真・恋姫†無双〜乱世を駆け抜ける魔導士〜第1話〜
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注意事項

 

この物語はファンフィクションです。設定がめちゃくちゃです。

多少リリカルや他の世界が入っています。

主人公がチートです。ちなみにオリキャラも出場します。

今回から、あとがきに今回使った魔法などの説明を入れようと思います。

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「・・・き・・・ス・・・」

「マ・・・タ・・・お・・・て・・・い」

誰かが俺を呼んでいる。誰だ、俺を呼んでいるのは?

「・・・マスター」

「いい加減に起きてください!マスター!」

「うぉ!!」

何だ、何か事件が・・・って

「何だクリスか。どうしたんだ」

「どうしたんじゃないですよ!何度も呼んだのに、なかなか起きてくれなかったじゃないですか!」

やばい、怒っている。

怒ったクリスは、怖い。

やはり普段大人しい分、怒るとそれだけ怖いんだろうな

「わ、悪い。軽く気を失っていた」

「解ってくれたんだから、いいです」

そういうと、溜息を吐いた。

 

真・恋姫†無双〜乱世を駆け抜ける魔導士〜第1話―異世界での出会い、そして旅立ち―

 

一刀とクリスは、どうしてここにいるか整理をしていた。

「やはり、あのレリックとしか考えられないな」

「私もそう思いますね、問題は何の拍子で起動してしまったのかですね」

「それも気になるが、それ以上に気になる事がひとつある」

一刀が気になる事。それは、少女の声が聞こえたその後の言葉。

「作られた外史、か」

「マスター、外史とは何ですか?」

「外史というのは、正史とは全く異なる世界だ。“もしも”の世界と考えたら解るかもな。

例えば、三国志に出てくる関羽という武将がいる。その関羽が、もしも男ではなく女だったらという世界のことだ」

「そんな世界があるんでしょうか?」

(クリスの言っていることは確かだ。本当にそんな世界があるのだろうか)

一刀が思考にふけていると、どこからか

「いやぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

女性の悲鳴声が聞こえた。

「マスター!!向こうから女性の悲鳴が!」

「解った、急ぐぞ!クリス、確りついて来いよ」

そういうと、一刀は空を飛んだ。

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――SIDE ???

私は、お母さんと兄さんと一緒に暮らしていた。

でも、その時間も長く続かなかった。

住民の1人が「黄巾党が、この邑を襲い始めた。その数が5万人」その凶報が届いたからだ。

家を出ると、黄巾党が逃げる人たちを殺していた。

兄さんとお母さんは私を逃げるように言ったが、私は拒んだ。

「大丈夫だ、俺たちは死なない。だから、お前は先に行け!」

「・・・・・・解ったよ、兄さん、お母さん。でも、死んじゃ嫌だからね」

「約束する・・・・さぁ、行け!!」

・・・ハァ・・・・・ハァ・・・・どれだけ・・・走ったんだろう・・・・・・・・・

私は、少しずつ走るスピードを緩め、邑のほうを見ると、信じられない光景を見た。

邑のほうから煙が上がっている。嘘、嘘だよ。そんなのことないねよ・・・・・・・・・・

しばらく呆然していると、向こうから、黄色の布が目に入ってしまった。

(まずい、早く逃げなきゃ)

その焦りがいけなかった。私は何かに躓いてしまい、転んでしまった。

そしてついに追いつかれてしまい

「やっと追いついたぜ。おいデク、その女を捕まえておけ」

「わ、わかったんだな」

そして、デクという男が、私を捕まえようとしたけど、私は足掻いた。

でも、それも空しく、ついには捕まってしまった。

「いやっ、離してっ!」

「うるせぇ、ごちゃごちゃ喚くんじゃねぇ!!」

そういうと、髭を生やした男が私のお腹を蹴った。

「・・・カハッ!」

蹴られた拍子で、地面に叩きつけられ、また蹴られた。

痛い、苦しいよ。

「おい、チビ、ヤッテしまえ」

「へい、アニキ。ぐへへ、覚悟するんだな」

アニキというのが命令すると、隣にいたチビは剣を振り上げながらこちらに歩いてくる。

(ごめんね。お母さん、兄さん。生きろって言っていたのに、私の天命もここまでみたい)

私は諦めていた、自分はもうすぐ死ぬんだと。その現実を受け入れ、目を瞑る。

頭ではそう考えていた。でも、本当は

(諦めたくない。昔、お父さんと約束したんだ!この乱世を終わらせてくれる、そんな人に仕えるって。だから私は――)

「へへっ、観念しな」

チビが剣を振り下ろす。

(生きたい!!こんなところで、私の天命を終わらせたくない!!)

 

 

 

 

 

 

 

そして、彼女の生きたいという思いが、天に届いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

(プロテクション)

 

 

 

 

 

 

 

 

ガキン!

 

 

 

 

 

 

 

おかしいと思った。

何時まで経っても、人を斬られたときの痛みがこない。

だから、恐る恐る目を開けると、私を斬ろうとしたチビが驚いていた。

その顔からは、何がおきたか解らない表情が窺える。

「ちくしょう、どうなってい(プラズマランサー)!!!!」

何かが向かって飛んできた。そして、チビに当たった瞬間、爆発した。

(何?何がおきているの?)

そして煙が晴れると、チビは倒れていた。

「チビ!!っくそ、誰だ!こんな事(ドグッ!!)ガハッ!!」

「あ、アニk(ガッ!!)」

今度は、アニキとデクが倒れた。

あぁもう、頭が追いつかない。いったい何がどうなっているの!?

「良いんですか?マスター・・・・私は、正直彼らを赦さないんですが」

えっ?

「俺だって本当は赦さないさ・・・・・でも、今はあの人が言っていた人を探すのが優先だ。それにこういうのは、警備隊に任せていればいいさ」

この人たち、何時からいたの?

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「・・・・・・はぁ。なら、そこにいる彼女に聞いてみたらどうですか?」

「まぁ、そうだな。すまないが、少し聞きたいことがある」

「な、何よ?」

女性は、警戒する目付きをしていた。無理もないだろう。

この時代では見たことのない服を着た青年と、その彼をマスターと呼んでいる少女がいるのだから。

「警戒するのはわかるが・・・・・まぁ、良いか。俺たちは桜花と名乗る人を探しているが、知っているか?」

すると、女性が驚いた表情をしていた。しかし、少しずつ不機嫌そうな顔をしていき

(マスター、どうやら彼女のようですね。ですが、何で驚いているのでしょうか?)

(それは解らない。・・・・・もしかしたら、“桜花”の名前に何か意味があるのかもしれないな)

念話でそんな話をしていると

「あなた!神聖な真名を呼ぶとは良い度胸ね!!今すぐ訂正しなさいよ!!!」

すごい剣幕をした顔で怒鳴ってきた。

(真名とは何でしょうか?マスター)

「(俺にも解らない、たぶん彼女の本当の名前かもしれない)その真名に関してはあとで謝る。すまないが俺は君のお兄さんと母親から伝言を預かっている」

すると、彼女の顔が驚愕の表情へと変わる。

「なっ!兄さんとお母さんからの伝言って・・・・・・(何だろう・・・・・嫌な予感がする)」

「すまない、桜花。約束護れなかった。あなたは生きて・・・・・だ」

一刀が言い終わると、彼女は地面に座り込んだ。その顔からは信じられないという表情が捉えることができる。

「嘘、嘘よ・・・・・・・。兄さんとお母さんが・・・・だって」

「残念ですが、真実です。私たちが邑に着いた時にはもう・・・・・」

そんな彼女に、クリスが現実を突きつける。けど

「そんなの嘘よ!!兄さんとお母さんが死んだなんて嘘よ!全部あなたたちの『いい加減にしろ!!』!!!!」

なおその現実を受けいれない彼女に、一刀はキレた。

「お前が悲しむのは解る!誰だって、家族や親しい人が死んだら悲しむ!しかし、お前の兄と母親は死んだ。それが現実だ!!

俺が知っているやつで、そいつの兄がある事件で亡くなった!でもそいつは、その兄を追いつこうと、一生懸命生きて努力している!

だが、今のお前は何だ!!現実を受け入れずに、耳を塞いで立ち止まっているだけだ!!兄と母親のあとを追って勝手に逝くのか!!

お前の兄と母親は、お前に生きて欲しいと願っているんだぞ!!その願いを、お前は冒涜する気か!!」

一刀は、ティアナを思い出していた。やはり彼は、彼女のことが気になってしょうがないのだろう。

「じゃあ、私は一体どうすればいいのよ!?私には力がない!人を護れる力が!そんな私は何ができるの!教えてよ・・・・誰か・・・・」

ついには彼女は泣いてしまった。

(マスター・・・・・どうするんですか?)

(・・・・・・・)

(マスター?)

(はぁ・・・・・・・クリス、俺ってやっぱり甘すぎるのかな)

(そうですね、でも私はそんなマスターが好きですよ・・・・で、本当にどうするんですか?)

(少し時間を与えよう。もし、彼女が誰かを思う気持ちがあるのなら、俺たちで少しずつ光を照らして道を導いてあげよう)

(ふふ、そうですね・・・・やっぱりマスターは優しいですね)

「(さぁ、どうだかな)おい」

クリスと念話で彼女のことを話し終わると、一刀は彼女に声をかける。

「・・・・ぐずっ・・・・なに・・・よ」

彼女は涙を流しながら言うと、一刀は微笑みながら

「俺たちがお前を導いてあげる。もし、お前が立ち止まったり、苦しんだりしたら俺たちが助けてあげる」

「・・・・・・えっ?」

「お前を襲っていたの・・・・黄巾党だろう。今の霊帝は腐っているから、民が不満を掲げてるのは分かる。だから人々は反乱を起こしたりする。

それが、今の結果だ。そして宮廷にいるやつらは、それを見て見ぬフリをしている。だから俺たちで、この乱世を終わらせる必要がある、そのために力を貸して欲しい」

そして、一刀は頭を下げた。たぶん一刀は、どこかで分かっていたのだろう。

自分は、何故に此処に来ているのだという事に。

「あなたは、いったい・・・・」

彼女が何か言おうとしたが

(マスター、ここから南西の方向に生命反応があります。おそらく町だと思いますので、そこまで来て貰ったら如何ですか?)

「きゃ!な、何?今の」

急に発せられた声に、彼女は驚いてしまったようだ。

そして、その場所が一刀の耳元からだと、彼女は気付いた。

「(うん、それがよさそうだな。ありがとう、ドラグーン)では、2日後、此処から南西にある町の宿にいるから、来る時は相当の覚悟をしていてください」

そして、一刀は南西に向かって歩こうとした時

「待って、せめて名前を教えて」

「俺は、北郷一刀。ちなみに字と真名というものはない。そしてこの子が・・・・」

「クリスといいます。それであなたは?」

「司馬懿、司馬懿仲達よ(字と真名がないって、やっぱりこの人・・・・)」

「(司馬懿仲達か・・・・)解りました、それと真名を言ってしまってすみませんでした・・・・では」

一刀は、頭を下げ謝ったあと、その場を後にした。

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――SIDE 司馬懿

あれから私は、一度邑へ戻った。

邑に戻った頃には、もう夜だった。

私は家に入って、これからの事を考えていた。

さっき遇った北郷一刀のことも思い出していた。

見たことのない服を着て、そのクリスという子も「ますたあ」と言っていたわね。

しかもいきなり、私の真名を言ったとき、吃驚した。

でも、その彼から兄さんとお母さんが死んだと教えられた時、私は頭が真っ白になっていた。

現実を認めたくなかったから、嘘と思っていた。

けど、彼は怒った。現実を受け入れろ、彼の知っている人のお兄さんが亡くなっているけど、その人は生きてそのお兄さんに近づくため頑張っていると。

分からなくなった私は、泣いた。答えが見出せなかったから。

そんな私を、彼は助けてくれるといってくれた。

でも、本当に私でいいのか、分からなかった。もしかしたら、慰めで言ったのかも。

そんな事を考えていると、眠くなってきた。

「私は、どうすればいいのかな?・・・・・兄さん、お母さん」

そう呟いて、私は眠ってしまった。

 

そして私は、夢を見ていた。

見たことのない光景で、その周りには、彼を含んだ10人の影があった。

その中に、私もいた。

今までに見たことのない笑顔で、その輪に入って楽しんでいるのが見えた。

すると、場面が変わって、今度は真っ暗な世界になった。

何もない、ただ真っ暗な世界で

「彼の者に仕えなさい・・・・あなたには力があります」

どこからか、声が聞こえた

「ちょっと待って、彼の者って、誰?私の力って何?」

「彼の者、異世界より現れし者。其の者、使い魔と妖術を持ちいり、乱世を鎮める。そなたの力は、知の力となりて、多くの人を救い出すだろう」

私には、その彼の者が誰なのか、分かったような気がした。

「その彼の者って、まさか・・・・」

「あとは、あなたが決めることよ」

「待って、あなたは・・・・あなたは誰なの」

「私は、管輅。しがない占い師ですよ」

それだけ言うと、だんだん周りが明るくなってきた。

 

「んぅ、もう朝か・・・・」

どうやら私は、考え事していてそのまま寝てしまったらしい。

「あの夢、天からの啓示なのかな・・・・」

今まで見たことのない夢、でも何でだろう。

とても、夢心地が良かった。

まるで、あれが現実だと思ってしまうくらいの、そんな感覚がした。

「もしかしたら、あの人だったら・・・・・私を・・・・・・」

そう思って、私は馬に乗って、南西のある町へと向かった。

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――SIDE クリス

司馬懿さんと別れたあと、私とマスターは、南西の町を散策していた。

この世界のお金がないので、マスターは偶然持っていた、私たちの世界のお金を売ったら、“珍しい”と言って結構高く売ってくれました。

やはり、この世界は異世界のようですね。

そして、宿も確保できた時には、夜も更けてきたので、私たちは部屋で休んでいた。

「どうやら、俺が考えていた事になるなんてな、思いもしなかったわ」

「?どうしたんですか、急に」

急にマスターが話しかけてきた、でもその表情は何か確信を得たような顔をしていた。

「俺たちが、この世界に来た時、外史の話をしただろう」

「はい、確か正史とは全く異なった世界ですよね。それがどうしたんですか?」

「実はな、俺のいた世界では、司馬懿仲達は男として出てきているんだ。それに、彼女を襲ったあいつらは、黄巾党という黄色の頭巾を巻いているだろう。

あれは、今の霊帝に不満を掲げ、街の太守の圧政に苦しんでいる、邑の民の集まりなんだ。

もしかしたら、俺たちがこの世界に来たのは、この乱世を終わらせるために現れたんじゃないかと、俺は思う」

私は、歴史についてあまり詳しくはない。でも、マスターは嘘は言わない。だから私は一応聞いてみることにする。

「本当なんですか、マスター?その邑の民が黄巾党になっているって」

「本当だ、そしてその首謀者は、張3兄弟・・・・もしくはこの世界だったら姉妹かな、の張角と言う奴だ」

「そうなんですか・・・・・・、じゃあこれからどうするんですか?」

「これから各地に回って旅をし、困っている人たちを助ける。そして最終目標は、俺たちの国を創ることだ」

私はその“国を創る”を聞いたとき、吃驚した。

「国を創るって、マスター!本気なんですか!?」

「本気だ。この世界では、俺たちはイレギュラーの存在だ。もし、俺たちがどこかに仕えることがあったら、そいつらは何を考えているか分からないからな」

確かにこの世界では、私たちはイレギュラーだ。マスターの言っている通り、もしどこに仕えたら、私たちはどうなるか分からない。

なら始めに、各地に行って、見極める必要がある。

はぁ、やっぱりマスターにはかないませんよ。

「分かりました。では、何時出発しますか?」

「3日後だな。あの子に与えた時間、それから準備や路銀なども必要とされる。特に路銀のほうをどうするか考えておかないとな」

「やはりどの世界になっても、お金は必要なのですね」

どうしましょう・・・・・・・・あっ、是なら行けるのではないでしょうか。

「マスター、私たちの世界の料理を出したら如何でしょうか?マスター、料理を結構作っていたじゃないですか」

「まぁ、そうだな。この世界の料理は、美味しいがもう一歩欲しいぐらいだ」

「じゃあその時、私も『料理を作るのは、俺だけでいいからな』はぅ、そうでした」

最初、私もマスターの料理を手伝っていたんだけど、色々あって、シャマルさんと同じ料理禁止令が出されているのを忘れていた。

はぅ、軽く凹んじゃいました。

「クリスには、オーダーを取ってきてもらう事にするよ。そこらへんは、得意だろう」

「分かりました、できるだけやってみましょう」

方針も決まり、これからのことも決まった私たちは、とりあえず寝ることにした。

 

その日、私は久しぶりに夢を見ました。

真っ暗で何もない、でも誰かいる感じがした。

「いるのは分かっているんです。素直に出てきたら如何ですか?」

すると、私の目の前に、1人の女性が立っていた。

「お久しぶりですね、クリス・・・・元気にしていましたか?」

この人、私を知っている?

「すみません、私はあなたの事は知りません。人違いではないのですか?」

「私を覚えていない・・・・、じゃあ、彼も覚えていないのでしょうね。」

彼?彼っていったい誰なのでしょうか?

「誰ですか、あなたが言うその彼とは?」

「あなたたちが、北郷一刀と名乗っている人です」

なっ!?この人、マスターを知っている!

「なぜ、あなたがマスターを知っているんですか?!あなたはいったい」

「その様子ですと、彼も記憶がないみたいですね」

そういうと、女性は霞んでいく。

「待ってください、あなたは誰なんですか!」

「私は、イングヴェルト。古代ベルカ語で“覇王”と言います」

そして、彼女がいなくなったとき、光が射した。

 

「なんだったんでしょうか?さっきの夢は」

目を開けた私は、ついさっき見た夢を考えていた。

イングヴェルトと名乗った女性は、明らかに私とマスターのことを知っていた。

と言う事は、私たちに面識があるということになる。

いや、それはない。私たちは彼女のことは知らない。

その事を知った彼女は、どこか寂しそうな顔をしていた。

特に、マスターのことになったら、泣きそうな顔をしていた。

いったい、彼女は何者なの?私たちの敵?それとも味方なの?

 

考え事をしていると、扉が開く音がした。

「おはよう、クリス・・・・・・どうした、難しい顔をして」

どうやら顔に出ていたみたいだけど、是をマスターに聞いてみたほうがいいか、私は悩んだ結果・・・・

「おはようございます、マスター・・・・実はちょっと変な夢を見てしまって・・・・」

聞いてもらうことにした。悩んでもしょうがないから。

「変な夢か・・・・・どんなのだ」

私は話した。

夢でイングヴェルトと言う女性が出てきたという事、彼女は私たちのことを知っている事、マスターに記憶がないと言っていた事・・・・・

私は包み隠さず、全部言った。

そして「マスターは会ったことありますか?」と聞いたけど、「いやっ、俺は彼女の事は知らない」と言っていた。

とりあえず、考えたが分からない。

そしたら“ぐぅ〜”とお腹の虫がなったのが聞こえた。

どうやらマスターからみたいですね。思わず私は苦笑してしまった。

「悩んでも仕方ない、とりあえず、そのイングヴェルトに関しては、あとで考えよう」

「そうですね、とりあえず朝食にしましょう」

そして、宿を出ると司馬懿さんがいました。

 

――SIDE 一刀

「此処に来たと言う事は、覚悟はできたみたいだな」

「はい、聞いてくれますか?私の覚悟を」

「とりあえず、朝食を食べてからにしましょう。此処にいても通行の邪魔にもなる」

そして、俺たちは適当に朝食を食べ終わると

「じゃあ聞かせてもらおうか、お前の覚悟とやらを」

俺は司馬懿さんの顔を見る。今の彼女は迷いがないような顔をしていた

「私は、今まで逃げていたんです。自分が無力だと思い込んで、ずっと逃げていたんです。私は、母から軍略の事とか教えてくれていたんですが、何もできませんでした」

(マスター・・・・・)

「(今は何も言うな)それで」

「怖かったんでしょうね、心のどこかで。人を戦場に送る勇気が私にはありませんでした。

もし、戦場で人が死んだら自分も背負わなければならない、そんな事に耐えられないと思っていたんです」

「・・・・・・・」

「迷いました。私はどうすればいいのかと、考えていた時・・・・・私は、夢を見ました」

「夢?どんな夢だ」

「私とあなたを含めて、10人が楽しそうに笑っていました。そして、管輅という占い師が出てきて、あなたに仕えるように言われました。私は占いなど信じません。

ですが、私はあなたを信じたいと思います。塞ぎ込んだ私を、叱咤してくださって、私を助けてくださったあなた様に、一緒に辛い事とか悲しい事、苦しい事を一緒に背負わせてください」

すると、司馬懿さんは頭を下げた。

「それが、お前の覚悟か?死んだ者を背負えれる事が、お前はできるのか!?」

俺は少々殺気を出す、それでも彼女は

「背負います。もう私は逃げない、これから現実を受け入れて、前を見て生きていきます」

「口ではないだろうな・・・・口ではいくらでも言える」

「その時は、私はそこまでの人間だと、兄と母には悪いですが、私は死ぬわ」

どうやら、覚悟は本物だな。

「分かった。お前の覚悟、確かに聞き入れた」

「それじゃ、私は・・・・」

司馬懿さんが顔を上げる。

「改めて自己紹介をしよう。俺は、姓は北郷、名は一刀だ。俺のいた世界では“聖王の守護者”という二つ名を持っている」

「では私も改めて、私は四大元素を司る者、名をクリスと言います。私のことはクリスと呼んでください」

「では、私も。姓は司馬、名は懿、字は仲達、そして真名は桜花。これからもよろしくね」

 

一刀たちは、今後のことを話している。

そして話が終わると、一刀は桜花を呼びとどめた。

「桜花、すまないが、聞きたいことがある」

「ぅん?私で答えられる範囲ならいいよ」

「劉備と孫堅と曹嵩について知りたいが解るか?」

「孫堅と曹嵩は解るけど、劉備は知らないな?」

「じゃあ、孫堅と曹嵩について教えてくれるか、ちょっと気になっているからな」

「孫堅は、長沙の太守で剣の腕もかなりのもの、しかも3人の娘がいるって言う噂だよ。それに敵に容赦がないことから「江東の虎」と異名されているの」

「曹嵩のほうは如何なんだ?」

「曹嵩は、陳留を拠点として覇道を歩んでいるみたいよ、それに娘に曹操がいるみたいよ。そんな事を聞いてどうしたの?」

「いやっ、ちょっと気になってな(今はまだ、大丈夫か・・・・・。油断禁物だな)」

一刀は、曹嵩の事を心配していた。

正史では、曹嵩は徐州で陶謙の部下に殺されてしまい、その怒りが曹操を率いる魏軍が徐州で大虐殺が引き起こすことを知っている。

それは、孫堅に関しても同じだ。

孫堅も、袁術と劉表が攻めてきたとき、黄租によって討ち取られたからだ。

「すまんかったな、桜花。呼びとどめたりして」

「うぅん、気にしないでいいよ。また何かあったら言ってね」

「じゃあ、俺は先に戻っているから、あまり遅くなるなよ」

「はーい」

そういって、一刀は宿のほうへ戻っていく。

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その日の夜

一刀は眠れなかった。普段はすぐに眠れるのに、今日はなかなか寝つけれなかった。

(はぁ・・・・少し夜風に当たってこようか)

そう思って、そっと部屋を出て行った。

しばらく歩いていると、誰かが追いかけているのを感じた。

「そんなにこそこそ隠れなくてもいいぞ、桜花」

すると、建物の影から桜花が出てきた。

「一刀様って、結構鋭いよね」

苦笑しながら、こっちに来た。

「何しに来たんだ?お前も寝付けないとか」

「うぅん、一刀様に聞きたいことがあって」

「俺に聞きたいことか?・・・・・何だ、言ってみろ」

桜花は、少し迷っていると

「単刀直入に聞きたいんだけど、一刀様とクリスはこの世界の人間じゃないよね」

「あぁ、そうだ。俺とクリスは、この世界の人間じゃない」

桜花は驚いた。普通なら、否定とかするのに、一刀は何の戸惑いもなく肯定されたのだから。

「否定とかしないんだね」

「事実だからな」

一刀は、苦笑している。

「俺は、この世界から1800年後から来た人間だ。桜花たちから見たら、天の世界の人間だろうな」

「ねぇ、その天の世界はどんなところなの」

「何の苦もなく、衣住食を得れて、ただ生きているみたいな世界だ。それが俺が前にいた世界だ」

「前?」

「そうだ、俺は、もうひとつの世界で今は暮らしている。そこは前にいた世界より栄えているが、凶悪犯罪や事件などがある。そんな事件を解決していく組織がある。俺は、そこに勤めている」

「警邏隊みたいなの?」

「そんな生易しいものじゃないさ。俺たちの世界では、魔法と呼ばれるこの世界で言う妖術があって、住民を護りながら戦ったりする。時には人と、時には巨大生物と」

「じゃあ、あなたはどうやってこの世界に来たの?」

一刀は、渋った。彼がこの世界に来る前、なのはが泣いていたのを思い出してしまったからだ。

「すまん、あまり言いたくない事なんだ」

「うぅん、言いたくなかったらいいよ。無理して言わなくても」

「ありがとう」

「じゃあ、私先に戻っているからね」

「あぁ、お休み」

そういって、桜花はその場を去った。

 

「いるんだろう、クリス・・・・」

すると、桜花と反対の道からクリスが来た。

「すみません、マスター・・・・・・さっきの話を聞いていました」

「どこからだ?」

「桜花さんが、私たちをこの世界の人間じゃないと言った時から」

「つまり、最初からってわけか」

苦笑しながら、クリスがこっちにやって来て

「マスター、やっぱり寂しいですか?」

「寂しいさ。あそこは、本当の故郷のようなところだったからな」

「そうでしたね。あの時、なのはさんやフェイトさん、それにはやてさん一家と一緒に飲みに行きましたよね」

一刀は「あぁ、あの時か」と思い出していた。

機動六課が設立が決まったとき、はやてが「飲みに行こう」と誘われて飲みに行った時だ。

「あの時は大変でしたね。最後は店の人に怒られて、フェイトさん達は2次会をするんだと言って、無理やり連れて行かれてましたよね」

「そして、次の日には全員二日酔いをしていた。しかも全員そのときの記憶がないと来たものだ」

「そうでしたね」

ふふっ、とクリスは思い出し笑いをしていた。

「なぁ、クリス」

「何ですか?マスター」

「無理をしなくても良いんだぞ」

「えっ!?」

そういって、一刀はクリスを優しく引き寄せ

「泣きたい時に泣けと言っただろう。我慢は、身体に毒だぞ」

そういうと、クリスは静かに泣いた。

いきなり見知らない世界に飛ばされ、みんなと離れ離れになってしまったのだから。

それは一刀も同じだ。

(ごめんな、みんな。急にいなくなって、本当にごめん)

しばらくして、ようやく落ち着き始めた。

そして、二人は部屋に戻って寝る準備をしていた。

「クリス・・・・寝よう。明日から桜花と一緒に、みんなで頑張っていこう」

「はい・・・マスター。お休みなさい」

「お休み・・・・クリス」

そして、静かに目を閉じた。

 

それから2日後

一刀たちは、この町の出入り口にいる。

「マスター、これからどこへ行くんですか?」

「まずは、陳留に行ってみようかと思う」

「陳留にですか?」

「あぁ、あそこは曹嵩や曹操がいるかもしれないからな。一応見極めておきたい」

「解りました。途中に、徐州という町がありますので、今日はそこで泊まって、次の日に陳留に行きましょう」

 

そして一刀たちは、陳留を目指して旅立った。そしてそれが、時空を越えた戦いの始まりでもあった。

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――SIDE フェイト

一刀がいなくなって、3日になる。

なのはは、完全に一刀のことを忘れてしまっている。

私は、なのはの友達なのに、何の力も持てないなんて。

「・・・・・大丈夫か・・・・フェイトちゃん・・・・」

「はやて・・・・・私、なのはの友達なのに・・・・親友なのに・・・・・」

はやても私も泣いている、私たちは、なのはの友達なのに救い出せない。

「はやて・・・・どうすれば・・・いいのかな」

「フェイトちゃん・・・・・・うちら・・・・・で・・・なのはちゃんを・・・・助け出そう」

「うん・・・・・うん・・・・」

待ってて、なのは。私とはやて、みんなで、なのはを助けるから

 

――SIDE なのは

あのレリック事件で、みんなが変わった。

みんなが、今の私が変だと言っている。

私は変わってもいないのに、みんながおかしい事を言う。

昨日もフェイトちゃんに

「なのは、一刀とクリスの事だけど」

と言われて、なんだか悲しそうな顔をしていた。

「フェイトちゃん・・・・、“カズトくんとクリス”って誰なの?」

それを聞いたら

「北郷一刀とクリスだよ!!なのはの大切な友達でしょ!?お願いだから・・・・・思い出して」

フェイトちゃんが泣いていた。

あれっ、私・・・・前にも此処で、誰かが泣いていたのを見たような気がする。

思い出せない、思い出せない!!

すると、1人の男性が泣いていた。

そして、そこにいたのは

(私?どうして?)

そして、それを慰めるようにするもう1人の私と、誰か

(あのリインと同じ子が、クリスっていう子なのかな)

すると、もう1人の私が私に気が付いて

「思い出してあげて、■■■と■■■のこと」

えっ!?何これ。

「みんな悲しんでいるの、だから早く思い出して、■■■!!」

頭に直接送り込んでくるみたい、頭がすごく痛い。

そう思っていると、倒れこんでしまった。

「なのは!!」

フェイトちゃんが、心配そうにこっちに来てる。

私なら・・・・大丈夫だよ・・・・・フェイトちゃん・・・・

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おまけ

NGシーンPart1

「・・・き・・・ス・・・」

「マ・・・タ・・・お・・・て・・・い」

誰かが俺を呼んでいる。誰だ、俺を呼んでいるのは?

「・・・マスター」

「いい加減に起きてください!マスター!」

「・・・・・ぐぅzzz」

「#さっさと起きないか!!このボケマスター!!!クリス・キーーーック!!!」

どげしっ!

「ゲルファ!!」

ジャストミート!!!

 

NGシーンPart2

「ちくしょう、どうなってい(プラズマランサー)!!!!」

何かが向かって飛んできた。そして、チビに当たった瞬間、爆発した。

(何?何がおきているの?)

そして煙が晴れると、チビは灰燼となっていた。

「ちょっと、マスター!!やりすぎですよ」

「すまん、出力を最大にしてしまっていた」

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今回の魔法講座

 

プロテクション:防御魔法で、もとはなのはがはじめて使えた魔法。しかし一刀は、魔法以外の物まで防げるように、自分だけでなく相手にも使えれるようになっている。

 

プラズマランサー:直射型の攻撃魔法ひとつで、フェイトが使う技。単発から同時発射が可能で、目標に命中しなかった場合、

         「ターン」のキーワード(遠隔操作)で方向転換し、再度目標へ向けて攻撃が可能である。一刀はこれに、威力を調整できるようになっている。

 

念話:別名「魔導士の電話」とイメージしたらわかるでしょうか。魔力を持つもの同士で、遠くにいても話ができたりします。

 

もし、解らなかったら、NanohaWikiで検索してくださいね(すっげー、他人任せだよ)

 

今回の登場・仲間キャラクター

 

司馬懿 仲達(真名:桜花) CV:川澄綾子

年齢:16歳

身長:160センチぐらい

体重:4(ザクッ!!ゲファ)いえっ、何でもないです。

詳細:北郷一刀が助けた少女。黄巾党に襲われているところを一刀に助けられた。

   基本的には、活発で元気が取り柄の女の子。軍師としては、諸葛亮公明に負けない軍師として活躍する。

 

イングヴェルト CV:斉藤千和

クリスが見た夢に登場。北郷一刀とクリスを知っているみたいけど、詳細は不明(決して、Vividに出てくるキャラクターじゃないよ)

-11ページ-

あとがき

 

はぁ〜、やっと書けた。あぁ〜、書けたよ。

 

何度も書いては消しの繰り返しで、まぁ何とかできました。

 

もし、こうしたらいいと何かアドバイスがあれば嬉しいです。

 

こんな作品ですが、よろしくお願いします。

説明
やっとできました。
著者はあいからず下手です。

12/25:一部修正
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コメント
乱様:あぁ、いいな・・・・こっちじゃ放送されなかったから辛かったよ(ほわちゃーなマリア)
実はなのはは録画はしてるんだけどまだ見ていない。急いで見なければ!(乱)
jackry様:実は自分も読んでて、笑ってしまったぐらいなので、続けて行きたいと思います(ほわちゃーなマリア)
げんこつ様:ありがとうございます。遅くなってしまいますが、頑張ります(ほわちゃーなマリア)
これからの展開も期待します。 !!!(げんこつ)
レイド様:ちなみに、NGシーンPart1の最後は、どこに当たったかは、ご想像にお任せします(ほわちゃーなマリア)
brid様:やっぱりこういう話にNGも、ありかと思うんですよね(ほわちゃーなマリア)
NGシーンに腹筋崩壊wこれからの展開が楽しみです!頑張ってください(レイド)
NGシ−ンに吹いて笑いましたww新しい国を作るか・・がんばです(brid)
キラ・リョウ様:楽しみに待っててください(ほわちゃーなマリア)
龍威旋様:いぇいえ、気にしなくていいですよ(ほわちゃーなマリア)
これからの展開が気になります!!(キラ・リョウ)
5ページ目「天からのメッセージ」→「天からの啓示」の方が良いかと。横槍すいません(龍威旋)
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