ULTRAMAN LEO?幻の宇宙?
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 東京。

 ウルトラマンレオはジュダと対峙していた。

「石となり永遠の時を悔やむがよい!」

 ジュダが言うと、レオは石になり、消え去ってしまった。

 

 

 獅子座L77星。

「うわあ!」

 おおとり家の寝室のベッドから落ちるゲン。

「おおとりさん!?」

 心配そうな表情でゲンの顔をのぞき込む恋人の((山口 百子|やまぐち ももこ))。

「大丈夫? 頭打たなかった?」

「ありがとう、大丈夫」

 ゲンは立ち上がった。

「よかった。それじゃあ私は下に行くわね」

 百子が寝室を出て行く。

「ジュダって何……?」

 ゲンは疑問符を浮かべながら寝室を出ると、階段を下りてリビングへと移動した。

 食卓には百子が作った料理が並べてある。

「おおとりさん、さっき村長さんが貴方に用事があるからって((家|うち))に訪ねてきたのよ」

「村長さんが?」

「食事を終えたら行ってらっしゃいな」

「うん」

 ゲンは食卓に着き、「いただきます」と、朝食を食べ始めた。

「ごちそうさま」

 朝食を終えたゲンは玄関へ向かう。

(村長さん、俺に何の用だろう?)

 靴を履き、外に出る。

 空は雲一つない快晴だ。

 ゲンは真っ直ぐ村長の家に向かう。

 ドアを開け、村長の家に入る。

「村長さん、用件って何ですか?」

「おお、来たか。まあ座れ」

 ゲンは村長の向かい側の席に着く。

 テーブルの上には大きな袋が置いてある。中には村の民芸品が入っていた。

「ゲン、今日はこの袋の中身を水瓶座にあるアクア星のバザーで売って、そのお金で精霊の冠を買ってきてもらおうと思って呼んだんじゃ。本来なら酒場の常連の爺さんが行く筈だったんじゃが、今回はお前に行ってもらおうと思う。引き受けてくれるな?」

「はい」

「それじゃあ、袋と村の民芸品じゃ」

 村長はゲンに袋を渡した。

「道中、星人には気を付けるんじゃぞ」

「分かってます」

 ゲンを村長の家を出た。

「レオ──ッ!」

 ゲンは左拳を前に突き出し、ウルトラマンレオに変身して宇宙へ飛び立った。

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 水瓶座アクア星。

 ゲンは袋を手にバザー会場を回っていた。

(どこに売りつけようか。やはり高く買い取ってくれるところだよな)

 ゲンは一軒の店に入る。

「L77星の民芸品なんですが、いくらで買い取っていただけますか?」

「525ウラー出そう。だから隣の店には行くなよ?」

 ゲンは「失礼しました」と店を出て、隣の店に移動する。

「これいくらで買い取ってくれますか? 隣は525ウラーでした」

「1050ウラー出しましょう。だから僕に売って下さい」

 ゲンは隣の店へ移動する。

「1575ウラーだ。これ以上は出せねえ」

「売りましょう」

 ゲンは店員に民芸品を渡し、代金を受け取った。

(さて、精霊の冠だったな)

 ゲンは店を出ると、冠職人の家に向かった。

 家の前には女の子が立っていた。

「職人さんは?」

「お父さんは今、冠を作るための材料を集めにK76星に行ってます」

「そう。ありがとう」

 ゲンはレオに変身すると、K76星へと飛び立った。

 

 

 K76星にやってきたウルトラマンレオ。

「誰かー、助けてくれー」

 レオはその声を聞いて駆けつけた。

「おお、やっと人が来てくれたか」

 男が大地に開いた大穴の崖から落ちそうになっていた。

 レオはゲンの姿に戻り、男に手を差し出す。

 男はゲンの手を掴み、崖から這い上がるが、代わりにゲンが崖から落ちてしまった。

ドサッ!──地面に叩きつけられるゲン。

 ゲンは立ち上がり、辺りを見渡し、そして村を見つけ、駆け出す。

「あのー」

 ゲンは村の入り口に立つ男に声をかけたが、男は彼に気付かなかった。

 疑問に思っていると、ゲンは自分の身体の異変に気付いた。

 なんと、身体が透明になっているではないか。

 ゲンは村を探索する。

 見える人は居ないか。しかし、いくら捜してもゲンの見える人間は居なかった。

 ゲンが途方に暮れていると、建物の裏から声が聞こえてきた。

 耳を澄ますゲン。

「えっ、村長の娘を誘拐!?」

「(シー! 声がでかすぎる!)」

 ゲンは声のする方へ近寄ってみる。

「兎に角、村長は大金持ちだ。だから娘を誘拐して身代金を手に入れるんだ」

「分かったよ、兄貴」

(誘拐だなんて……阻止せねば。しかしこの状態じゃ何も出来ないよな)

 ゲンは誘拐阻止を諦め、村を後にした。

(さて、どうしよう?)

 ゲンは辺りを見渡した。

(ん?)

 ゲンは村の北にある小屋を見付けた。

(何だ、あの小屋?)

 ゲンは小屋へ駆け寄り、ドアを開けて中に入った。

 中には別世界へ通じる夢見の井戸があった。

 ゲンは井戸を覗き込んだ。

 すると、ゲンはいつの間にかK76星に戻っていた。

 ゲンはウルトラマンレオに変身すると、アクア星へと戻っていった。

説明
村長の使いで旅に出たウルトラマンレオ。その途中で彼が見た幻の宇宙とは何か?
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