〜少年が望んだ世界と力〜
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私立聖祥大附属小学校

午前8時30分、俺はなのは達が通っている学校「私立聖祥大附属」の制服を着て学校に来て女性の先生に教室まで案内されていた。

 

「それじゃあ、先生が呼ぶまで待っててね」

 

「分かりました」

 

そう言って先生は教室に入っていき、俺は廊下で待たされた。

 

「・・・・・・はぁ、なんでこんなことに」

 

俺は深いため息をついた。

何故俺が今、なのは達の通っている学校の制服を着て学校に来ているのかと言うと、あれは昨日のことだった。

 

回想

 

「本当にここでいいのか?」

 

すずか達を家まで届けようと思ったが二人が「ここでいい」と言ったため二人を下ろした。

 

「うん。ここからなら大丈夫だよ」

 

「それにあんたも((それ|Gトレーラー))を見られとまずいんでしょ?」

 

しかし、アリサはまだ機嫌が直っていないようだ。

 

「・・・・バニングスさん、まだ怒ってる?」

 

「そりゃ、何回も人のこと忘れられたら怒るわよ」

 

「あー、ごめん、ごめん」

 

「ふん」

 

こりゃあ色々と大変だな。

 

「それじゃあ二人とも気をつけて帰れよ。月村さん、バニングスさん」

 

そういってGトレーラーに戻ろうとした。

 

「あ、待って!」

 

しかし、いきなりすずかに呼び止められた。

 

「どうした?」

 

「う、うん/////あのね////」

「ん?」

 

「そ、その///私のこと、月村さんじゃなくて、すずかって呼んでくれない?////」

 

「名前で呼んで欲しいと?」

 

「う、うん///いいかな?」

 

すずかは顔を赤くして俺に訊いてきた。

熱でもあるのか?

うーん、まぁ別に問題ないか。

そのほうが楽だし。

 

「いいよ?」

 

「ほ、本当?」

 

「うん」

 

「あ、ありがとう///」

 

なんかまだ顔が若干赤いような気がするけど、気のせいか。

 

「じゃあな。すずか、バニングスさん」

 

今度こそGトレーラーに戻ろうとした。

 

「待ちなさいよ!」

 

今度はアリサに呼び止められた。

 

「何?」

 

「何ですずかは名前で呼んで、私は名前で呼ばないのよ」

 

「だって許可もらってないもん」

 

「うっ!」

 

正論を言ったため反撃できないアリサ。

 

「・・・・ああもう!すずかだけじゃ不公平な感じだから、私も名前で呼びなさいよ!」

 

なんか逆ギレされたような気がする。

色々めんどくさいな。

 

「わかったよ。あ、そうだ」

 

俺はあることを思い出し、メモ帳を取り出して開いてあるものを書いた。

 

「はい。何か困ったことがあったらいつでも連絡してくれ」

 

そういってメモ帳を破り、メモ帳に書いた家の番号と携帯の番号、メールアドレスを二人に渡した。

 

「うん、ありがとう!」

 

「まぁ、一応もっといてあげるわ」

 

すずかは素直だけど、アリサはやっぱり素直じゃないな。

うーん、これが本当のツンデレか。

 

「それじゃあ」

 

「マスター」

 

今度はアポロンか。

 

「何だ?」

 

「やはり私はお二人が心配です。護衛をつけたほうがよろしいかと」

 

「どうやって?」

 

「見つかっては不味いのなら見つからなければいいのです」

 

「?」

 

「何が言いたいのよ?」

 

アリサとすずかはアポロンの言っている意味が分からないでいるが俺はアポロンの言いたいことがすぐに理解出来た。

 

「成る程な。制御は?」

 

「マスターが離れたり、変身を解除した状態でも自立行動可能ですのでご安心を。それに任務が完了すれば自動で戻るように設定しています」

 

「じゃあ、問題ないな。あと設定は」

 

「分かっています。非殺傷設定ですね?」

 

「流石だな」

 

「恐縮です」

 

「??」

 

「だからあんた達さっきからなんのこと言ってるのよ?」

 

相変わらず意味が分からなくて困っているアリサとすずか。

 

「まぁ説明するよりも、見たほうが早い」

 

そういいながらカードを取り出しフェニックスドライバーに挿入した。

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『PHOENIX!』

 

本日二度目、仮面ライダーフェニックスに変身した。

変身が完了し、カードケースから新たにカードを二枚取り出した。

 

「なんで変身したの?」

 

「いいから見てろ」

 

すずかにそう言って一枚目のカードを挿入した。

 

『AS RIDE! M9 GERNSBACK Ver MAO!』

 

『AS RIDE! M9 GERNSBACK Ver KURZ!』

 

「よっと!」

 

トリガーを引くとアーム・スレイブ(以降 AS)と呼ばれる陸戦兵器、頭部部分を除くと同じ形でグレーの二体のAS「M9 ガーンズバック」が姿を現した。

 

M9 ガーンズバック

「フルメタル・パニック!」及び「フルメタル・パニック!TSR」に登場した第三世代型アーム・スレイブ。

パラジウムリアクターと呼ばれる高出力、静粛性の高いジェネレーターを搭載したことで第二世代型アーム・スレイブよりも軽量化、運動性が極めて高く、第二世代型まで搭載されていた油圧系システムを全廃したことでペイロードに余裕が出来たので高性能電子兵装、内蔵型ウェポンラック不可視モード実装型ECSが搭載可能となった。

さらに高性能AIを搭載しているため搭乗者の負担もかなり減少されている。

傭兵部隊「ミスリル」の西太平洋戦隊「トゥアハー・デ・ダナン」陸戦コマンドSRT(特別対応班)所属のメリッサ・マオ曹長やクルツ・ウェーバー軍曹、一時期は相良宗助軍曹も搭乗した。

今回はM9 ガーンズバックのメリッサ・マオ曹長機とクルツ・ウェーバー軍曹機を召喚した。

マオ機とクルツ機の唯一の違いは頭部部分。

マオ機のM9は電子戦能力を強化したため頭部にブレードアンテナを備えている。

ちなみにM9ガーンズバックは量産型の機体である。

 

「よし」

 

「今度はロボット?」

 

「何なのよこのロボットは?」

 

「この機体は、M9ガーンズバックと呼ばれる陸戦型のロボットだ」

 

「M9・・・・ガーンズバック?」

 

「ガーンズバックまで言うのが面倒ならM9って呼べばいい。この機体はそっちで呼ばれるほうが多いから」

 

「それで、そのM9を出してどうするの?」

 

「君達が無事に家に帰るまで護衛をさせる」

 

「えっ!?」

 

「はぁ!?」

 

アリサとすずかの二人が驚いている。

 

「何か問題でもあるか?」

 

「当たり前よ!!こんなのがいたら目立つでしょうが!!!」

 

「大丈夫だ。M9各機、ECS不可視モード作動!」

 

俺の指示通り二機のM9はECS不可視モードを起動させ、姿を消した。

 

ECS不可視モード

「フルメタル・パニック!」の世界のステルスシステムで主にM9等の第三世代のASに搭載されている電磁迷彩。

レーダー等の機器だけでなく視覚的にも捉えることが出来ない。

しかし同じ第三世代型ASでもARX-8レーバテインや米軍の量産型M9にはECS不可視モードは搭載されていない。

 

「消えた!」

 

「凄い!」

 

「これならバレないだろ?」

 

「えっと、これは?」

 

「ECS不可視モード、簡単に言えば光学迷彩だな」

 

「光学迷彩?」

 

「対象物を透明化する技術、つまり目でも見えないようにすることだ」

 

「は、はぁ」

 

「・・・・・・」

 

やっぱり二人にはまだ難しいか。

 

「また今度ゆっくり教えてやるよ。それじゃあ、マオ機はすずかの護衛、クルツ機はアリサの護衛を頼む」

 

ECSを使用中の二機のM9に指示を出し、変身を解除した。

 

「二人共気をつけて帰れよ」

 

「うん、ありがとう。野田君」

 

「ありがとう」

 

今度こそGトレーラーに戻ろうと思った時にあることを思い出した。

 

「あ、そうだ。言い忘れてたことがある」

 

「?」

 

「何よ?」

 

「今度からは、二人とも俺のことは名前で呼んでくれ。俺だけが二人を名前で呼ぶのはなんか違和感あるだろう?」

 

「な、名前で?////」

 

「あぁ、嫌か?」

 

「う、ううん!そんなことないよ!!ね、アリサちゃん?」

 

「まぁ、私は別にいいけど」

 

何故かすずか凄く嬉しそうな顔をしている。

男の子を名前で呼ぶのってそんなに嬉しいのか?

 

「じゃあ、またね。健悟君」

 

「またね。健悟」

 

「おう、またな」

 

そして、今度こそ俺はGトレーラーに戻り、Gトレーラーを走らせた。

 

 

野田家 リビング

Gトレーラーを車庫に戻し、現在ソファでくつろいでいる。

 

「ふぅ、疲れた」

 

「大丈夫ですか、マスター?」

 

「まぁ、大丈夫といえば大丈夫だけど、やっぱり体がダルイ」

 

「慣れるのとトレーニングをするしかないですね」

 

「そうだな。あ、そういえばアポロン」

 

「どうしましたマスター?」

 

「いや、さっきのとらハってのが気になってな。アポロン、とらハってなんだ?」

 

アリサとすずかが誘拐された時にアポロンが言っていたとらハと言うのを思い出し、アポロンに訊いてみた。

 

「それはマスターがご自分で調べたほうが1番よろしいかと思いますよ?」

 

「調べるたってこの世界でとらハのことなんて分かるのか?」

 

俺が居た世界ならインターネットで色々調べられただろうけどここはなのはの世界だ。

本来アニメの世界のはずであるこの世界でそのとらハを調べることなんて不可能だと思う。

 

「マスター、私が申し上げたことをもうお忘れですか?」

 

「?」

 

なんか言ったっけ?

 

「今のマスターの頭の中にはこの世界に限らず、存在する全ての次元世界の全ての情報を閲覧することが出来る本棚『次元の本棚』があるはずですが?」

 

「ああ」

 

そう言われればそんなのあったな。

 

「忘れていましたねマスター?」

 

「うん」

 

アリサとすずかのことがあったのですっかり忘れてた。

 

「それで?次元の本棚ってどうやって入るんだ?」

 

「次元の本棚へはWのフィリップと同じように目を閉じて意識を集中させてみて下さい。そうすれば入れるはずです。あと次元の本棚へは私はご一緒することは出来ませんのでご了承下さい」

 

「分かった」

 

そういって俺はソファから立ち上がった。

 

「えーっと目を閉じて意識を集中っと」

 

Wのフィリップと同じポーズをとり、目を閉じて意識を集中させた。

 

「・・・・・・・?」

 

しかしこれと言って異変を感じなかった。

 

「あれぇ〜?失敗したのか?なぁアポロ・・・!!」

 

異変を感じなかったので失敗かと思い、目を開けると俺は驚いた。

目を開くとさっきまでリビングがあったはずなのに今はなく、白い空間に数え切れない程の本棚とその本棚に置かれた本があった。

 

「・・・すげぇ」

 

あまりの光景に俺は呆然としてしまった。

 

『マスター』

 

「お!アポロン!」

 

俺が呆然としているとアポロンの声が聞こえてきた。

 

『どうやら無事に入れたようですね』

 

「おう!つか外の声も聞こえて普通に会話も出来るんだな」

 

『実際のWでも左翔太朗やフィリップがしていましたしね』

 

確かに言われてみればそうだった。

 

『ではマスター、早速次元の本棚の使い方を知るのも兼ねて調べてみてください』

 

「あいよ。それじゃあ、検索を始めよう」

 

アポロンに言われ、俺は検索を始めた。

 

「最初のキーワードは、そうだなぁ・・・『とらハ』」

 

俺がキーワードを言うと無数にあった本棚が動き出した。

今俺が言ったキーワードとは無関係の本が取り除かれたようだがそれでも本がびっしり詰まった本棚は12程残っている。

 

「ふむ。だいぶ残ってるな」

 

思っていた以上に本棚と本が残り、どの本を見ればいいのかよくわからない俺はとりあえず1番近くにあった本棚に近づき、適当に本を選んで取って開いた。

 

「とらハ、正式名『とらいあんぐるハート』、1998年に発売されたPC用恋愛アドベンチャーゲーム。三部作ある内の第一作目。うーん、これじゃあよく分からないな」

 

とらハの正式名称とどんな物なのかは大まかに分かったがイマイチ詳しくは分からなかった。

詳しく知るならこの12ある本棚の全て調べる必要がある。

正直面倒臭いな。

 

『それでしたらキーワードを追加してさらに絞ってみてはいかがですか?』

 

「そうだな。で、そのキーワードは?」

 

『すずか様と夜の一族でどうでしょうか?』

 

すずかと夜の一族かぁ。

確か誘拐犯が吸血鬼とか言ってたあれか。

一度詳しく調べて知る必要があるな。

 

「よし、それにしよう。キーワードを追加。『月村すずか』『夜の一族』」

 

新たにキーワードを追加すると本棚が再び動きだし、12あった本棚が1つだけになり、その本棚からもいくつもの本が取り除かれ、本が1冊だけ残っていた。

 

「これか」

 

残っていた1冊の本を手に取り、早速開いて本を読んだ。

 

「ほう。月村家が登場するのは三部作のからか。それに高町家も少し関係があるようだな。そしてこのとらいあんぐるハートの三部作目が真のなのはの原作になるのか。あ、あった」

 

本を読み進めていくと夜の一族について書かれているところを発見した。

 

「夜の一族。設定は既に第一作目からあり、それを持っていた人物は『綺堂さくら』。吸血鬼と人浪のハーフで普段は獣耳と尻尾を隠し持ち、霊感応、心理操作、不老長寿の特殊能力を持つ。また爪を鋭くして剣のようにも使う。同じ夜の一族でも月村家の方は獣人等の血が混ざっていない純血であるため獣耳と尻尾を持たない。心理操作、切断された左腕が再生される等の能力を作中で披露、戦闘力よりも知能面に才能が特化されている、か。お、忍さんってさくらって人の姪っ子なんだ」

 

心理操作も凄いけど切断された腕が再生って凄いな。

これをこの作品で使ったのは忍さんのようだけど、姉妹だしすずかも同じ能力があるのかも知れないな。

 

「血液の摂取はさくらって人はほどんど摂取をしていなかったが後に主人公から、月村家は幼少期から血液パックでか。なるほど」

 

夜の一族について調べ終わると本を閉じて本棚に戻した。

 

「さて・・・どうやって戻るんだ?」

 

調べ終わったので現実に戻ろうと思ったが戻り方が分からなかった。

 

『戻る時は入った時と同じように目を綴じて意識を集中すればいいのです』

 

「おう。分かった」

 

アポロンからアドバイスを受け、言われた通りに目を綴じて意識を集中させた。

再び目を開けると次元の本棚からリビングに戻っていた。

 

「ふぅ」

 

「いかがでしたかマスター?」

 

「色々複雑な事情があるんだな」

 

「そうですね。それで次元の本棚の方の感想は?」

 

「いやぁ、なんというか凄いな。それ以外の言葉が思いつかない。さてっと」

 

今の素直な感想を述べ、そろそろ風呂に入ろうと思い、リビングを出ようとした。

 

「どちらに?」

 

「いや、調べ物も済んだし風呂に入ろうと思って」

 

「では、マスター。その前にお時間をもらってもよろしいですか?」

 

「何でだ?」

 

「マスターに見せたい場所と物があります」

 

「何それ?」

 

「見てからのお楽しみです」

 

「ふーん、わかった。案内してくれ」

 

「ではガレージに移動してください」

 

アポロンが言う見せたいものが気になるので風呂に入るのは後回しにして俺はガレージに移動した。

 

 

 

野田家 ガレージ

 

「ここに何かあるのか?」

 

「マスター、そこに棚がありますよね?」

 

アポロンに言われ目線を向けると工具等が載った大きな棚があった。

 

「その前に立って下さい」

 

「はいはい」

 

俺は棚の前に立った。

 

「そこで『システムチェック』と言って下さい」

 

「システムチェック」

 

『SYSTEM START』

 

その言葉の後に機械音声が聞こえ、何やらセンサーらしき物が俺をスキャンし始めた。

 

『音声チェック、並びにスキャン完了。マスター、健悟と確認しました』

 

音声の後に棚が下に収納され、壁が横にスライドした。

 

「隠し扉か」

 

「イエス、マスター。さぁ、どうぞ入って下さい」

 

「おう」

 

俺は地下に続く階段を降り始めた。

階段を降りて行くとそこは車庫だった。

 

「これは!」

 

そこに置かれていた車両に俺は驚いた。

トライチェイサー2000、ビートチェイサー2000、ブルースペイダー、凱火、カブトエクステンダー、マシンキバー、マシンディケイダー、ハードボイルダーが置かれていた。

これは平成仮面ライダーの主人公ライダーであるクウガ、ブレイド、響鬼、カブト、キバ、ディケイド、Wが乗ってたバイクだ。

他にもガードチェイサー ジャイロアタッカー、レッドランバス、グリンクローバー、竜巻、ガタックエクステンダー、ダークエクステンダー、マシンゼクトロン、イクサリオン、スカルボイルダーと平成ライダーのサブライダー、G3、ライオトルーパー、ギャレン、レンゲル、息吹鬼、ガタック、ダークカブト、イクサ、スカルが乗っていたバイクが置かれている。

 

「凄いな。ん?」

 

俺はライダー達のバイクの中に普通のバイク、ホンダ・VTR1000F、ホンダXR250、ドゥカティ・999が置かれていることに気がつく。

 

「アポロン、このバイクは?」

 

「この三台はアギトの津上翔一、同じくアギトの葦原涼とブレイドの相川始、Wの照井竜が乗っていたバイクです」

 

「へぇー。じゃあこれに乗ってアギトに変身したらマシントルネイダーやギルスとカリスになったらギルスレイダー、シャドーチェイサーになるのか?」

 

「その通りです、マスター」

 

しかし、俺はあることを思い出す。

 

「俺、体縮んでるから乗れないし、まず免許ないぞ?」

 

俺にはバイクを運転するための免許がなかった。

これらの大型、中型バイクどころか50ccのスクーターすら運転出来ない。

 

「バイクや車両の運転は私が教えます」

 

「出来るの?」

 

「問題ありません」

 

「でも無免許なんじゃ」

 

「捕まらなければ問題ありません」

 

そんなのでいいのか?

 

「でも、体はどうするんだ?」

 

「ガンダム達以外のカードで『オールド』と書かれたカードがあったのを覚えてますか?」

 

「ああ、覚えてるし、今も持ってる」

 

ポケットから『オールド』と書かれたカードを取り出した。

 

「その中の20と書かれているカードをドライバーに入れて、トリガーを引いて下さい」

 

「わかった」

 

アポロンに言われたとうり、カードをドライバーに挿入した。

 

『OLD RIDE! TWENTY!』

 

トリガーを引き、音声の後に体に異変が起きた。

今まで低かった目線が段々高くなっていった。

 

「いかがですか、マスター?」

 

「・・・・・」

 

「マスター?」

 

「え?あぁ、すまん!?」

 

さっきまで高かった声が低くなっている。

 

「随分驚かれてますね」

 

「あぁ、正直かなり驚いてる。アポロン、これは一体?」

 

「このカードは使用者の容姿等を使用したカードと同じ数、つまり年齢の平均的な体にするカードです」

 

「つまり、今の俺の体は20歳の男性の大きさになっているってことか?」

 

「イエス、マスター。まぁ、こちらの世界(なのはの世界)の変身魔法と同じだと思えばよろしいかと思います」

 

「確かに、元に戻る時はどうするんだ?」

 

「フェニックスになった時に変身を解除する時と同じようにするだけです」

 

「結局はお前がやると?」

 

「イエス、マスター。それでどうします?」

 

「カードの効果も解ったし、解除してくれ」

 

「イエス、マスター」

 

俺の身長は再び小学生程の身長に戻った。

本当にもう何でもありだな。

でも、これでバイクの運転とかも何とかなるな。

 

「ではマスター、次に行きましょう」

 

「は?次?」

 

アポロンに言われ、次に案内されたのは地下二階で再び車庫だったが今度はかなりの大型の車庫だった。

 

「・・・・・マジ?」

 

そこには、ジェットスライガー、リボルギャリー、スカルギャリー、パワードイクサーがあった。

しかも何故かジェットスライガーは3台置いてある。

 

「うーん、凄いとしか言いようがない」

 

「では次に行きましょう」

 

「まだあるん!?」

 

「次でラストです」

 

最後に案内された地下三階。

こっちの方がもっと凄かった。

 

「何これ?」

 

「地下施設です」

 

「そんなもん見れば分かる」

 

俺が言いたいのはその規模の大きさだった。

沢山のコンピューターが並ぶ部屋、モニターには世界地図が映りだされいる。

他にも研究室や医務室、トレーニングルーム、会議室、更にはプールや娯楽施設まである。

しかし一番気になったのが

 

「・・・・ここ何?」

 

「演習場です」

 

演習場まであることだった。

例えるなら「ガンダムSEED」のオーブのM1アストレイやキラ・ヤマトのフリーダムとムウ・ラ・フラガのストライクが模擬戦を行った場所みたいな感じだ。

しかもかなり広い。

 

「・・・・かなり豪華な施設だな」

 

「当然です。この施設ならどんな物でも開発、修理、改造が可能です」

 

「例えば?」

 

「新たなライダーシステムやオプションパーツ等の開発、私のカスタマイズ等です」

 

「成る程ねぇ」

 

俺は改めて思った。

・・・・俺って欲張りすぎなんじゃないかと。

 

「では、マスター。そろそろ入浴して早く就寝しましょう。きっと明日は早いですから」

 

「そうだな。早く風呂に入って今日はもう寝よう。色々あって疲れたし、明日も早いし・・・・ん?」

 

今のどういう意味だ?

 

「明日は早いって?」

 

「明日から学校です」

 

「誰が?」

 

「マスターがです」

 

「どこの学校?」

 

「私立聖祥大附属小学校です。部屋に制服が置いてあったでしょ?」

 

確かに制服があった。

 

「すでに手続きは済んでます。ちなみに三年生です。明日から頑張りましょう、マスター」

 

ということはまた小学校からやり直しってことか!?

 

「・・・・・・ふ」

 

「ふ?」

 

「ふざけんなーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 

回想終了

 

そして、現在にいたる訳だ。

本当に何でこんなことになったんだか。

 

「それじゃあ、野田君入ってください」

 

どうやら俺の説明が終わったようだ。

 

「はい」

 

俺は教室に入り、黒板の前に立った。

クラスを見渡すとなのは、アリサ、すずかがいた。

どうやら同じクラスのようだな。

 

「それじゃあ、自己紹介してくれるかな?」

 

「はい、皆さん初めまして。野田健悟っていいます。関西から越してきたんでまだこっちのことよう分からんからよろしくお願いします」

 

ちなみに関西出身であることは本当だが越してきたのは嘘だ。

しかし、書類上では引っ越してきたことになっている。

 

「野田君の席は・・・月村さんの隣ね。月村さん、野田君が何か困ったことがあったら教えてあげてね」

 

「は、はい!」

 

おお、すずかが隣か。

知らない奴が隣じゃなくてよかった。

 

「よろしくな、月村さん」

 

「う、うん。よろしく////」

 

何で顔赤いんだ?

 

「それでは、授業を始めます」

 

俺がすずかの顔が赤くなっていることを不思議に思いながら授業が開始された。

 

 

俺の実年齢は18、つまり高校三年生だ。

だから授業内容はやはり簡単すぎる。

そのため退屈だったので何回あくびをしかけたことか。

そして、今は休み時間。

さぁ、ここからが色々と大変だ。

多分、転校生が一番大変なこと。

それはクラスメイトからの質問攻めだ。

好きな食べ物や好きな芸能人、趣味、関西の何処に住んでいたとか色々聞かれ、やっと質問攻めが終わった。

 

「・・・・疲れた」

 

「大丈夫?健悟君」

 

すずかが心配そうに声をかけてくれた。

隣にはアリサとなのはもいる。

 

「うん、なんとか大丈夫や」

 

「よかった」

 

「それにしてもあんた関西の人だったんだ。昨日は関西弁喋ってなかったからてっきり関東の人だと思ってたのに」

 

「うん、私も最初はびっくりしたよ」

 

「まぁ、あんまり気にせんといて」

 

「あのぉ。アリサちゃん、すずかちゃんって野田君と知り合いなの?」

 

俺とアリサとすずかが初めて会ったような反応ではないのでなのはが尋ねてきた。

 

「え?えーと、昨日色々あってお友達になったんだよ。ね?アリサちゃん、健悟君?」

 

「そ、そうそう。色々あってね」

 

アリサとすずかは昨日のことは言わず、なんとかごまかそうとしている。

 

「あ、健悟君紹介するね。この子は私達のお友達の高町なのはちゃん」

 

「高町なのはです。よろしくね、野田君」

 

「あぁ、よろしくな」

 

・・・・未来の魔王か。

 

「あ、そうだ」

 

「どうしたのすずか?」

 

「健悟君、実は今度私の家でお茶会をするんだけど、健悟君も一緒にどうかな?」

 

「俺は別にかまへんけど、迷惑ちゃうか?」

 

「そんなことないよ!!」

 

「私も別にいいわよ」

 

「私も野田君とは仲良くなりたいし」

 

「それじゃあ、お言葉に甘えようか」

 

「うん!!」

 

こうしてお茶会に参加することになった。

そして、まもなく現れる金髪の魔導師と出会う時が刻々と迫ってきている。

 

 

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後書き

 

ARXー7アーバレスト「やっと出来たー!!」

 

健悟「随分時間かかったな」

 

アポロン「ご苦労様です」

 

ARXー7アーバレスト「微調整とかに時間かかった」

 

健悟「次はもう少し早くしろよ」

 

アポロン「頑張ってください」

 

ARXー7アーバレスト「はい、頑張ります。それでは、次回予告よろしく」

 

健悟「はいよ。次回『第七話 介入開始』です」

 

アポロン「次回はあの子達があのロボット達と戦います。また、にじファンで読んだことがある方は分かると思いますが次回では対戦相手が変更に一体だけなります」

 

ARXー7アーバレスト「お楽しみに」

 

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第六話 小学生から再スタート?!
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