恋姫†転生〜太史慈伝〜 其の一
[全1ページ]

非現実とはなにか

 

簡単だ。現実ではありえない現象だ

 

もしそんなのに遭遇したら、なんて考えたことはないだろうか

 

俺はある

 

だがそれは現実の中で、非現実なんて遭遇したことないから言える言葉だ

 

じゃあもし遭遇したら?

 

無理だな

 

ありえないから非現実なのだ

 

なら見てみようか

 

"俺の外史"を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん…」

 

閉じていた瞼(まぶた)を開け、上半身だけ起こし、回りを見渡す

 

「(…ここはどこだ?)」

 

あたり一面真っ白な空間(?)に俺は横たわっていた

 

不思議と眩しくはない

 

「!?痛…!!」

 

頭に激痛が走り頭に手をあてがう

 

「(んー…俺…なにしてたんだっけ…)」

 

 

考えにふけていると後ろから声がした

 

「大丈夫ですか?」

 

可愛らしい声が後ろから聞こえた

 

「え?」

 

顔だけ後ろを向くと、そこには

 

 

「頭…痛むのですか?」

 

 

 

 

 

 

白く輝くロングの髪

 

クリッとした丸い目

 

可愛らしい小顔

 

そして、世界の誰もが絶句してしまいそうな神々しいオーラ

 

 

 

 

 

「天使って…マジでいるんだなー・・・」

 

口をあけたままほうけている俺に少女は再度尋ねる

 

「……聞いてます?」

 

「あ…ゴメン」

 

「ちょっと失礼しますね」

 

少女が俺の頭に触れる

 

すると、頭に触れている少女の手が薄く光る

 

「……うん、後遺症はないみたいですね」

 

後遺症?

 

てか、手が光っていることに関してツッコムべきですか…?

 

「身体に異常なし、っと」

 

そう言うと、頭から手を離す

 

 

今は痛くないけど、あの頭痛は異常アリだと思うんだけど…

 

 

「では、突然ですが貴方は死にました。そしてここは死後の世界とでも言っておきましょう」

 

 

 

 

………

 

……………

 

………………

 

 

「ゴメン、ちょっと時間ちょうだい」

 

「はい、どうぞ」

 

 

ふぅ、まずは一息

 

えっとまず、この子が言うには俺は死んだらしい

 

そしてここは死後の世界

 

 

回りを再度見渡す

 

 

「(うん、真っ白)」

 

 

冷静に考えてみたら俺、とんでもない所にいるらしい

 

「質問いいかな?」

 

「どうぞ」

 

「君が言うには俺は死んでるんだよね?」

 

「もちろん。事実ですから」

 

「じゃあ証明できるものある?」

 

「??…では記憶が、ないのですか?」

 

記憶?……そういえばここに来る前の記憶がないな…

 

 

 

えーっと、名前は原田猛(タケル)。大学生で18歳

 

趣味はPCゲー。ギャルゲー類、ジャンルは問わず

 

お姉様萌であり

 

オタクである

 

顔はイケメンの足元にも及ばないだろう

 

 

 

「うん、ここに来る前後の記憶だけ無いみたい」

 

「・・・では簡潔に話しますと」

 

「話しますと?」

 

「死因は全身打撲と頭蓋骨の裂傷によるショック死、あとは切瘡と内蔵破裂による出血死が主ですかね」

 

ワーオ

 

オーバーキルすぎね?

 

てかやけに俺、冷静すぎない?

 

 

 

 

「俺になにがあったの?」

 

恐る恐る聞いてみる

 

「・・・本当に記憶が無いんですよね?」

 

念を押して聞いてくる

 

「え、あ、うん」

 

「では言えないです」

 

「そうっすか…」

 

なぜだろう・・・?

 

「ちなみに証明ですが、死んだことは証明できないですが、こんなのどうです?」

 

右手をパーの形を作り俺に向ける

 

え?なに?魔法でもすんの?

 

パーにしていた手を徐々に閉じる

 

「ッ!!?? 」

 

いきなり胸が苦しくなり激痛が走る

 

まるで心臓をわし掴みされてる気分だ

 

「今あなたの心臓を圧迫してます」

 

「う、ぐあ…!!?」

 

死にも等しい痛みが走る

 

「(これが死…?)」

 

死を意識し始めた時

 

「ぐ…っふぁ…!!」

 

「…失礼しました」

 

手を下ろし、やめてくれる

 

「はぁ…!はぁ・・・!」

 

深く呼吸をする

 

「(死ぬかと思った…)」

 

 

 

いや、死んだんだろう

 

こういっちゃなんだが、死んだことに全然疑問が持てない俺がいる

 

それに…

 

今、胸をおさえてたら…

 

 

 

「そう通りです。心臓は動いておりません」

 

心を読まれたようなタイミングで少女が言った

 

「うん・・・わかってるよ。今、わかったから」

 

泣きたい、悲しみたい、を必死にこらえる

 

「では、本題ですが…」

 

「………」

 

「……少し休憩しましょう」

 

「いや…大丈夫。続けて」

 

「…わかりました」

 

今、俺の中で色んなモノが重なった

 

 

 

死、家族、友人

 

 

 

そして明日が来るのが当たり前だと思っていた日常

 

…だけど感傷に浸ってる場合じゃないことぐらいわかる

 

この空間がいい例だ

 

だから俺は、話を進めてもらう

 

どうなっているのかを、そして俺はこれからどうなるのかを知るために

 

 

 

 

 

「まず第一、貴方の記憶」

 

「…うん」

 

「それは貴方自信が自力で思い出してください。私が干渉してはいけないので」

 

「…わかった。でもどうすれば?」

 

「わかりません。ですが何かの拍子に思いだすかもしれません」

 

「・・・わかった」

 

「そして、第二に貴方のこれからのこと」

 

「うん」

 

「貴方はこれからとある世界に転生してもらいます」

 

……は?

 

転生・・・?

 

 

 

「・・・まぁ色々と質問あるけど、その『とある』とは?」

 

「詳しいことは話せませんが、今より約1800年前の世界に転生していただきます」

 

 

…それなんてエロゲ?

 

「随分と過去だね…」

 

1800年前…まぁ三国志が妥当だわな

 

 

「(しかしなぜ過去に…?)」

 

「ではいきます」

 

「え!?もう!?」

 

 

自分の身体の所々が小さな光にのまれる

 

「もう・・・!?」

 

視界がかすみ始める

 

「(意識がぁ…)」

 

少女が何かを言っている

 

「あ、言い忘れてましたが、転生なので赤子からスタートです」

 

 

そんな少女の台詞は届かず、猛の意識は闇へと沈んだ

 

 

説明
はじめまして、こんにちわ!

初の作品なのでお見苦しい所も多々ありますがよろしくお願いします!

「小説家になろう」でも掲載しております!
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
5353 4961 8
コメント
自論ですが、人生とは言わば「正史」ですね。んで、そこから異質の「外史」が生まれるわけです。この「外史」とはパラレルワールドなどの、違った人生、選択、世界と考えて下さい。非現実、それは存在しないから非現実。では異質の「外史」の中ならば?と、言うのが自分の考えです。((・ω・パン))
ありえないから非現実なのだ→なら見てみようか〜、って繋がらなくね?(ディスポ)
タグ
真・恋姫†無双 ?乙女繚乱☆三国志演義? 太史慈 転生 

パンドラさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com