恋姫無双 白き才姫に仕えし道化
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北郷家

地元では名の知れた武家である。特に当主である一刀の祖父は太平洋戦争時、米軍の戦艦に鉈一本で

特攻し、見事敵を討ち取り生還した英雄として地元内外で有名である。そんな北郷家の跡取りとして生まれたのが北郷一刀である。

 

一刀が生まれた時は、祖父ですら笑顔を浮かべ家族みな祝福したそうだ。家族に愛され、幸せにすくすくと成長していった。だか、一刀が5歳になったときに起こったある出来事のせいで、彼の人生は狂い始める。

 

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一刀視点

 

「だからちょっと待ってくださいってば!」

 

びっくりした?、いきなり槍でついてくるものだから、咄嗟に掴んじゃったよ。

まぁ、これはこれで好都合だからよしとしよう。

 

「なっ!」

 

趙雲さんはひどく驚いていた。・・・武器掴むのそんなに珍しいのかな?っと、今はそれどこじゃないや。

 

「趙雲さん!話を聞いてください!」

 

いまは趙雲さんに落ち着いてもらわないと。

 

「・・・は」

 

は?

 

「ははははは!!面白い!面白いですぞ一刀どの!。まさか貴方がそれほどの武を持っているとは思いもしなかった!」

 

な、なんだか趙雲さんが盛り上がってるぞ。・・・やな予感しかしない。

 

「一刀殿、貴方に手合せを申し込みたい!。手合せし私に勝ったのなら先程の事には水に流しましょう!

・・・受けていただけますね?」

 

やっぱりこうなったか?!どうする俺??手合わせなんてやりたくないし。・・・そうだ!まだもう一人

いるじゃないか!

 

「程cさん!趙雲さんを止めてくれ!」

 

「・・・」

 

「程cさん?」

 

「・・ぐぅ」

 

寝てる??このタイミングで??

 

「程cさん起きて!」

 

「っ!おぉ、あまりの驚きに寝てしまいました?。」

 

「 驚くと眠くなる体質なの??」

 

「まぁ?そんなことは置いておいて、お兄さんも武術やってたんですか??」

 

「・・・まぁ、昔にちょっとだけやってたかな。」

 

「謙遜しなくていいじゃないですか?、ちょっとやってたくらいじゃ、星ちゃんの槍は止められ

ませんよ??」

 

確かに趙雲さんの突きは熟練された突きだったけど、手を抜いてくれたみたいだからまだ俺でもなんとかなったってだけだし。

 

「本当にちょっとやってただけなんだって。」

 

「ほう、それはこの趙子龍の突きが未熟なものだったと?」

 

「そういうつもりで言ったわけでは・・・」

 

「御託は結構。貴方の武がどれほどのものかは、手合わせにて確かめされてもらう。さぁ!構えよ!」

 

・・・はぁ?。なんでこうなったんだか。趙雲さんはやる気だし、程cさんは止める気がないそうだ。

やるしかないのか? ・・・うん?まてよ。

 

「というか趙雲さん、手合わせなんてして大丈夫なんですか?」

 

そうだよ流されてたけど、こんなところで手合わせしたらなんてしたら色々まずいんでは?

 

「ん?何がですかな?」

 

あら、首を傾げて可愛い・・・じゃなくて!

 

「何がって、今のご時世こんなところで手合せなんてしたら警察に捕まっちゃいますよ!」

 

このまま手合わせなんてしたら、二人で警察の御用になってしまう!

 

「けいさつ?とは何かわかりませんが、官軍の方が気になるようならご心配には及びません。このような

野試合をいちいち取り締まっていられるほどの余裕など無いでしょうから。」

 

・・・え?警察を知らない?

 

「警察を知らないって・・・趙雲さんたちは日本人ですよね?そんなに日本語上手ですし。」

 

「日本人?日本語?・・・一刀殿、先程から何を申しているのですか?」

 

・・・えっ!ちょ、ちょ、ちょっと待てよ。今とんでもない可能性が出てきたぞ!?

 

「あの?趙雲さん、つかぬ事をことをお聞きしますが今、漢王朝だったりします?」

 

当たるな?!俺の予想当たるな!

 

「何を言っているのですか?今は漢王朝に決まっているではないですか。」

 

あは、あははは。え?と、ここまで起こったことを整理してみると。

 

1、趙雲や程cなどの英雄の名前をしている人たちがいる。

2、山賊風の格好している人たちがいる。

3、取り締まりをしているのが国の軍隊である官軍であること。

そして4、今の政権が漢王朝であること。

これらの事柄から導き出せる答えは・・・

 

「三国時代にタイムスリップ?!?」

 

どうしてこうなった?!

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「一刀、お前ももう5歳か。」

 

 

「うん!そうだよおじいちゃん!」

 

「早いものだ。わしにとって一刀が生まれたのが昨日のように思えるぞ。」

 

「もうぼくはもう5さいだってば!」

 

「わかっとる、わかっとる」

 

そういっておじいちゃんはぼくのあたまをなでてくれた。おじいちゃんのておおきいなー。

・・・ちょっとかたいけど。

 

「だがもう5歳か。・・・よし、一刀。何か欲しいものはあるか?小学校入学の前祝いで何かやろう。

何が欲しい?」

 

「まえいわい?」

 

「まぁ、細かいことは気にせずに欲しいものを言ってみよ。あ、ランドセルは別で買ってやるから

他のものにしなさい。」

 

「う?ん」

 

ほしいもの、ほしいもの。う?ん・・・

 

「あ!」

 

「ん、なんじゃ?おもちゃか?」

 

「うんとね、おじいちゃんがいつもよんでるごほんがいいな。」

 

「うん?読んでいる本というと、あの武術の指南書か?」

 

「うん!このまえね、おじいちゃんがよんでるときにね、ちょっとだけみえてね、そのときにみえた

えがかっこいいなーとおもってね、ぼくもよみたいなーておもったから」

 

「うむ・・・一刀、少し真面目なお話をするから聞きなさい。」

 

「・・・はい。」

 

おじいちゃんがこういうときはいうこときかないとこわいから、せいざをしてきかないと。

 

「よいか一刀、本だけとは言え武術に触れるということはそれなりの覚悟がいる。人を殺す術を学ぶの

だからな。一刀よ、その覚悟はあるか?」

 

なんでおじいちゃんはこんなにこわいかおをしているんだろう?いってることがむずかしくてわからないよ。

 

「・・・よくわからないよ。」

 

「ふむ、わかりやすく言うと強くなりたいかどうかじゃな。」

 

「つよくなるってどういうこと?」

 

「そうじゃな・・・誰かを守れるようになるということじゃな。」

 

「まもれる?」

 

「そうじゃもし一刀、お前の両親が何者かに殴られてるとしたらどうす・」

 

「たすける!」

 

やだ!おとうさんとおかあさんがなぐられるなんて!

 

「 はっはっは!間髪入れずに助けるときたか!いい返事じゃ一刀。じゃが、今のお前では無理だ。」

 

「・・・それはぼくがつよくないから?」

 

「ほう、物分かりがいいのう。そうじゃ誰かを助けられるようになる、それが強くなる、武術を学ぶということじゃ。」

 

ぶじゅつをまなべば、つよくなれる。つよくなれば、おとうさんたちをたすけられる・・・

 

「おじいちゃんぼく、つよくなりたい!つよくなって、おとうさんとお母さんをたすけられるように

なりたい!」

 

「・・・うむ。」

 

「あと、」

 

「うん?」

 

「おじいちゃんもたすけられるぐらいつよくなりたい!」

 

「・・・うむ。ありがとのう一刀、その想いがあれば大丈夫じゃな。いいじゃろう、ちょっと待っておれ。」

 

そういっておじいちゃんはどこかにいっちゃった。

 

「つよくなる!つよくなって、おとうさんもおかあさんもおじいちゃんもみんなたすけるんだ!」

 

きょうからがんばるぞ?!

 

「待たせたの一刀。」

 

おじいちゃんがかえってきた、いつもよんでるごほんをたくさんもってきた。

 

「一刀よ、これら全てが指南書じゃ。」

 

「こんなにたくさんあるの!?」

 

「そうじゃ、空手、柔術などの徒手格闘から剣術、槍術、矛術などの武器のものまで、わしが戦争で生き残るために集めた指南書の全てじゃ。」

 

「としゅかくとう?そうじゅつ?」

 

おじいちゃんはなにをいってるんだろう?」

 

「はっはっは!まぁ?わからんじゃろうな。だがの一刀、もしこれら全てを覚えることができたなら、お前は

きっと強くなれるであろう。」

 

「ほんとおじいちゃん!」

「ああ、ほんとじゃ。」

 

「やった!おじいちゃんぼくはやくつよくなって、おとうさんやおかあさん、おじいちゃんをたすけられるようになるね!」

 

「はっはっは!そうじゃの、早く強くなっておじいちゃんを助けてくれの。」

 

「うん!」

 

「じゃが、今日はもう遅いから早く寝るんじゃぞ。」

 

「え?。」

 

「え?じゃないわい、子どもは寝る時間じゃぞ早く寝るんじゃ。」

 

「・・・は?い。でも、あしたからつよくなるれんしゅうするからね!」

 

「わかったわかった、お母さんに頼んでこの指南書は一刀の部屋に置いておくから明日から頑張るじゃぞ、

おやすみなさいじゃ一刀。」

 

「おやすみなさい、おじいちゃん。」

 

きょうはだめになっちゃったけど、あしたからつょくなるれんしゅうがんばるぞ?。

・・・えへへおじいちゃん、がんばったらまたなでなでしてくれるかな?」

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・・・・・

 

つぎのひおきたら、おかあさんによばれておじいちゃんのへやにいった。なんなんだろう?

 

おかあさんについていくとそこで、おとうさんやきんじょのおばさんたちがいて、みんなないていた。

 

そのわのまんなかでおじいちゃんがねていた。

 

「一刀よく聞きなさい。おじいちゃんはね、天国に逝っちゃったのよ」

 

「?、おかあさんなにいってるの?おじいちゃんはここでねてるよ?」

 

おじいちゃんはねぼすけさんだな、もうおひるなのにまだねてる。

 

「おかあさん、おじいちゃんを起こさなきゃ。もうおひるだよ。」

 

おじいちゃんをおこさなきゃ。

 

「おじいちゃん、おきて。」

 

おきないな?おじいちゃん。

 

おじいちゃんをおこしてたらおかあさんにうしろからぎゅっとされた。なんで?

 

「一刀、おじいちゃんはねもうおきないんだよ。」

 

「なんでなの?」

 

「・・・それはね一刀、おじいちゃんが死んじゃったからなの」

 

「しんじゃった?」

 

「そう、もう起きないしお食事もできない。そして、もう一刀ともお話が出来なくなっちゃったの。」

 

「な、なんでなの?」

 

「昨日の夜にね、おじいちゃんが持ってたお胸にある心臓って所の病気が酷くなっちゃったのが原因だって」

 

おむねのおびょうき、そういえばおじいちゃんときどきおむねをおさえてくるしそうにしてた。

 

「・・・おじいちゃん、くるしかったのかな?」

 

「多分ね、とっても苦しかったと思う。でも、それにしては表情がとても穏やかなの。昨日一刀の事を

嬉しそうに話してたから、そのお陰でおじいちゃん最後には穏やかな表情になれたんだと思う。一刀の

おかげだね。」

 

「・・・なさい。」

 

「ん?」

 

「ごめんなさい!」

 

「な、なんで一刀が謝るの?」

 

「おじいちゃん、たすけるっていったのにたすけられなくてごめんなさい!」

 

「一刀、おじいちゃんは充分一刀に助けられたよ。」

 

「ちがう!たすけられなかったよ!」

 

ごめんなさい!おじいちゃん。ぼくがつよくないから、おじいちゃんをごびょうきからたすけられなかった

ごめんなさい!ごめんなさい!

 

「ごめんなさい!おじいちゃんをたすけられなくて。ぼくぜったいにつよくなって、おとうさんとおかあさんをたすけられるようになるから。」

 

 

 

だからゆるしてください!おじいちゃん。

 

 

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ごめんなさい、おじいちゃん。

 

「・・・とどの。」

 

女の人のこえがする。

 

「・・・ずとどの。」

 

誰?

 

「かずとどの」

 

俺の名前?誰が呼んでるんだ?

 

「一刀殿!」

 

「はっ!」

 

「はぁ?やっと目が覚めましたか。」

 

「趙、雲さん?」

 

「いきなりどうされたのですか?叫んだと思ったらいきなり倒れて死んだかと思いましたぞ。」

 

「本当ですよ?、あんまりにも突然だったので心配しましたよ?。」

 

「あ、ああごめんなさい」

 

「・・・で、一体どうしたのですかな。」

 

「どうしたとは?」

 

何だろうと思っていると、趙雲さんが自分の顔を触りこちらを見てきたので、同じようにしてみると、

 

「あっ。」

 

そこで初めて自分がないていることにきがついた。

 

「一体どうしたというのですかな、いきなり泣いたりなどして。」

 

「怖い夢でも見ましたか?」

 

趙雲さんも程cさんも心配してくれた。・・・はは、何やってんだ俺。

 

「大丈夫です。ちょっと怖い夢を見ただけですから。」

 

笑顔でいないと、泣いたりしちゃいけない。だって俺は強くならならなければいけないんだから。

 

強くならないと、強くならないと、だって強くなって誰かを助けられるようにならないと

 

 

 

おじいちゃんは許してなどくれないんだから。

 

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こんにちは、こんばんは、アリアです!

如何だったでしょうか。今回は一刀がついに状況を理解したこと、一刀の過去について書きました。

結構考えが纏まらなくて時間が掛かってしまいました。駄文だと思いますがご了承ください。

さて、今回中心となったのは一刀の過去です。一刀は昔祖父にした助けるという約束を守れなかったので、

祖父が怒っていると考えている。そして祖父に許してもらうために頑張り、星の槍を掴むぐらいの武力を

身につけた。こんな感じですかね。一刀もかなり苦労していますが一刀の過去にはまだ秘密があります。

そこは追々、書けていけたらいいなと考えています。

 

それでは、今回はここまでまた次回会いましょう!それでは、再見!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回!ついにあの方が現れる!

 

 

 

 

 

 

説明
懲りず懲りずの3作目!

コメント、支援、読んでくれた皆様に感謝!!
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コメント
mokiti1976-2010さん、コメントありがとうございます。恋姫のいいところは武将が皆思いやりがある点だと考えています。そのことを生かして上手く書ければいいなと思っていますので楽しみにしてもらえれば幸いです。(アリア)
はこざき(仮)さんコメントありがとうございます。そうですね、ここでの一刀はこの祖父トラウマと、後々書きますがもうに一つのトラウマのせいで今のような人に媚びを売るような性格になってしまいました。このことが後々仇になることがあるかもしれません。(アリア)
子供の時に受けたトラウマは、どれだけ大人になろうともなかなか消せるものではないですからね…今後の恋姫達との邂逅で少しでも癒される方向になれば良いでしょうが。(mokiti1976-2010)
この外史の北郷は祖父の死がトラウマになってるんですね〜 武はそれなりにあるので心配はそんなにしないですが、そのトラウマがこの三国の世で仇にならなきゃいいですが…(はこざき(仮))
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一刀 過去 

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