バカとBASARAと試召戦記 二問目
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問:以下の意味を持つことわざを答えなさい。

 

『?得意な事でも失敗してしまうこと』

 

『?悪いことがあった上に更に悪いことが起きる喩え』

 

 

 

姫路瑞希の答え

 

『?弘法も筆の誤り』

 

『?泣きっ面に蜂』

 

 

教師のコメント

 

正解です。他にも?なら『河童の川流れ』や『猿も木から落ちる』、?なら『踏んだり蹴ったり』や『弱り目に祟り目』などがありますね。

 

 

 

土屋康太の答え

 

『弘法の川流れ』

 

 

教師のコメント

 

シュールな光景ですね。

 

 

 

吉井明久の答え

 

「?泣きっ面蹴ったり』

 

 

教師のコメント

 

君は鬼ですか。

 

 

 

伊達政宗の答え

 

『?黒田官兵衛』

 

 

教師のコメント

 

的を得ているから不思議です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ〜、何だよFクラスって。」

 

 

鉄人からクラス発表の紙をもらった後、僕はFクラスに向かって歩いているんだけど途中、Aクラスがあったから少し覗いて見ると凄かった。

 

 

システムデスクにリクライニングシート。

お菓子、お茶は飲み放題。

空調設備完備。

ナニコレ?ホテル?

 

 

そして、Fクラスの前に立っているんだけど……………

見るからにボロい。

すっごく見劣りするんだけど?

 

 

まぁ、そんな事よりも僕は遅刻して来ている訳だ。

そんな中入って来てクラスの皆から変な奴とは思われないだろうか?

いや!大丈夫だろう!

 

 

よし!ここは少しお茶目に…………

 

 

「すみません遅れちゃいました!」

 

 

「早く座れ、このウジ虫野郎。」

 

 

「早くしな、このfucking野郎。」

 

 

台無しだっ!

 

 

「聞こえないのか?あぁ?」

 

 

それにしても何て失礼な教師達だろう。

物言いにも程がある。

僕は睨みつけるように教壇に立っている男達を見た。

 

 

一人は短い髪の毛がツンツンとたてがみのように立っていて、やや細身ではあるがボクサーの様な締まった筋肉を持っている。

顔は野性味たっぷりの顔をしている。

 

 

もう一人は整った髪に肉食系男子みたいな整った顔をして左目には眼帯を付けている。

身体は先程の男と同じ様な感じである。

 

 

それと、さっき気づいたけど眼帯を付けた男の隣では左頬に傷跡があり、ヤクザのような強面の顔をしている男がいた。

そして、チョークの粉で白っぽくなった教壇に正座して目を閉じている。

 

 

「雄二、政宗、小十郎、何やってんの?」

 

 

彼らは僕の悪友、坂本雄二、伊達政宗、片倉小十郎だ。

決して教師じゃない。

 

 

「先生が遅れているらしいから、代わりに教壇に上がってみた。」

 

 

「先生の代わりって、雄二と政宗と小十郎が?何で?」

 

 

「俺と政宗はこのクラスの最高成績者だからな。」

 

 

「え?それじゃあ、雄二と政宗が代表?でも、それって無理なんじゃないの?それと、何で小十郎がそこにいるの?」

 

 

代表は各クラスにつき一人だけである。

二人になることはあり得ないんだけどなぁ。

 

 

「俺と雄二は振り分け試験の順位が同じでな、さっき先生に『どっちが代表になるか』って聞かれたんだ。それで、雄二が代表になった。俺は副代表って所だな。You see?」

 

 

僕の質問には政宗が答えてくれた。

そっか、雄二と政宗が同じ点数なんだ。

多分、政宗は英語でほとんど点を稼いだんだろう。

だって普段から英語交じりで話しているし、本人に聞くと癖らしい。

 

 

「そうなんだ。じゃあ、何で小十郎はそこで正座してるの?」

 

 

「俺は常に政宗様のそばに居ないといけないからだ。」

 

 

閉じていた目を開いてそう答える小十郎。

確か小十郎の家って代々政宗の家に仕えているんだっけ?

 

 

「えーと、ちょっと通してもらえますかね?」

 

 

不意に背後から覇気のない声が聞こえてきた。

そこには寝癖のついた髪に貧相な身体をした、いかにも冴えない感じのオジサンがいた。

 

 

「それと席につきてもらえますか?ホームルームを始めますので。」

 

 

「はい、分かりました。」

 

 

「うーっす。」

 

 

「OK、小十郎、行くぞ。」

 

 

「はっ、政宗様。」

 

 

僕らはそれぞれ返事をして空いている席に向かう。

うわぁ、噂に聞いてたけど本当に卓袱台と座布団なんだ。

畳はカビているし。

 

 

「おーい、明久!ここが空いているぞ!」

 

 

「家康!家康もFクラスなんだ!」

 

 

僕に声をかけたのは徳川家康。

ツンツンの逆立った髪に屈託のない笑みが特徴の僕の悪友の一人である。

家康は一年の頃、同じクラスで友達をとても大切にするからクラスの人気者だった。

その家康がFクラスとはとてもラッキーだ。

 

 

「これから一年間よろしくな明久!」

 

 

「うん、よろしく!」

 

 

うわぁ、やっぱりいい人だよ家康は。

 

 

「雄二もよろしくな!」

 

 

「ああ、この馬鹿共々よろしく頼む。」

 

 

うわぁ、やっぱり酷い人だよ雄二は。

 

 

「Ha!相変わらずの笑顔だな家康。」

 

 

「おお!独眼竜もよろしくな!それと片倉殿も!」

 

 

 

 

 

 

「え〜、おはようございます。二年F組担任の福原慎です。よろしくお願いします。」

 

 

福原先生は汚い黒板に名前を書こうとしたけどやめた。

うわ、チョークすらろくに揃ってない。

 

 

「せんせー、俺の座布団に綿がほとんど入ってないですー。」

 

 

と、クラスメイトの誰かが先生に設備の不備を申し出る。

 

 

「あー、はい。我慢してください。」

 

 

「先生、俺の卓袱台の脚が折れています。」

 

 

「木工用ボンドが支給されていますので、後で自分で直してください。」

 

 

「センセ、窓が割れていて風がさむいんですけど。」

 

 

「わかりました。ビニール袋とセロハンテープの支給を申請しておきましょう。」

 

 

「先生、小生の鉄球が畳にめり込んでいるんだが………」

 

 

「それは自分で何とかしてください。各自必要な物があれば極力自分で調達するようにしてください。」

 

 

これは想像以上に酷い設備だな。

本当にここって教室?

 

 

「では、自己紹介でも始めましょうか。そうですね。廊下側の人からお願いします。」

 

 

福原先生の指名で廊下側の生徒の一人が立ち上がり名前を告げた。

 

 

「木下秀吉じゃ。演劇部に所属しておる。」

 

 

あ、誰かと思えば秀吉じゃないか。

小柄な体に肩にかかる程度の長さの髪で一年くらい一緒にいた僕でも女子と間違えそうな可愛らしい容姿をした男子…………のはず。

 

 

秀吉の自己紹介の瞬間に家康や政宗や後、教室にいる何人かは体をピクッと強張らせていたけどどうしたんだろ?

 

 

「ーーーというわけで今年一年よろしく頼むぞい。」

 

 

秀吉は可愛らしい微笑みを作った後、次の生徒が立ち上がって同じように自己紹介をしていた。

 

 

「………土屋康太。」

 

 

ってこっちも知り合いだ。

土屋康太、小柄ながら引き締まった身体で運動神経も良い。

だけど、その運動神経を盗撮や盗聴に使っちゃうから宝の川流れだ。

…………あれ? 違うっけ?

 

 

「………よろしく。」

 

 

僕があれこれ考えている内に次の生徒が立ち上がった。

だけど…………

 

 

「……………」

 

 

何故か喋らない。

髪を後ろに流していて、目を覆う仮面を付けているから容姿はよく分からない。

と言うか何か喋ろうとしているみたいに見えるけど………

 

 

「あー、風魔君、黒板を使っていいですよ。」

 

 

先生は事情を知っているみたいでその男子はコクリと頷くと教壇に上がった。

黒板に向き合いチョークで書こうとするけど確かそこってあんまり揃ってなかったと思うんだけど。

 

 

「……………(スッ)」

 

 

それを察した男子は懐からホルダーに入ったチョークを取り出した。

すごい………常に常備してるんだ………

男子は手慣れた手つきで淡々と文字を書き初めた。

 

 

『自分の名前は風魔小太郎。とある事情で喋ることは出来ない。だが、決して根暗とかいうわけじゃないので気軽に話して欲しい。今年一年よろしく。』

 

 

そう黒板に書いて皆に向かって礼をした後、自分の席へ戻って行った。

何だ、意外と良い人みたいだな。

後で話かけてみようかな?

 

 

次に立ったのは………………何だろうね?

雄二よりもデカい巨漢で長い髪を後ろに縛り、前髪は二房が長く目にかかっている。

そして、最大の特徴は両手にある鉄球付きの手枷だ。

もはや異形としか言いようがない。

 

 

「小生の名は黒田官兵衛だ。この手枷と鉄球については何も言わないでくれ。………何だお前らその目は!小生は刑務所になんか入ってないぞ!!入っていたらこんな手枷付けてないわ!!」

 

 

あー、そりゃそうか。

 

 

「全く………今年一年よろしく頼む。」

 

 

黒田君が座って次は家康の番だ。

家康は意気揚々と立ち上がり高らかに名乗り上げた。

 

 

「ワシの名は徳川家康!ワシは皆と良き絆を育もうと思う!この一年、皆で手を取り合い、皆で助け、皆で青春を謳歌しようではないか!これからもよろしく頼む。」

 

 

満足気に微笑みながら座る家康。

クラスメイトは目を丸くしているけど家康を悪く思う人はいないだろう。

こういう事に関しては家康は本当に凄いと僕は思う。

 

 

家康にこんな事を言われたら僕も絆を結びたくなって…………

 

 

「趣味は吉井明久を殴る事です☆」

 

 

誰だっ!?

さっきの良い雰囲気を台無しにする上に恐ろしくピンポイントかつ危険な趣味を持つ奴は!!

 

 

「はろはろー。」

 

 

笑顔でこっちに手を振るのは、

 

 

「………あぅ。………島田さん………」

 

 

「吉井、今年もよろしくね。」

 

 

去年同じクラスで僕の天敵でもある島田美波さんだ。

 

 

「うんうん。明久と島田殿は良き絆が見えるな。」

 

 

腕を組んで嬉しそうに頷いている家康。

いや、殴られる蹴られるの関係は良き絆なのだろうか………?

 

 

それからは名前を言うだけの作業が続きやっと僕の番だ。

軽く息を吸って立ち上がる。

自己紹介、こういったものは出だしが肝心。

沢山の仲間を作るためにも、僕が気さくで明るい好青年ということをアピールしないと。

一瞬考えて軽いジョークを織り交ぜて自己紹介をしよう。

 

 

「ーーーコホン。えーっと、吉井明久です。気軽に『ダーリン』って呼んで下さいね♪」

 

 

「「「「ダァァーーリィィーーーン!!!」」」」

 

 

野太い声の大合唱。

これは思った以上に不愉快だ。

 

 

「ーーー失礼。忘れて下さい。とにかくよろしくお願いします。」

 

 

 

 

 

それから自己紹介は続きいい加減眠たくなった頃に不意にガラリと教室のドアが開いて、息を切らせた女子生徒が現れた。

 

 

「あの、遅くなって、すいま、せん………」

 

 

「「「「え?」」」」

 

 

「丁度よかったです。今自己紹介をしているので姫路さんもお願いします。」

 

 

「は、はい!姫路瑞希といいます。よろしくお願いします………」

 

 

小柄な身体を縮こませて声を上げる姫路さん。

この男だらけの臭いFクラスでは異彩を放っていた。

 

 

「あのー、何でこのクラスなんですか?」

 

 

自己紹介を終えたクラスメイトの一人が高々と右手を挙げた。

 

 

「そ、その………振り分け試験の途中で高熱で倒れてしまって………」

 

 

「そう言えば、俺も熱(の問題)が出たせいでFクラスに。」

 

 

「ああ、化学だろ?アレは難しかったな。」

 

 

「俺は弟が事故に遭ったと聞いて実力を出し切れなくて。」

 

 

「黙れ一人っ子。」

 

 

「前の晩、彼女が寝かせてくれなくて。」

 

 

「今年一番の大嘘をありがとう。」

 

 

それを聞いて言い訳をしだすクラスメイト達。

これは予想以上にバカばかりだ。

 

 

「で、ではっ、一年間よろしくお願いしますっ!」

 

 

逃げる様にして僕と雄二の間の席に座る姫路さん。

やっぱり可愛いなぁ。

折角席が近いんだし少し話をしてみようかな?

 

 

「あのさ、姫ーー」

 

 

「姫路。」

 

 

僕の声に被せるように雄二が姫路さんに声をかける。

酷い!

僕の人生計画が!!

 

 

「は、はい!なんですか?」

 

 

「このクラスの代表の坂本 雄二だ。よろしく頼む。」

 

 

「あ、姫路です。よろしくお願いします。」

 

 

深々と頭を下げる姫路さん。

くそっ!

まだ僕の人生計画は終わっちゃいない!!

 

 

「あのさ、ひーー」

 

 

「姫路殿、ワシは徳川 家康!よろしくな!」

 

 

「はいっ。姫路です。よろしくお願いします。」

 

 

次に姫路さんの前にいる家康が声をかけた。

くっ!

まだだ!!

 

 

「あのーー」

 

 

「Long time no see. 姫路、久しぶりだな?」

 

 

「だ、伊達君も同じクラスだったんですか?」

 

 

「ああ、最後に会ったのはクラスの打ち上げの時か。」

 

 

その次は政宗だった。

そう言えば姫路さんと政宗と小十郎は同じクラスだったんだっけ?

くそっ!

羨ましい奴め!!

 

 

「あーー」

 

 

「姫路、政宗様共々よろしく頼む。」

 

 

「あ、片倉君。よろしくお願いします。」

 

 

もうどうでもよくなってきた……………

 

 

「ところで姫路、風邪は治ったのか?」

 

 

「ワシも気になるな。」

 

 

「あ、僕も気になる。」

 

 

思わず家康と僕が口を挟んでしまった。

姫路さんが振り分け試験で倒れた時に駆け寄ったのは僕と家康だしね。

 

 

「よ、吉井君!?」

 

 

僕を見て驚いた様に声を上げる姫路さん。

あれ?そんなに僕が嫌だったのかな?

そ、そんな馬鹿な事がーー

 

 

「姫路、明久がブサイクですまん。」

 

 

「これでもバカながら立派に生きてるんだ勘弁してやってくれ。」

 

 

と代表二人組。

え?何これ?

雄二と政宗なりのフォローらしいけど全然嬉しくないよ?

 

 

「だが、こんな明久に興味を持っていた奴がいたような気がする。」

 

 

「え?それはーー」

 

 

「それは誰ですか!?」

 

 

僕の声を遮る姫路さん。

あれ?政宗が意味あり気に笑っているような?

 

 

「久保………」

 

 

久保?

どの久保さんだろう?

 

 

「利光だったか?」

 

 

久保 利光→♂(性別/オス)

 

 

「明久、声を殺して泣くな。半分冗談だ。」

 

 

「え?残り半分は?」

 

 

「姫路、体調は大丈夫なのか?」

 

 

「はい。すっかり元気です。」

 

 

「ねえ、雄二!!残り半分は!?」

 

 

「はいはい。そこの人達、静かにして下さいね。」

 

 

思わず大声が出てしまって先生に注意されてしまった。

 

 

「あ、すいませーーー」

 

 

バキィッ バラバラバラ………

 

 

突如ゴミと化す教卓。

 

 

「替えを用意しますので少し待って下さい。」

 

 

先生は気まずそうに告げると早足で教室から出て行った。

改めてこの教室の酷さが分かった。

 

 

「あ、あはは………」

 

 

姫路さんはこんな光景を見て思わず苦笑いをしてしまう。

いま思えば彼女ならAクラス、それもトップを狙えたんじゃないのだろうか?

体調管理も実力の一つって言うけど、だからと言ってもう少しチャンスを与えてもいいんじゃないだろうか?

 

 

こんな理不尽な処理に対する怒りが沸々と湧いてきた。

こうなったら意地でもまともなAクラスの設備を手に入れたい。

 

 

「雄二、政宗、ちょっといい?」

 

 

あくびをしている代表とその隣で寝そべっている副代表に声をかける。

 

 

「ん?なんだ?」

 

 

「なんか用でもあるのか?」

 

 

「ここじゃ話しにくいから廊下で。」

 

 

「別に構わんが。」

 

 

「OK、小十郎そこにいろ。」

 

 

「分かりました。」

 

 

立ち上がって廊下に出る。

その時、一瞬だけ姫路さんと目が合った。

 

 

 

「んで、話って?」

 

 

「ただ事ではねぇようだな?」

 

 

「この教室についてなんだけど………」

 

 

「ああ、teribleな教室だ。」

 

 

「想像以上に酷いな。」

 

 

「雄二も政宗もそう思うよね?」

 

 

「「ああ。」」

 

 

「Aクラスは見た?」

 

 

「凄かったな。あんな設備は見た事がない。」

 

 

「羨ましい限りだな。」

 

 

Aクラスはプラズマディスプレイ、Fクラスはチョークもろくにないひび割れた黒板。

これに不満がない人間はいないはずだ。

 

 

「そこで僕からの提案。折角二年生になったんだし、『試召戦争』をやってみない?」

 

 

「戦争、だと?」

 

 

「うん。しかもAクラス相手に。」

 

 

「………何が目的だ?」

 

 

急に雄二の目が細くなる。

警戒されてるんだろうか?

すると、政宗が「Aーhan?」とニヒルな笑顔を浮かべた。

うっ、あの政宗の笑顔は良い事は一つもない。

 

 

「姫路の為、だろ?」

 

 

ビクッ!

図星をつかれて思わず背筋が伸びる。

 

 

「ど、どうしてそれを!?」

 

 

「Ha!お前はカマをかけるとすぐに引っかかる。」

 

 

「ほぉ、そうなのか明久?」

 

 

途端に雄二の警戒の色が消えて、代わりに楽し気な政宗と同じ笑みが浮かぶ。

ハメられた!!

 

 

「ち、違………」

 

 

「まぁ、そう言う事にしとこうか政宗?」

 

 

「そうだな雄二?」

 

 

クソッ!

全然とりあってくれない!!

 

 

「ま、丁度俺達もAクラス相手に試召戦争をやろうと思っていたんだ。」

 

 

「え?それってどういうこと?」

 

 

「世の中学力が全てじゃないって、そんな証明をしてみたくてな。」

 

 

「?」

 

 

「雄二の考えは後で考えな。おっ、先生が帰ってきたぜ。教室に入るぞ。」

 

 

「おう。」

 

 

「あ、うん。」

 

 

 

 

 

先生が代わりの教卓を持って来た。

それでも教卓はボロいけどね。

 

 

「では自己紹介を再開しましょう。じゃあ坂本君と伊達君出てきてください。」

 

 

先生の呼び出しに雄二と政宗は強く頷き教卓へと歩き出した。

 

 

「坂本君と伊達君はクラス代表と副代表なんですよね?」

 

 

二人は先生にもう一度頷く。

いくらクラスを束ねる代表だといったってFクラスだとバカの中で一番良かっただけだ。

かえって笑いのネタにされるのがオチである。

でも二人はよく聞こえる声で自己紹介をする。

 

 

「俺は坂本雄二。さっきの通りこのクラスの代表だ。好きに呼んでくれ。」

 

 

「俺の名は伊達政宗。このクラスの副代表だ。俺の事は名前か筆頭と呼んでくれ。」

 

 

「一つ皆に聞きたい。Aクラスはプラズマディスプレイにリクライニングシートらしいが………」

 

 

そして雄二はそこで一つ溜めを入れる。

 

 

「設備に不満はないか?」

 

 

「「「「大ありだ!!!」」」」

 

 

「だろ?俺と雄二だってこの設備は酷過ぎると思っている。」

 

 

「そこで提案なんだが…………」

 

 

「試召戦争を起こすぞ。」

 

 

雄二と政宗は静かに開戦の幕を切った。

説明
続きです。
次からはISに戻ります。
………………戻れるかなぁ?
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