真・恋姫無双 三人の天の御遣い 第二章 『三??†無双』 其の三十七
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第二章  『三??†無双』 其の三十七

 

 

本城 後宮中庭 東屋               (時報:桂花七人目 妊娠一ヶ月)

【大喬turn】

「初めまして、二刃ちゃん。わたしの名前は((喬?|きょうせい))です。真名は大。大喬って呼んでくださいね♪」

「初めまして、二刃♪あたしの名前は((喬婉|きょうえん))。真名は小。小喬って呼んでね♪」

「ええ!?あ!す、すいません!はじめまして!北郷二刃ですっ!!」

 二刃ちゃんが驚いているのはきっと真名の事だよね。

 一刀さまにお教えした時も驚かれていたから♪

「大喬と小喬が通り名だと思っていました?」

「は、はい・・・だって姓が後ろに来てるし・・・」

「二刃ちゃんがそう思っても仕方ないよ♪わたし達みたいな姉妹を呼び分ける時に姉を大、妹を小で表すのは普通だもの♪」

「あたし達のお母様は肝心なところで大雑把でねぇ・・・・・真名を付ける時にそのまま付けられたのよ・・・・・」

 うふふ♪小喬ちゃんはこの話になると不満そうにするけど、結構楽しんで話すのよね♪

「女性を呼ぶ時に姓を後ろに持ってくるっていう風習が昔は有ったの。喬家ではまだそれが残っていて・・・そうだなぁ、ちょっと例えは悪いけど、二刃ちゃんは((妲己|だっき))を知っている?」

「え、ええ・・・知ってます。」

「妲己も己が姓で、妲は字なの。わたし達の場合は通り名として広まってしまったから、そのまま通しているのよ。」

「今更訂正して回るのも変だしね♪」

「はぁ・・・なるほど・・・・・」

 二刃ちゃんがわたしと小喬ちゃんを見比べている。

 昔から初めて会った人は、二刃ちゃんみたいにわたし達姉妹の違いを見つけて呼び間違えない様にしてくれた。

 一刀さまたちだけが会った瞬間にわたしと小喬ちゃんを見分けた人だった。

 でも今は・・・・・。

「二刃ぁ。あんた今、おっぱいの大きさでお姉ちゃんとあたしを見分けたでしょ。」

「え?あ、あははははは・・・・・」

「いいわよ、いいわよ。どうせあたしは“小”喬ですから。」

「わたしだって“大”って言う程大きくないよ・・・」

 小喬ちゃんより少し大きくなっただけだもの。

「あたしも本当は気にして無いけどね♪二刃も気にしちゃダメよ♪」

「あたしは別に・・・」

「そう?さっきから桃香様とか冥琳様に圧倒されてたみたいだけど?」

「小喬ちゃん。聞こえてるよ。」

 桃香様と愛紗様が恥ずかしそうに俯いちゃったし、冥琳様と穏様は笑ってるし。

 二刃ちゃんはどう反応していいのか困ってるなぁ・・・。

「二刃ちゃん。取り敢えず、このお城での生活で困る事が有ったら、わたしと小喬ちゃん、それに月さまと詠さまに相談してね♪」

「はい、大喬さん♪」

 最初の挨拶はこれくらいでいいですよね、一刀さま。

 この後の歓迎の宴で子供達を紹介するけど、わたしの身体の事はいつ話したらいいんだろう・・・・・。

 二刃ちゃんにはこの身体の事を秘密にしておきたくない。

 娘の愛喬を身篭った時も、まだ知らなかった皆さんに打ち明けた。

 あの時はとても不安だったけど、一刀さまたちを始め、わたしの秘密をごご存知の方々が助けてくださった・・・・・。

 

 

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四年前

本城 医務室                 (時報:桂花二人目銀桂 生後三ヶ月)

【小喬turn】

 

「おめでとう!大喬!小喬!懐妊だ!」

 

「やったーーー♪」

「ほ、本当ですかっ!?」

 お姉ちゃんは華佗の言ったことが信じられないといった顔で、大きなタレ目をさらに大きくしてる。

「おいおい、こんな大事な事を嘘や冗談では言わないぞ♪」

「なに二人でお決まりのやり取りしてるのよ♪」

 お姉ちゃんの気持ちも解るけどね♪

「だ、だって・・・小喬ちゃん・・・二人同時だなんて・・・・・」

「美以達なんて四人同時だったじゃない。それに嬉しい事なんだから素直に喜ぼうよ♪」

 今年の初夏は美以達四人に加えて朱里と雛里の出産もあったから赤ちゃんの数が一気に増えてた。

「そ、そうだね、小喬ちゃん・・・・・うん・・・嬉しいよ・・・・・」

 お姉ちゃんが目を潤ませて微笑んでいる。

 建業にいた頃を思い出すと今の幸せがホントに夢みたいで、あたしも胸が熱くなってきた。

「大喬、小喬。君達二人を担当する産婆さんなんだが・・・」

 あ・・・・・そうだ・・・華佗はお姉ちゃんの秘密を知ってるけど、産婆さん達にはまだ教えてない。

 あの気がよくて優しい人達なら大丈夫だと思うけど・・・・・それでも・・・。

 

「お待たせしました。どうぞ、入ってください。」

 

「「えっ!?」」

 あたし達の心の準備ができない内に・・・・・それに今日懐妊が分かるとは限らなかったのに、産婆さんがなんでここに!?

 

「おめでとうございます♪喬?さま♪喬婉さま♪」

 

 隣の部屋から静かに現れたのは、蓮華様の担当もされたふくよかな産婆さんだった。

 でも、口調も雰囲気もいつもの町人風じゃなくて・・・・・宮廷での作法に凄く慣れた感じで・・・・・。

 

「「あ、ありがとうございます・・・・・魯粛さん」」

 

「あの時の喬玄の赤ちゃんがこんなに大きくなって・・・しかも、お二人同時に懐妊されて・・・本当に喜ばしい事です♪」

 

 え・・・・・それはつまり・・・・。

「わたし達を取り上げて下さったのは・・・・・魯粛さんだったのですか!?」

「はい♪ですから喬?さまのお体の事も充分存じておりますよ。なにしろ最初に目にしたのがわたくしなのですから♪」

「でも・・・・・どうして・・・」

「喬玄に頼まれたのですよ♪」

「「お母様が!?」」

「はい、それに陛下と孫策様、孫権様、周瑜様・・・あと、祭にも頼まれました。」

「「一刀さま、雪蓮様、蓮華様、冥琳様、祭さま・・・」」

 

「少し、わたくしの事をお話ししましょう。

わたくしは昔、喬玄と祭と共に孫堅文台様にお仕えしておりました。

文台様が孫尚香様を身篭られ、同じ頃に喬玄があなた様方を身篭りました。

わたくしには医術の心得がありましたので、喬玄の出産を手伝ったのです。

その時に・・・それまでは戦で人を殺めて来た自分にも、命の誕生に関わる事が出来る喜びを知りました。

それから数年後、文台様がお亡くなりになった時、孫策様は止む無く袁逢に助力をお求めになられました。

ですが袁逢の配下の者達は、わたくしと喬玄と祭の三人が孫策様のお側に居る事がいずれ驚異となると警戒していました。

わたくしと喬玄は祭に孫策様を託し、野に下る事でその危機を回避しました。

喬玄は更に袁逢と交流を持つことで、孫家への警戒心を削ぐ事に力を注ぎました。

お二人が袁術様の遊び相手として選ばれたのもその為です。

そしてわたくしはその時に、第二の人生として産婆の道を選びました。

以来、わたくしは産婆として多くの赤ちゃんを取り上げてきました。

それも全て喬?さまと喬婉さまを取り上げて差し上げる事が出来た、あの時の感動が有ったからです。

お二人が陛下の寵妃になられたと聞いた時から、わたくしはお二人の産婆になってお二人の赤ちゃんを取り上げたいと願っていました。」

「「魯粛さん・・・」」

「こうしてお二人の産婆となる事が出来た喜びと、望外にも孫権様、孫策様の赤ちゃん・・・文台様のお孫様に祭の赤ちゃんまで取り上げる事が出来ました。このご恩の全てを掛けてお二人に元気な赤ちゃんを産ませてみせますね♪」

 

「あ、ありがとうございます・・・魯粛さん・・・・・これからはわたしと喬婉の事を・・・」

「真名の意味も込めて、大喬、小喬、と呼んでください!」

「では、わたくしの事も((命佐|めいさ))と真名でお呼び下さい♪」

「「はい♪命佐さん♪」」

 あたしとお姉ちゃんは命佐さんにすがり付く様にして涙を流した。

 そんなあたし達を命佐さんの腕が強く抱き締めてくれる。

 あたしとお姉ちゃんを・・・・・そして、多くの命を取り上げてきた頼もしい腕が・・・。

 

 

「「あの・・・どうして今まで教えてくれなかったんですか?」」

 落ち着いたあたし達は命佐さんに尋ねた。

「それは、大喬ちゃんの秘密をまだ知らない将軍様がいらっしゃるからです。大喬ちゃんが秘密にしたいと思っているならわたくしと大喬ちゃん小喬ちゃんの関係を知られない方がいいからですよ。蟻の穴から堤も崩れる物ですから♪」

 命佐さんがにこやかに答えてくれたけど・・・・・この人は未だに文台様を支えた名軍師なのかもしれない。

「小喬ちゃん・・・・・わたし決めたよ・・・」

「え?どうしたの、お姉ちゃん?」

「わたしの秘密・・・この懐妊を機会に知ってもらおうと思うの!」

 お姉ちゃんから気圧されるほどの決意を感じた。

「う、うん・・・・・お姉ちゃんがそう決めたのならあたしは全力で協力するよ!」

「それなら、他の産婆達にも話した方がいいね。ここの産婆達は口の硬さは折り紙付きさ。みんな口にはしないが、産婆っていうのは人には言えない秘密を抱え込むもんさ♪」

 命佐さんの口調がいつもの調子に戻ってる♪

 ホント、頼りがいのある人だなあ♪

 

 問題は・・・・・・・麗羽さんと春蘭だなぁ・・・・・。

 

 

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本城 皇帝執務室

【赤一刀turn】

 大喬と小喬の懐妊の報告は、真夏の暑さでヘタレていた俺たちを復活させた。

 二人の今日の服装はメイド服ではなく、出会った頃に着ていた物を今の身長に合う様に直した服だった。

 二人がこの房都に来てもう五年以上が経つのか。

 あの頃に比べ背も伸びて、二人共更に綺麗になったな。

 小喬の胸はあの頃とあまり変わってないけど・・・・。

 

「「「ありがとう!大喬!小喬!建業のお義母さんにも直ぐに報告しないとな♪」」」

 

 実は大喬と小喬の母親の喬玄さんにはまだお会いしたことがない。

 だけど、二人が房都に来てから建業の城に再仕官したと蓮華から教えて貰っていた。

「はい、お母様には後で手紙を書きます♪」

「それに一刀さま、お礼を言うのはあたし達の方ですよ♪」

「魯粛さん・・・命佐さんをわたし達の為に採用して下さったと聞きました。」

 あ、もうバレたのか・・・いや、魯粛さんは二人が検診を受ける時には必ず足を運んでいるって華佗が言ってたから、華佗は気を利かせたんだろう。

「蓮華達が懐妊した時に、信頼できる産婆さんを雇うって話が出ただろ。あの時に祭さんに相談したら魯粛さんを教えてくれたんだ。」

 俺たちとしてはこんな所で『魯粛』って名前が出てきて、しかも産婆をしてる事が驚きだったけど、祭さんから事の経緯を聞いて納得した。

 やっぱり魯粛さんを産婆さんとしてだけ登用するって無茶苦茶贅沢だよな。

「「「魯粛さん自身も大喬と小喬の産婆をやりたがっていた話は聞いた?」」」

「「はい♪お母様からも頼まれたと聞いています。」」

「それにはちょっと裏話が有ってさ。俺たちは魯粛さんに房都に来て貰おうと祭さんだけじゃなく、雪蓮と蓮華と冥琳に推薦状と手紙を書いて貰ったんだ。だけど、向こうもお義母さんが推薦状を書いて出発の準備を始めてたらしくて、危うく行き違いになるところだったんだ。」

「お母様らしいなあ・・・・・」

「それでは間に合ったんですね。」

「祭さんの助言で最速の早馬を用意したからね。こっちの手紙が届いたのは、魯粛さんが建業を出発する当日の朝だったらしい。」

「「・・・・・なにかもう、色々とご迷惑をお掛けしてしまって・・・・・」」

「「「今ではもう笑い話さ♪」」」

 それだけ決断力と行動力の有る人が建業に居てくれるのは頼もしい限りだ♪

 

「あの、一刀さま!」

 

「「「うん、なんだい?大喬。」」」

 大喬が珍しく真剣な厳しい表情で訴えかけて来る。

 

「わたし、皆さんにあの事をお話しようと思うんです!」

 

 成程、そう云う事か。

「「「うん、判った!大喬がそう決断したのなら、俺たちは当然協力するよ。」」」

「あ、ありがとうございます、一刀さま!」

「「「これは他の知ってる人達みんなにも協力して貰おう。まだ知らないみんなも話せば判ってくれるし、みんなが大喬を守ってくれるって俺たちは信じてるよ♪」」」

 大喬の『ふたなり』の秘密をみんなに話す。

 一大決心だった事だろうな。

 どんなに相手を信頼していても、最悪のケースを想像してしまえば足が竦むのはどうしようもない。

 だから俺たちは大喬が自ら一歩踏み出すまで強制する様な事は言わずにいたんだ。

 

「「はい!一刀さまっ!!」」

 

 

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本城 後宮談話室

【大喬turn】

 現在わたしの身体の事をご存知なのは、三人の一刀さま、祭さま、華琳さま、桃香様、蓮華様、雪蓮様、冥琳様、思春様、月さま、詠さま、秋蘭さま、桂花さん、風さん、凪さん、朱里ちゃん、雛里ちゃん、紫苑さん、桔梗さま、炙叉さん、美羽ちゃんと七乃。

 そして華佗さんと命佐さん。

 こうして改めて思い出してみると頼もしい方が多いです♪

 七乃はちょっとアレですけど・・・・・。

 先ずは後宮にいらっしゃる方々に打ち明けようと思います。

 今、後宮に暮らす方で打ち明けていない方は・・・恋さま、ねねちゃん、音々さん、星さま、翠さん、たんぽぽちゃん、白蓮さん、天和さん、地和さん、人和さん、春蘭様、麗羽さん、斗詩さん、猪々子さん、美以ちゃん、トラちゃん、ミケちゃん、シャムちゃん・・・・・・・・・・。

 だ、大丈夫!みなさんを信じるのよ!

 

「みなさん!今日の検診でわたしと小喬ちゃんが懐妊したと診断されました!」

 

 談話室に集まった方々へ報告し、お辞儀をします。

 みなさんが口々に「おめでとう」と言って下さいますが、わたしは更に・・・意を決して口を開きました。

 

「わたしには今まで隠してきた秘密があります!それをこれから打ち明けます!」

 

 みなさんの歓声が止まりました。

 わたしは一度、一刀さまたちを見て小さく頷きます。

 

「わたしの身体は俗に言う『ふたなり』なんです!」

 

 わたしと横にいてくれる小喬ちゃん。そしてこの事をご存知の方々から固唾を呑む音が聞こえてきます。

 暫しの沈黙の後、最初に声を出されたのは・・・・・・音々さんでした。

 

「大喬ちゃん。よく打ち明けてくれたのです。既に知っている人も大勢居る様ですが、私は大喬ちゃんの決意と勇気を賞賛するのです。しかし・・・・・」

 

 わたしは何か失敗をしたのでしょうか!?

 音々さんは目を閉じて一つ大きく溜息を吐きました。

 

「『ふたなり』の意味を理解できなかったのが、い・る・の・で・す!」

 

 音々さんはそう言いながらしっかりと春蘭様、翠さん、麗羽さん、美以ちゃん、トラちゃん、ミケちゃん、シャムちゃんを指差した。

『???』

 まさかここから説明しなければいけないのでしょうか・・・・・。

「姉者、ちょっと来てくれ。」

「翠姉さま、あのね・・・ゴニョゴニョ・・・」

「麗羽さま、いいですか?つまり・・・・・・」

「美以、ミケ、トラ、シャム。儂が教えてやる。」

 あ・・・・・。

 

「「「ええっ!!?」」」「「「「ほえ〜〜〜」」」」

 

「取り敢えず基本的な知識は頭に入ったみたいですね。では、私から質問なのです。現段階で最大の問題は大喬ちゃんの男性としての生殖機能の有無なのです。」

 音々さんが今度はわたしを指差しました・・・・・ですが、その指先が移動して華佗さんで止まりました。

「ここは御典医の華佗殿にハッキリと言って頂くのです!」

 華佗さんが一歩前に出て、音々さんの鋭い視線を真正面で受け止めます。

 

「ならば言おう!!大喬には男としての生殖機能は無いっ!!」

 

「では何も問題が無いのですっ!!」

 

 え?え?えええぇぇーーーー!?

 た、確かにわたしが男性の様に子種を持っているなら大問題です。

 昔から宦官が存在したのは正にその為なのですから。

 ですけど、わたしの言いたい事は・・・・・。

 

「大喬ちゃんの様な身体を持った人間がどの様に世間から見られるか、流石にこれが判らない者がここに居るとは思わないのです。

そして、大喬ちゃんの様な身体を持つ人間が産まれる割合は一万人に一人と文献で見たことがあります。

ですが、大喬ちゃんがそうであった様に、普通はその事実を隠しているので実際には二千人とか千人に一人の割合になると私は見ているです。

この割合ならば私を含めこの場に居る母親全員が、自分の子供が大喬ちゃんと同じだった可能性の有った事が解る筈です。

そして春蘭ちゃんと星ちゃんのお腹の中の子は正にその可能性が有るのです!

私は大喬ちゃんの母、喬玄殿を同じ母として尊敬するです。

普通ならば家名大事で捨てられたり殺されたりする所です。

それを喬玄殿は我が子を守り抜き、教育し、皇帝陛下に見出されるまでに育て上げたのです。

大喬ちゃん自身も相当苦しんで来たと思うのです。

ですから私はもう一度言います!大喬ちゃんの決意と勇気を賞賛するのです!」

 

「うぅっ!なんて感動的なお話しなんですの!大喬さん!この袁本初は何があってもあなたを守って差し上げますわっ!この秘密を漏らす者や大喬さんを誹謗中傷する輩がいれば直ちに粛清してさしあげます!もう、どーーーーんと任せてくださいな♪」

 れ、麗羽さん・・・。

「麗羽、粛清って、お前過激すぎだろ・・・・・でも、その気持ちは解るけどな。大喬、小喬、改めて懐妊おめでとう。今の話は正直驚いたけど、私達を信頼してくれた証として胸に刻んでおくよ♪」

 白蓮さん♪

「大喬、小喬、懐妊おめでとうな。あたしとしちゃ、さっきの話をもっと早く教えて欲しかったと思うけど・・・」

「もう!翠姉さまったら、そんな事言っちゃダメだよ。」

「そうだぞ、翠。大事な告白ほど言い出し辛いものだ。」

「分かってるって、たんぽぽ!星!あたしはそれでも、ちゃんと言ってくれて嬉しいって言おうとしたんだっ!」

 翠さん、たんぽぽちゃん、星さま・・・。

「「「大喬!小喬!懐妊おめでとう♪」」」

 天和さん、地和さん、人和さん・・・。

「大喬ちゃんが人前に出たがらないのってそんな理由が有ったんだね。」

「『江東の二喬』の評判が有るからアイドルになれば、ちぃ達のライバルとして売り出せたのになぁ・・・そういう理由だったら人前には出たくないよね。」

「私達が復帰して地方を回る様になったら変な噂が流れてないか気を付けておきますね♪」

「あ、ありがとうございます♪」

 アイドルかぁ・・・小喬ちゃんには向いてそうだけどわたしには性格的に無理だなぁ・・・。

「だいきょー!誰かにいじめられそうになったら美以に言うにゃ!この南蛮大王孟獲がコテンパンにしてやるにゃ♪」

「コテンパンにょ!」

「コテコテにゃ♪」

「パンパンにゃん♪」

 美以ちゃん達、見た目は大きく変わったけど、心は純粋で優しいままだね♪

「お前達に任せていられるか!大喬は魏武の大剣たるこの夏侯元譲が守ってやるわ!」

 春蘭さん♪

「なに言ってんだ、春蘭。つわりでヘロヘロなんだからここはあたいらに任せとけって♪」

「そうですよ、春蘭さん。私や文ちゃん、それに季衣ちゃん達身軽な人間に任せて下さい♪春蘭さんはここで大喬ちゃん、小喬ちゃんと一緒に、元気な赤ちゃんを産めるよう頑張ってて下さいね♪」

 猪々子さん、斗詩さん♪

「だそうだぞ、姉者♪むしろ姉者は二人から子育てや料理を学ぶべきだな♪」

「むうぅ・・・」

「春蘭さん、今は確かに身重ですから無理をなさらないで下さい。ですけどこれから先、何年もこの国を守っていく者同士として大いに頼らせて頂きます♪」

「おお♪そうか、任せておけ♪」

 

 お母様・・・・・わたしはもう大丈夫です。

 こうして頼れる仲間というものが大勢出来ました。

 まだ打ち明ける方は居ますが、みなさん分かってくださると今なら信じられます。

 子供が生まれたら必ず建業へ一度参ります。

 わたしと小喬ちゃん、どちらが初孫になるか楽しみにしていて下さいね♪

 

 

【赤一刀turn】

「「「ありがとうございます、音々さん。あんな役をしていただいて。」」」

「事前になんの打ち合わせも無かったのは少々不満でしたが、あの場の空気を読めば、ここに来てひと月足らずの私が適任と判断出来るのですよ。」

 月が音々さんなら必ずいい方向にまとめてくれると言ったので、成り行きに任せてみたが大成功だったな♪

「母上!今のは打ち合わせ無しだったのですか!?」

「音々音!この場に私が居なければ、貴女がやるべき仕事ですよ。盤上の駒を全て把握し、上意を解し采配を振るう。軍師たるもの常に心掛けておくのです。」

「は、はいなのです・・・」

 話には聞いていたけど、詠の師匠でもある音々さんは軍師として超一流のレベルだよな。

「音々音が出来なかった場合でも、あちらの魯粛殿が別の切り口でやってくれたと思うのです♪」

 音々さんの視線の先には恰幅のいい産婆さんが目頭を押さえていた。

「音々さんは魯粛さんの事を・・・」

「『江東の虎』を知る当時の軍師で魯粛の名を知らない者は居ないのです。まさかここで出会うとは夢にも思いませんでしたが♪」

 う〜〜〜ん、本当に贅沢な登用だなぁ・・・・・。

 

 

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翌日

房都 繁華街

【小喬turn】

 今日はあたしとお姉ちゃんの懐妊ご褒美デート♪

 三人の一刀さまと一緒に街に出てきました。

「「「みんなが大喬の事を理解してくれて、本当に良かったな♪」」」

「「はい♪」」

 あたし達は祭さまと宴ちゃんのお世話のために後宮で暮らしてるから引越しとかしなくていいし、他の人が聞かされる説明なんかも全部知っている。

 だから、後宮で打ち明けた後、その分の時間を使ってみんなに打ち明けて回った。

 

「愛紗には拗ねられたなあ、桃香が前から知ってたのに教えてくれなかったって♪」

「稟は予想通り鼻血吹いたな・・・・・」

「穏が珍しい文献でも見るような目で見てきたのも・・・・・いろんな意味でヤバかった。」

 

 一刀さまたちの言う通り、反応は人それぞれだったけど、みんながお姉ちゃんを守ると言ってくれた♪

 実家では使用人にも悟られない様にしなくちゃいけなくて大変だった。

 もちろん今も、メイドの子達やお城で働く人達に知られない様にしなくちゃいけない。

 けど、今は味方がいっぱい居るんだ♪

 

「あっ!この茶店!あたし達が一刀さまたちに都で初めて出会った場所ですよ♪」

 

 そうだ・・・・・このお店で一刀さまたちに出会えなかったら・・・あたしとお姉ちゃんはどうなってたんだろう・・・・・。

「「「折角だし、久しぶりに寄って行こう♪」」」

「「はい♪」」

 えへへ♪やっぱり一刀さまたちはあたし達の気持ちを分かってる♪

 

 

「「「あ・・・」」」

「「この人達・・・」」

 こんな偶然も有るなんて・・・・・。

 

「「へ、陛下!!」」「陛下なんだな!」

 

 お店の中にあの時の暴漢の三人組がいた。

「「「今日は非番か?」」」

「へ、へい。たまにはゆっくりしようと思いまして・・・」

 あ、そういえばこの人達って、今は思春隊にいるんだっけ。

「そう言う陛下こそ、護衛も付けずに出歩いてちゃ楽進将軍や甘寧の姐さんにどやされますよ。」

「「「お前たちがこの店でそれを言うんだ♪」」」

「勘弁して下さいよ・・・俺らも今じゃ真っ当にやってんですから・・・・・」

 ふむふむ、確かに卓の上にはおしゃれな飲茶が乗っている。

 言っちゃ悪いけどあんまり似合わないわね・・・・・それに三人とも周りを気にして・・・違うわ、特定の給仕の女の子を気にしてるのね。

 な〜るほど、そういう事か♪

「そうですよ、一刀さま。この人達は罪を償って正しい道を進む事を選んだ勇気のある人達です。褒めてあげるべきですよ。」

「「「うん、小喬の言う通りだな。これからもこの国、この都を守る為に力を尽くしてくれ。」」」

「「か、畏まりました!陛下っ!!」」「か、かしこまったんだな!」

 これでこの人達の印象も良くなるはず。

 うふふ♪あたし達と一刀さまたちを結びつけてくれた人達だもの、これくらいのお礼はしておかないとね♪

「一刀さま!あたし、欲しい物を思い出したから先にそっちに行きましょう♪」

「そうだね、小喬ちゃん♪」

 お姉ちゃんも気がついてたんだ。

「「「え?二人がそう言うなら・・・・・」」」

 状況が分かってない一刀さまたちを私とお姉ちゃんで引っ張るようにお店から連れ出した。

 

 

「「「なんだ、そう云う事だったのか♪」」」

 お店を出たところで事情を説明すると、一刀さまたちは笑って納得してくれた。

「でも、俺たちを引っ張る小喬を見て、建業での事を思い出したよ♪」

 赤一刀さま?

「赤一刀さまは建業でもわたし達を・・・・・でも、あの時は人混みだったし・・・」

 お姉ちゃんが思い至ったのは雪蓮様達の凱旋行列を見に行った時だ。

 俗に言う『赤北郷一刀建業三周事件』。

 行列の順路を小蓮さまに追いかけられ、あたし達の目の前を三回通り過ぎて行った。

 あの時も目が合った気がしたけど、気のせいで終わらせたんだった。

「今だから言うけど、実はあの頃に何度か二人の家を外から見てたんだ。」

「「そうだったんですか!?」」

「理由は今なら判るだろ?大喬と小喬が心配でさ・・・・・俺が代表で見に行ってたんだ。あの日も小喬が大喬の手を引っ張ってたな。」

 そうだ・・・・・一刀さまたちは前の外史のあたし達を知っていた。

 そんな頃からあたし達は一刀さまたちに守られていたんですね・・・・・。

 

「「一刀さま!早くお買い物に行きましょう♪」」

 

「「「え?さっきのは口実じゃないの?」」」

「それもありますけど、思い出したのも本当です♪」

「わたし達の気持ちを表す物を買って下さい♪」

 

「「「・・・・・・・・それって・・・・・・もしかして・・・・・・・・」」」

 

「「はい♪首輪を新調して下さい♪」」

 

「「「頼むから俺たちの評判をこれ以上落とさないで・・・・・・・」」」

 

 

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時は戻り四年後

本城 謁見の間(現在は宴会場)          (時報:桂花七人目 妊娠一ヶ月)

【小喬turn】

「二刃♪これがあたしの娘で((喬順|きょうじゅん))、真名は((華|か))。華喬って呼んであげて♪」

「二刃ちゃん♪こっちがわたしの娘で((喬櫂|きょうかい))、真名は((愛|あい))。愛喬と呼んであげてね♪」

 ほぼ同時に産まれたこの二人だけど、愛喬の方がちょっとだけお姉ちゃん。

「カワイイ♪ママが違うのに双子みたいにそっくりだね♪おいくつですか?」

 しゃがんで目線の高さを子供に合わせた二刃が微笑んで問い掛けると、愛喬と華喬は右手の指を三本立てた状態を、左手を使って作ってから二刃に見せた。

 

「「みっつぅ♪」」

 

「やだもう!可愛すぎるぅ♪さっきからあたし萌え死んじゃいそうだよ♪」

「ふっふっふ♪まだまだこんなモンじゃないわよ!ほら、愛喬、華喬。二刃お姉ちゃんに踊りを見てもらおう♪」

「「うん♪」」

 踊りだした愛喬と華喬に、二刃は手を叩いて喜んでくれた。

「この振り付け考えたのって・・・・・兄さんたち?」

「あはは、やっぱり分かった?」

「このいかにもアイドルっぽい振り付けはねぇ・・・・・可愛いから許しちゃうけど♪」

「将来は本当にアイドルにするつもりだけどね。」

「それって・・・・・さっきの数え役満シスターズみたいな?」

「うん、そう♪今進めてる計画で数え役満シスターズは天和達の子供を加えて『役満ファミリーズ』って改名する予定なの。」

「役満ファミリーズ・・・・・」

「そして子供達が上手くなってきたら天和達はソロになって、この愛喬と華喬を加えて『御遣いシスターズ』に再度改名予定よ♪」

「兄さんたち悪乗りしすぎなんじゃないかな?」

「わたしは嬉しいんですよ♪わたしは人前に出るのが苦手だから、愛喬には物怖じしない大人になって欲しいと思ってるんです。それを一刀さまたちに相談したら、この計画を考えて下さって♪」

「大喬さんは奥ゆかしいって感じで、あたしは素敵だと思いますけど・・・」

「わたしがこのような性格になったのには事情が有るんです・・・・・長い話になりますので、いずれゆっくりと時間が取れたらお話ししますね。」

 お姉ちゃんが緊張している雰囲気を、二刃は察したみたい。

 真面目な表情になった。

「分かりました。その時はお話しを謹んで拝聴します。」

 うん、良い子だな、二刃は♪

 

「ねえねえ、二刃!さっきの計画を更に進めて、愛喬と華喬を別のユニットにしようと思うの。名前は『江東ツインズ』ってどうかな?」

 

「いや・・・そっくりだけど双子じゃないし・・・・・それにスポーツチームみたいだよ。」

 

 

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おまけ壱

『北郷二刃奮闘記』其の二

房都 繁華街

【二刃turn】

 街中の道なのに土がむき出しだ。

 それがあたしには一番違和感が有った。

 こんな何気ない事で今まで居た世界がどれだけ便利な場所だったかを実感する。

 今、あたしは兄さんたちに連れられ城下の街を案内してもらっていた。

 他にも恋さん、親衛隊のお兄さん達、大喬さんと小喬さん、華佗さんも一緒に来てくれている。

「「「どうだ、二刃?『三国志』の世界の街は。」」」

「そうだねぇ。建物はもちろんだけど、道路の方が説得力あるね。」

「「「それは俺たちも感じたな。」」」

「あの・・・一刀さま、二刃ちゃん、あちらの国とはそんなに道が違いますか?」

「「「大喬には話して無かったか。向こうの街中の道は全面が石畳みたいにしてあるんだ。」」」

「街の中の道全部ですか!?スゴイ費用が掛かりそうですね・・・・・」

 うわぁ・・・国の運営に関わる人は出てくるセリフが違うなあ・・・・・。

「石畳って言うか・・・・・アスファルトっていうので道の表面を平に固めるんだよ。」

「「「二刃、アスファルトは原油に含まれる成分の一つで、小石なんかをくっつける接着剤の事だ。」」」

「え?そうなの?って、兄さんが何でそんな事知ってるの?」

「「「昔、及川から今みたいに突っ込まれたんだよ!」」」

「あ、あのぅ・・・・・つ、つまり街の中の道全部を舗装してあるって事ですよね。」

 あ、大喬さんを困らせちゃった。

「「「そう云う事♪二刃、道の整備は国家事業の重要事項の一つだ。何故か解るか?」」」

「え?ちょっと、いきなり社会科の問題?ええと・・・・・」

 あたしは周りを見渡してみる。

 大きな道は石畳や砕いた石が敷き詰めてあった。

 その道を荷物を積んだ馬車や牛車が通って行く。

「流通・・・・・かな?」

「その通りよ、二刃♪経済の発展には道の整備は欠かせないの。」

 小喬さんが教えてくれるけど・・・・・。

「難しいなぁ・・・あはは・・・」

 ちょっと、笑って誤魔化しておく。

「二刃。道の整備は住民の健康にも関わって来るんだ。」

「え?華佗さん・・・・・お医者さんの立場でも良い面が有るの?」

 病気や怪我をした人が病院に行きやすいとか?

「土がむき出しの道は乾くと土埃が舞って、土埃に混じった病魔を吸い込む危険性がある。雨が降れば泥濘んで歩けなくなるし、大きな水溜りが出来るとそこに蚊が湧いて流行病の原因になる事もある。」

 ああ、それなら分かる!

「そうですね。人が健康に暮らせる様にする事が重要ですよね♪」

「その通りだ!この都は人が病気にならない為の実験都市でもあるんだ。」

「「「華陀にアドバイスを貰ってな♪実際病気の発症件数も減ってる。」」」

 華佗さんはそこまでしてるんだ。

 

「・・・病気にならない為にはしっかりゴハンを食べる。」

 

 突然目の前に湯気を立てる中華まんが現れた。

「恋さん?」

「おいしいよ♪」

 ニッコリ微笑んでる恋さん・・・・・この人があの『呂布奉先』とは今でも信じられない・・・・・大きな蒸籠抱えてるし・・・・・。

 兄さんたちを始め、ほとんどの人が最強の武将って言うけど・・・・・愛紗さん、春蘭さん、思春さんは筆頭武将だけあって、傍にいるだけでその強さがビリビリ伝わって来るのに、恋さんにはそれがない。

 お爺ちゃんがよく『真の達人とは殺気は勿論、その強さすら普段は感じさせないものだ』って言ってたけど・・・・・恋さんがその域に居るって事なのかな?

 『呂布』のイメージってそうじゃないんだけどなぁ。

 

「いただきます♪」

 

 まあ、いいか。恋さんが良い人だっていうのはスゴイよく分かるし、恋さんの強さもその内分かるでしょ。

「うわぁ!この肉まん無茶苦茶オイシイ♪」

「「「恋がオススメの肉まんだからな♪たぶん都一の肉まんだぞ♪」」」

「うん。今はこのお店の肉まんが一番オイシイ♪」

 あはは♪恋さんはグルメって言うより、食いしん坊って感じだなあ♪

 

「あれ?恋さん蒸籠を抱えてなかったっけ?」

 

 あたしの問いかけに恋さんは不思議そうな顔で首をひねった。

「それなら、お店に返しに行ってもらったよ。」

 小喬さんの言葉に、今度はあたしが首をひねる。

 このあたしの手の中にある肉まんは、恋さんがあの蒸籠からくれた物だ。

 その時に蒸籠の最上段にはまだ5〜6個は肉まんが有ったのを見た。

 恋さんもそこから一つ取り出してかじり付いたのも見た・・・・・・。

 そうだ!きっとみんなに分けたんだ♪

 

「「「恋、肉まん三十個じゃ足りないだろ。あっちの店のも買うか?」」」

「うん♪」

 

「・・・・・・・・・・・・・いつ食べたの?」

 

 

 

「へぇ!この子が御遣い様の妹御様かい?かわいい子だねぇ♪」

「降りられた場所がお城の中で良かったねえ。平和な世の中になったとはいえこんなにかわいい子じゃ、下手な所に降りてたらよからぬ事を考える連中に何をされてたか・・・」

「御遣い様が兵隊さんを使って毎日お探しになってたのも頷けるねぇ。」

 威勢のいいおばちゃん達だなあ♪

 

「「「皆さんには色々とご迷惑を掛けちゃってすいませんでした。」」」

 

「なに言ってんだい!御遣い様へのご恩返しと思えばこんなの屁でもないさ♪」

 兄さん・・・・・良かった・・・皇帝なんかになって偉ぶってたらって少し心配だったけど、こういう所が変わってなくてホッとした♪

 

「北郷二刃です!みなさん、見ず知らずのあたしの事を心配してくれて、ありがとうございます!これからよろしくお願いします♪」

 

「元気もいいねぇ♪どうだい、今からあたしんトコでご飯食べてかないかい?モリモリ食べて大きくなんなきゃダメだよ♪」

「ちょいと、抜け駆けかい?ウチの店のも食べてっておくれよ♪」

「なんだい、あんたら。もうお祭りを始める気かい?おっと、そういやお祭りはいつからやるんだい?」

 お祭りって・・・・・そういえばこの時代の漢族の人ってお祭り好きだったって何かで読んだなぁ・・・。

「「「もうすぐ城から正式な伝達が有ると思うけど・・・・・実は華琳と桂花のおめでたも判ってさ・・・」」」

「おや!そうなのかい!」

「曹操様のご懐妊ならまた大きな祭りになるねえ♪」

「それにまた荀ケ様かい!?いくら『魏の肌馬』とはいえ、いいかげん休ませてやんなよ。ここ数年腹の中が留守の時が無いじゃないさ。どうなんだい、華佗先生。荀ケ様のお体は?」

「心配ないですよ♪むしろ今まで以上に気力も充実してる♪」

 あれは華琳さんと一緒に居られるから、喜んでたっぽかったけど・・・・・。

「さすが『肌馬』と呼ばれるだけあるねぇ。ご本人がお子様好きだからいらぬ心配だったかね?」

「御遣い様と荀ケ様がお子様達と一緒に街に来てくださるの見ると、微笑ましくってねぇ♪」

「そりゃ、あたしもだよ♪」

「旦那はあれくらい尻に敷いてやるのが一番いいのさ♪」

「「「あの・・・それを俺たちの前で言うの?」」」

 あははは♪なんか想像できちゃうな♪

 

『暴れ牛だっ!逃げろっ!!』

 

 突然聞こえた大きな怒鳴り声。その意味が咄嗟には理解出来なかった。

 

「「「恋っ!頼む!親衛隊っ!街の人を!華佗っ!二刃を守ってくれっ!!」」」

 

「わかった。」『御意!』「応っ!」

 

 地響きを立ててこっちに向かってくる黒い牛。

 あたしを包み込む様に抱き締める華佗さん。

 兄さんたちは大喬さんと小喬さんを背に、三人でバリケードのようにして牛の方を向いている。

 そして恋さんから衝撃波の様な熱を感じた。

 これが『闘気』!?

 だとすればあたしが今まで道場で発していたのはそよ風にしかならない。

 恋さんが迫り来る黒い牛に対して方天画戟を・・・・・捨てたっ!?

 黒い牛が恋さんを跳ね飛ばすと思った瞬間。

 

 恋さんは牛の角を掴んで動きを止めた。

 

「華佗・・・この子、スズメバチに刺されて痛がってる。治してあげて。」

「分かったっ!はああああああああああああああっ!!」

 華佗さんがあたしを開放して気合を発すると、右手に持った鍼が輝いた様に見えた。

 

「そこだっ!!」

 

 華佗さんが牛の背中に鍼を刺すと、牛が次第におとなしくなっていった。

「もう・・・治ったの?」

「いや、今のは麻酔だ。スズメバチの毒を抜いてやらないと・・・刺されたのはやはりここだな。」

 そう言って取り出した小刀で患部を切った。

「二刃!桶に水を貰ってきてくれ!毒を洗い流す!」

「は、はい!」

 返事はしたけど、どこから水を持って来ればいいのか・・・。

「二刃ちゃん!これを使っておくれ!」

 おばちゃん達が自分の店から手に桶を下げて来てくれた!

「ありがとうございます!」

 急いで桶を受け取って華佗さんの所に戻る。

「俺が毒を搾り出すから柄杓で水を掛けてくれ!」

「はい!」

 血が流れ出している傷口に、何度も柄杓で水を掛けて洗い流していく。

 麻酔が効いてるのか牛はおとなしくいてくれていた。

 それでも恋さんは角から手を離さず警戒してくれている。

「あと少し・・・・・・・・・・よしっ!傷口を塞ぐぞ!」

 咄嗟に柄杓を下げて、一歩後ろに引いた。

 

「はあああああああああああぁぁぁぁああああああっ!!

 我が身、我が鍼と一つとなり!

 一鍼胴体!全力全快!必殺必治癒!病魔覆滅!!

 

 げ・ん・き・に・なあぁれええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえっ!!!」

 

 麻酔の鍼を抜いて別の場所に刺し直した。

「す、すごい・・・・・傷口がふさがってく・・・・・」

 そう言ってる間に、傷口が完全にふさがってしまった。

「さあ、もう大丈夫だ♪」

「・・・よかったね♪」

 恋さんは牛の角から手を離して顔をなでてあげていた。

 気が付けば周りに人が集まり始めている。

 その中で一人、土下座をしている男の人がいた。

 よく見ると体が小刻みに震えかすれた声で何か言っている。

 

「・・・も、もうしわけ・・・・・・もうしわけございません、もうしわけございません、もうしわけございません・・・・・・」

 

 もしかして、この牛の飼い主さん・・・・・。

「「「おい、怪我をしてるじゃないか!華佗!早くこの男の子の治療を!」」」

「おう!任せてくれ!」

 兄さんたちの言葉が意外だったんだろう。反射的に上げた顔は確かにあたしより一つか二つ年上っぽい男の子で、ひどく青ざめて涙を流していた。

 この時代の常識だと、例え事故でも極刑なのかな・・・・・でも兄さんたちならそんな事は・・・・・。

「・・・そ、そんな・・・う、うしがあばれて・・・・・お、おれは・・・・・」                            

「「「大丈夫だ。君が悪い訳でも、牛が悪い訳でもない。」」」

「・・・・・へ・・・・・」

 男の子は自分が何を言われたのか理解できなかったみたいで、呆然とした顔で兄さんたちを見上げてた。

 そんな彼に華佗さんは優しく触れて、怪我の具合を調べてあげた。

「骨折はしてないな。打撲と擦り傷ですんでる。二刃、さっきの水はまだ残っているか?」

「はい、大丈夫です。」

 あたしは華佗さんの指示に従って男の子の傷を洗ってあげる。

 

「「「この一件の罪人はスズメバチである!いや!これはスズメバチの宣戦布告である!

スズメバチは事もあろうに我が国の財産である若者に怪我を負わせ、罪を着せようとした!

我らは早急に房都周辺のスズメバチを殲滅する事をここに宣言しよう!」」」

 

 集まった人達から拍手喝采が起こり、みんながこの裁きに満足してくれていた。

 治療の終わった男の子は、また土下座して、今度は「ありがとうございます」を何度も繰り返して涙を流していた。

 兄さんたちは逆に困ってしまい、おばちゃん達に助けを求めている。

「ねえ、華佗さん。」

「ん?どうした?」

「あたしも医者になれるかな?」

「ふむ。」

「あたしもこの国の人達の役に立ちたい。でも、あたしには政治とか経済とかは難しいし、軍に入るのも違う気がする。さっき華佗さんのお手伝いをして、あたしのしたい事はこういう事なんだって分かったの。」

「うん・・・・・俺もな・・・人の命を助けたいという想いだけで修行をして、医者になり、今日まで生きてきた。二刃にその気があるなら、俺の下で修行をするか?」

「いいんですか!?あたしにも五斗米道が使える様になるんですか!?」

 

「ああ!二刃には才能がある!その完璧な発音が出来るなら間違いない!!」

 

「え?・・・・・・・・・そこなんですか?」

 

 ちょっと不安が残るけど・・・・・さっき、華佗さんが牛から守ってくれた時の安心感。

 あれを信じて、この人に付いて行ってみよう。

 

 

-8ページ-

 

 

おまけ弐

『聖刀くんの日常』其の壱

北郷聖刀 真名:輝琳  六歳

本城 後宮中庭

【聖刀turn】

 お城の中で一番広い中庭。

 ぼくはここで武術の鍛錬をするのを日課にしている。

「百五十一!・・・・・・・・百五十二!」

 父上から教わっている剣術は相手がいなくても鍛錬できるのがいい。

「百五十三!・・・・・・・・百五十四!」

 素振りはどんな武器でも一人で出来るけど・・・。

 烈夏お姉ちゃん、愛羅お姉ちゃん、冰蓮お姉ちゃん、恋々お姉ちゃん・・・・・毎日順番に鍛錬の相手をしてくれるのはいいんだけど・・・・・もう少し手加減してほしい。

「百五十五!・・・・・・・・百五十六!」

 

「「ねえねえ、聖刀ちゃん!今の振り付けどうだった!?」」

 

「百五十七!・・・・・うん、いいんじゃないの?百五十八!」

「なんかおざなりだなぁ。」

「ちゃんと見てた!?」

「百五十九!真正面で踊ってるんだからイヤでも見えるよ!百六十!」

 ぼくが素振りをしている前で、踊りを踊っていたのは双子みたいにそっくりな愛喬お姉ちゃんと華喬お姉ちゃんだ。

「「目に入ってるだけじゃなく、どこが良いか悪いか訊いてるの!」」

「百六十一!ぼくは今、剣の鍛錬をしてるんだよ!そういうのは天和媽媽達や((九蓮|ちゅうれん))お姉ちゃん達に訊きなよ!百六十二!」

「「うまくできてても聖刀ちゃんが気に入らなかったら意味がないもん。」」

「百六十三!ステージに立つんだからぼくだけが良いと思ってもしょうがないでしょ!百六十四!」

「次のステージは夏恒例の『赤壁』なんだよ!」

「聖刀ちゃんの『赤壁』デビューだし♪」

「百六十五!だからぼくもこうして鍛錬してるんじゃないか!百六十六!」

 毎年夏になると赤壁で大規模な船での模擬戦が行われる。

 去年までは父上達を相手側から連れてくるルールだったけど、今年からは二つの軍がぼくを取り合うルールに変わった。

 去年の父上たちの扱いを思い出すと背筋が震える・・・・・・うぅ、怖いなあぁ・・・。

「媽媽達もお姉ちゃん達も聖刀ちゃんを乱暴になんか扱わないよ♪」

「それにそんな聖刀ちゃんを応援する為に華喬達は歌うんだからね♪」

「百六十七!いや、兵隊さん達を応援しようよ。百六十八!」

「選曲はどうかな?『東南の風★ふいちゃいました』と『恋の連環?逃げ場なし』は外せないよね♪」

「あと、『赤壁は赤く燃えている!』も定番だし・・・・・」

「百六十九!なんでか曹魏に不利な歌ばっかりの気がする・・・百七十!」

 

「「そういえば聖刀ちゃんはおっぱいが大きいのと小さいのどっちが好き?」」

 

 突然の変な質問にぼくはすっ転んだ。

「何言ってんの?愛喬お姉ちゃん、華喬お姉ちゃん?」

「赤壁のステージ衣装って水着でしょ。」

「聖刀ちゃんがおっぱい大きい方が好きなら詰め物した方が良いかなぁって思って♪」

「突然大きくなったらみんなビックリするよ!それに詰め物なんかしたら、お客さんを騙してるみたいでぼくはヤダなぁ。」

「「なるほど、聖刀ちゃんはナチュラル派なんだ・・・」」

「なんだか良く分かんないけど、お姉ちゃん達十歳でしょ。媽媽達が言ってたけど十歳ならおっぱいが平なのは普通だって・・・」

 

「「甘いわ!香斗お姉さまは十歳の時にはもう、こう!だったのよ!!」」

 

 ジェスチャー入りで主張するけど、ぼくは三歳だったから覚えていないよ。

 たしかに香斗お姉ちゃんは姉妹の中で一番おっぱいが大きいけど・・・。

 

「聖刀ちゃ〜ん♪」

「ああ!愛喬と華喬!」

「やっぱりここに居たんだ。」

 

 新たにやって来たのは九蓮お姉ちゃん、((四喜|すーしー))お姉ちゃん、((一色|いーそー))お姉ちゃん・・・・・なんだけど・・・。

 

「「九蓮お姉ちゃん達なんで水着なの!?」」

 

 そう・・・三人とも水着だった。九蓮お姉ちゃんがピンク、四喜お姉ちゃんが黄緑、一色お姉ちゃんが水色のビキニを着けている。

「赤壁で着る衣装用だよ♪」

 三人は十一歳で誕生日がひと月づつ違うだけ。それでもおっぱいの大きさが全然違う。

 九蓮お姉ちゃんが一番大きい。

「選んでたんだけど中々決まらなくてさ。」

 四喜お姉ちゃんは愛喬お姉ちゃん達とあまり変わらない。

「聖刀ちゃんの意見を聞きにきたの♪」

 一色お姉ちゃんは九蓮お姉ちゃんより少し小さいくらい。

 

「四喜お姉ちゃんはスポーツタイプの方が似合うと思うけど・・・・・」

 

 しまった!思わず口にしちゃった!

「そう?聖刀ちゃんがそう言うならそっちにしようかな♪」

「スーちゃんずるい!」

「ねえ、一色の水着はどう?似合ってる?」

「華喬ちゃん。愛喬達も水着に着替えようか?」

「それなら聖刀ちゃんに一緒に来てもらって選んでもらおうよ♪」

 

「ちょっと待ってよ!ぼくは鍛錬の途中なんだよ!!」

 

 無駄と分かっていても一応の抵抗はしておく・・・・・。

「どうせ愛羅お姉ちゃん達と後でまたやるんでしょ!」

「だったら今は九蓮達に付き合ってよぉ。」

「そうだ!一色は??たち呼んでくる!そうすれば聖刀ちゃん一人じゃないから、大変じゃないよね♪」

 そういう問題じゃないんだけど・・・・・。

 

 

 ぼくは桂花媽媽の家(後宮)に連れ戻され、お姉ちゃん達の水着選びを手伝わされた。

 父上たちも来てくれて少しは楽になるかと思ったけど、鍛錬に呼びに来た愛羅お姉ちゃん達も一緒になって水着を選び出し、さらに媽媽達と母上まで水着を選び始めてしまった。

 

 結局、ぼくはこの日素振り百七十回しかできなかった。

 水着選びが終わった後は鍛錬より疲れてたけど・・・・・。

 

 

 

-9ページ-

 

 

あとがき

 

 

ここに来てようやく、大喬小喬の名前と真名の設定を決めました。

『喬?』と『喬婉』は京劇『鳳凰二喬』から持ってきました。

『大喬』『小喬』は街の人達が通り名だと勘違いしている事にしました。

雷起の中でも「この二人は『大喬』『小喬』じゃないとしっくりこない」

というワガママからですw

 

そしてここに来て魯粛さん登場!

魯粛さんを産婆にしてしまいましたw

しかも太っちょのオバサンです。

正史の魯粛は孫堅には仕えていません。

袁術、孫策、孫権に仕えた人ですが

この外史のオリジナルと思って御容赦下さい。

 

音々さん

この時は詠の出産からひと月後くらいになります。

本当に便利なキャラを登場させたもんだと

雷起自身も驚いていますw

 

『北郷二刃奮闘記』

また一歩二刃と華佗の距離が縮まりました。

早く二刃に「華佗」と呼び捨てにさせたいです♪

あと、劇中で華佗は男の子にも五斗米道を使ってますよ。

牛には使って、人に使わなかったわけじゃありませんw

 

『聖刀くんの日常』

聖刀くん視点をシリーズ化しました。

聖刀へのリクエストを小変更してますので見て下さいね。

今の所、かなり一刀寄りの性格ですかね?

華琳のDNAはどこに行ったのでしょうw

 

 

《次回のお話》

 

☆霞    58票

 

という事で、次回は霞に決定しました。

かなり間が開きましたのでお忘れかもしれませんが

水着エプロンメンバーにも決定です。

秋蘭、月、朱里、雛里、詠、焔耶、春蘭、星、大喬、小喬、亞莎、桂花(つわり中の為非参戦)、華雄、霞。

以上懐妊順になります。

因みに秋蘭から小喬までは水着エプロンの時は出産後です。

残るメンバーは後1人!

最有力候補は沙和ですが

今回のリクエスト結果が気になります。

 

【北郷二刃奮闘記】

数え役満シスターズ 1票

【おまけ参】

『親子合同マンハント』 2票

以上も次回にお送り致します。

 

《現在の得票数》

 

【前期】

沙和   54票

猪々子  52票

真桜   52票

斗詩   51票

音々   44票

穏    42票

稟    42票

季衣   38票

 

【後期】

桂花A  27票

思春A  24票

紫苑A  21票

鈴々A  18票

翠A   14票

小蓮A  12票

ニャン蛮A11票

音々音A 10票

璃々A  9票

冥琳A  6票

雪蓮A  5票

風A   5票

菅輅   4票

華琳B  4票

月A   3票

凪A   1票

星A   1票

詠A   1票

※Aは二回目を表します。

 

【北郷二刃奮闘記】

紫苑  1票

桔梗  1票

祭   1票

貧乳党 1票

 

【おまけ参】

烈夏   2票

 

リクエスト参戦順番→ 猪々子 穏 斗詩 稟 真桜 季衣 冥琳A 沙和 思春A 紫苑A 鈴々A 桂花A 風A 雪蓮A 凪A 音々 小蓮A 翠A ニャン蛮族A 音々音A 月A 星A 璃々A 菅輅 華琳B 詠A

 

おまけリ参クエスト参戦順番→ 烈夏

 

過去にメインになったキャラ

【魏】華琳 風 桂花 凪 数え役満☆シスターズ 秋蘭 流琉

【呉】雪蓮 冥琳 祭 思春 美羽 蓮華 七乃 小蓮 亞莎 明命 大喬小喬

【蜀】桃香 鈴々 愛紗 恋 紫苑 翠 蒲公英 麗羽 桔梗 白蓮 月 朱里 雛里 詠 焔耶 ニャン蛮族 音々音 星 華雄 璃々

 

子供達一覧

1)華琳の長女 曹沖(そうちゅう) 眞琳(まりん)

2)桃香の長女 劉禅(りゅうぜん) 香斗(かと)

3)蓮華の長女 孫登(そんとう) 蓮紅(れんほん)

4)思春の長女 甘述(かんじゅつ) 烈夏(れっか)

5)愛紗の長女 関平(かんぺい) 愛羅(あいら)

6)風の長女 程武(ていぶ) 嵐(らん)

7)桂花の長女 荀ツ(じゅんうん)金桂(きんけい)

8)雪蓮の長女 孫紹(そんしょう) 冰蓮(ぴんれん)

9)冥琳の長女 周循(しゅうじゅん) 冥龍(めいろん)

10)祭の長女 黄柄(こうへい) 宴(えん)

11)恋の長女 呂刃(りょじん) 恋々(れんれん)

12)紫苑の次女 ?仁(こうじん) 露柴(ろぜ)

13)紫苑の三女 ?信(こうしん) 崔莉(ちぇり)

14)蒲公英の長女 馬援(ばえん) 向日葵(ひまわり)

15)翠の長女 馬秋(ばしゅう) 疾(しつ)

16)麗羽の長女 袁譚(えんたん) 揚羽(あげは)

17)桔梗の長女 厳逹(げんたつ) 竜胆(りんどう)

18)凪の長女 楽?(がくりん) 濤(なみ)

19)七乃の長女 張路(ちょうろ) 八?(やや)

20)天和の長女 張甲(ちょうこう) 九蓮(ちゅうれん)

21)地和の長女 張大(ちょうだい) 四喜(すーしー)

22)人和の長女 張吉(ちょうきつ) 一色(いーそー)

23)炙叉の長女 迷当(めいとう) 直(なお)

24)白蓮の長女 公孫続(こうそんしょく) 白煌(ぱいふぁん)

25)秋蘭の長女 夏侯衡(かこうこう) 鈴蘭(すずらん)

26)月の長女 董擢(とうてき) 春姫(るな)

27)美以の長女 孟節(もうせつ) 花鬘(かまん)

28)トラの長女 ベンガル

29)ミケの長女 マンクス

30)シャムの長女 ペルシャ

31)桂花の次女 荀?(じゅんぐ) 銀桂 

32)朱里の長女 諸葛瞻(しょかつせん)龍里(るり)

33)雛里の長女 ?宏(ほうこう)藍里(あいり)

34)詠の長女 賈穆(かぼく) 訓(くん) 

35)焔耶の長女 魏覚(ぎがく) 焔香(えんか)

36)春蘭の長女 夏侯充(かこうじゅう) 光琳(こうりん)

37)星の長女 趙統(ちょうとう) 螢(けい)

38)大喬の長女 喬櫂(きょうかい) 愛(あい)

39)小喬の長女 喬順(きょうじゅん) 華(か)

40)亞莎の長女 呂j(りょそう) 茜(ちぇん)

41)明命の長女 周邵(しゅうしょう) 藍華(らんふぁ)

42)華雄の長女 華剛(かごう) ?莓(しゅうめい)

43)桂花の三女 荀?(じゅんしん) 丹桂(たんけい) 

44)霞の長女    58票

45〜51)

桂花の四女 荀(じゅんぎ) 連翹(れんぎょう)

沙和の長女   54票

猪々子の長女  52票

真桜の長女   52票

斗詩の長女   51票

穏の長女    42票

稟の長女    42票

52)鈴々の長女 張苞(ちょうほう) 爛々(らんらん)

53)流琉の長女 典満(てんまん) 枦炉(ろろ)

54)桂花の五女 荀粲(じゅんさん) 黄梅(おうめい)

55)小蓮の長女 孫仁(そんじん) 蕾蓮(らいれん)

56)音々音の長女 陳守(ちんじゅ) 音音(ねおん)

57)季衣の長女 許儀(きょぎ) 華衣(かい)

58)美羽の長女 袁燿(えんよう) 優羽(ゆう)

59)桂花の六女 荀淑(じゅんしゅく) 來羅(らいら)

60)音々の次女

61)華琳の長男 北郷聖刀(まさと) 輝琳(きりん)

62)桂花の七女 荀倹(じゅんけん) 柊(しゅう)

63)璃々の長女 黄慮(こうりょ) 牡丹(ぼたん)

※45〜51の順番は今後のリクエスト次第です

 

 

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。

1・メインヒロインとなるキャラをご応募下さい。

メインヒロインのお話を二刃降臨までの前期とそれ以降の後期に分けました。

前期全員を終了後、後期を始めます。

2・『北郷二刃奮闘記』で二刃と絡むキャラを募集してます。

例:「二刃視点で貧乳党」  という感じでお願いします。

3・『聖刀くんの日常』で聖刀と絡むキャラを募集してます。

例:「聖刀視点で三羽烏」  という感じでお願いします。

4・おまけ参でのメインとなる子供達を募集しています。

シチュエーションのリクエストも大歓迎です。

以上の四点にリクエストの集計(TINAMI、Pixiv双方の合計)を振り分けますので、

よろしくお願いいたします。

今まで通り、リクエストに制限は決めてありません。

何回でも、一度に何人でもご応募いただいて大丈夫です。

 

ご意見、ご感想、ご指摘などもご座いましたら是非コメントをお寄せ下さい。

誤字脱字は雷起の反省を促す為、修正後も抜粋して晒しますw

 

 

 

説明
得票数55の大喬小喬のお話です。
二喬と関係の深い新キャラが登場。三国志の孫呉で有名な人ですよw
そして音々さんがまた登場♪
おまけ壱で『北郷二刃奮闘記』其の弐
おまけ弐で『聖刀くんの日常』其の壱
となります。

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。
1・メインヒロインとなるキャラをご応募下さい。
メインヒロインのお話を二刃降臨までの前期とそれ以降の後期に分けました。
前期全員を終了後、後期を始めます。
2・『北郷二刃奮闘記』で二刃と絡むキャラを募集してます。
例:「二刃視点で貧乳党」  という感じでお願いします。
3・『聖刀くんの日常』で聖刀と絡むキャラを募集してます。
例:「聖刀視点で三羽烏」  という感じでお願いします。
4・おまけ参でのメインとなる子供達を募集しています。
シチュエーションのリクエストも大歓迎です。
以上の四点にリクエストの集計(TINAMI、Pixiv双方の合計)を振り分けますので、
よろしくお願いいたします。
今まで通り、リクエストに制限は決めてありません。
何回でも、一度に何人でもご応募いただいて大丈夫です。

ご意見、ご感想、ご指摘などもご座いましたら是非コメントをお寄せ下さい。
誤字脱字は雷起の反省を促す為、修正後も抜粋して晒しますw

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コメント
ロードスネーク様  都の人達にも評判ですwww 桂花の子宝地蔵菩薩化計画が着実に進行中www リクは1の穏・真桜・稟・沙和に1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
アルヤ様  雷起も書いてて「これって朱里と雛里の歌だよなあ」と思ってましたwww 連環もそうですが、これに『美女』と付けると貂蝉の歌に早変わりw『赤壁は〜」は卑弥呼に歌ってもらいたいですwww(雷起)
メガネオオカミ様  リク1は猪々子・斗詩・思春A。2は数え役満シスターズ。3は眞琳。4は烈夏に1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
メガネオオカミ様  その可能性が非常に高いですね・・・・・聖刀くんは『究極の種馬』『特級フラグ建築士』になってしまうのでしょうかwww(雷起)
牛乳魔人様  前回のリクを勘違いしてしまい申し訳ありません>< しっかりと直しておきます! そして、リク1は音々さん・斗詩・穏・稟。2は三熟女。3は三王女に1票頂きました___φ(≧ω≦)カキカキ(雷起)
牛乳魔人様  あそこは演出不足を気付かせて頂けたので有難かったです。 一刀たちと二刃、貂蝉と卑弥呼が話してるのを子供達は覚えてしまってますw大人達も個人の程度は違いますがかなり浸透していますw(雷起)
ロドリゲス様  リク2で貧乳党。3は三羽烏に1票追加頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
終の竜様  ありがとうございます(/ω\)ハズカシー  リク1は沙和・真桜・猪々子・斗詩・季衣。3は華蝶仮面。4は「愛羅、烈夏、光琳で親子鍛錬」に1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ 具体的だと妄想も膨らむのでウレシイです♪(雷起)
殴って退場様  きっと二刃なら適応してくれるハズw紫苑や月がサポートしてくれるでしょうw 華琳のDNAはここで種馬のDNAと相乗効果を発揮しそうですねw 1は斗詩・稟・紫苑A・翠A・璃々A・雪蓮A。2は貧乳党・三熟女。3は三王女に1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
神木ヒカリ様  実は居るんですwwwたぶん桂花母娘の為に増改築もされていると思いますw 1はいつものリク。2は役満姉妹。3は桂花母娘に1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
咲実様  リクエストは3の聖刀視点で華琳とですね。1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
桂花の肌馬の浸透率ww穏、真桜、稟、沙和でお願いします。(ロードスネーク)
曲名wwwwww東南の風はいっそ朱里と雛里に歌わせてやればいいんじゃないかなぁwww(アルヤ)
リクエストは【1】猪々子、斗詩、思春A 【2】数え役満シスターズ 【3】眞琳 【4】烈夏 でお願いします!(メガネオオカミ)
聖刀もたくさんの姉妹に可愛がられて大変ですねw はっ!? もしかしてこのまま成長したら『乙女心が理解できる種馬』になるのでは!?w 両親ともに女性大好き人だし……www (メガネオオカミ)
前回の「おはやう」はすいません・・・読み直してる内に気付きました・・・しかし横文字が浸透してますねこの世界。リクは音々さん・斗詩・穏・稟、前回の二刃視点は書き方がまずかったですね(汗) 紫苑・桔梗・祭の別々ではなくトリオで。聖刀視点は眞琳・香斗・蓮紅トリオでお願いします。(牛乳魔人)
二刃視点は貧乳党でお願いします。聖刀視点は三羽烏でお願いします(ロドリゲス)
なかなかホロリとさせていただいたお話でした。 リクは【1】沙和・真桜・猪々子・斗詩・季衣、【3】聖刀視点で華蝶仮面、【4】愛羅、烈夏、光琳で親子鍛錬 以上です。 ・・・また細かいですが(汗)、よろしくお願いします。(終の竜)
二刃が華佗に弟子入りか…まずは華佗のノリに付いて行けるかどうかw。聖刀は完全に姉妹のマスコット役で、種馬能力発揮するのも時間の問題だな。リクは斗詩、稟、紫苑A、翠A、璃々A、雪蓮A。二刃視点は貧乳党、紫苑・桔梗・祭(じゅ…もといお姉さまトリオを纏めて)。聖刀視点で眞琳・香斗・蓮紅でよろしくお願いします。(殴って退場)
ちょっと待ってくださいw、聖刀が六歳になってもまだ桂花は後宮に居るんですかw。 リクはいつもの+聖刀、二刃視点は役満姉妹、聖刀の日常は桂花とその娘達でお願いします。(神木ヒカリ)
聖刀と華琳でお願いします(咲実)
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