恋姫†BASARA  第1章 竜の出会い
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突如現れた謎の青年,左慈の鏡の光を浴びた瞬間,自分の視える世界が急転した。

 

 

政宗「Ha……なんだここは?」

 

 

あたりを見渡してみても,そこは荒野でしかなかった。

そして,正宗はようやく何か足りない物を感じ取った。それは,いつも戦場で正宗がいつもかぶっている三日月の兜であった。

 

 

政宗「ちぃ!・・・落としてしまったか!」

 

 

 

政宗はあたりを見渡して幸村と小十朗の名を言い出す。

 

 

 

政宗「小十朗ー!!幸村ー!!何処にいるー!?」

 

 

いくら叫んでも,幸村と小十朗は何処にもいなかった。ここが何処なのか全く知らない正宗だが,いつまでも細かい所を考えてもキリがないと思うかのように,今はこの状況を何とかするのを考え出す。

 

 

政宗「・・・まとりあえず今は情報が必要だ。どっかの町にも出かけて――」

 

 

??「おう、アンタ。いい服着てんじゃねえか。」

 

 

政宗「アァ?」

 

 

独り言以外の声がしたのはその時だった。

 

 

政宗「・・・・・・・・・何だテメェは?」

 

 

声を掛けてきたのかは奇妙な格好をした3人組のあった。

 

 

 

政宗「(普通の人間のようだな?)」

 

 

政宗には普通に見えたが、その者達の着ている服が鎧の様な服というか、少なくともこのような格好をしている者は見たことが無かった。

 

 

アニキ「おい,お前まさか俺たちが黄巾党だと言う事をしらねぇのか?」

 

 

正宗「黄巾党だぁ?・・・・(ああ,三国志で出てくるあの黄巾党の事か。しかし,あれは確か中国と言う異国のだいぶ前の盗賊だったよな?こいつら,もしかして黄巾党はまだ復活してこの日の本に駆けつけたのか?)・・・それで,お前らは俺に何の様だ?」

 

 

チビ「その服、置いてってもらおうか?」

 

 

政宗「・・・!」

 

 

スラン、という音と共に剣を出し、正宗の喉に剣を突きつけた。

 

 

政宗「・・・いきなり何の真似だ。」

 

 

アニキ「言葉は通じてるんだよな?ならあんたの着ている服、全部置いていけ。金を持っているならそいつもだ。」

 

 

デブ「言う事を聞いたほうが身のためなんだな。」

 

 

やはり、いつの時代も、どんな世界にもこのような人間はいるのだ。

 

 

弱者から奪い、不要になれば殺す・・・正宗はその事を再認識し、目の前の賊にではなく、そんな世界の腐った部分に怒りの目を向けていた。

 

 

アニキ「あんたが倒れて助けてやれば金を請求しようかとも思ったけどよぉ。あんたが自分で起きたからこうして金をとろうかってことになった・・・悪く思うなよ。」

 

 

政宗「・・・断ると言ったら?」

 

 

3人「「「あぁ?」」」

 

 

政宗「断ると言ったら?」

 

 

アニキ「死んでもらうしかねぇなぁ!!!!」

 

 

 

政宗「・・・そうかよ。」

 

 

 

スパーン

 

 

 

カチーン!!!!!!

 

 

政宗は剣を抜刀してそのまま3人の剣を斬り折る。

突如,自分達の武器が折られてしまったことに,気づかず・・・数秒後に何かに気づいて,折られた自分達の刀を見て唖然とした。

 

 

「「「・・・・へ?」」」」

 

 

何故,突如自分の刀が折られたのか知る予知もない3人組の黄巾党だが,3人は政宗を見て何かの威圧感を感じた。

 

 

 

政宗「Ha!!・・・・俺は今,かなり機嫌が悪いんだ。今すぐに引けば命の保障はしてやるから・・・・」

 

 

政宗の体中から蒼い闘志が放たれており,三人はまるで龍の逆鱗に触れてしまったかのような恐怖を抱いて徐々に正宗から離れてゆく。

 

 

 

政宗「さっさと消えな。」

 

 

 

3人「「「す・・・・すみませんでしたー!!!!」」」

 

 

その一言が引き金となり,3人組は折れた剣を投げ捨て,猛スピードでこの場を去った。

 

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政宗「ちぃ・・・まず,この場所の事を聞いておくべきだった。まぁ良い,次に誰かと会えたら聞けば良い事だしな・・・とりあえず,さっさとこの場から――――」

 

 

??「・・・いやはや、お見事。」

 

 

 

政宗「アァ?」

 

 

政宗は声が出た方を振り向く。

そこには白が決まっているかのような衣を身につけている美少女の姿がいた。

珍しい赤い槍を持っていて,正宗はおそらくその者は何処かの武将であると確信する。

 

 

??「剣を抜き取った瞬間に3人同時に相手の武器を斬り折るとは,相当の腕が立つ人物と見える。」

 

 

政宗「(女か・・・だが,さっきの黄巾党共とは全然違うな。とりあえず信用は出来そうだ。)誰だ嬢ちゃんは?」

 

 

??「おっと。声をかけておいて名乗らないのは失礼ですな。うむ・・・私は趙子龍という者です。」

 

少女が超子龍と名乗りし,政宗はここが何処なのかを聞き出そうとするが,超子龍と言う名を聞き,驚きだした。

 

 

政宗「(Seriously!?趙子龍だと!?・・・確か,「三国伝」に伝わる蜀の五虎将軍の1人で,三国武将の1人であるあの趙雲の事なのか?マジかよ・・・そいつは男だろ!?でもどう見たって・・・・)」

 

 

女にしか見えなかった。

 

 

趙雲「ふむ・・・?私の顔に何か付いていますかな?」

 

 

政宗「い、いや・・・。それよりテメェは本当にあの趙子龍なのか?」

 

 

趙雲「本当も何も・・・私は趙子龍以外の何者でもない。」

 

 

政宗「・・・・・・。」

 

 

 

今だ信じられない政宗であったが,あの趙雲が自分の目の前にいるとなれば・・・ここが何処なのかいやっと言うほどに確信した。

 

 

そう,ここは中国。

 

しかも時は漢王朝である事に。

 

 

 

趙雲「どうした?信じられないような顔をして?」

 

 

政宗「あ・・・いや,なんでもねぇ。(・・・信じられねぇ。この譲ちゃんがあの趙子龍だと・・・。)」

 

 

 

趙雲「うむ,・・・それで,お主の名は?」

 

 

 

政宗「・・・ああ,名前か。SORRY,言い忘れてた。」

 

 

趙雲「(ソーリー?・・・何かの異国語なのか?)」

 

 

政宗の異国語に超雲は唖然とする中,正宗は自分の名前を言い出す。

 

 

 

政宗「奥州筆頭・伊達政宗だ。」

 

 

趙雲「(・・・性が奥州,名が筆頭,そして字が伊達で・・・)!!??」

 

 

趙雲が信じられなさそうな顔をする。

 

 

政宗「どうした,譲ちゃん?」

 

 

趙雲「お・・・お主,正気なのか?他人に真名まで軽々しく名乗りだすなんて。」

 

 

政宗「真名?・・・なんだそれは?」

 

 

趙雲「お主,真名のことも知らぬのか?」

 

 

政宗「ああ・・・詳しく聞かせてくれないか?」

 

 

政宗は,その真名がなんなのか聞き出す。

 

 

 

趙雲「・・・真名って言うのは,本人が心を許した証として呼ぶことを許した名前であり,本人の許可無く呼びかけることは、問答無用で斬られても文句は言えないほどの失礼にあたる神聖な名のことだ。」

 

 

政宗「なるほどな。・・・だけどな,俺には真名なんてものは一切ないぜ?」

 

 

趙雲「何?・・・お主に真名がないだと!?・・・姓は奥州・名は筆頭・字は伊達・・・おぬしの・・・その真名は・・・。」

 

 

政宗「・・・ああ,悪ぃな。ややこしい紹介をしてしまって。奥州筆頭はまったく関係ない。改めて紹介するぜ。俺は伊達政宗。姓は伊達・名は政宗だ。だから俺には字と真名はねぇよ。」

 

趙雲「な・・・なるほど・・・それで,正宗殿。・・・お主は何でこんな事に?」

 

 

政宗「・・・・信じてもらえねぇかもしんねいが,聞いてみるか?」

 

 

趙雲「・・・(コクリ)。」

 

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政宗は,全てを話した。

 

自分は日本と言う異国から来た武士であり,奥州と言う国の筆頭を務めている戦国武将であることを。

 

真田幸村と言う最大の宿敵と因縁の決着を付けようとする中,謎の青年である左慈と言う男に鏡を見せられてしまい,日の本の国から異世界に飛ばされてしまい,この場に舞い降りてしまった。

 

それはつまり,簡単に言えば正宗が未来から来たと言う事である。

 

 

趙雲「なるほど・・・政宗殿が未来から来たと言う事は確かですな。私のことも知っているようですし。」

 

 

正宗「まぁな。」

 

 

趙雲「にしても・・・独眼竜の異名を持つとは・・・昇り龍と独眼竜・・・・我らはどこか共通し合いそうですな。」

 

 

政宗「言えているな。」

 

 

 

竜の名を持つ同士であるならば,どこか気があいそうで,信頼し会えそうな感じである。

 

 

 

趙雲「ここであったのも何かの縁でありますし,良かったら共に旅をせぬか?」

 

 

趙雲の誘いに迷わず受け入れる正宗。まだ知らないこの国の事をとりあえず知っておく必要があるからだ。

 

 

趙雲「政宗殿に我が真名を授けましょう。」

 

 

政宗「良いのかよ?大事な真名を・・・。」

 

 

星「何,真名を託すのも自分しだいでありますし。真名は星。だから私の事を真名で呼んで欲しい。」

 

 

政宗「OK。しばらく厄介になるぜ,星。」

 

 

政宗と星は互いに手を掴んで握手する。

 

 

これが,独眼竜・伊達政宗と昇り龍・趙雲・真名・星との最初の出会いであった。

 

 

それと同時に後ろから2人の少女が駆けつけてきた。

 

 

???「ああ〜,いました〜。」

 

 

突如,姿を現した2人は,左からめがねを賭けている少女でキャンディらしき物を持っていて,頭に人形を置いている少女であった。

 

 

??「星,突如走っていくから驚いて・・・ってその人は?」

 

 

1人の少女が正宗のほうを気づくと星が代わりに政宗の事を紹介する。

 

 

星「今日から共に旅をする事となった,伊達政宗殿だ。」

 

 

政宗「と言うわけだ,しばらく厄介になるぜ。」

 

 

???「そうでしたか・・・私は戯志才と申します。」

 

???「はいはーい。風は程立と申しますー。」

 

 

2人の名を聞いて,今度は別の意味で驚きだす正宗であった。

 

 

 

政宗「(戯志才に程立?・・・確か魏の軍師として活躍したあの有名な三国の軍師の事か?)

 

 

それだとすれば,いずれかこの2人は星の敵になる事であるとまず間違いなく確信した政宗。

 

蜀と魏との戦いの定めからは避けられないようであるからだ。

 

 

程立「・・・どうしたのですか?風達の顔に何かついているのですか?」

 

 

政宗「・・・いや,なんでもねぇ。」

 

 

今は仲間であるが,この3人はそれぞれ別れて敵となる定めになる事を三人に話そうとするが,下手をすればそれは歴史を変えてしまうことになるため,正宗は仕方が無く言うのやめた。

 

 

星「これで全員揃ったことだ。では,早速・・・・。」

 

 

政宗「待て,何かが来る。」

 

 

「「「!?」」」

 

 

政宗が眼つきを変えて前のほうを向くと,その方向を3人は向くと・・・そこには大勢の軍隊がここに駆けつけてきている。その数はおそらく3万近くはいるであろう。

 

 

政宗「良く見れば,あいつら全員「黄巾党」じゃねぇか。」

 

 

星「何と・・・どうして黄巾党がここに!?」

 

 

 

おそらくは,先ほどの三人組が仲間を呼んで仕返しに来たのであるかと考えられる。相手が何人であろうと,賊程度ならば政宗1人で十分である。

 

だが,問題は今いる面子である。

 

政宗から見て,星はそこら辺の武将より腕が立ちそうであるが,軍師である戯志才と程立は作戦を立てるのが上手そうだが,今から策を考える時間は無く,しかも2人は少し怯えていた。

 

 

 

政宗「チィ・・・・かなりの多い相手だが,何とかなりそうか,星?」

 

星「無論,この超子龍!いかに大勢の人数相手でも,悪党相手に逃げる事はしない!」

 

 

何処かの正義かぶれの武将が言い出そうな台詞に,正宗は少し笑い出す。

 

 

 

政宗「オーライ!戯志才,程立,ここは俺達2人で食い止める!出来るだけ遠い所に逃げな!」

 

 

程立「は・・・・はい!」

 

 

戯志才「わかりました!」

 

 

2人は正宗の言う事を聞き,急いでこの場を逃げ出す。

 

そして3分後,馬に乗った3万人の賊軍が政宗と星を睨む。

 

 

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黄巾党A「おうおう,お前か?うちの子分達をいたぶったクソ野朗は?」

 

 

政宗「だったらどうする?」

 

 

黄巾党A「知れた事・・・たっぷりと仕返しさせてもらうからな!」

 

 

黄巾党達は一斉に剣を抜き出して,攻撃を仕掛ける準備をする。

 

そして,政宗も刀を抜き,星も槍を構える。

 

 

政宗「会ったばっかりでなんだが,派手な戦でもしようぜ!」

 

星「承知!!」

 

 

 

 

政宗「奥州筆頭・伊達政宗!押して参る!」

 

星「昇り竜、趙子龍!悪逆無道の匪賊より困窮する庶人を守る為に貴様達を討つ!いざ,参る!」

 

 

 

 

政宗と星は自分の愛刀と愛槍を構え,雷速の速さと疾風の速さで敵を斬り込んでいった。

 

 

 

政宗「Ya−−−Ha−−−−!!」

 

 

 

スバ ザク ズバァ!!

 

 

黄巾党B「ぎゃっ!」

 

黄巾党C「ぐぇえっ!」

 

黄巾党D「ぐはぁっ!」

 

 

 

 

星「はいはいはいはいはいはいィィィィィィィッ!!!」

 

 

ザシュ!!ズバ!!ザク!!

 

黄巾党F「ぐわっ!」

 

黄巾党G「ぐげっ!」

 

黄巾党H「がはっ!」

 

 

 

政宗の剣術と星の槍術の連携高速攻撃に,賊が次々とやられていく。

 

竜の如くの豪快なる動きをする政宗に蝶のように華やかで優雅な動きをする星。

 

 

とても出会ったばかりとは思えない息の合ったコンビネーションである。

 

 

黄巾党A「ひ・・・ひるむな!相手はたった2人だ!押せ,押し捲れー!!」

 

 

「「「「「「「「「「「「「「「オオォォォォォォーーーーーーーーー!!」」」」」」」」」」」」」」」

 

 

一斉に遅いかかる黄巾党達だが,それでもお構いなしに政宗と星は押し返すかのように賊達を吹飛ばす。

 

 

政宗「かかってくるなら,もっと命を賭けてきやがれ!相手は竜だぜ?」

 

星「恐れる者は背を向けろッ! 恐れぬ者は掛かって来い! 我が名は趙子竜! 一身これ刃なり!」

 

 

その後も,政宗と星は賊達を次々と倒して行き,約1万人の数を倒したが,残りは後2万はいる。

 

 

政宗の方はまだ元気ぴんぴんだが,星の方は限界に近い。槍を棒代わりに地面に強く突き刺し,強く槍を掴んで立っているのがやっとの状況である。

 

 

星「ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・!!」

 

 

政宗「星,しっかりと気張れよ!ここでへばったらそれ事お陀仏だぜ!?」

 

 

星「そ・・・そうしたいのは山々だが,体が言う事を聞いてくれない・・・ようだ・・・。」

 

 

政宗が平気そうなのに,こんなにも長く闘った事がない星の体はもう限界に来ている。己の未熟さに悔やむ以上に,政宗の体力の多さに驚きだす。

 

 

星「それにしても,政宗殿の体力は凄いですな。」

 

 

政宗「Ha!・・・独眼竜は伊達じゃねぇって事だ。Did you understand it?」

 

 

 

笑いながら喋りだす政宗だが,いつの間にか回りには賊に囲まれてしまったのである。

 

 

 

政宗「Shit!」

 

 

星「正宗殿!」

 

 

賊に囲まれた政宗を援護しようと星が駆けつけようとするが,突如背後から賊の1人が襲い掛かる。

 

 

カチィン!

 

 

星「く!」

 

 

ギリギリに防いだが,のはや彼女には全くの力が残っておらず,無残に押し出されて吹き飛ぶ。

 

 

星「きゃああ!!」

 

 

ドサ!

 

 

星は地面に倒れて転びだし,愛槍の龍牙は星の役1m離れた場所に吹飛ばされる。

 

そして黄巾党の頭らしき者が悪党な笑顔で星を見つめて剣を構える。

 

 

政宗「(チィ,さすがに一刀流じゃ厳しいか!)」

 

 

黄巾党I「やっちまえ!」

 

 

「「「「「「「「「「おぉーーーーーーーーー!!!!」」」」」」」」」」

 

 

一方の政宗を囲んだ黄巾党達は,一斉に正宗を襲いだすが,政宗は静かに刀を鞘に納める。

 

 

 

 

そして星は,立ち上がろうとするが・・・体が自由に動けずに立ち上がる事が出来ない。そして,賊の頭らしき者が剣を天に昇競るかのように構える。

 

 

黄巾党A「殺すには勿体ねぇ女だが,この際は死んでもらうぜ。」

 

 

星「ぐ!」

 

 

のはや,対抗する事ができない星は,死を覚悟するしかなかった。

 

 

 

黄巾党A「死ねぇええええええええええええええええ!!」

 

 

星「(政宗殿!!)」

 

 

刹那の時,星の頭の中には,何故か政宗が浮かび上がる。

 

死を覚悟した彼女だが,その身にその剣が届くことは無かった。

 

 

なぜなら,賊の頭の体が4枚降ろしされたかのような斬られ方で惨死してしまった。

 

 

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一体何が起こったのか,星は全くわからないが,政宗のほうを良く見ると・・・・そこには2・30人ぐらいの黄巾党の体がバラバラにされた遺体が転がっているのと,その中心部に,右手に刀を3本同時に持っている政宗の姿が映っていた。

 

3本の刀を鞘に納め,政宗はゆっくりと星の所に近づく。

 

 

 

星「政宗殿・・・これは・・・。」

 

政宗「説明は後でする。まずは残りの賊共を1人残らず消してくるぜ。」

 

 

政宗はそう言うと,1人で大勢の黄巾党の大群に歩いて向かう。

 

 

 

黄巾党J「テメェ,よくも頭を!」

 

黄巾党K「頭の仇,捕らせてもらうぜ!」

 

 

などと,逆恨み的な理由で政宗に剣を向けるが・・・・黄巾党の身勝手な態度に政宗の怒りは頂点に達してしまった。

 

 

政宗「数多くの物を奪ってきたあげくに人の命を弄んだテメェらに,この世の地獄って奴を見せてやるぜ!」

 

 

政宗の体中から蒼い闘志が発生し,それが徐々に大きくなっていくことがわかりだし,黄巾党達は何故かそんな正宗の姿が恐ろしくなってきた。

 

そして,政宗は両脇に身につけている6本の刀を,3本ずつ両手で抜き出す。

 

政宗のデタラメ的な剣の持ち方に,星も驚きだす。

 

 

星「(なんだ,あの奇妙な剣の構えは!?)」

 

 

 

黄巾党達も,政宗の変わった刀の持ち方に,ハッタリでしか見えなかったが・・・これこそが政宗の本当の戦いのスタイルである。

 

 

 

政宗「覚悟はいいか!?黄巾党共!!」

 

 

 

数多くの戦場に駆けつけ来た彼の最も得意とする「龍の爪」とも言われる政宗の剣技。

 

それが今,この三国の地で披露される。

 

 

 

政宗「WAR DANCE!!!!」

 

 

 

ドカーーン!!

 

 

瞬発力を極限に高めた脚力による凄まじいスピードの突進で,政宗は黄巾党の軍勢に突進して豪快なる高速剣技を炸裂させた。

 

 

一振りの一撃は何人の黄巾党を吹飛ばして斬り倒す。

 

 

素早く豪快な連続の剣技は,先ほどの政宗の一刀流とは比べ物にならないスピードと威力を誇る。

 

 

豪快であり,華麗なる六刀の剣舞に黄巾党が次々と倒されていく。

 

 

政宗「YEAHーーーーーーーーーHaーーーーーーーーーーーーー!」

 

 

 

ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク!!!!

 

 

 

「「「「「「「「「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!」」」」」」」

 

 

 

1人,また1人,さらに1人。

 

 

 

豪快なる高速の剣舞を披露する政宗の姿は,正に龍としか見えなかった。

 

 

黄巾党M「あ・・あああああ・・・・人が・・・・人がゴミのように斬り殺されていく!」

 

1人の賊が恐怖を抱きだし,今すぐに逃げようとするが,すぐに政宗に真正面に斬り殺された。

 

 

黄巾党N「あああああああ!!龍だ!・・・俺達は龍の逆鱗を触れてしまったー!!」

 

 

正宗の恐ろしさに気づいたが,すでに時は遅かれ政宗を止められる者はここにいない。

 

 

 

そして,一時間後・・・3万人もいた黄巾党の軍勢はたった30人となってしまい,政宗は生き残った黄巾党に竜の睨みの如くに睨みつける。

 

 

ギロリ!!

 

 

「「「「「「「「「「ひぃいい!!」」」」」」」」」」

 

 

政宗「・・・3つ言っておくぜ?1つは賊をやめる事。もう1つはもう黄巾党に戻らない事。そして最後は今後一切,人の命を奪わない事。・・・・このうち1つでも破ったら,この独眼竜・伊達政宗が貴様らを斬る!」

 

 

 

最後に強大な蒼い闘志を放つ政宗の背後には,今でも怒りを爆発しそうな龍の姿が映し出されている。

 

 

 

「「「「「「「「「「す・・・・すみませんでした〜〜〜〜〜〜〜〜!!」」」」」」」」」」

 

 

 

それを見た生き残りの賊達は慌ててこの場を逃げ出した。

 

 

 

政宗「(戦場に比べたら,結構ぬるい戦なんだな。)」

 

 

政宗は6本の刀を同時に,鞘に納めて星の所に駆けつける。

 

 

政宗「よぉ,こっちは終わらせたぜ。」

 

 

星「あ・・・・ああ。」

 

 

政宗の強さと言うより,竜の如くの六刀剣技に驚かされた星は,何を言えばいいのか全く分からなかったが,1つだけ分かった事がある。

 

それは,政宗は間違いなく自分とはけた違いな強さを持った武将である事だと。

 

 

政宗「立てるか?」

 

 

政宗は手を伸ばし,星はその手を掴んで立ち上がるが,すぐに倒れ掛かり,政宗は星の体を支える。

 

 

星「情けないな・・・私とあろう者が,すぐにくたばりだし,ただ見ている事しか出来ぬとは・・・。」

 

 

 

政宗「Ha!・・・だったらもっと強くなれば良いだけの事じゃねぇか。とりあえず立てないようだしな。よっと。」

 

 

星「きゃ!///」

 

 

政宗は,立ち上がれない星をお姫様抱っこした

 

 

星「な、なにをする!///」

 

政宗「疲れて立ち上がれないだろ?だったらこうするしかないだろ?」

 

星「し、しかし///…背負うとかあるだろ…」

 

政宗「ああ・・・それもあるか。・・・ひょっとして,お前こう言うのなれてねぇのか?」

 

 

星「///////!!!!」

 

 

 

顔を真っ赤に染める星は,すごく恥ずかしく感じてしまった。

 

そんな星を見て,政宗は笑い出す。

 

 

 

政宗「ははははははははははは!!なんだかんだで,お前もか弱い女って訳か!(笑)」

 

 

星「うう〜,からかわないで貰いたいですよ〜。政宗殿〜。///」

 

 

 

笑い出しながら喋りだす2人は,安心感に包まれていく。

 

 

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政宗と星は2人が向かったほうに向かい,そして戯志才と程立が政宗と星の姿を見て,走って駆けつける。

 

 

戯志才「星,政宗殿,良くぞ無事に・・・・て?」

 

 

戯志才の声が止まりだす。

 

なぜなら,彼女の眼には星をお姫様抱っこする政宗の姿が映されたのである。

 

 

程立「あ・・・これは・・・・2人とも,できるだけ凛から離れるほうが良いですよ。」

 

 

 

政宗・星「?」

 

 

 

突如の程立の台詞に頭の中に「?」が浮かび上がる2人。

 

そして戯志才は何かぶつぶつを良いながら妄想をしているようである。」

 

戯志才「政宗殿と星殿が・・・・まさかまさかマサカマサカマサカ・・・・・・(ぶつぶつ)」

 

 

だんだんと壊れていきそうであり,ついにはその感情が大爆発する。

 

 

戯志才「ブフゥーーーーーーーーー!!(HA★NA★DI)」

 

 

ドサァ!!

 

 

 

大量の鼻血を噴射して,潔く倒れる戯志才。

 

その鼻血で政宗と星の体は血塗れとなった。

 

 

 

政宗「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

星「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

 

何がされたのか以前に呆れて声も出ない2人に,程立が説明する。

 

 

程立「2人にはまだ言っていませんね。程立は凄い妄想癖がありまして・・・興奮すると鼻血を出して気絶する癖があるんです。テヘ♪」

 

 

なんとも変わった変態的な癖に,星も呆れだす。

 

そして政宗はそんな戯志才を見て何かを思い出す。

 

 

政宗「(そう言えば,戯志才は若くして死んだと聞いたが・・・原因は鼻血による貧血死じゃないだろうな?)」

 

 

原因がわからないが,いずれにしてもこのままでは戯志才は貧血死する事は確かであった。

 

 

 

その後,2人は助けてくれたお礼に政宗に真名を授ける。

 

 

戯志才の真名は凛。

 

程立の真名は風。

 

 

旅が進む中,政宗は星の戦いの稽古に付き合ったり,二人の天才軍師少女からは,軍略やこの国のことをいろいろと教わる。

 

 

そして星からの視線が少し熱いものに変化したが,以外にも鈍感な政宗はそれに全く気づくことが出来なかった。

 

 

政宗の最大の目的は,自分と同じく吹飛ばされた小十朗に,宿敵・真田幸村,その部下である佐助と合流し,この世界に吹飛ばされた現況といえる左慈を見つけ出し,元の世界に戻ることであった。

 

 

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3日後

 

 

星・風・凛の3人はとある村にある宿屋で休んでおり,政宗は1人村の近くにある森の中で剣の鍛錬をしていた。

 

 

政宗「ふぅ,そろそろ休んだほうが良いかもな。」

 

 

鍛錬をやめて,気にも垂れ込んで休みだした。

疲れを癒している中,何かが近づいてくる気配を感じた。

 

 

顔を上げてあたりを見回すとそこには犬がいた。ピンとたった耳につぶらな瞳をしたウェルシュコーギーが正宗を見つめている。

 

政宗もその犬を見ていると不意にその犬がこっちに近づいてきた。

 

 

 

政宗「・・・・・・・・・。」

 

 

政宗は特に何をするでもなくそのまま眺めていると,犬がぴったりと身を寄せて懐いてきた。

 

 

 

政宗「(誰かの飼い犬か?)」

 

 

政宗は犬の首に巻いてある赤い布を見てそう思った。

 

 

何はともあれ,好意には応えなければなるまい。政宗は立ち上がって,その犬を撫でてみる。

 

 

すると,その犬は嬉しそうに目を細めて政宗の手をペロペロと舐めてきた。

 

 

それで気を良くした政宗は本格的に撫でたりくすぐったりした。

 

 

政宗「(こうして犬の相手するのも悪くねぇな。)」

 

そうやって犬と戯れていると,またもや何かの気配を感じた。

 

 

気配の感じた方に目を向けると,今度は女の子がそこに立っていた。

 

 

赤髪で半分白,半分黒という服装をした子はこっちをジーっと見つめていた。

 

 

??「・・・・・・・・・・・・」

 

 

政宗「・・・お前の犬か?」

 

 

??「・・・・・・・・・・(コクリ)」

 

 

女の子は犬とお揃いの赤い布を首に巻いていたので政宗が尋ねると,その子は政宗をジーっと見つめて頷いた。

 

 

??「・・・・・・セキト」

 

 

突然その女の子がそう呟いた。

 

 

政宗「・・・・・・この犬の名前なのか?」

 

 

??「・・・・・・・(コクリ)」

 

 

話の流れからして聞いてみると,その子はまた頷いた。

 

 

政宗「Ha!お前はセキトって言うのか。中々クールな名前じゃないか。」

 

 

セキト「わふっ♪」

 

 

政宗がそう言うとセキトは言ったことが分かったのか,嬉しそうに鳴いた。

 

 

政宗「随分と人懐っこいな。」

 

 

??「・・・・・・違う。」

 

 

政宗がそう言うと女の子が首を横に振った。

 

 

政宗「何?」

 

 

??「セキト、人懐っこくない。・・・・知らない人には懐かない。」

 

 

政宗「そうなのか?」

 

 

??「ん・・・・・・。(コクリ)」

 

 

政宗「Ha!・・・その割には,俺には懐いてくるな?」

 

 

??「不思議・・・・・・」

 

 

そんなとめどないことを考えていると、その子がジッと見ているのに気がついた。

 

 

政宗「そう言えば,嬢ちゃんは誰だ?」

 

 

??「・・・恋。」

 

 

政宗「恋?」

 

 

恋「ん・・・・・・・・(コクリ)」

 

 

政宗「・・・・まさかとは思うが・・・それはもしかして真名なのか?」

 

 

読み方の感じからしてそう思い,政宗は謎の少女,恋に尋ねた。

 

 

恋「・・・・・・(コクリ)」

 

 

政宗「いいのか?あったばかりなのに真名を呼んでも?」

 

 

恋「いい・・・セキトがこんなに懐くの初めて・・・・・・それに・・・」

 

 

政宗「それに?」

 

 

恋「悪い人じゃなさそう・・・だから信じる。」

 

 

恋が政宗の目を見て言った。そのあまりに真っ直ぐで純粋な瞳と言葉に政宗は笑みがこぼれた。

 

 

政宗「嬉しい事を言ってくれるじゃねぇか。嬢ちゃん。」

 

 

政宗は恋に優しく頭を撫でると,不思議に恋は嬉しそうに感じ出す。

 

 

恋「・・・・・・ん。///」

 

 

政宗「ならありがたく呼ばせてもらうぜ,恋。・・・俺も恋になら真名で呼ばれてもらいたいんだが・・・」

 

 

恋「?」

 

 

政宗「俺には真名が無い,ついでに字も。だからすまねぇな恋。」

 

 

恋「(フルフル)・・・・・・気にしなくていい。」

 

 

政宗「そうか・・・そう言えば名前を言い忘れたな。俺は伊達政宗。だから俺のことは政宗と読んでくれ。恐らくそれが一番真名に近いはずだぜ。」

 

 

恋「ん・・・わかった・・・・・・政宗。」

 

 

そう言った恋の顔は,心なしか少し微笑んでいるように見えた。

 

 

そうして二人(+一匹)でまったりとしていると,

 

 

??「恋殿〜〜。恋殿〜どこですか〜〜。」

 

 

どこか遠くから、恋を呼ぶ声が聞こえた。

 

 

恋「・・・・ねね。」

 

 

政宗「どうやら呼んでるみたいだな。行ってやりな。」

 

 

恋「・・・・・・うん。」

 

 

政宗「セキト。お前もだ。」

 

 

セキト「わふっ」

 

 

政宗がセキトにそう言うと,セキトは恋の方に走って行った。

 

恋はセキトを抱き上げると,そのまま声のした方へ歩いて行こうとしたが,途中で立ち止まって振り向いた。

 

 

政宗「・・・どうした?」

 

 

恋「・・・・・・また,政宗と会いたい。・・・・だから・・・・また,会おうね。」

 

 

恋が再会を果たす約束をすると,政宗はその約束を承知する。

 

政宗「ああ,縁があればまた会おうぜ。」

 

 

恋「ん・・・・・・(コクリ)」

 

 

政宗の言葉に嬉しく感じた恋は頷くと,そのまま向こうに行ってしまった。

 

 

政宗は恋が去っていくのを見届けると,政宗も恋の反対側の方向で星達のいる宿に戻る。

 

 

 

しかし,政宗があった恋と言う少女が,あの三国最強と言われた鬼神「呂布」である事を,後に知る事になるであろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

【続く】

 

 

 

-8ページ-

 

 

 

黒神「真に申し訳ございませんが,都合の為,「恋姫†BASARA」は一時作り直しをしました。ご勝手で申し訳ございませんが,それでも温かい眼で見守ってくださいでは。

 

 

 

 

 

説明
勝手で申し訳ございませんが,小説を作り直させていただきます。

では。
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コメント
大変だと思いますが頑張ってください。(ブックマン)
どこが違うの?(ヒトヤ)
タグ
戦国BASARA 恋姫無双 真・恋姫†無双 伊達政宗     

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