とある佐天と占い師
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事件後、城戸真司は風邪を引いた。

 

 

 

「風邪引いたんですかぁ!

 真司さんが!?」

佐天、初春、御坂の三人は、黒子に城戸の状態を聞いていた。

 

「まあ、今はやりの新型インフルエンザでして、今日は家で安静にしているとの事ですのよ。

 こちらとしては、バカがいない方が良いんですが。」

 

「まぁまぁ。

 そうだ、今からみんなで占い師の居るところに行きましょう!」

 

佐天はみんなに言う。

 

「却下ですの。」

 

「あたし、あまりそう言うの信じないのよ。」

 

「警察の方を待たせているので、今日は無理です。」

 

と、様々な理由で断られてしまった。

 

そして現在、佐天は長くも無く短くも無いトンネルに来ていた。

 

「確か、ここら辺に居るってネットで書き込みがあったけど…。」

 

すると、彼女の見ている方には、男が三人たむろって居るところがあった。

 

(ちょっと怖いな…。)

 

そう思いながら、通ろうとすると…。

 

「ヒュー!

 かわいい娘ちゃん見〜つけた!」

 

「良いねぇ。」

 

「ねぇ、俺たちと一緒に遊ばない?」

 

佐天は、いつの間にか三人に囲まれていた。

 

(どうしよ〜、御坂さんや黒子さんはいないし。)

 

すると、後ろから手袋をした男が通りかかり、三人に言った。

 

「おい。

 彼女が嫌がってるだろ。」

 

「あぁ〜!

 なめてんのかテメェ!」

 

「殺されてぇのか!」

 

彼らが突っかかってくる。

 

すると…。

 

「ふっ。

 運勢最悪だなお前ら。」

 

「んだと、ゴラァ!」

 

「まぁまぁ、落ち着け。」

 

「で、でも…。」

 

リーダー格の男がなだめる。

 

「まぁ、俺の能力には敵わねぇだろ。」

 

すると、彼の手から直接、水が出てきた。

 

「俺の能力はlevel:3の水流砲(ハイドロカノン)だ。

 押し潰されたくなかったら、どいてくんないかな。」

 

能力を発動しようとする彼に、男は、

 

「やれるものならな。」

 

そして、水流砲のキレるスイッチがonになる。

 

「じゃあ、殺ってやんよ!」

 

彼の手から、水が一直線に男に向かって放たれる。

 

(危ないっ!)

 

そう思った佐天だが、男は、ポケットからあるものを取り出す。

 

「自分を占っといて正解だったな。」

 

それは、スタンガンだった。

 

スタンガンがonにされた瞬間に水がスタンガンに当たる。

 

すると、ものすごいスピードで水流砲に感電し、手から出ていた水が止まる。

 

「うわぁ!。」

 

残りの二人はいきなり怯えると水流砲を担ぎ、スタコラサッサと逃げていく。

 

佐天は、唖然とした態度で見ていた。

 

「大丈夫か?」

 

その声で、佐天は我に返る。

 

「あっ、はい!」

 

「そうか。

 なら、よかった。

 で、あんたは一体何をしているんだ。」

 

「あっ!

 そうだった!

 ここら辺に凄腕の占い師を見かけませんでしたか?」

 

「凄腕なのかは知らないが、ここらで占い師をしているのは俺だが?」

 

 

「えーーーー!」

 

「俺の名前は、手塚海之だ。

 で、何のようだ?」

 

彼…手塚は、佐天に質問する。

 

「私は佐天涙子です。

 あ、あの!

 占ってくれませんか!

 お金なら幾らでもあげますから!」

 

と、彼女はお財布を出す。

 

「そうか。

 じゃあ、五百円貰うかな。」

 

「や、安すぎませんか!?」

 

「いや。

 これでも儲かっている。」

 

「へぇ〜。」

 

納得しながら、五百円を彼に渡す。

 

すると、彼はトンネルの奥へと彼女を案内し、懐からコインを三枚取りだし、テーブルの上に転がすそして、彼女の顔をまじまじと見つめる。

 

(う………。/////////)

 

 

近くで見るとやはり凄いイケメンだったので、少し佐天は照れてしまう。

 

「名前は、佐天涙子か。

 今日の運勢は…、危ないところだな。」

 

「ほ、本当ですか!」

 

「ビルなどには気を付けろ。

何か落ちてくるんだが、親友に助けられるな。」

 

「えー。」

 

「まぁ、運命は決められたものじゃない。

 今から変えていくんだ。」

 

「そうですか。

 で、でも、あまり現実味がないですね。」

 

「ふっ。

俺の占いは当たる。」

 

「すごい自信ですね。

 あ、もうこんな時間!

 ありがとうございました。」

 

ケータイを見た佐天は、ぺこりと頭を軽く下げると、そこから、立ち去っていく。

 

立ち去っていく佐天を見つめ、やがて、見えなくなると手塚は、「後は、こっちの仕事か。」

 

そう言い、手塚は行動を開始する。

 

 

 

 

 

「ビルには気を付けろかぁ〜。」

 

そう呟きながら佐天は歩いていくと、いつの間にかビルの密集地帯に来てしまっていた。

 

「やばっ!

 何で来たんだろう…。」

 

ふと、立ち止まった所が工事現場だった。

 

上を見上げる。

 

太陽の光が眩い。

 

そう思っていると、急に、佐天が影に埋もれる。

 

「えっ?」

 

上から、細長い物体…鉄骨が降る。

 

佐天は、逃げようと試みるが足が震えて動けない。

 

「きゃああああ!」

 

咄嗟に顔を手で隠す。

 

その時、聞き覚えのある声が、「危ない!」と言い、間一髪のところで押し倒す。

 

「大丈夫ですの?」

 

彼女…白井黒子は、佐天に安否を確認する。

 

「は、はい!」

 

白井に出された手を掴み、立っ。

 

「それよりも、黒いコートを着たツンツンした髪の男を見ませんでしたか?」

 

「見てませんけど。」

 

「くぅ〜!

 逃げ足だけは速いんですから!

 佐天さん、気を付けて帰って下さいですの。」

 

「あ、は、はい。」

 

(さぁて、帰りますか。)

 

そう佐天は思いながら帰ろうとするが、悲劇は終わらない。

 

いきなり2体のレイドラグーンが現れる。

 

「キイイイィィィィィィィイイイ!」

 

2体は襲い掛かる。

 

「キャアアアアアアアアア!」

 

佐天は、目を閉じ、悲鳴を上げ、痛みに耐えようとする。

 

だが、いつまで経っても、痛みは来なかった。

 

目をゆっくり上げると、そこには、エイ型のモンスター…エビルダイバーが戦っていた。

 

「えっ?」

 

佐天は少し困惑していた。

 

だが、後ろから聞き覚えのある声がする。

 

「大丈夫か?」

 

彼…手塚海之は佐天に問う。

 

「て、手塚さん!?

 どうして此処に!?」

 

「あの時、占ったからな。

 余計かも知れないが、少し守らせて貰う。」

 

ポケットからカードデッキを出す。

 

「えっ!?

それって…!」

 

手塚は叫ぶ。

 

「変身!」

 

すると、手塚は赤紫色のライダー…仮面ライダーライアになった。

 

「か、か、か、仮面ライダー!」

 

「あぁ、俺は、ライアだ。」

 

手塚はすぐさまカードデッキからカードを取り出し、エビルバイザーに入れてスキャンする。

 

《SWING VENT》

 

すると、空から鞭…エビルウィップがライアの手にピタリと握られる。

 

「はぁ!」

 

エビルウィップを一振りすると、一体の鏡の中に逃げようとしたレイドラグーンを捕らえる。

 

そして、エビルウィップから電流が流れると、そのまま、レイドラグーンが爆発する。

 

ライアは、素早くカードデッキからカードを引き抜き、スキャンする。

 

《FINAL VENT》

 

 すると、どこからともなくエビルダイバーがライアの所に飛んでいき、ライアは、エビルダイバーに飛び乗る。

 

「はあああぁぁぁあああ!!!」

 

レイドラグーンに向かい、エビルダイバーに乗ったライアは、『ハイドべノン』を発動し、体当たりする。

 

「キイイイイイイ!!!」

 

レイドラグーンは、爆散する。

 

ライアはエビルダイバーから佐天の前に飛び降り、変身を解く。

 

「ふぅ。

 平気だったか?」

 

「あ、はい。

 手塚さんって仮面ライダーだったんですね。」

 

「ほう。

 その反応からして、俺以外の仮面ライダーに会ったのか。

 誰なんだ?」

 

「き、城戸さんです。」

 

「そうか、城戸か…。

 分かった、ありがとう。

 それと、今の出来事と俺に会ったことは、城戸には内緒にしてくれないか。

 ライダーが集まりすぎると、強力なモンスターが発生する。

 城戸に教えたら、真っ先に会うだろうからな。」

 

「分かりました。」

 

「それじゃあな。」

 

手塚は、もう夕暮れだったので、そこから帰ろうとする。

 

「あ、あの!!!」

 

手塚は、振り向く。

 

「なんだ?」

 

佐天は、手塚に聞こえるように叫ぶ。

 

「また、会えますよね!!!」

 

手塚は、佐天にこう言う。

 

「ああ、また会える。

 そう願ったなら。

 人の力は運命を変えるからな。」

 

そう言い、今度こそ、手塚は帰る。

 

そうして、佐天の長い長い一日が終わった。

説明
佐天がとある占い師の所へ…。

とある烈火の龍使い

外伝 part1
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2026 2005 0
タグ
仮面ライダー龍騎 とある科学の超電磁砲 佐天 ライア 

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