三日月さんの極修行
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(^三日月^)小狐、そろそろ俺が極めるのを許してくれないか?

(^小狐^)どうしても、修行に出るというのですね

(^審^;)あの、小狐丸さん、僕が一応今の三日月さんの所有者なので失踪してもすぐに探知出来ますし、いざとなったらサニワの権限で停止させますし…許可していただかないと他の刀剣の修行する日程がおしてしまうんです…

(^小狐^)むう…主様のレベルなら今なら山ひとつ分の範囲はありますからね・・・

(^三日月^)そなたが俺を心配するのもわかるが、俺は今のサニワを得て安定している。朔が出る事ももうあるまい。修行内容もそなたの修行内容は地域との交流が主であったしその内容で俺が失踪する事もないと思うぞ。サニワとそなたと部隊の待つ場所へ俺は戻って来ると約束しよう。

(^審^)?はあ?何か…持病か何か有るんですか三日月さんは?方位が判らないとか迷ってしまうとかでしょうか?今の部隊を揃えたのもあまり上位刀剣を酷使してはならないって通達からですし・・・

(^小狐^)刀剣の能力に全てを割り振っているので上位刀剣は色々脆いのですよ。身体は頑強なのですけど、サニワに全ての信頼を寄せてしまったりするので…まあ普通の人間でも幼い頃や思春期に家族が亡くなったらちょっとおかしくはなるでしょう?

(^審^)ああ、はい…僕は先代の事は噂話にしか聞いてなかったんですけど凄く若くて亡くなったんですね。それはショックだと思います。おじいさんとかおばあさんなら大往生で割り切れるんですけどね。

(^三日月^)…俺はもうこのように新しいサニワに所有されているのだから安定はしているのだ。だがやはり先代の血縁なだけはあるなあ、決めた事は必ず断行する強情さ、正にサニワだ。

(^小狐^)性格は全然違うのに不思議なものですね

(^審^;)えっ…そ、そうかなあ・・・?

 

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〜二条城跡地〜

(^三日月^)のう、俺は常々不思議なのだが、なぜ室町幕府は足利氏が開いたのに本拠地は室町なのであろう?足利市とか名前だけで詐欺ではないか?

(^小狐^)足利氏が成り上がったのは鎌倉幕府の立役者、頼朝公の臣下に足利氏の者が仕えていたからです。だから足利氏自体の本拠地は足利市や坂東ですけれど幕府は花の御所のある京都だったようですね。滋賀などに近く忍者の逸話に事欠きません。

(^役人^)こんにちわ三日月様、小狐丸様、この度はご来城ありがとうございます。上位刀剣二振りも来城されるなんて感無量でございます。

二条城は,慶長8年(1603年),徳川将軍家康が,京都御所の守護と将軍上洛のときの宿泊所として造営し,3代将軍家光により,伏見城の遺構を移すなどして,寛永3年(1626年)に完成したものです。

家康が建てた慶長年間の建築と家光がつくらせた絵画・彫刻などが総合されて,いわゆる桃山時代様式の全貌を垣間見ることができます。徳川家の栄枯盛衰のみならず,日本の歴史の移り変わりを見守ってきたお城です。城内全体が国の史跡に指定されている他、二の丸御殿(6棟)が国宝に、22棟の建造物と二の丸御殿の障壁画計1016面が重要文化財に、二の丸御殿庭園が特別名勝に指定されている。さらに1994年(平成6年)にはユネスコの世界遺産(世界文化遺産)に「古都京都の文化財」として登録されております。さあ三日月様どちらからご覧になられますか?

(^三日月^;)なんだか徳川家の城みたいな扱いだなあ史跡や宝物もほぼ徳川家由来のものばかりであろう?

(^役人^)そうでもございませんよ。ただ、徳川家康の将軍宣下に伴う賀儀と、徳川慶喜の大政奉還が行われ、江戸幕府の始まりと終焉の場所でもあるものですから…

(^小狐丸^;)幕末人気が酷い!!!

(^役人^;)まあ、室町幕府ってマイナーっていうか太平記くらいしか取り柄がないというか南北朝が色々めんどくせぇといいますか…

(^三日月^)こやつ言いたい放題言っておるな

 

 

 

 

 

(^役人^)さて、ここは世界遺産二条城です三日月様。いくら天下五剣といえども珍しくはございません。なにせここは京都府であらゆる刀剣が毎日訪ねてこられるのです。

(^三日月^)ああ、やはりか

(^小狐^)まあ大体スタンプする箇所はかぶりますよね。徳川家の刀剣が多いのでしょうか?

(^役人^)そこそこです。そもそも天下五剣は大体途中まで同じ君主をグルグル回っていましたから他の天下五剣もこちらに訪れておりますし…

(^三日月^)天下人の証明のようなものだったのかもしれぬな

(^小狐^)上位刀剣は大体勲章刀剣ですからね。統治する領地や氏族を証明する刀剣の銘が多いですね。

(^三日月^)では、俺がスタンプする条件とやらを提示してくれ。それに従おうではないか

(^役人^)そうですね〜まず城下警護ですね〜、由来と世界遺産という観点から、悪さをする愉快犯が常日頃からとても多いのです。警備の制服貸しますから今日一日立番をお願いいたします。お立ち台で立っているあれですね。道案内とか警護とか。交番警官の基本ですよ。

(^三日月^)あい、わかった

(^小狐^;)えっ

(^役人^)あとはそうですね〜、市民煎茶の会が催されておりますのでそちらにご参加ください。新緑の美しい清流園を眺めながら各流派の煎茶を満喫していただけます。茶は点てられますか?

(^三日月^)流派によるが基本は問題ないと思うぞ

(^役人^*)そうですかそれはよかったでは是非

(^小狐^#)お待ちください!!三日月が立番なぞしたら城内大混乱でしょう?!外見がまりお、ひろきで声が鳥海なんですよ?!!何を考えておいでですか??!!!ぷんすこぷんすこ!!

(^役人^)刀剣の扱いはちゃんと考えておりますよ〜ほら、周りに柵をこさえてですね〜大体お手振りするのが天下五剣の皆さんの流儀ですね〜何代もそうですよ〜大丈夫大丈夫。

(^小狐^;)なんですかそのけものフレンズ…まるで美青年動物園ですよ・・・

(^役人^)でもみなさん結構まんざらでもないんですよ〜?ほら、ちやほやされてても実際の庶民の反応とかは判らないでしょう?

(^三日月^)はっはっは、なるほどなあ

 

 

 

(^役人^)室町幕府を象徴する最大のキーワード、それが「二人の将軍」です。『太平記』に、「兄弟相並んで将軍となること、古今未だその例を聞かず」とあるように、「兄弟が力を合わせて開いた幕府」とか「兄を陰ながら支えた弟」を意味するのではなく、間違いなく「二人でなければ…もしどちらかが欠けていたとしたら、実現しなかった幕府」と言う意味です。 こんな、正真正銘、本当の意味での「兄弟幕府」なんて世界的にも珍しいと思うのですが…なぜかマイナーなんですよねえ

(^小狐^)武士たちをまとめる『武家の棟梁』としての素質を持った尊氏と、廉直で誠実、その明晰な頭脳で政務を主導した直義、でしたっけ。左武衛将軍、両将軍、将軍兄弟、両御所、両将、武将両殿下・・・いかにも女性が好みそうですね。

(^三日月^)男性も好みそうだがなあ

(^役人^)『難太平記』では、足利家に伝わる一つの伝承が語られ「我、七代の孫に生まれ替わりて天下を取るべし」と、源氏の祖先、そして足利家の祖先である源義家の書いた“置文”が、足利家に伝わっており、“予言の七代目”にあたったのが、足利家時。いろいろ頑張ったみたいですが政争に敗れて進退窮まり、とても天下を取れない事を悟り武家の神である八幡大菩薩に「予言の延期」をお願い「我が命を捧げるから、三代後に予言を成就させたまえ」そう書き残して、自害して果てその三代後が、正に足利尊氏であり、彼は征夷大将軍となって室町幕府を開き、見事「予言を成就させた」と伝えられております。

(^小狐^;)偽書か偽伝ですかそれは・・オカルトの香りがいたします

(^三日月^)うむ、香ばしい。

(^役人^)足利尊氏、直義、あるいは足利宗家による偽書の可能性は否定できませんが『難太平記』でも、その事を足利一門に、厳かながらも誇りに語る姿が垣間見えております。

 

(^役人^)そんな足利氏が住んでたのが「花の御所」と言われるお屋敷なんですが、これ今では京都御所と合体されてて見学も閲覧も出来ないんですよね。陛下預かりなんですよ。

門構えとか周辺は見学自由ですし、珠に見学会があったりしますけれどそんなのは稀です。そこで我が二条城に足利氏の刀剣などのスタンプ発行所も設置されました。

(^三日月^)全部一まとめにされたのだな

(^小狐^)マイナー幕府は扱いが酷いですね。

(^学芸員^*)それでは三日月様、制服の準備が出来ましたのでお着替えください。門戸の前に立番した後、各館入り口前での立番の予定になります。警棒などもお持ちください。

(^小狐^)わりと古式の門番に則っておりますね

(^学芸員^)はい、門番は2人交代制であるのが万国共通です。東京などは門番交代式が観光名所になっておりますでしょう?あれのせいで法律もありますけれど都内の交番だけが熱心に立番してると思うんですよねえ

(^三日月^)まあ実例が近くにあると憧れるであろうなあ

(^小狐^)ケクイイですよね

(^学芸員^)というわけで、城門前立番の際には、小狐丸様も立番をお願いいたします。征服もあります。ほら。

(◎小狐◎)

(^三日月^;)えっ…あなや…そなたは別に修行ではなかろうに巻き込まれたな

(;小狐;)いいでしょう三日月の為ならなんでもやりますよどうせ立番中私眺めてるだけですしいいです別にけものフレンズされても三日月と一緒なら耐えて見せましょうぞ…!!

 

 

 

 

〜本丸〜

(^三日月^*)ただいま帰還したぞ主〜♪

(^小狐^)お待たせいたしました。ただいま戻りました。

(^審^)お疲れ様です!どうでしたか、修行は?

(^三日月^)うむ、俺は足利義輝の遺跡だと思っていたのだが、足利氏〜徳川家まで長い年月の史跡であった。そして一代だけでなく足利氏の尊氏からの歴史を教えられた。

(^小狐^)足利氏や橘氏のお話が大半でしたね。あと世界遺産ゆえの愉快犯への警護は私もやらされました。

(^審^;)えっまたですか?!極修行所は本当に自由ですねぇ!小狐丸さんは別に修行対象ではないから一緒に付き添わなくてもいいんですよ?

(;小狐;)いえ、いいんですけものフレンズされても南北山城軍記の武士夫婦のように城は揃って守るものだからいいんです。私は揃いの刀剣だから付き添わなくてはいけないんです。

(^三日月^)そうだなあ付き添いご苦労であった。門番姿も凛々しかったぞなでなで。

(^小狐^*)えへへへへ褒め褒めされるから別にいいです。

(^審^;)一体何をやらされたんですか?

(^三日月^)うむ、愉快犯対策の城番と、皆の前で茶を点てた。

(^審^;)えっ…それは行列が凄いのでは

(^三日月^)でも刀剣が門番している期間だけは二条城に愉快犯が犯行に及んだりはしないのだそうだ。ちゃんと刀剣として意味のある修行だぞ。

(^審^)まあ、そうでしょうですけどそれは二振りとも大変でしたね。次は銀閣金閣寺ですね。次の修行に備えて下さい。手入れ部屋を空けますね。お疲れ様でした。

 

おわり

説明
人間化だと極修行はこうなるSS。
これであつかしやまメンバーは終わりですね。
義輝さんネタより室町幕府多目になりました。
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三次創作 刀剣乱舞 創作審神者 こぎみか 三日月宗近 

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