木陰
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霊夢(れいむ)は起き上がるとクロームブックの電源を入れました。

女の子。

パジャマ姿で。

 

友人の魔理沙(まりさ)が遊びに来るのです。

 

ここ博霊神社へと。

 

(遊び疲れて眠ったものだ)と霊夢は思い出す。

 

それは正しいことだったのでしょうか?

 

霊夢は自身が何者でもないことを自覚する。

 

クロームブック。

それを通じてやりとりされる文章。

 

それは確かに慰めでした。

 

(逆に言えば近年慰めしか得ていないのでは?)

 

ネットワークを通じて。

 

言葉を出す。

 

「天眼、恵眼、法眼」

 

と霊夢(れいむ)。

 

(自身は悟りを垣間見えていないのではないか?)と。

 

霊夢はそう判断する。

 

予測するだけではダメなのだろう。主たる体がないのだから。

 

着替える。ご飯だ。

魔理沙は午後にやってきた。

 

霊夢は博霊神社の掃除。

 

「おはよう。霊夢(れいむ)」と魔理沙。

 

霊夢は挨拶を返す。

 

「おはよう。暑いわねえ」と霊夢。

 

主たる体。自分もオリジナルな存在であると感じること。

 

それは必ずしも当たり前のことではないのだ。

と霊夢は感じた。

 

説明
霊夢短編集より。
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短編 東方Project 霊夢 

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