東方小説D
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6話「ホワイトレイン」

 

 

 

 

 

霧「・・・」

どうやら、朝になったらしい。窓からは日の光が入ってきて、布団を照らしている

霧「・・・昨日は、ほんとにえらい目に遭ったな・・・」

周りを見渡すとまだみんなは寝ている。昨日のアレがまだ続いてるらしい・・・。

霧「仕方ない・・・早苗さんの代わりに掃除でもしてこようか」

さっそく、入り口の方の棚から箒を出して神社前に向かった

霧「・・・あれ?なんで箒の場所知ってるんだ?僕・・・」

 

 

 

霧「なんだこれ!?」

昨日は無かった、葉っぱや木の枝が無数に周りに散らばっている。

霧「・・・これは、何とかしないといけないな・・・。どげんかせんと・・・んんっ!と」

今一瞬頭に変な言葉が浮かんだが、気にするのをやめて掃き始めることにした

 やること約30分・・・

霧「だ、だめだ・・・多すぎる・・・。嵐でもきたのかよ・・・」

やってもやっても、一向に数が減らない気がする・・・。

霧「はぁ・・・どうなってるんだろ・・・?」

周りを見渡しても何もないが・・・

霧(・・・)

もう一度、周りを見ようとした時、

霧「うわっ!!」

突然、すごい風が吹き、木の枝や葉っぱが全部そこにあったのかと思うくらい綺麗に無くなった。

霧「なんだったんだ・・・今の・・・。まあ、いいかちょうど終わったし♪」

?「・・・意味も無くがんばってますね、赤色さん?」

赤色「ああ、ついでだけどあそこ荒らしたの俺だぜ?青色・・・」

青色「地味に嫌なことしますね・・・」

赤色「ふん、そんな事はどうでもいいとしといて、やはり消えているか?みんな・・・」

青色「・・・はい跡形もなく全部・・・。それと、赤色さん?」

赤色「なんだ?」

青色「・・・本当に、今思えばこんな事して幻想郷を救うことなんてできるんでしょうか?」

赤色「・・・分からん、すべてはアイツ、あの方しか決めれないからな・・・俺もどうと言う事はできん・・・。ただ、できることは今この作戦を続けることしかない・・・。」

赤色と呼ばれた男は、少し悲しいような表情をしながら答えた

青色「・・・そうですか、でもなんとかしてこの世界を救えると思うのは、「霧」もそうですけど僕もそう思えてきたような感じがします・・・。」

赤色「・・・」

青色「それじゃあ、戻ります。生きてたらまた会いましょう・・・」

青色と呼ばれた男は闇の中に消えていった

赤色「・・・俺は・・・どうなんだろうな・・・」

赤色と呼ばれた男も、闇の中に消えていった

霧「ふう、掃除も終わったし、そろそろ起こすかな」

さっきの部屋に戻り、全員に声をかけた。

霧「みなさん、起きてください。朝ですよ〜」

早苗「・・・はっ!しまった!神社の掃除をしなきゃ!」

霧「あ!ああ!大丈夫です!僕がやっておきましたから!」

早苗「あ・・・そうですかありがとうごさいますね。霧さん」

霧「いや、いいです。気にしないで!・・・っと、とにかくもう二人も起こさないと!」

早苗「諏訪子様、神奈子様も起きてください!朝ですよ!」

諏訪子「う〜ん、まだ眠いよ〜」

神奈子「ふあ〜あ、よく寝たなぁ・・・」

早苗「朝食を作りますので待っててくださいね。」

そういうと、台所に行ってしまった。

霧「お寝坊さんだね、二人とも!昨日何してたか覚えてる?」

諏訪子「お酒飲んでて、気分が上昇してきて、そこから覚えてないな〜」

神奈子「う〜ん、あたしは全然覚えてないなー」

霧「やっぱり、そうか!じゃあ、いいや」

諏訪子「何が?何があったの?」

霧「大丈夫、大丈夫心配いらん」

諏訪子「え?私何かした?」

霧「いや、何も・・・♪」

早苗「できましたよー!さあ、食べましょう!」

食事を食べ終わり、みんなに少し気になる事を聞いてみた

霧「ねぇ、みんな、みんなってさ・・・自分に会ったことってあった?」

早苗「え?霧さんにですか?」

霧「ああ」

諏訪子「う〜ん・・・」

神奈子「あったっけ〜?」

霧「ああ!無いならいいんだ!気にしないで!」

諏訪子「?うん」

神奈子「たぶん、ないな〜」

霧(おかしいな・・・じゃあ、あの部屋にあった写真はなぜ?)

早苗「急にどうしたんですか?そんなこと聞いて・・・」

早苗さんが不思議そうな顔で聞いてきた

霧「いや、気にしなくて良いよ、そんなことより少し里の方へ行ってみたいんだけどいいかな?」

早苗「はい、いいですよ!」

諏訪子「記憶探しってやつかな?」

霧「まあ、ね。よし、それじゃいってくる!」

玄関を出て、神社の長い階段を降りて里の見える方へ向かった

 

霧「はー!結構にぎやかだなー!」

周りでは子供たちがはしゃいだり、いろんな店が色々並んでいた

霧「・・・で?どうすればいいの?僕?」

里に来たのはいいが、何からしていけばいいかまったく分からない

霧「記憶探しだけど、記憶探し・・・?記憶探し、記憶探し・・・ん?」

目の前を見てみると、少女が倒れていた

霧「あ、あれ?なんで?・・・いや、その前に大丈夫ですか!?」

急いで助け起こしてあげた

?「あいたたたた・・・あ、すみません!ちょっと転んじゃって・・・」

目の前の少女は自分の背とかわりなく、髪の毛は黒くて長く、白く澄んだ瞳をしていた

霧「綺麗・・・」

?「え?」

霧「あ、ごめんね!今変な事言っちゃって!!(自分は何言ってるんだ・・・)」

?「気にしないでください、あなたの瞳も綺麗ですね?」

そう言うと、自分の目を見つめていた

霧「あ、ありがとう・・・」

顔が熱い・・・照れてるのか、自分は・・・

?「あなた、名前は?」

霧「え?ああ!黒雨 霧(くらさめ しょう)だ」

?「え・・・?霧・・・?」

霧「あれ?何か言った?」

ハクム「あ、いえ・・・私はハクムと言います。みんなにはハクと呼ばれています」

霧「みんな・・・?」

ハクム「はい、ほら来ました!」

すると、向こう側から小さい子供達がこっちに集まってきた

子供「ハク姉ちゃーん!!」

子供「今日も何かして遊ぼーよ〜!」

ハクムの周りで子供達が騒いでいた

子供「ん?このお兄ちゃんだあれ?」

ハクム「この人は私の知り合いで、さっき転んでた所を助けてくれたの!」

子供「へぇ〜!お兄ちゃんやさし〜ね!」

霧「うん、みんなも友達には優しくするんだよ?」

子供達「は〜い!」

ハクム「みんな、いい返事ね!じゃあ、さっそく・・・鬼ごっこで遊びましょう!」

子供達「わーい!!」

子供「お兄ちゃん名前は?」

霧「ん?ああ、僕は黒雨 霧(くらさめ しょう)だ」

子供「ふ〜ん、じゃあ、霧兄ちゃんでいいか!」

ハクム「それじゃあ、始めるよ・・・って、あれ?」

急にハクムが空を見た。自分もなにがあったのか確かめるべく、空を見た

霧「ああ・・・雲が・・・ってことは・・・」

ハクム「雨が・・・降りますね・・・」

ハクムが言い終わるか、否かの内に雨が降ってきた

ハクム「みんな!今日は雨なのでお家に帰りましょう!」

子供「わぁ〜!雨だぁ〜!」

子供「早く早く〜!!」

どんどん雨は強くなってきた。さすがにこれは強いな・・・

ハクム「霧さん!またいつか会いましょう!!」

霧「ああ!またいつか!!」

ハクム「・・・霧さん!」

行こうとした自分は、ハクムに呼ばれた

霧「何!?」

ハクム「あなたは、純粋な・ころの持ち・ですか・・そのこ・・・黒にしは・・れな・でくだ・い!!」

霧「!? ああ!!分かった!」

ハクムが言ってる事は、雨の音で聞きとれなかったが、とりあえず雨がひどいので守矢神社に帰ることにした

その後だった・・・ハクムの言ってた事の意味が分かったのは・・・・

 

 

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

霧「あ、そうだ、ちょうど雨も止んでるし久しぶりに秋姉妹の所に帰ってみるか!」

途中、道を外し穣子、静葉の家に向かった

霧「おーい、帰ってきてみたよ〜・・・ってあれ?」

家からは返事もなく、ただ静寂とした空気が返ってきただけだった

霧「ああ、そうか穣子は畑で、静葉は秋を堪能中ってことか」

家を出て、畑の方へ向かった

霧「いたいた・・・」

畑の方を見ると、稲を刈っているところだった

霧「・・・二人ともに普通に会うだけじゃつまらないから、ちょっと驚かしてみるか・・・♪」

 

 

穣子「私は稲を刈る〜♪ヘイヘイホ〜♪」

霧「ヘイヘイホ〜♪」

穣子「ヘイヘイホ〜♪」

霧「ヘイヘイホ〜♪」

穣子「・・・え?」

私は後ろを見たけど、何もなかった

穣子「あれ?気のせいかな・・・?今霧が居た気がしたけど・・・?」

私はしばらく、ぼ〜っとしていた事に気がついた

穣子「あ!早く全部刈っちゃわないと・・・また雨が降ってきちゃう!」

私は作業に戻ろうとしたとき、変な事に気づいた

穣子「あ、あれ?なんで・・・」

稲は全部何者かによって刈られて、稲が綺麗に束ねられて近くの荷台に乗せてあった

穣子「おかしいな〜?」

私は荷台の方へ行き、綺麗に束ねられてる稲のところへ行った

穣子「あ、何か紙がある・・・」

私はそれを見たとき、この状況を理解する事ができた

 

 

霧「・・・次は、静葉だな!」

道をしばらくいったところに、森がある。木は赤色や黄色に色を変え、まるで何かを彩るかのように立っていた

霧「静葉は・・・っといた!」

森の中に入り、しばらくいくと静葉が紅葉やイチョウや枯葉が落ちているところでくるくる回っていた・・・いや、舞っているのか・・・?

霧「なんか・・・切ないな・・・」

しばらく、その舞いを見ていた

静葉「・・・いるんでしょう?そこに・・・」

霧(あ!気がつかれたか・・・)

隠れたのに見つかってしまったので、姿を現した

霧「・・・久しぶり!どうして分かったの?」

静葉「木の葉達が教えてくれました、あなたが居るってね」

霧「へぇ〜、木の葉や木の言葉が分かるんだ!」

静葉「はい!私は秋が好きですから!秋を楽しんでいたんです!」

霧「ふ〜ん・・・良かったら、さっきの舞いをもう一回見せてくれないかな?」

静葉「え?」

霧「いや、自分も秋っていうのを、堪能したくなってきて・・・」

正直自分でも、なんで見たいのか分からない。でも、秋というのを知りたくなってきた

静葉はしばらく考えて、

静葉「・・・いいですよ♪」

霧「ありがとう!」

しばらく、自分は静葉の舞いを見ていた。儚く、哀しいようなその舞いを・・・

 

 

霧「ありがとう!なんかすごかったよ!」

静葉「いいえ!私の方こそありがとうございました!褒められるのは、あなたが初めてで嬉しいです!」

霧「そうなのか・・・あ!いけないそろそろ神社へ行かないと・・・」

静葉「神社?・・・ああ!諏訪子さんと神奈子さんのところですね」

霧「ああ!そういうことで雨が降らない内に、帰らないと・・・」

行こうと思ったとき、静葉が手を掴んだ

霧「え・・・?」

静葉「霧さん、家はあそこだけでは無く、私達の所も・・・ですよ?」

静葉が少し悲しいような表情をしながらそう言った

霧「あ、ああ!分かった!今はあそこで世話になっているだけだ。またそっちに戻って、色々話そう・・・ね?」

静葉「はい!分かりました!」

そう言うと笑顔になった

霧「よし、それじゃあ穣子にも元気でやってること言っておいてあげて!自分にはまだやるべき事がある・・・」

静葉「分かりました!・・・ところで、霧さんは神社へ向かうんですよね?」

霧「え?うんそうだけど?」

静葉「・・・気を付けてください、何やら怪しい空気が神社の方へ向かいました・・・」

霧「怪しい空気?・・・分かった!すぐ行ってくる!!」

静葉「はい、気をつけて・・・」

自分はそういうと神社の方へ向かって行くことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

7話へ続く・・・

説明
書くのが、遅くなってしまった・・・。いやはや、小説って結構難しいですよね・・・。みんなもそう思うよね?ね?
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