いていく予定です。

 

 

次回はゼウスとレクスが二人で語ります。

 

 

それでは、このへんで・・ではまた。

 

説明
どうも、グルメです。祝 「ソードアート・オンライン オーディナル・スケール」公開。
皆さんは、もう見に行きましたか? 私はまだ見に行っておりません、もちろん、見に行きます。どんな作品になっているのか楽しみです。


さて、今回のお話しは’あの出来事‘をアオバが語ってくれます。
それでは、どうぞ。
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コメント
本郷さん 擁護するどころか評価のつけようがないですね。(グルメ96)
クラディールの評価なんて所詮はそんなもんww(本郷 刃)
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