真・恋姫†無双 〜長江の華〜 第十二話
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<登場人物紹介>

 

姓名   字   真名  簡単な説明

 

北郷一刀        錦帆賊北郷隊の隊長&天の御遣い。最近、仕事中は常に制服を着ています。

 

甘寧  興覇  思春  錦帆賊の頭領。今回の出番ほぼなし。

 

丁奉  承淵  冬灯   錦帆賊の将。活躍の場がないのに今回も出番ほぼなし。

 

魯粛  子敬  琴鳴  錦帆賊の客将。今回、出番・・・・・・あるかもしれない。

 

呂蒙  子明  亞莎  錦帆賊北郷隊副隊長&軍師見習い。必死で勉強中。一刀への呼び方は「師兄(スヒン)」

 

 

<前回のてきとーなあらすじ>

 

降格処分が一転、大出世の辞令を受けた一刀くん。

一緒に辞令を受けた亞莎と一緒にガクガクブルブル。

ネガティブ思考爆発のところを思春の咆哮が炸裂。

とりあえず、いっちょやってみっかと将と天の御遣いを兼業することに。

最初は金魚のフンみたく、琴鳴に引っ付いて警備のお仕事に精を出していましたが、

新たなる指令をコマンダー思春から受けるのであった。

終わるまで帰ってくんじゃねぇこのカスが!!と激励を受け旅立つことに。

はてさてどうなることやら・・・・・・

 

では、続きをお楽しみください。

 

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一刀「長江は〜♪広い〜な〜♪大き〜な〜♪」

 

ああー良い天気だ!

 

晴天、まさにその言葉がピッタリな空。

 

風があったらもっと良いのに。

 

兵「隊長・・・・・・変な唄歌ってないでちゃんと漕いで下さいよ」

 

そう、今俺達、北郷隊は長江の流れに逆らうように船を進めている。

 

風がないので帆を張れず、自分達の力で進んでいる。

 

一刀「へーいゴメンナサイよっとらせ!!」

 

一刀は櫂を握りなおし、勢いよく漕いでいく。

 

兵「さー、隊長も頑張ってんだ!俺らももう一漕ぎいくぞー!!」

 

北郷隊の兵達「「「応ッ!!!」」」

 

街を出て一週間が経過しようとしていた。

 

俺達は今、江夏を越え、夏口の辺りにいる。

 

ここに来るまではなかなか楽しい船旅だった。

 

隊の皆とも大分と打ち解けてきたし。

 

街の警備をしていた数週間は、新たな警備体制を形にする為に走り回っていたので、

隊の皆とゆっくり話す機会がなかったし、それに『天の御遣い』の名前が邪魔をして兵達が恐縮しまくっていたのだ。

 

船旅の最初もそんな感じだった。

 

転機は風が止んだ時だった。

 

亞莎の指示で、兵達が帆を畳み櫂を用意し始めた時のことだった。

 

一刀は自らも櫂を手に取り、一緒に漕ぐと言い出したのだ。

 

亞莎はもちろんのこと、兵達は口々に、

 

「将自らが漕ぐなんてもってのほかです。何より天の御遣い様にそんなことはさせられません」

 

と言うのだが、一刀は頑として聞かず、

 

一刀「それじゃあ命令ね。上官の言うことは聞くもんだよ。あっ、亞莎は指示出してね」

 

そう言われれば兵達も何も言えずに口を閉ざしてしまう。

 

そんな中、亞莎は、

 

亞莎「師兄が漕ぐのでしたら私も!」

 

と言って櫂を持とうとする。

 

一刀「亞莎は指示をしてくれればいいんだよ。俺が指示を出すより絶対に良いだろうしね。

   それに亞莎みたいな可愛い女の子に指示して貰った方が皆嬉しいだろ」

 

その言葉に何人かの兵が、

 

「呂蒙様の指示だったら何でも聞きますよ!」

 

と笑顔で答えるのであった。

 

亞莎「す、師兄、可愛いだなんて//////

   ・・・・・・分かりました。でも、無理はしないで下さいよ」

 

顔を袖で隠し、渋々了承するのであった。

 

すぐに投げ出すだろうとほとんどの兵達が考えていた。

 

しかし、交代の時間が来るまで一刀は黙々と櫂を漕ぎ続けたのだ。

 

次の当番の時も、その次の時も。

 

休憩の時には、自分から兵達に話しかけていた。

 

気さくに話しかけて来る一刀に初めは遠慮していた兵達だったが、

自分達と同じ目線で話しかけてくる妙な将に興味を持ち、段々と話をするようになっていった。

 

そんな一刀の親しみやすい姿に兵達は、普通の将にはない魅力を感じ、次第に惹かれていったのである。

 

一刀はというと、そんな普通の将がしない特別なことをしている気もなく、

 

やっぱり、一緒に何かをしながら汗を流すと仲良くなるもんだなー。

 

などと、兵達と打ち解けたことを素直に喜んでニコニコしていた。

 

そんなことがあり、この船旅で北郷隊の結束は確実に固まっていた。

 

そして今、一刀達北郷隊は、目指す『黒頭団』の根城まであと少しのところまで来ていたのであった。

 

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兵「隊長ー!こちらに近付いてくる船があります」

 

大声で叫んだ見張りの兵は、遠くから近付いてくるその船にある特徴があるのに気付いた。

 

兵「船体の色は―黒!『黒頭団』です!!」

 

一刀「!」

 

その言葉に一刀は、黒頭団の船が見えるところまで走った。

 

一刀「おおー、黒いなー。・・・で、あの船は確か―」

 

高い櫓が立ってるということは―

 

亞莎「斥候船ですね」

 

一刀「だよね」

 

自分の考えていたものと亞莎の答えが同じで良かった。

 

一瞬、アレを背負った琴鳴が頭をよぎった。

 

(琴鳴「あらあら、一刀ちゃん。もーっとお勉強したいみたいね」)

 

嗚呼、声まで聞こえた気がする。

 

―プルプルプルプルッ

 

亞莎「師兄どうしましょ――す、師兄どうしてそんな虚ろな目で震えているのですか!?」

 

驚いた亞莎は一刀の意識を戻そうと必死になって一刀の肩を揺さぶった。

 

一刀「はっ!?俺は一体何を・・・・・・ううっ、気分が。

   ごめん亞莎ちょっと船酔いが来たみたいで・・・・・・こんなことしてる場合じゃなかった!?

   亞莎!皆に指示を・・・・・・って、別に戦いに来たわけじゃないし、とりあえず停船して待機で・・・相手の出方を見よう」

 

一刀は船べりに身体を預けて黒頭団の船を眺めた。

 

そんな一刀の様子に兵達は

 

「隊長が落ち着いてるし、大丈夫だろう」

 

と安心して状況を見守ることにした。

 

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黒頭団の斥候船が一刀達の船に横付けし板が渡され、一人の男が来た。

 

黒頭団の男「貴様ら錦帆賊が―」

 

男の台詞を遮るように一刀が急に飛び出した。

 

一刀「おおー」

 

一刀は自分の視線の高さと男の顔を見比べるように顔を動かしていた。

 

突然の一刀の奇行に誰もが驚いた。

 

黒頭団の男「なっ!何だ貴様―」

 

一刀「うへー、でっかいなー」

 

一刀はしみじみとそう言った。

 

そう本当にデカイのだ。

 

この世界に来てから、というより生まれて初めての経験かもしれない。

 

こんなにも圧倒的に見下ろされているという感覚。

 

身の丈八尺という言葉があるのだが、まさにこの男がそうなのだろう。

 

黒頭団の男「馬鹿にしているのか!!」

 

男は腰に帯びた大剣に手をかけた。

 

大剣でも男が持つと普通の剣に見えるのがまた驚きだ。

 

っと、そんな場合じゃないか。

 

一刀「ああ、ごめんごめん。別に馬鹿にしたわけじゃないんだ。自分が見下ろされるっていうのは初めてでさ。

   それにしても大きいな、それに力も強そうだ。俺もそれだけデカけりゃもっとたくさんの人を守れそうなのに」

 

男は一刀の言葉で毒気を抜かれたようで、目を見開いて驚いていた。

 

そして、

 

黒頭団の男「・・・・・・ぅ、くっくく・・・だぁーはっはっはっはっは―」

 

突然大声で笑い出したのである。

 

一刀「?」

 

黒頭団の男「くっくっくっ、お前らおもしれぇな。お前みたいな奴がいるのに誰も止めようとしねぇなんてよ。

      そんな奴らに気を張るだけ無駄ってもんだな。それで坊主、お前らの頭はどれだ?」

 

男は一刀の頭に手を乗せ、ポンポンッとする。

 

その瞬間、北郷隊の兵達は誰もが殺気立った。

 

中には剣に手をかける者、弓を構える者までいた。

 

黒頭団の男「あぁ!?何だ手前ぇら!?」

 

男はとっさに大剣を構える。

 

一刀「皆、止めろ!」

 

兵「しかし、隊―」

 

一刀「俺達は何をしにここに来ているのかを思い出せ!!

   ・・・・・・今のは軽い挨拶みたいなもんだよ。

   それにそんなことでいちいち剣を抜かれたら、俺なんてもう何回死んでるか分かんないよ」

 

俺ってば頭を撫でるのが趣味みたいなもんですからね。

 

落ち着かせるため―というわけでもなく自然に、ニコッと兵達に笑顔を見せる。

 

兵達は一刀の言葉に渋々ながら剣や弓を下ろした。

 

黒頭団の男「坊主、お前ぇ・・・・・・」

 

男はそんな一刀の様子に驚いてほとんど言葉も出ない。

 

一刀「すみません、申し遅れました。俺は錦帆賊北郷隊隊長、北郷一刀といいます」

 

一刀は男に対し出来るだけ丁寧に言った。

 

黒頭団の男「坊主、お前ぇが頭だったのか・・・・・・っと、坊主はいけねぇな。北郷・・・殿?」

 

ぎこちなく言う男に対し、一刀は苦笑いをした。

 

一刀「別に北郷って呼び捨てでも良いですよ。目上の人に殿なんて呼ばれても、なんか変な感じですから」

 

その言葉に、男はにこやかに笑った。

 

黒頭団の男「そうか・・・じゃあ北郷、悪かったな頭なんかに手を置いちまって」

 

一刀「いえいえ、人に頭を撫でられることなんて全然ないですから、なかなか良い経験ですよ」

 

笑う一刀に男は、

 

黒頭団の男「そうかそうか、良い経験か。へへっ、本当に面白い奴だな」

 

嬉しそうにニヤニヤしていた。

 

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黒頭団の男「それで今回、錦帆賊のお前ぇらがどうして俺らの縄張りに来たんだ?」

 

一刀「それは―」

 

一刀は、自分が思春―甘寧の命を受け、黒頭団の頭目である2人と交渉しに来たことを伝えた。

 

さすがに詳しい内容は話さなかった。

 

さすがに降せとか言われたなんて言えないしな。

 

黒頭団の男「いいぜ、会わせてやるよ」

 

一刀「本当に!?」

 

黒頭団の男「ああ、お前さんなら別に大丈夫だろ。むやみに人を傷つけるような奴じゃなさそうだしな。

      案内してやるから、俺達の船に付いて来な」

 

そう言って男は自分の船に戻っていった。

 

一刀「よーし皆、黒頭団の船の誘導に従って付いて行くぞーっと、ふぅ、とりあえずこれでよかったかな。

   ・・・・・・そういや、今の人の名前聞くの忘れて・・・・・・まっ、いっか」

 

ははははっと笑う。

 

亞莎「『まっ、いっか』じゃありませんよ師兄!!あんなに無用心に近付いて・・・何かあったらどうするつもりですか!!」

 

一刀「うーん、あの人は別にそんな風に見えなかったからね。それに飛び出すのを我慢してくれてただろ、亞莎」

 

亞莎「それは―はい、自分達の受けた命を考えれば今問題を起こすのは不味いと思いましたし・・・・・・。

   でも、もし師兄に危害が加えられそうになっていたら私は・・・あの男を殺していました」

 

亞莎の目はその言葉が嘘ではないと分かるくらいに真剣だった。

 

一刀「うん、ごめんね・・・亞莎」

 

一刀はそんな亞莎の頭を帽子ごと撫でていた。

 

亞莎「わ、わわっ、す、師兄。止め―」

 

一刀「ああっ、ごめん。つい」

 

つい亞莎の頭を撫でてしまった。

 

やっぱり、頭を撫でたくらいで剣を抜かれたら、俺は死んでるよなー。

 

一刀が撫でるのを止めると、亞莎はすぐさまずれた帽子を直し、亞莎は顔を袖で隠した。

 

亞莎「//////(べ、別に嫌じゃない・・・です)」

 

亞莎の、小さな、小さな声に一刀は気付くことはなかった。

 

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黒頭団の船に案内され、一刀達は黒頭団が根城としている街に何事もなく寄港することができた。

 

そして、船から降りたところで先程の男に待つように言われたのである。

 

一刀は問題が起きてはいけないと思い、亞莎以外の部下を全員船に残し2人で待っていた。

 

亞莎「師兄・・・・・・皆さん大丈夫ですかね」

 

自分達の船を見る亞莎は、とても不安げだった。

 

それもそのはず、自分達の船では今、宴会をしているのであった。

 

亞莎「はぁ・・・・・・それにしても非常識じゃないですか」

 

一刀「いや、まあ、街に着いたし補給も出来るだろうからと思ってね。まあ彼もいるしね」

 

そう、あの選抜の時、ゆったり座りながら皆の戦いを観察していた時から目をつけていた。

 

亞莎「陳武さん・・・・・・ですか。私あの人苦手で、何か怖くて」

 

亞莎の顔は曇っていた。

 

まあ見た目は怖いのは確かなんだけど。

 

一刀「見た目だけで判断しちゃ駄目だよ、亞莎。しっかりと自分で確認することも軍師には大事なことだ。

   話してみると分かるけど良い人だよ。気前も良いし、それに結構人望あるしね。

   彼になら、俺の代理を任せられると思うんだけどな」

 

亞莎「そう・・・ですよね。すみません師兄、今度陳武さんと話してみますね」

 

その言葉に一刀はニコッと笑顔で返した。

 

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待つこと二刻(約一時間)ほど経っただろうか、待ちくたびれた2人は、桟橋に腰を下ろしていた。

 

亞莎「・・・・・・さっきの人遅いですねー」

 

亞莎は桟橋から投げ出した足をブラブラさせていた。

 

一刀「・・・・・・・・・」

 

そんな亞莎の言葉に一刀は反応をしない。

 

亞莎「師兄?」

 

心配になった亞莎は一刀の顔を覗き込む。

 

一刀「・・・・・・・・・亞莎」

 

一刀は真剣な瞳で亞莎を見つめる。

 

亞莎「ひゃ、ひゃい!」

 

一刀「・・・俺、気が付いたんだ・・・・・・大事な、本当に大事なこと。

   ・・・・・・亞莎、俺が今から言うことを真剣に聞いて欲しい」

 

マジマジと瞳を見つめる一刀に対して、

 

亞莎「/////////////////」

 

亞莎はもう臨界寸前だった。

 

一刀「亞莎・・・・・・」

 

亞莎「す、師兄///」

 

 

 

 

 

 

 

一刀「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・黒頭団の頭目って誰?」

 

亞莎「・・・・・・はっ?」

 

亞莎は一刀の言葉が理解できなかった。

 

一刀「いや、だからさ、黒頭団のと・う・も・く。

   2人いるってのは冬灯から前に聞いてたんだけど名前聞いてなくってさ」

 

というか皆、さも知ってて当然のように話を進めるんだもん。

 

聞きにくいったらありゃしない。

 

というより命令を受けたあの場で聞いてたらどんな目に遭っていたことか・・・・・・恐ろしい。

 

その点、亞莎なら大丈夫だろう。

 

そういう思いからのある意味大事な質問だった。

 

亞莎「・・・・・・♯」

 

一刀「あれ?どうしたの亞莎」

 

一刀は気付いていなかった。

 

亞莎様に怒りの四つ角マーク(♯←こういうの)が出ていることなど。

 

一刀「亞―」

 

亞莎「師兄の馬鹿ーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

―ドンッ!!・・・・・・・・・・・・バシャーンッ!

 

鈍い音と共に、俺は放物線を描いて・・・・・・長江に沈んだ。

 

忘れてはいけない、亞莎様は軍師を目指してはいるものの元々は武官。

 

そう一刀くんなんてぶっちゃけ一捻り的な武官なのです。

 

そんな亞莎の怒りのこもった力一杯の一押しを食らった一刀は、長江にプカプカと浮いていた。

 

 

 

 

 

そう、まるで水面に浮かぶ華のように

 

 

 

長江の華 ―完― ?

 

-8ページ-

 

一刀「って、終われるかーーーーーーーーー!!!!!」

 

一刀はカッと目を見開き心の底から叫んだ。

 

亞莎「ひぁうっ!?」

 

一刀「あれっ!?ここどこ?というか俺なんで寝てるの??」

 

目覚めた俺の目に飛び込んできたのは見慣れない天井、船の中って感じでもないし。

 

さっきまで、確か―

 

亞莎「ああ、師兄。目覚められたのですね」

 

嬉しそうに亞莎が抱きついてきた。

 

一刀「痛てて、何でこんなに体が痛いんだ?って俺服着てない!?亞莎、離れて離れて」

 

亞莎「す、す、すみません!あ、あの、これ」

 

離れた亞莎が赤い顔を背けながら俺に服を渡してくる。

 

一刀「ありがとう。・・・よいしょっと・・・それで俺はどうして気を失っていたんだっけ?

   というか黒頭団の頭目は?いや、それよりも皆は?」

 

亞莎「落ち着いて下さい、師兄。皆は大丈夫です。今、陳武さんが買出しを含め色々と仕切ってくれていますから。

   それで・・・・・・黒頭団の頭目の御二人なんですが・・・・・・帰られました」

 

一刀「・・・・・・そうか・・・・・・それは失礼なことをしちゃったな。これは、もう一度会うのは難しいかな」

 

どうしてか分からないけど、わざわざ来てもらったのに意識を失うなんて。

 

一刀は自分の不甲斐なさに、目に見えて落ち込んでいった。

 

亞莎「いえ、どうにか事情を説明して、後日もう一度会う約束を頂きましたのでご安心ください」

 

一刀「そう、それは良かった。ありがとう亞莎」

 

自分の失態をどうにか取り返してくれた亞莎に対して一刀は心から感謝した。

 

そんな一刀の言葉に亞莎は色々と苦悩していた。

 

亞莎「・・・・・・ブツブツブツブツ(元はといえば私が―いえ、やっぱり師兄が悪いです)」

 

一刀「んっ?何か言った?」

 

亞莎「い、い、いいえ何も言ってませんよ。それにしても師兄突然気を失うなんて・・・たぶん疲れていたんですよ。

   黒頭団の方にも許可は頂いてますので今日はこのままこの宿で休んでから明日、今後のことを考えましょう」

 

一刀「ああ、分かった。それじゃあ俺はお言葉に甘えてもう少し寝させてもらうよ。

   なんか体が結構痛くてさ、ちょっと辛いんだ」

 

ん?今一瞬亞莎がビクってしたような。

 

亞莎「・・・・・・はい師兄。どうぞゆっくりとお休みください」

 

そう言うと亞莎はそそくさと部屋を出て行ってしまった。

 

一刀「?何か変だったな・・・・・・まっいっか、寝よ寝よーっと」

 

そう言って一刀は寝台に横になり、すぐに寝息を立て始めた。

 

 

一刀も亞莎も気付かなかった。

 

2人の会話を聞く影が2つ、屋根裏にあったことを。

 

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<あとがき>

 

毎度この駄文を読んでくれている方々には変わらぬ感謝を

初めてっていう人には、最初から宜しくという思いを

隅々まで呼んで誤字脱字の指摘や感想などのコメントをくれている方々には変わらぬ妄想を

どうも次の日仕事が早いのにこんな時間まで書いてたMuUです。

 

ついにお気に入りが100人を越えましたね。

しかもお気に入りランキングを見るとTOP100に入ってたしw

これも読んで下さる皆様のおかげですね。

これからも精進しまくります!!

 

今回一刀くん死亡ENDで終わりそうになりましたねw

まあ冗談ですけど。

・・・・・・すみません工具を上から落とすのだけは止めてください。

 

ちなみに陳武さんはモブキャラとしてこれから何度か名前だけは出ると思います。

後でっかい人もモブとして名前だけでも覚え・・・・・・ダシワスレテタワケデハアリマセン。

いつか名前と一緒に出しますので宜しくw

 

さて次回は、『ようやく名前登場!?黒頭団のお二人さん(仮)』をお送りいたします。

 

お楽しみにしてくれている人はお楽しみに〜♪

それ以外の人も楽しんでくれるよう頑張ります!

説明
一刀くん殺人(未遂?)事件のお知らせ
犯人は亞莎、亞莎さんと判明しました

これは今回のお話とは一切関係ありま・・・す

どうぞお楽しみに〜♪
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コメント
いい最終回でした。新章たのしみにして(ry(rikuto)
メル様:コメントありがとうございます。しかも面白いと言っていただき嬉しいです。お互いに頑張りましょうねw(MuU)
はじめまして一気に読ませていただきました。面白いですね、がんばってください。俺も自分のをがんばります。(いずむ)
ブックマン様:その通りですよ一刀くんwでも書いてる方としては一刀くんのアレっぷりが楽しいのですww(MuU)
HIRO様:まあ新オリキャラと言っても男ですから・・・・・・次回も一刀くんの悲劇をお楽しみ下さいw(MuU)
亞莎を怒らせるのはやめましょうw(ブックマン)
毎度のこと自爆するのは、一刀らしいですねww新オリキャラも出てきましたね!次回も楽しみにしています !!(HIRO)
jackry様:一刀くんの不幸はまだ終わりませんよwまあほぼ自業自得ですけどねww(MuU)
kayui様:でも死なないのは主人公補正!!・・・・・・いっそヤっちまうかな(MuU)
nanashiの人様:まだ黄巾にすらたどりついていないのに終わるとかw大丈夫、まだ生きてるw(MuU)
munimuni様:おお!私はその笑いを頂く為に書いておりますw(MuU)
一刀の命はいくらあっても足りないww(kayui)
おうww危うく外史が始まるなりいきなり完になるところだったぜww一刀頼むからそれはやめといてくれ^^;(nanashiの人)
st205gt4様:どちらが悪いという訳でもありません。しいて言うなら私(作者)が悪いのですw 2人については・・・妄想して下さい(MuU)
悪来様:誤字というか間違いの報告感謝です。修正しましたw(MuU)
ニブチンが悪いのか勘違い娘が悪いのか・・・さて2人とは誰ぞ?(st205gt4)
8p・・・・・・はい亞莎 師兄では?(ねんど)
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