1/72 ミレニアム
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説明
これまでのバンダイ製SWシリーズの集大成PG1/72ミレニアム・ファルコン、「設定サイズの1/72」と言うより「撮影用モデルの1/3.5スケール」と呼んだ方が適切ではないかと思える驚異の再現度です。モデルグラフィックス11月号の作例として製作したものです。
まずハン・ソロの手に動きがあるように改造、首を右に曲げ表情をつけ、足首の形状を修正しました。
コクピット内は後方パネルに内臓のLEDを利用して光学繊維を仕込みました。ここへのへの光学繊維内蔵は効果絶大な上に手軽な改造ですのでオススメです。
プロポーション、ディテールは言うことの無しの再現度の高さです。一部省略されている傷を再現しました。ドッキングリングはWB11の辺りに大きな穴と傷がありますのでモーターツールで傷を再現、機体下面の小さめの弾痕もモーターツールやヒートペンで加工します。多少ラフでも弾痕があると仕上げ時に効いてきます。
塗装ですが穴メカ周辺の装甲板は成形が薄い分透けやすいので、先に裏側を黒く塗っておきます。
組み立て終了後、まずエッチングパーツや真鍮線部分にガイアマルチプライマーを吹き、乾燥後すぐに全体を黒く塗ってLEDの遮光処理とプラの透け防止とし、その後サフを塗って下地処理してから本塗装に入ります。今回撮影用モデルの写真を改めて見直したのですが思っていたよりも淡くて繊細な塗り分けがされている印象を受けました。そこで塗り分けにデカールは使用せず、塗装でイメージに近い色合いを再現します。ファルコンは結構複雑な塗り分けがされており基本色だけで7色必要となります。色数が多いので、基本色の明るいグレーを全面に塗装後、濃いグレーや赤のような強い色を塗り、それから中間のグレーを塗っていった方がバランスが取りやすいと思います。赤やグレーの白い剥がれはホルベイン社の水彩用マスキングインクで筆で剥がれを描き、その上から赤やグレーを塗装、乾燥後に剥がし筆でレタッチしました。塗り分け後Mr.ウエザリングカラーのグランドブラウンを専用溶剤でかなり薄めたものでスミイレします。デカールは細かいマーキング類だけで200枚以上あり気が遠くなります。デカールになっていない細かい黒いマーキング類(実際はマスキングして黒スプレーを吹いているように見えます)は0.5mm幅の極細ラインテープの黒をグレーに上塗りしたものを貼りました。デカールが乾燥したらデカール保護と汚れの表現としてMr.カラーのスモークグレーをつや消しにしたものを全面に塗装します。資料を見つつ、くちばし先端やターレット周辺、円盤部分と回廊との繋ぎ目部分、弾痕や傷周辺などくすんだ箇所には何回か重ね塗りします。これで雰囲気が出てくるはずです。側面のゴチャメカ部や機体下面のランディングギア収納部周辺はかなり錆びっぽい表現がされていますのでMr.ウエザリングカラーのステインブラウン、ラストオレンジを使って汚します。最後の難関は円盤部分全面に施された雨だれ、流れた錆び風のスジ状の汚れです。無数の汚れを描き込むので質感、失敗した際に修正しやすいことも考慮し、Mr.ウエザリングカラーのマルチブラックとラストオレンジを使用しました。
キットの造形に見合った塗装や仕上げにはそれなりの労力が必要となりますが、仕上がった時の満足感、本物感(!)はこれまで出たどのキットやプロップレプリカにも勝るものになることは間違いありません!苦労した分がちゃんと形になって返ってくるキットです!これだけのキットが日本産で生まれたことは凄いことであり、価格に臆せずチャレンジしていただきたく思います。
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コメント
>いそじマ様 ありがとうございまっす!辻村氏推奨の水彩用マスキングインクはスレーヴ1で練習していてラッキーでしたw薄い色の上に濃い色が塗ってあって剥がれた場合の表現にとてもいいと思いますヨ。筆で書くと書いた感が残ってしまいますし、ヘアスプレーやバリアコートはその上にマスキングテープ貼れなくなっちゃいますが、その心配がないのもいいです?(限定)
どうにもスゴ過ぎてコメントのしようがないんですが(笑)説明文の中のホルベインマスキングインクってのがとても気になりますね。試してみたく今度レクチャーよろしくお願いいたします。それにしても機会があれば何度でも拝見したい作例ですね?。限定さん恐るべし!(いそじマ)
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バンダイ スター・ウォーズ STARWARS LED 1/72 

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