晦の夜 第1章 闇夜 2
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外に出た私は、徒歩10分位の通ってる学校に向かった。

 

制服は、普通の学校と同じセーラー服だ。

 

通学路を歩いていると、自転車に乗ってる者、2人で並んで話してる者とたくさん見掛ける。

 

私は、その光景の中、数分歩いて学校についた。

 

2年前に開校したばかりの、綺麗な学校だ。

 

今年の春に、入学した時は桜満開の学校で非常に綺麗だったが、今では葉が一つも無く寂しい感じ

 

だ。

 

4階にある教室に着くと、何人かの生徒たちがいた。

 

ルナの席は、窓側の一番後ろの席で、今の時期では寒い場所だ。

 

席に着くと、私の肩に誰かが軽く叩いてきた。

 

「おはよう、ルナ」

 

叩いてきたのは、真っ黒な髪で短髪、背は百七十より少し大きい、とても綺麗で普通の男性とは思

 

えない顔立ち。

 

水鵬 聖也がいた。

 

「…おはよう、聖也さん」

 

彼は、いつも優しい顔で毎日挨拶してくる。クラスでも結構人気のある人だ。

 

「今日は少し遅かったね。何かあった?」

 

「別に…ただ起きるのが遅かっただけです」

 

時計を見ると、8時丁度。

 

いつもより20分遅い。

 

「へぇー、ルナでもそんなことあるんだね」

 

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「人間だから当たり前よ。完璧では無いのだから」

 

「そうだね。具合とか悪かったら、早めに言っておいたほうがいいよ」

 

体はどこも悪くないが、解りましたと一声言うと、彼が少し咳をした。

 

「貴方の方が悪いと思うけど?」

 

「子供の頃から咳は出るんだ。そんな激しく出るわけでもないし大丈夫だと思う」

 

ふぅん、とルナは言って席を立ち、聖也のでこに手を当てた。

 

「熱は無いと思うけど?」

 

「…確かに無いわね。何か特別な病気かしら」

 

手を下ろして、席着いた。

 

クラスで仲の良い友達は聖也位で、他の人たちは少し話すだけだった。

 

「ところでルナは放課後、暇かな?少し生徒会の手伝いして欲しいんだけど、もう少しでクリスマ

 

スだから生徒会長が張り切っちぁって何か行事をするらしい」

 

髪を掻きながら困った顔をする聖也。

 

「私は今日用事があり、早く帰らないといけません」

 

もっと彼を困らせたくなかったが、今回の件は重要であったため断った。

 

「そうか、しょうがないな」

 

彼はそう言って、席に着いた。

 

何か紙を手に持って読んでいる。学校の行事予定についてだろう。

 

私が窓の外を見てみると、青空が広がっていた。

 

とても美しい。

 

でも…人間は美しくない。

 

醜い分類に入ると言っていい。

 

ルナは聖也を見た。

 

彼も醜い分類の一種か…

 

 

 

 

 

 

説明
今、晦日が始まると、それは悲惨な出来事。


とても良いとは言えない闇だらけだ。


生まれながらにして、美しいもの、醜いものを完璧に認識する審美眼という能力持つ少女、ルナ=セレナ。


月の光のない世界は、闇。


闇の中でルナと闇の住民が繰り広げられるものは…。

学校での友人…
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