バカとテストと召喚獣 五つの鎧を持つもの 第二十九話
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 翌日、三年生VS二年生の肝試し大会が開始されようとしていた。集合場所としてAクラスの教室が使われている。理由は単に広く、投影ディスプレイがあるからである。だが零だけは一人浮いていた。

『ねえ、あの人誰?』

『ここの生徒には見えないよな。』

『じゃあ魔戒騎士か?』

『まさか。三回も会ったんだからもうないだろ。』

『いやでもあえて・・・・』

「結構浮いちまっているな、零。」

「そうだね、坂本君。でも俺は気にしないから。」

「お前の場合はそいういうのを気にしないからな。」

「・・・・・なあ、お前らに一つ言ってもいいか?」

「「なんだ、改まって?」」

「なんでお前らこんな場所で堂々と試験管振っているんだよ!」

 鋼牙と零は二人して各品を調合しているのだが・・・・試験管に入っている薬品はどれもこれも見たことのない薬品だらけである。

「お前らの作っている薬品はなんだ?」

「簡単に言うなら魔導薬だ。土屋用に今改良している。」

「ムッツリーニ用にか?なんでまた。」

「まあムッツリーニ君は妄想が激しいと聞いたからね。血液が不足しているからそれを補う増血薬。鋼牙が作っているのはドーパミンやアドレナリンを抑えて、血圧上昇や脈拍上昇を抑える薬だ。すぐに鼻血を吹くって言ってたからね。」

「それは誰から聞いたんだ?」

「工藤愛子ちゃんから。」

「・・・・・そんなことない。」

 音もなく近づいてきた土屋に雄二は驚いた。

「嘘を言っても仕方ないよ。」

「・・・・・それでも俺は否定する。」

「え〜、そんなに言うんなら・・・・・・えい!」

 工藤が土屋に抱き突く。土屋は鼻血を吹く。

「工藤、あまりやりすぎるな。貴様と土屋が一緒に行動する時に倒れては元も子もないぞ。」

「あはは〜、ごめんね〜。」

「でもそ〜ゆ〜大胆な行動をするのは本当におふざけかな?」

「な、何を言っているのか輪からないよ零君。ぼ、ぼぼぼ僕には何のことかわからないよ!?」

(すごく動揺している・・・・・)

 周りの生徒全員はそう思った。

(鋼牙、もしかして・・・・)

(おそらくな。以外にああやって色香を使う奴ほど事実上の経験はないはずだ。)

 そう小声で話しながらも二人は薬の調合に成功した。増血剤は緑、抑制剤は白い色をしている。二人は土屋にそれを渡す。

「これを今は飲むな。貴様の出番のときにこれを飲め。」

「でも味の保障はしないのと副作用が何なのかわからないからね。」

「おいおい、そんなものを飲ませるんかよ。」

「土屋用に改良をしたんだ。味も副作用も変わるのは当然だろ。」

「生薬口に苦しってよく言うじゃん。」

「いや、それは今使いどころじゃないと思うが・・・・・・・まあいっか。」

「それよりルールを確認するが二人一組で各クラスのA〜Dのチェックポイントの相手全てを倒したら俺たちの価値ってことでいいんだよな。」

「そうだ。だがペアのどっちかが悲鳴を一定値を超える失格になる。それとペアは極力三女にしようと思う。」

「それって彼女さんがしつこいからかな?」

「・・・・・・鋼牙、翔子のことを・・・・・」

「安心しろ。お前のあのことは言っていない。だが、こいつは気付いている。」

「っ!!」

 雄二は驚き零の方を向く。零はにっこりと笑って右人差し指を口元に立てる。

「このことは誰にも言わないよ。」

「す、すまん・・・・」

「それより、秀吉君と組むこのことを考えた方がいいよ。」

 利が指を指す。雄二は指を指した方向を向くとそこにはFFF団の正装をしているFクラスの馬鹿どもの姿があった。

「たくあの馬鹿どもは・・・・・」

 雄二は頭を抱える。よくよく考えてみれば雄二はあの馬鹿どもをよく手なずけたほうだ。同情心が湧くな。

「鋼牙、坂本君ってすごいね。」

「そうだな。」

 そうこうしている内にもう第一陣が選考した。でも女子ばっかだから・・・・・

《《きゃあああああーっ!》》

「「きゃあああああーっ!」」

 お約束の展開だな。わかってはいるけど。

 モニター越しに女子達の悲鳴が聞こえてくる。それと同時にこっちの女子も悲鳴を上げている。霧島以外は。

《《ち、血まみれの首がいきなり飛んできた!》》

《《う、後ろに口裂け女が〜!!》

「雄二、そろそろ須川と福村ペアを行かせたらどうだ?」

「ん!そうだな。」

「なあ鋼牙、男女ペアじゃなかったのか?」

「人数がどうしても合わなくてな。」

 須川と福原がシュールな光景を送りながら前に進んでいるが・・・あ、大声上げた。

「・・・・・・失格。」

 他のFクラスの馬鹿どもも途中までいけたものは大声で失格。チェックポイントに言った者は瞬殺として終わっていった。

「ねえ坂本君。俺一人で行ってもいいかな?」

「ん?ペアじゃなくてもいいのか?」

「人数的にも合わないってことにしておけばいいよ。それに、見ててまどろっこしいって思うし。」

「それならそれでも構わないが・・・・・大丈夫なのか?召還獣の力は――――」

「知ってる。でも大丈夫だって。俺は鋼牙と並ぶ魔戒騎士の一人だよ。」

 そう言って零は先行する。

「あいつ大丈夫なのか?」

「まあな。少し人とは慣れているところはあるがな。」

「それってお前にも言えることじゃないか?」

「いや、あいつは相当の甘党でな。確か1.5mのパフェを四十分で食った偉業を持つ。」

「・・・・・・・おい。それって駅前のあの無茶な食べ物を企画する・・・・」

「あのカフェだ。」

「マジか・・・・・・」

 

「へぇ〜、結構本格的だね。」

 零は余裕の表情で歩んでいく。鼻歌も時々歌っている。零の前に耳まで口が裂けている口裂け女やろくろ首や出てくるが・・・・

「あはははは、面白い面白い。」

 全く問題ないようだ。むしろあれ以上に怖い物を出さないときっとあいつは・・・・・・いや、逆にないのかもな。

 そうこうしている内に零がチェックポイントに到着した。

「君がゲスト参加者だね。しかも魔戒騎士と聞くけど・・・・・一人で大丈夫かい?」

「今ならもう一人ペアになる子を連れてきてもいいわよ。」

「ご心配どうも。でもごあいにく、一人で大丈夫なんで。」

「そうか。じゃあ俺が最初に相手をしてやるよ。試獣召還。」

 Aクラス 近藤良文

 化学   328点

 近藤の召還獣は片目に眼帯をつけた武者だ。

「へぇ〜、剣道部の人か。」

「ふふふ、恐れ入ったか?」

「いや、むしろ楽しめそうだ。試獣召還。」

 零は懐の剣を逆手で抜刀する。

「そういえば魔戒騎士は魔導空間と同じになるんだっけ。」

「そうだけど俺には関係ないから・・・・・・・・・・・さっさとかかって来い。」

 零の言葉に切れたのか、武者が零の左腹部側面に向けて刀を叩き込んでくる。零は右の剣で受け止めると左の剣を刀に当て右の剣を少し放すし、右を勢い良く打ち込み武者を弾き飛ばす。零は両手の剣を持ち直し武者を十字に切る。武者は消滅する。

「瞬殺されちゃったじゃない。」

「ま、まさかここまでとは・・・・」

「次は私ね。試獣召還。」

 Aクラス 大竹喜美子

 化学   265点

 大竹の召還獣は簡単に言えば化け木である何か球体を包む様な異様な形をしている。

「動けないのが欠点だけど何処までも届く枝が武器よ。気をつけてね!」

 化け木の枝が零に向かって振り下ろされる。零は上に飛翔し回避する。零は二つの剣で頭上に二つの円を描き、剣を振り下ろす。円は一つとなり円からは光が漏れる。例は絶狼の鎧を身に纏う。化け木は枝をいくつも伸ばし絶狼を捕まえようとするが絶狼はその攻撃を全て避ける。

「はあ、ぜりゃ!」

絶狼は右に左に飛び回り枝に傷を付ける。

「そこ!」

 絶狼に向け何本もの枝が襲い掛かってくる。絶狼は上に飛びながら二本の銀狼剣を合体させ、銀河銀狼剣を両手で持ち上から化け木を真っ二つに切り裂く。

「うおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 化け木は消滅し、零は絶狼の鎧を解く。

「ふう。これでBクラスのチェックポイントは制圧したね。」

「まさか負けるとは思わなかったわ。」

「昔俺もそう思った時期があったよ。」

「あなたほどの人が?誰に?」

「鋼牙だ。あいつは俺を変えてくれた。それじゃ。」

 零は急ぎ足でAクラスの方へと戻って行った。

 

「今戻ったよ。」

「お疲れなのじゃ、零よ。」

「秀吉君の出番も近づいてくると思うよ。頑張って。」

「零、戻ってきたか。」

「ああ、次は誰を選抜するつもり?」

「鋼牙あたりに行ってもらおうと思うがさっきみたいな変な妖怪も出てくるんじゃ下手に貴重な戦力を損失するわけにはいかないからな。」

「・・・・・・」

 鋼牙は頭を抱えていた。

「どうした鋼牙?」

「雄二、外国で日本のお化け屋敷で定番の驚かし語って何か知っているか?お化け以外で。」

「・・・・・こんにゃくとかのもので触れて驚かす方法か?」

「ああ。さっきFクラスの先行隊を進めただろ。馬鹿なりにエロイ考えで言った。結果、失格になった。」

「おい鋼牙、そいつら後で頼む。」

「わかった。極力手加減をする。」

 零も同情しているようだな。俺らはモニターを見た。何か立っているな。

 モニター越しに映っていたのはゴスロリ服を着、メイクをしている夏川の姿があった。

『『『きゃあああああああああああああ―――――っ!!』』』

「野郎、やりやがったな!」

「げ、外道だ!やり方も外道ならば映っている絵も外道だ!」

「流石の俺もこれには限界だ!」

「お化け!お化けじゃないけどお化けより恐いわ!」

「もうダメ!ウチ今日は一人で眠れない!」

「うえええええええん!」

 もはや精神的にも壊滅状態に追いやられた。涙を流している女子が大半。あ、きらきらしたものを流しているのもいる。

「雄二、工藤&土屋ペアを!」

「ああ、そのつもりだ。頼んだぞ二人とも!」

「・・・・・・わかった。」

「僕らに任せてよ。」

『『『ムッツリーニ!!ムッツリーニ!!』』』

『『『工藤!!工藤!!』』

 二人への応援コールがAクラスを揺らす。

「土屋、今のうちに薬を飲んでおけ。あれに対抗できるのはお前たちだがその次はお前を潰す策を考えているだろう。」

「・・・・わかった。」

 土屋は腰に手をあて試験管内の薬品を一気飲みする。本当はあれ健康に悪いからしないほうがいいのだがな。

「・・・・いってくる。」

「間違っても『逝く』なよ。」

「・・・・・・・」

「なんかいいなよ。」

 自信が無いのかよ・・・・まあ、土屋だから仕方ないか。

 

「もうすぐあの映像が画面に入る。見たくない者は回れ右!」

「つ、土屋がダメだったら鋼牙が可愛い服を着て女装してもらった方がいいわ。」

「そ、そうですね。」

「おい、今なんか変なこと言わなかったか!」

「「・・・・・・」」

 ・・・・・どうやら馬鹿が伝染してしまったらしい。魔導薬でこれの薬作れると嬉しい。

 そんなことを思いつつ鋼牙達はモニターに眼をやる。相手の外道な驚かし方はいきなり現れる戦法。土屋と工藤はそれに対する対抗策を持っている。

 照明がいきなり女装した夏川が現れる。土屋と工藤は大きな鏡を出し夏川の姿を映し出す。夏川はキラキラを口から出す。

《てめぇ!なんてものを見せやがる!思わず吐いちまったじゃねえか!》

《・・・・吐いた事は恥じじゃない。それは人として当然のことだ。》

《くそっ。想像を絶する気持ち悪さに自分でも驚いたぜ・・・・どうりで着付けてやったやつ達がかたくなに鏡を見せてくれねえワケだ・・・》

《ムッツリーニ君。この先輩、ちょっと面白いね。来世でなら知り合いになってあげてもいいかなって思っちゃうよ。》

《ちょっと待てお前!俺の現世全否定じゃねえか!?っていうか生まれ変わりも知り合いどまりかよ!》

《あ、ごめんなさい。あまり悪気は無かったんですゲロ先輩。》

《純粋な悪意しか見られねえよ!ってかコラ!てめぇナニ人のこんな格好撮っているんだよ!》

《・・・・・・海外の本物のサイトにUPする。》

《じょ、冗談じゃねえぞ!覚えてろぉおっ!!》

 夏川は全力ダッシュでその場を去っていく。

「あの子結構やるね。いいコンビだし。」

「・・・・・・普段の愛子はあんなことを言わない。」

「まあ、気持ちはわからなくも無い。それより土屋にいい人を紹介しよう。」

「鋼牙、もしかしてシグトのこと?」

「そうだ。よくわかったな零。」

「お前ならそう言うと思ったよ。」

《・・・・・先に進む。》

《多分チェックポイントまでもうすぐだろうね。》

 二人はそのままチェックポイントまで進む。

《試獣召還!》

 Aクラス 市原両次朗 & 名波健一

 保健体育 303点    301点

「あの二人は負けたな。」

「そうなのか、鋼牙?」

「ああ。土屋と工藤は保健体育が以上に高い。魔戒騎士には劣るがな。」

「へぇ〜、じゃあ土屋君はあの点数だと六番目といったところだね。」

 Aクラス 工藤愛子 & Fクラス 土屋康太

 保健体育 479点        557点

 工藤の召還獣はのっぺらぼうだ。一瞬で二人が召還獣を倒した。

「鋼牙、一瞬で終わっちまったがよく見えたか?」

「ああ。土屋の召還獣が吸血鬼から狼に変身した。吸血鬼の能力の一つの変化だな。」

「それでもってあっちの工藤愛子ちゃんは素っ裸になって敵をボコボコにしてたよ。」

「ムッツリーニは鼻血を出さなかったのか?」

「薬が効いてくれているみたいだからね。でも少し気になるんだけどムッツリーニ君なんだかフラフラしていない?」

「そういやそうだな。鼻血も出してないのにどうかしたのか?」

・・・・・・・・まさか薬の副作用か?だが症状はなんだ?実験もしてない魔導薬だが死にはしないのは保障できる。もしや・・・・

鋼牙がそう心配しているの余所にDクラスを制圧した二人はCクラスのほうへと向かっていく。

《あれ?この妖怪口が二つあるけどなんてお化けだっけ?》

《・・・・・ふたくち女。》

《じゃああっちのスプーンをもっているのは?》

《・・・・・・ウコバク。》

「順調に進んでいるな。」

「なあ雄二、三年生で人気の高い女性の先輩はいるか?」

「ん?そういや小暮葵って先輩がムッツリ商会で人気があるって聞いたがなんでだ?」

「・・・・土屋の弱点はなんだ?」

「そら過激な・・・・・・・っ!」

 鋼牙の考えは雄二にも伝わった。

《・・・・・・・・》

《あれ?ムッツリーニ君、どうしたの?そんな目を――――ああ、なるほど。》

 土屋の視線の先には浴衣をみだらに着ている小暮葵の姿があった。胸元が見えそうで見えないようにしている。

「・・・・・恥ずかしいという気持ちは無いのか?」

「鋼牙、お前は本当に男か?」

「・・・雄二は見ちゃダメ。(スタンガンを押し付ける)」

「ぎゃあああああああ!!!」

「霧島翔子ちゃん、そんなことしたら打ち所悪くて坂本君が再起不能になるよ。」

「・・・・・・うっかりしてた。」

「目薬入りの水鉄砲で攻撃したらいいよ。」

「お前らは俺の目を使い物にさせる気か!」

「雄二、目薬は眼にいいぞ。」

「そういう問題じゃねえ!」

《あら?君はすぐに鼻血を指すと聞いたんだけど・・・・》

《・・・・・・見くびるな。この程度で俺は倒れない。》

「かっこよく言っているが下心満載の一言に思えてしまうのは気のせいか?」

《あら。でも私茶道部且つ―――》

《なんですか?まだ何か。》

《―――新体操部にも所属しておりますの》

 着物を脱ぎ捨て、その下からはレオタードを身に纏うかのように小暮先輩が現れる。

《・・・・・》

 土屋は必死にこらえている。だが何故か足元がふらついている。

「鋼牙、もしかしてムッツリーニ君の今の症状って・・・・」

「おそらく・・・」

《ムッツリーニ君、なんだか足元がふらついているよ。大丈夫?》

《・・・・・大丈夫だ。少しね・・・・む・・・・》

《む、ムッツリーニ君!!》

土屋が急に工藤の胸に入るように倒れる。工藤は動揺しつつも声を控えめに土屋に何度も声を掛ける。しかし土屋は起きる気配は無い。

「ザルバ、工藤の電話に繋いでくれ。」

「ワカッタ。」

 モニター越しに工藤の携帯電話が鳴り響く。

《もしもし?》

「工藤、今すぐ土屋をこっちに連れ戻して来い。」

《鋼牙君?どうして?》

「薬の副作用でしばらくは睡眠状態だ。今の土屋はいわばお荷物状態だ。後の対応はこっちでする。戻れ。」

《・・・・・・・・・わかった。そうするよ。》

『よし!俺が土屋の代わりに言ってくるぜ!』

『待て!一人じゃ危険だ!俺も行く!』

『それなら俺も行くぜ!』

『俺も行くぜ!仲間を俺は見捨てねえ!』

 Fクラスの馬鹿どもと他のクラスの馬鹿どもが自殺行為に特攻する。

『『『『うぉおおおおおおおー!新体操――――っっ!!』

 ・・・・・・・・・・・誰か頭痛薬を。

「鋼牙、今度はお前が行ったらどうだ?」

「ああ。だがペアは誰が適切か・・・・・・」

 鋼牙は辺りを見回す。チラチラと姫路と美波と優子がこちらを見ている。姫路墓rだが弱いし裕子は体力的にも不可能だ。

「美波、いけるか?」

「う、うん・・・・」

「ちょっと待ってください冴島鋼牙。お姉さまと一緒に行くのはこの私です。」

「清水、俺と美波が終わったら後は貴様と美波で行動しても構わない。」

「ちょ、ちょっと鋼牙!」

「フェアでいい条件だとは主は無いか?」

「た、確かにそうだけど・・・・」

「なら異論は無いな。」

 美波は鋼牙に上手く言いくるめられる。

「いくぞ。」

「あ、待ってよ。」

 

 

 

説明
ツイニハジマッタキモダメシ。ケッコウコッテルガヤレルカ?
「肝試し」
サア、タノシモウゼ
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