真・恋姫無双 三人の天の御遣い 第二章『三??†無双』 其の四十四 
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第二章  『三??†無双』 其の四十四

 

 

本城 曹魏館 浴場                (時報:桂花四人目 妊娠二ヶ月)

【稟turn】

 

「眞琳様、お風呂は滑りますから私の手をしっかり握っていて下さい。」

「うん♪りんおねえちゃん♪」

 

 今日は華琳様がご用の為、特別に私が眞琳様をお風呂にお入れする仕事を賜った。

 眞琳様も三歳九ヶ月となり、益々華琳様に似てこられました。

 ご幼少の頃の華琳様はきっと今の眞琳様とそっくりだったのでしょうね。

 

「先ずはお体を温めて下さい。お風邪を召してしまいます。」

「は〜い♪」

 

 ああ♪この笑顔を見られただけで一日の疲れが消えていきます♪

 

「稟ちゃんも子供の相手が慣れて来ましたねぇ〜♪きっと良いお母さんに成れると風が保証してあげるのです〜♪」

 

 湯に浸かり座った私の隣に、風が自分の娘の嵐を連れて座りました。

 眞琳様は嵐を笑顔で手招きしています。

 

「あったかいね、嵐ちゃん♪」

「はいなのです〜♪」

 

 二人で手をつないでお風呂を楽しんでおられるご様子。

 眞琳様は嵐と半年しか違わないのにしっかり『お姉さん』されています。

 

「私は別に子供が出来なくても、こうして眞琳様のお世話が出来れば幸せですよ♪」

 風に返したこの言葉は、紛れもない私の本心。

 

「そう言うな、稟。子を孕み、産む事が出来るのは女の特権だぞ。」

 

 不意に湯気の向こうから声が聞こえて来ました。

「星!?あなた、いつの間に入って来たのですか!?」

「何を言ってる。私の方が先に入っていたではないか。なぁ、((螢|けい))♪」

「んあ〜♪」

 広い浴槽の奥で星が胸に抱いた螢に微笑みかけていた。

 一歳になる螢も嬉しそうに笑っています。

 

「湯気が仕事を頑張りすぎた所為で星ちゃんが見えませんでしたね〜。まあ、そのお陰で風も稟ちゃんも前を隠さずにいられたのですけどね〜♪」

 

「湯気が仕事を頑張る?」

「そこは深く考えるな。こう言っておけば言い訳が立つのだ。」

「???・・・・・・まあ、いいでしょう・・・・・ですが、星。何故、わざわざ曹魏館の浴場まで来たのです?後宮の浴場を使えば良いではないですか。」

 螢の乳離れまでは後宮で寝起きをする事になっていますから、後三ヶ月くらいは後宮で暮らす筈です。

 

「私もそのつもりだったのだが、大喬と一緒に入ろうとしたら桂花に叩き出された。」

 

「あなたという人は・・・・・・もっと、大喬さんの気持ちを考えて行動して下さい。」

 大喬さんが打ち明けてくれた悩みの事を考えれば、桂花の措置は当然ですね。

「いやいや、私も大喬の事を考えて誘ったのだ。お互いが裸になり本音で語り合って、大喬の心の壁を取り去ってやろうとな。」

 

「それはあなたの本音が興味本位だと解るから、桂花もあなたを叩き出したんです!」

 

 桂花を始め、みんなも星の行動原理を理解出来る様になるくらい一緒に居ますからね。

「そんな訳でここに来たのだ。」

 私の指摘を聞き流して、さも当然と言ってますが・・・。

「それなら何故、蜀館の浴場へ行かないのです?」

「いや、せっかくだからあまり足を踏み入れない浴場に来てみたかったのだ。この城は浴場が多いからな。この浴場を手始めに全てを制覇してやろうと目論んでいる。」

「何を言ってるのですか。後は孫呉館の浴場しか残ってないでしょう。」

 

「ふっふっふ♪そうでも無いぞ。例えばこの曹魏館にはやたらと警戒厳重な隠し風呂が在るのを知っているぞ♪」

 

「な、何故それを!?」

「華琳殿が直接教えてくれたぞ。」

 

 華琳様・・・・・あの浴室の事は出来るだけ他言なさらない様にと申し上げましたのに・・・。

「それ以外にも城の警備兵用、メイド隊用など、この城で働く者達用の浴場が各所に点在している。」

「確かに多いですね〜。??さんたちが福利厚生設備の充実と称して増築しまくりましたから。メイド隊の子がこの本城の事を『浴城』と呼んでいたのを聞いたことが有りますよ。」

 将がそんな浴場に入って行っては彼女達が((寛|くつろ))げないでしょうに・・・・・それに、風の話も初耳です。

「主の魂胆はお見通しだがな。覗きができる場所を増やしたかったのであろうが、詠が設計段階で手を加えてどこの女湯も覗く事は不可能だ♪」

「それを聞くと『浴城』ではなく『欲城』と呼ばれそうですね〜・・・おお!それを言ったら風を含めみんなの『欲』も入ってしまいそうですね〜♪」

「風・・・今の話はここだけにして下さいよ・・・・・外聞が悪すぎます・・・」

 まあ、あの大閨が在る時点で無駄の様な気もしますが。

 

「まんま、まんまぁ。」

 

 螢が不機嫌そうに、星をペチペチ叩き始めました。

「ん?どうした、螢。お腹が空いたのか?」

 星は湯から出て、浴槽の淵に腰掛けて螢にお乳を与え始めた。

 その様子を眞琳様と嵐が興味深げに見つめています。

 私も星のその姿に感心して見入ってしまった。

 

「星、今まで何度も言って来ましたが、あなたの母親らしい姿を見ることが出来るなんて一緒に旅をしていた頃には想像もしませんでしたね。」

「はっはっは♪それは私自身そう思う♪しかし、こうして我が子に乳を与えていると自分が母なのだと実感するぞ・・・・・ん?眞琳、嵐、二人もおっぱいが飲みたいのかな?」

 

 眞琳様と嵐が熱心に見ていたので、星がそんな冗談を言った。

「ま、眞琳はもう赤ちゃんじゃないから、おっぱいのまないもん!」

「らんもですぅ〜!」

 二人は慌てた様に否定しています。

「片方空いてるから遠慮しなくてもいいのだぞ♪」

 星は子供達の様子が面白いのか更に勧めた。

「嵐ちゃんには媽媽がおっぱいをあげるのですよ♪久しぶりにどうですか?」

 風も面白がって乗ってきます。

 

「媽媽のおっぱいはぺったんこですぅ〜。」

 

「むむむ、我が子に言われるとは・・・・・仕方ありませんね〜、ここは稟ちゃんに助力を求めましょう♪」

「はあっ?わ、私はおっぱい出ませんよ!」

「そうですかぁ?でも、もしかしたら吸えば出てくるかも知れませんよぅ?」

「そんな訳・・・・・・あの、眞琳様、嵐、そんなに私の胸を見つめてどうしましたか?」

 いつの間にか二人がジッと見てました。

 

「稟おねえちゃんのおっぱいもおおきいなぁ・・・・・」

「媽媽もこれくらいおおきくなってほしいのですぅ〜」

 

「わ、私の胸はそれほど大きく無いでしょう?」

 ここはやんわりと諭しておきましょう・・・・・。

「嵐ちゃん、それは今度??さんたちにお願いしておくのですよ。」

 

「風!子供に何を言ってるのですかっ!!」

 

 全く!何を言い出すのやら・・・・・星も笑ってるし・・・・・。

 

「そうそう、おっぱいと言えば桂花ちゃんなのですが。」

 

 私はビクリと反応してしまいました。

 先程、桂花の名前が出た時は大丈夫でしたが、貧乳党の話題にはつい緊張してしまいます。

「金桂ちゃんが産まれて以来、既に三年以上経ちますがおっぱいが止まった事が無いんですから、スゴイおっぱいですね〜。」

 そっちの話題でしたか・・・・・。

 かつて私も同志として加わった貧乳党。

 私自身は今も自分の胸が大きいとは思っていません。

 ですが、桂花を始め他の党幹部から鋭い視線を感じる様になり、悩んでいる時に風が脱退する事を勧めてくれました。

 以来、私は貧乳党に対して引け目を感じる様になってしまいました。

 紫苑殿、桔梗殿、祭殿を筆頭に大きい方がここには多勢います。

 目の前に居る星もそのひとり。

 その方々に比べれば私は小さいと思うのですが・・・・・。

 

「ねえ、風媽媽。おっぱいってまいにちでないの?」

 

「そうですね〜。体の具合が悪くなって、ご飯をしっかり食べられない時などはおっぱいが出ない時もあるのです。嵐ちゃんも桂花媽媽のおっぱいをもらった事が有るのですよ♪」

「「へえ〜〜」」

 私も眞琳様と嵐と一緒に感心していました。

 やはり書物だけではなく、体験してみないと判らない事が有りますね。

 

 星と風。この二人と旅をしていた時にもその事を実感していた筈なのに、改めてこうして学ぶとは・・・・・私もまだまだ未熟ですね。

 

 

 

【風の報告書】

稟ちゃんは子供を産む事に消極的な発言をしていますが、関心が在るのは間違い有りません。

ここは稟ちゃんに外史の話をしてしまう事を提案するのです。

懐妊の条件に女性側の心理状態が関わっている可能性が在ると云う仮説も出ています。

稟ちゃんも??さんたちを好きなのは今更確認するまでも無いですが、更に関心を持たせてみてはどうでしょう?

上手く行けば??さんたちにデレる稟ちゃんと云うとても面白い、もとい、とても可愛い姿が見られるでしょう。

 

 

追記

浴場で探りを入れましたが、鼻血も出さなくなりました。

眞琳ちゃんとお風呂に入って大丈夫かと懸念もしたのですが、問題有りませんでした。

稟ちゃんが幼女を見て鼻血を出す変態さんにならなくて良かったと胸を撫で下ろしています。

 

 

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二日後

 

本城 相国執務室

【稟turn】

 

「おはようございます、華琳様、桃香様、蓮華様。」

 

「「おはよう、稟。」」

「おはよう、稟ちゃん♪」

 

 朝一番で呼ばれた私は急いでこの相国執務室へと走って来ました。

 華琳様だけではなく、桃香様と蓮華様を含めた三王からのお呼び出しです。

 帝国の運営に関する、何か重要な問題でも発生したのかと慌ててやって来ましたが、お三方は落ち着いた様子で、机ではなく卓を囲んでお茶を飲まれていました。

 

「あの・・・・・緊急事態・・・では無い様ですね・・・」

 

 落ち着いて考えてみれば、緊急事態ならば私ひとりだけ呼ばれると云うのもおかしい話です。

「緊急事態?そこまででは無いけど、私としては急いでおきたい用件よ。」

 華琳様が急がれる用件・・・・・魏一国だけの問題ならば三王揃ってのお呼び出しとはならない・・・では、どのような用向きでしょう・・・。

 

「先ずはこの本を貴女に預けるわ。写本をして頂戴。」

 

 差し出された本には『孟徳外史考』と表題が書かれています。

「これは華琳様がお書きになった物ですか・・・・・外史とはどのような意味でしょう?」

「その説明も冒頭に書いて有るわ。その本は本来、一刀の子を懐妊した者にのみ読む事を許可している。けれど、貴女には特別にその許可を与えます。」

 一刀殿の子を懐妊した者・・・・・つまり、風や星、それに丞相室の方々の殆どが読まれていると云う事です。そして、これは一刀殿に関する考察を華琳様が((纏|まと))めた物と推察します。

 

「それと同時に、こちらも預けるわ。」

 

 次に五冊の本が卓の上に置かれました。

「これは・・・『外史討論集』『魏志紫一刀伝』『蜀志緑一刀伝』『呉志赤一刀伝』『晋志北郷一刀伝』・・・・・全て一刀殿三人に関する物なのですね。」

「この五冊は編纂途中の写本だから読むだけでいいわ。私の書いた『外史考』の参考資料と思って頂戴。先ずは五日あげるから、それまでに全て読む事。疑問や質問は六日後に聞いてあげる。他の仕事は一切しなくていいから、こちらに掛かりなさい。」

 五日間ですか。掛かりっきりになれるのなら、華琳様の書かれた本の写本も終われそうですね。それ程厚い本ではありませんし。

 

「畏まりました。郭嘉奉孝、早速取り掛からせて頂きます。」

 

 私は六冊の本を受け取った。

「ひとつ言い忘れていたわ。」

「はい、何でしょう?」

 

「『孟徳外史考』と『外史討論集』は一刀たちに見せない様に。その存在も悟らせてはダメよ。」

 

「はい、一刀殿たちには内密なのですね。気を付けます。」

「何か悟られそうになったら、私から直接聞いた事になさい。それで一刀たちは黙る様にしてあるから♪」

 成程・・・・・それで今まで私の耳にも、この本の事が聞こえて来なかったのですね。

 私は六冊の本を抱え、一礼をして相国執務室を退出した。

 

 

「さすがに六冊となると重いわね・・・・・でも、華琳様の書かれた本を読めると思えばこの程度・・・・・うっ!いけません!ここで妄想に耽っては華琳様の大事な本を鼻血で汚してしまう!」

 私は急ぎ足で自室へと戻りました♪

 

 

 

【華琳turn】

 

「さぁて、稟がどんな反応を見せてくれるか楽しみね♪」

 稟の出て行った扉を見つめ、桃香と蓮華に語りかける。

 自分でも悪趣味だとは思うけど、普段は生真面目な稟が戸惑ったり恥じらったりする姿が可愛いのよね♪

「でも、逆効果になったりしないかしら?」

 蓮華は心配そうに呟いて胸の前で手を合わせていた。

 それに対して、桃香は楽しそうに手の中で湯呑を揺らしている。

「大丈夫だよ♪稟ちゃんもご主人さまたちを好きなんだから、外史の事を知ればもっと積極的になるって♪」

 こんな事を言う桃香を昔は楽観的な子だと思っていたけど、それは私の勘違いだった。

 桃香は『嫌っている』と云う表現を使わないだけで、そう感じた時は『警戒している』とか『もっと打ち解けなきゃダメかな?』と言ってくる。

 この他人の感情を逸早く察して対処する能力が『大徳』と呼ばれる桃香の素質だ。

 桃香のお陰で外交が潤滑に進んでいるのは間違いない。

 その桃香が言うのだから安心して今回の稟の事を進められる。

 

「だけどひとつだけ懸念があるのよねぇ・・・・・」

 

「鼻血ね・・・・・」

「鼻血だねぇ・・・・・」

 

 完全では無いにせよ、抑えられる様になったのだから再発しなければ良いのだけど。

 

「風の報告書を信用するしかないわね。」

 

 

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五日後

【稟turn】

 

 私は華琳様のお言いつけ通り全ての本を読み写本を行った。

 三人の一刀殿に対しての華琳様の考察が実に見事で興味をそそられ、寝る間も忘れて私はこの五日で写本を完了させてしまった。

 ここは是非とも華琳様ご自身からお話を聞き、外史研究会の皆さんと討論してみたい。

 四年以上も私に内緒にしていた風に対し、話してくれなかった事を嫉妬すると同時に華琳様のお考えを守った事に尊敬を感じた。

 

 そして私は今、相国執務室で華琳様、桃香様、蓮華様の前にその風と共に参上した。

 お預かりした六冊と、私が書き終えた写本は卓の上に並べてある。

 

「かりんはま!おあつかりいたひまひた本をおかえひいたひまふ!」

 

「・・・・・・・・風。稟の鼻血は大丈夫だと報告書に有ったわよね・・・」

「華琳さまを妄想する事は自制できるみたいなんですけどね〜。その為の特訓を??さんたちに手伝って貰った経緯が有りましたから、対象が??さんたちになったらその時の記憶が有るだけに、より現実感を持って妄想しちゃうんでしょうね〜。ムッツリさんだった稟ちゃんがとんでもないド変態になってしまいましたぁ♪」

 

「ふう!たれかとへんたいてふかっ!!」

 

「ああ〜、稟ちゃん。興奮するとまた鼻血が出ちゃいますよ〜。」

「いまはこうひて、はなにつめものをひてるから、らいちょうふれふ。」

 この詰め物のお陰で、お預かりした本と写本も汚さずに済みましたしね。

 

「でもそれは見た目がオマヌケさんなので困りますね〜。さすがの風でもお腹を抱えて笑い転げそうですよ。」

 

 風のそんな姿は想像がつきません・・・・・・ですが、言わんとする事は判ります。

 

 こうなった原因は、私が一刀殿の子供を産みたいと本気で思っているからです。

 

 そう思える様になった要因・・・・・。

 人の身では背負う事が出来ない様な天命を生きる一刀殿への同情?

 華琳様の『幸せな思い出をあげたい』と云うお考えに賛同したから?

 英雄の子供が欲しいと云う女の本能?

 単なる知的好奇心?

 どれもが違い、どれもが当てはまる。

 

 行き着いた結論は『私は一刀殿を愛している』と云う事。

 

 勿論、華琳様への愛が薄れていると云う訳では無い。

 春蘭様や秋蘭様も同じお気持ちの筈。

 特に秋蘭様は誰憚る事無く、一刀殿を愛していると普段から仰られている。

 

 私も声を大にして言いたい!

 そして華琳様に聞いて欲しい!

 

 私も華琳様と同じ男性を愛していますと!

 

 

「かりんはま!わらひはかすととのをあいひていまふ!」

 

 

「稟・・・・・貴女の気持ちはちゃんと私に伝わっているわよ。勿論私達も協力するけど、先ずは他の皆にも助力を求めてみなさい。」

「はい!かりんはまっ!!」

 

 華琳様はこれを切っ掛けに皆さんと親交を深めよと仰せなのだ。

 私は頭を下げてから相国執務室を後にした。

 

 さて、誰に助力を頼みましょう?

 

 

 

【華琳turn】

 

「ねえ、風。私は確かに『稟の反応が楽しみ』とは言ったけど、あれは私の求めた楽しさとは方向性が違うわよ。」

「いやぁ、稟ちゃんの芸風があんな形に進化するとは思いも寄りませんでした〜♪」

 風が楽しそうなのは、稟が一刀たちに対して積極的になったからなのか、ただ単に鼻に詰め物をした稟が真面目に話す姿が面白かったからなのか判断がつかない。

「稟はお笑い芸人ではないのよ・・・・・・私も笑いを堪えるのが大変だったけど・・・あなた達もいい加減落ち着きなさい!」

 

「り、稟ちゃんには・・・ぷっ・・悪いけど・・ぷぷっ・・・あの顔と喋り方が・・・」

「ぷっ・・・真面目に・・・話してるだけに・・・くふっ・・おかしくって・・・」

 

 桃香と蓮華は、稟が話している最中もずっと笑いを堪えていたので一言も発せ無かった様で、稟が出て行って直ぐに卓に突っ伏してお腹と口を押さえて笑っていた。

 

「いずれにせよ、稟にその気が出たのだから貴女達にも協力してもらうわよ。風は引き続き稟の動向を報告して頂戴。」

「え、ええ。分かったわ♪」

「ま、まかせて♪」

「かしこまりました〜。」

 

 三人の笑顔が頼もしくも有り、少々の不安を感じさせもする。

 昔は稟の鼻血の所為で私と閨を共に出来なかったのを紫一刀に解決させた。

 あの時は誤算があって色々と大変だったけど、今回は私の番ね。

 まあ、私が直に乗り込むのは最終手段だけどね♪

 

 

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【稟turn】

 

「どうか相談に乗って下さい!白蓮殿っ!!」

 

 私は相談相手を白蓮殿に決め、蜀館の白蓮殿の部屋を訪れていた。

 白蓮殿は二三度周りを見回してから、右手の人差し指を自分の顔に向ける。

 

「ええっと・・・・・・私の事か?」

「この部屋には白蓮殿とご息女の白煌しか居ないではないですか。まさか二歳児に相談する訳ないでしょう。」

 その白煌は部屋の真ん中で白い木馬に跨り遊んでいた。

 

「い、いや・・・・・稟。お前は軍師だろ?何で武将の私に相談するんだ?」

「何を仰いますか!白蓮殿は季衣や流琉に勉強を教えられた経験をお持ちの才女では有りませんか!」

「そりゃ、あいつらがまだ小さかった頃の話だろ。」

「いえ!先ずは相談の内容を聞いて下さい!私は一刀殿の子を授かりたいのです!」

 このままでは話が進まないので無理にでも相談に持ち込みましょう。

「お前が!?だってお前は華琳一筋じゃ・・・」

 

「確かに私の華琳様への愛は変わっていません。ですが、その華琳様から『孟徳外史考』を見せて頂きました!」

 

「え!?あれを懐妊前に見せて貰えたのか!?・・・・・・成程それで・・・」

「はい。自分の中に在った一刀殿への気持ちを素直に見つめ直す事が出来ました。」

「そっか・・・良かったな♪桂花みたいに四人目を懐妊しても未だに素直にならないのを見てるとな・・・・・うん、安心した♪」

 白蓮殿に納得してもらえた様なので、早速相談に入りましょう。

 

「それでひとつ問題が発生しまして・・・」

「問題?」

 

「一刀殿の子を産むと決意したら、その為には・・・・・・」

 一刀殿を受け入れる・・・・・脳裏にその光景が浮かび上がる。

 そして鼻の奥がムズムズと・・・。

 

「稟!まさかお前!うわあっ!待て待て!他の事考えろ!ええと・・・貂蝉と卑弥呼の顔を思い出せっ!!」

 

「・・・・・・・・・・止まった・・・」

「ふううううぅ・・・・・危うく白煌が鼻血まみれになる所だった・・・・・」

 凄い!やはり白蓮殿は私の見込んだ方だ!

 

「白蓮殿!まさかこんなにも早く私の問題を解決して下さるなんて♪」

「え?これで解決したのか?それじゃあもう相談は・・・・・」

「いえ!これで次の課題に進む事が出来ました!」

「あ、まだ有るんだ・・・・・嬉しい様な、面倒くさい様な・・・」

 

「白蓮殿はどの様にして子供を授かりましたかっ!?具体的に詳しくお聞かせ願いますっ!!」

「んな事言えるかっ!!!」

 

 う・・・白蓮殿を怒らせてしまったか・・・・・しかし私もそう簡単には引き下がれません!

「白蓮殿・・・・・私は自分の身体に自信が無いのです・・・・・」

 

「ど、どうしたんだよ、突然・・・」

「先日、星と風呂で鉢合わせまして・・・あのふくよかな胸、括れた腰、引き締まったお尻・・・・・一刀殿も私の様な特徴のない女より、星の様な女性の方が滾る筈・・・」

「た、滾るって・・・表現が露骨すぎ・・・」

「思えば紫苑殿、桔梗殿、祭殿を筆頭におっぱいの大きな方が居る中で、私の様な貧相な女の身体に一刀殿は本当に欲情してくれていたのでしょうか?」

「いや・・・桂花、朱里、雛里を筆頭に、小さくてもしっかり懐妊してるだろ。」

「それはきっと小さい女性との行為は背徳感が加味され、一層盛り上がるのでは!?」

「・・・・・そういうモンなのか?」

「私も一時期は貧乳党に在籍した人間です!身近で見て来た私が言うのですから間違い有りません!彼女達のいつまでも失われない可憐さは正に凶器です!」

「桂花の何処に可憐さが有るのか分からんが・・・・・風なんかも確かにそうだな・・・」

 

「巨乳でも貧乳でもないわたしの乳は・・・・・そう・・・言わば並乳!」

 

「それで私の所に来たのかよっ!!」

 

「その通りですっ!!巨乳貧乳の方々の意見では完全な参考にはなりませんっ!!」

 巨乳には巨乳の、貧乳には貧乳の、それぞれ独自の手管が有ります!

 それを並乳には完全に再現出来ない!

「私の胸は白蓮殿に比べれば小振りで並乳と言うのもおこがましいかも知れません。しかし、見事なまでに完璧な並乳をお持ちの白蓮殿にご意見を頂ければ絶対に参考になりますっ!!」

 

「全然褒められてる気がしないぞ・・・・・・」

 

「そんな・・・・・私の熱意を判って貰えませんか?」

「熱意は伝わってるぞ・・・うん・・・・・でも、私も天和達や炙叉に協力してもらったしなぁ・・・・・そうだ!人和の意見も聞いてみないか?あいつはメガネ掛けてるから、もっと稟の参考になるんじゃないか?」

 

「人和はダメです!」

 

「・・・・・・何で?」

「彼女は隠れ巨乳です!普段は目立たない様にしている上に天和が隣に居るので、その偽装は完璧です。『並乳かと思いきや実は巨乳』と云う、実にあざとい戦術を使っています。真の並乳である白蓮殿や私が使える戦術では有りません。」

「・・・別に私はそんな戦術使う気無いけど・・・・・」

 

 ううむ・・・この様な話だから恥ずかしいと思い、一対一で聞きに来ましたが・・・止む負えません!

「白蓮殿。ここは他の並乳の方々も集めて意見を聞いてみませんか?凪に沙和、華雄、詠、亞莎と・・・後は思春殿ですか・・・思春殿は私より小振りですが問題無いでしょう。この六人に白蓮殿と私を加え『並乳同盟』を結び意見交換をしましょう♪」

 

「稟・・・・・・お前殺されるぞ・・・・・」

 

 

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夕刻

【紫一刀turn】

 

 俺たちは風に背中を押される様に曹魏館へとやって来た。

「「「なあ、風。緊急事態なんだよな?」」」

「そうですよぅ!だから??さんたちは急いでお風呂に入って下さいぃ〜!」

「「「???」」」

 

 緊急事態だから俺たちは曹魏館の風呂に入る・・・・・・訳がわからん。

「(あのまま放っておいたら、城内に要らぬ争いの火種を撒き散らされてしまいます〜・・・撒き散らすのは鼻血だけにして欲しいのですよ・・・)」

 風の呟きの鼻血と云うキーワードで稟に関係する事だと察しは着いた。

 しかし、あの稟が争いの火種を?

 

「「「稟に何か有ったのか?鼻血だって滅多に噴かなくなったし、鼻血関係だとしても俺たちに出来る事はもう無いだろ。」」」

 かつては華琳との事で色々手を尽くしてきた。その甲斐もあって華琳の前で鼻血を噴く事が激減し、後は稟の努力次第となった筈だ。

「新たな要因が加わったのです〜。本当ならばもう少し穏便な策を取りたかったんですが、予想以上に稟ちゃんの暴走が激しかった物でぇ。」

「「「稟が暴走ねぇ・・・」」」

 普通に鼻血噴いてる場面しか思い浮かばん。

 

 ちょっと待てよ?

 

「「「稟の事で俺たちが連れ出されて、向かう先が風呂って事はもしかして・・・・・」」」

「はい〜♪稟ちゃんをお風呂に入れてありますので、好きなだけ食べちゃって下さい♪」

「「「そんな温泉卵じゃ無いんだから・・・・・」」」

「とにかくこれは??さんたちの本業ですので、しっかり働いて下さい。」

 

「「「・・・・・・俺たちの政務って副業なのか?」」」

 

「政務と性務。音にすればどっちも同じ『せいむ』じゃないですかぁ。読者の皆さんも『何を今更』って思ってますから気にせず行きましょう♪」

「「「ここでメタ発言かよ・・・・・」」」

「ほらほら、ちゃっちゃと脱いで突撃して下さいよぉ。なんでしたら風がヌギヌギさせてあげますか?」

 気が付けば既に脱衣場に着いていた。

「「「いや、それは自分でするけど・・・・・本当にいいの?」」」

「華琳さまの指示で子供達は蜀館と孫呉館に移動させました。こちらに来ることは有りませんから安心して下さい。それから攻撃は相手に気付かれない様に近付き、迅速かつ徹底的にお願いします。さもなくば思わぬ砲撃を喰らい、お風呂場は血の海と化すでしょう〜。」

「「「戦の奇襲作戦かよ!?しかも血の海の血は砲弾の鼻血じゃないかっ!!」

「後でお風呂を掃除する人達に迷惑を掛けない為の策でも有りますので〜。それから援軍が欲しい時はいつでも呼んで下さい。加勢の準備は三王が協力して有志を募りました〜♪」

 

「「「あの・・・・・・それって何人くらい?」」」

 

「聞きたいですか?」

「「「・・・・・いや・・・・・」」」

 呼んだが最後、俺たちにも待ち受けるのはカサカサの未来だけだ。

 

 

 

 半露天風呂の作りとなっていて、植木や彫刻等も置いて有るので隠れて近付くのはそれ程難しくは無い。

 最も、相手が稟だから気付かれないのであって、武将相手では脱衣場に入った瞬間に気付かれるだろうけど。

 気配と水音を頼りに接近をして行くが・・・・・これってどう考えても犯罪者だよな・・・。

 稟の気配を近くまで感じる様になると、独り言が聞こえてきた。

 

「・・・・・ふぅ・・・並乳同盟・・・・・良い考えだと思ったのですが、皆に返事を保留されてしまいました・・・・・」

 

 は?並乳同盟?まさか稟は貧乳党の対抗組織を作るつもりだったのか?

 そして貧乳党との全面抗争!巨乳を巻き込んでの乳三国志が巻き起こり血で血を洗う戦争が・・・・・って、アホくさ。

 そんな事を稟が考える筈無いし、起こり様もないな。

 

「一刀殿の子を授かりたいから皆の意見を聞く為に、もっと親密になれる良い方法だと・・・・・普段の様に冷静に話せば判って貰えたのでしょうが、一刀殿たちの事を考えるとつい興奮してしまって・・・」

 

 え?俺たちの事を考えて?

 

「い、いけません!また、妄想してしまう処でした!・・・・・このままでは華琳様の時の二の舞です・・・どうやって誘ったら良いのか・・・・・さ、誘うだなんて!」

 

 こんな事を聞いてしまっては、もう引き返す気持ちは無くなっていた。

 

 

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二年半後

本城 曹魏館 浴場                (時報:桂花七人目 妊娠二ヶ月)

【稟turn】

 

「眞琳様、お風呂は滑りますから気を付けていて下さい。」

「稟媽媽ったら、お風呂に入る時いっつも同じ事言うんだから。」

「眞琳ちゃん、稟さんの言う通りだよ。足元気を付けてね。」

「は〜い、二刃お姉ちゃん♪」

 

 今日は二刃さんが曹魏の子供達にせがまれてこちらのお風呂にやって来られました。

 眞琳様は華琳様とご一緒に後宮に移られていますが、二刃さんと一緒にこちらに来られた訳です。

 

「でも、わたしより((貞|てい))ちゃんの心配をしてあげて。ねぇ、貞ちゃん♪」

「ハ〜イ♪」

 

 眞琳様は私が手を引いていた娘の((郭奕|かくえき))を、しゃがんで頭を撫でて下さり奕も喜んでいます。

 郭奕の真名、『貞』は華琳様に付けて頂きました。

 眞琳様の『眞』の文字の一部を頂けるなんて光栄な事です。

 私達が湯に浸かりひと息つくと、二刃さんが私の顔を覗いてきました。

 

「稟さんが髪を下ろしてメガネを外してるのって初めて見ました。スゴク優しいママって感じが・・・あ!いや、普段が優しくないって訳じゃ無くって!」

 

「ふふ♪」

 二刃さんの慌ててる姿が一刀殿と何処と無く似ているのに気付き、つい笑ってしまいました。

「二刃さんが子供慣れしているのは一刀殿が子供好きなのと関係が有るのでしょうか?」

 折角ですから前から思っていた事を質問してみます。

「え?ああ、それはですね・・・・・」

 二刃さんが少し考えています。

「あたし達の実家が剣術道場なのはご存知ですよね?」

「はい、聞いています。」

「子供の門下生を教えるのは兄さんとあたしの役目だったんですよ。それに大人の門下生の人が赤ちゃんとか貞ちゃんくらいの子を連れてくる事も有りますから、その子守もやってました♪」

「成程♪きっとその子達にも慕われていたんでしょうね♪」

「慕われてたって言うより、友達みたいに思われてたんじゃないかな?やんちゃな子ばっかりで稽古の時以外は大騒ぎでしたよ。」

 それは、稽古の時には言うことを聞いていたと云う事でしょう。

 やはり一刀殿も二刃さんも人を惹きつける才は昔から持っていたんですね。

 

「今日も湯気が仕事を頑張っているな。露天風呂で何故湯気が篭るのか不思議だが。」

「それは大人の事情ですから〜」

 

 風呂場に入って来た声と、湯気の向こうに見える人影は星と風ですね。ん?星?

「星媽媽が来たっていう事は・・・螢ちゃん!?」

 眞琳様は流石です。直ぐに気が付かれました。

 

「えへへ♪きちゃった♪」

 

 星の後ろから螢が姿を現しました。

「おや?二刃も今日はこの浴場に来ていたのか。成程、螢がここに来たいとせがむ訳だ♪」

 どうやら星は知らずに連れて来られたみたいですね。

 

「嵐ちゃん、どうして螢ちゃんを止めなかったの?」

「螢ちゃんが熱心にお願いするので、負けちゃいました〜♪」

 

 嵐も風の後ろから現れて言い訳(?)をしています。

 子供達の二刃さん人気はやはり高いです。

 

「もう・・・どうやって蜀と孫呉の子達をなだめよう・・・・・」

「ま、眞琳ちゃん!説得はあたしもしてあげるから、今日は仲良く入ろう?」

「ありがとう、二刃お姉ちゃん♪」

 

 眞琳様も璃々に加え、頼れる姉が出来て嬉しいのですね。

 二刃さんにすっかり甘えていらっしゃいます。

 おや、脱衣場の方から更にやって来る気配が・・・残りの子供達も到着した様ですね。

 

「二刃お姉ちゃん、遅くなりました!」

「うん、濤ちゃん。お先にいただいてるけど・・・そんなに慌てなくても大丈夫だよ。」

「でも、せっかく一緒にいられるから・・・媽媽達!だからもっと急ごうって言ったのに!」

「すまんすまん♪」

「濤はそんな急いでても、真?と紗那を待っとってくれるんやから優しいなぁ♪後で飴ちゃんあげるな♪」

「ほらほら、濤ちゃんは早く二刃ちゃんの所に行くの♪」

 

 先ずは濤を先頭に凪、真桜、沙和。そして真?と紗那が手を引かれて入って来ました。

 

「ふたばおねえちゃん!こうりんもきたよー♪あれ!?けいがいる!!ずるいぞ!けいはしょくじゃないかー!!」

「うるさいよ、光琳。お風呂ではしずかにしろって言ってるでしょ。」

「あいた!あ〜〜ん!すずらんねえちゃんがぶったぁ〜!」

 光琳殿と鈴蘭殿は春蘭様と秋蘭様の立場を入れ替えたみたいで、見ていて面白いです♪

 ですが光琳殿は冰蓮殿に次ぐやんちゃ者ですから将来が心配ですね。

 抑え役が鈴蘭殿と眞琳様だけでは心許ないです・・・烈夏殿と愛羅殿あたりに助けてもらいますか。

 

「あーー!もうみんなきとる!まま!だからはよいこういうたんや!」

 雰、そして霞もやってきました。

「そんな慌てんかて、二刃姉ちゃんなら待っとってくれるって。なあ、二刃♪」

「霞媽媽の言う通りだよ、雰ちゃん♪」

 

 二刃さんが雰も笑顔で迎えます。

 もう、二刃さんの周りは子供達でいっぱいになってしまいました♪

 

「どうしたというのだ、今日は?こんなに沢山一度に風呂に来て?」

「姉者、子供達が二刃を招いたとさっき説明しただろう。我らと同じ様に、子供が風呂に入るなら母親が一緒なのは当然だ。」

「それもそうか♪で、当の二刃は・・・おお、そこに居たか!はっはっは♪子供達に囲まれて大変そうだな♪」

「あはは・・・お先に頂いてます・・・」

 春蘭様と秋蘭様も入って来られて、風呂場には総勢二十人になりました。

 

「ん?星も来ているのか?」

「すまんな、秋蘭。お邪魔させてもらっているぞ。」

「別に良いではないか、秋蘭。風呂場はまだ余裕が有るのだ・・・・・と思ったがさすがに一杯だな。そうだ!二刃、私が背中を流してやろう♪」

 

「え!?そ、そんな・・・」

 

「二刃お姉ちゃんのお背中はわたしが流して差し上げます!春蘭媽媽はゆっくり温まって一日の疲れを癒して下さい!」

 

「へ?・・・はぁ・・・・・眞琳様がそうおっしゃるならそう致しますが・・・・・」

 春蘭様は呆気に取られていますが・・・・・まさか眞琳様は・・・。

 

「さあ、二刃お姉さま♪眞琳がお体を磨いて差し上げます♪」

 眞琳様が二刃さんの手を取り立ち上がりました。

 二刃さんは成り行きに付いて行けず、戸惑っている様子。

「お、オネエサマ?ちょ、ちょっと、眞琳ちゃん?」

 きっと眞琳様は大好きになった二刃さんを取られるのが嫌なのでしょうね。

 

「嵐もご一緒するのです〜♪螢ちゃんも一緒に二刃お姉ちゃんのお背中を流しましょう♪」

「うん!けいもいっしょにやるー♪」

「それなら濤も一緒にやります!」

「こうりんもやるぞー♪」

「鈴蘭もおてつだいします。眞琳おねえさま♪」

 

 忽ち二刃さんは子供達に引っ張られ、浴槽から洗い場に連れて行かれました。

 

「み、みんな!ちょっと待ってえ!!うひゃああああ!!」

 

 二刃さんの悲鳴が響く中。

 大人達は紗那、真?、貞と遊んでいました。

 

 子供の相手が上手な二刃さんなら心配はいらないでしょう♪

 

 

-7ページ-

 

 

おまけ壱

『北郷二刃奮闘記』其の九

リクエスト:八百一   7票

本城 蜀館浴場                 (時報:桂花七人目 妊娠二ヶ月)

【二刃turn】

 

「カエルピョコピョコ三ピョコピョコあわせてピョコピョコ六ピョコピョコ・・・・・」

 

「二刃ちゃん、大丈夫ですか?」

「二刃ちゃん、蛙が苦手なら無理して((田鶏|てぃえんじー))のお料理をしなくても・・・・・」

 

 あたしに田鶏料理を教えてくれた朱里さんと雛里さんが心配してくれてる。

 今は料理で掻いた汗を流しにお風呂に入り、手拭いを目の上に乗せ天井を見上げる様にして湯船に浸かり脱力していた。

 肉体的にも精神的にも疲れたあたしに温かいお湯が心地いい・・・・・。

 田鶏と((石鶏|しーじー))がまさかカエルの事だったとは・・・・・。

 最初は華琳さんに教えてもらうつもりだったけど、田鶏がカエルと教えられてビックリ。

 カエルの苦手な桂花さんが居るので、後宮で田鶏料理は出来なかった。

 それなら璃々に教えて貰おうかと思ったら、璃々は懐妊が分かって後宮へ・・・。

 そんな時に朱里さんと雛里さんが声を掛けてくれたのだ。

 あたしはカエルが苦手という訳では無い。だから最初は鶏肉がカエルに変わるだけと気軽に考えていた。

 しかし蜀館の厨房で待ち受けていたのはカエルの合唱。

 鮮度を保つ為に生きたまま運び込まれていた。

 朱里さんと雛里さんは動じる事無く捌いて見せてくれた。

 あたしは魚なら捌ける。だけどそれは死んで動かなくなった魚だ。

 

『食べるというのは命を頂く事』

 

 分かっていたつもりだったけど、今回は本当に実感した。

 テレビなんかで家畜を締める場面だって見た事はあるけど、やはり自分の手で命を終わらせるという行為はまるで次元の違う衝撃だった。

 これは本当に、あたしは軍人にはなれないと実感した。

 朱里さんも雛里さんも軍師で自分が戦う訳じゃないけど、命を奪う事の重みをしっかり受け止めている。

 あたしはその重みをカエルに教わるなんて・・・・・ちょっと情けないなぁ・・・。

 

「朱里さんと雛里さんはスゴイですね・・・・・頭が良いのもそうですけど、料理が得意で、綺麗で可愛くて・・・・・羨ましいなぁ。」

 

 顔に乗せていた手拭いを取ってお二人を改めて見ると、とても四歳の子供の母親とは思えなかった。

 なんか湯気が多くてよく見えないけど。

 

「あ、ありがとう、二刃ちゃん♪でもね・・・」

 朱里さんが少し恥ずかしそうにしてしている。

 そして雛里さんも。

「私も朱里ちゃんも自分に出来る事を一生懸命やってるだけだよ。私達には武将のみなさんみたいに武器を持って戦う事は出来ないから・・・」

「私達はこの大陸を平和にしたくて緑のご主人さまと桃香様の下に参じたけど、それは私達に無い物を補って貰う為だよ。」

「ご主人さまたちや桃香様、それに今ではこのお城に暮らす人達が私達を補ってくれる。だから少しでもお返しが出来る様に頑張ってるんだよ♪」

 

 この国のトップの頭脳の持ち主でもそんな風に考えてるんだ・・・やっぱりスゴイ!

「あたしも朱里さんと雛里さんみたいにみなさんから受けた恩をお返し出来る様に頑張ります!・・・まずは勉強しなくちゃですね♪」

 今のあたしじゃ何も出来ないもんね。

 

「「あの・・・・・二刃ちゃんには今からでも私達を補って欲しい事が有るんですよ。」」

 

「え?そんな事が出来るならすぐにでもやりますけど・・・」

 今のあたしでも役に立つ事があるんだ!

 

「では、ご主人さまたちと華佗さんが普段どんな話をされているか教えて下さい!」

「些細な事でも良いです!いえ、むしろ何気ない会話の方がより良いです!」

 

 そんな事でいいの?でも、朱里さんと雛里さんならあたしでは考えが及ばない事が有るのは当たり前だよね。きっとそんな会話から何か政策に活かせるヒントを見つけるんだろうな。

 

「分かりました!そうですね・・・昨日は兄さんたちが・・・・・」

 

 

 

翌日

 

 あたしは朱里さんと雛里さんから教わった田鶏料理を朝から作り、お弁当にして持って行った。

 午前中は医務室での手伝いをして、お昼時になりあたしは意を決してお弁当を出した。

 

「あの!華佗さん!今日はお弁当を作って来たんです!た、食べて貰えますか!?」

 

 両手で捧げる様に差し出すけど、恥ずかしいので顔は伏せた。

「え?弁当?・・・・・いいのか?」

「は、はい!この間、華佗さんが田鶏が好きだって言ってたので唐揚げを作りました!」

「それは有難いな。それじゃあ早く食べようか。ほら、二刃も座って♪」

 顔を上げると華佗さんの笑顔が在った。

 

「はい♪」

 

 あたしと華佗さんはおにぎり、田鶏の唐揚げ、野菜の炒め物のお弁当を二人で食べた。

 食べている最中に、華佗さんが田鶏の効能を教えてくれた。

 要約すると、高蛋白低脂肪で怪我の回復によく効く食べ物だそうだ。

 あたしは華佗さんの説明を熱心に聞きながら華佗さんの顔を見つめていた。

 

 

 

 午後になり、華佗さんと一緒に街の病院へ向かう途中。

 何気なく見た本屋さんの一角に、他の本とは違い薄い本が並べてあるのが目に入った。

「薄い本って言ったらアキバとか池袋を思い出しちゃうな・・・」

 まさかこの世界にそんな本があるワケないよね♪

 

「二刃、気になる本でも在ったか?」

 

「い、いえ。天の国の本屋さんを思い出しただけです。」

 あたしは慌てて手を振って否定した。

 まだここの文字が上手く読めないので本屋さんに立ち寄ってもしょうがない。

「天の国の書物か。医学書なんかも充実してるんだろうな。」

「華佗さんの知識と技術はむしろ向こうが欲しいと思うくらいだと思いますよ。それよりも早く病院に行きましょう。患者さんが待ってますよ。」

「おっと、そうだな。」

 

 あたしと華佗さんは再び病院に向かって歩き出した。

 

 早くここの本も読める様になりたいな。

 

 

-8ページ-

 

 

おまけ弐

『聖刀くんの日常』其の八

リクエスト:華琳   6票

北郷聖刀 真名:輝琳  六歳

 

本城 曹魏館 華琳専用浴室

【聖刀turn】

 

 ぼくは母上に連れられて曹魏館の奥にあるお風呂に来ていた。

 湯気の立ち込める浴室で、僕と母上はお湯に浸かっている。

 

「聖刀も大きくなったわね・・・ちょっと前までは抱いていてあげないとお風呂に入れなかったのに♪」

 

 ぼくの頭の上から母上の声が聞こえてくる。

「それって赤ん坊の頃の話?そんなの覚えて無いよ。」

「あら、今でもこうして私の膝の上でお湯に浸かっているのに?」

 ぼくが首をひねって母上の顔を見上げると、髪を下ろしたその顔は優しく笑っていた。

「ここに座る様に言ったのは母上だよ。別に隣に座っても、ちゃんとお湯から顔が出るんだから・・・」

「そんな寂しい事言わないで、媽媽悲しくなっちゃう。」

 普段は魏王として厳しい態度をとっている母上しか知らない人が聞いたらビックリするだろうな。

 ここのお風呂に居る時の母上はいつもこんな感じだ。

 父上たちが『媽媽が一番気を緩められる場所だからだろうな。』って言っていた。

 それから『毎日大変な媽媽を聖刀も労らなきゃ駄目だぞ。』とも言われた。

 

「母上・・・媽媽はぼくが膝の上に居ると嬉しいの?」

 

 ここでは母上の事を前みたいに媽媽と呼ぶ方が喜んでくれる。

 『母上』と呼ぶことに慣れたぼくは、少し恥ずかしくなるけど。

 ぼくの問いに対して、媽媽はぼくをギュッと強く抱きしめた。

 

「ええ♪とっても嬉しいわよ♪本当は眞琳もこうしてあげたいのに、させてくれなくなってしまったからね。」

 

 眞琳お姉ちゃんは学園の仕事が忙しくなって来たので、お風呂に入る時間が媽媽とはずれてしまう様になっていた。

 ぼくが眞琳お姉ちゃんの分も、媽媽を労らなきゃ。

 

「媽媽、背中を流してあげるよ!」

 

「え?・・・ふふ♪それじゃあ、お願いしようかしら♪」

 

 湯船から上がって洗い場に向かうけど、湯気が濃いから足元に気を付けなきゃ。

 媽媽が洗い場の小さな椅子に腰掛けるけど、その姿も湯気でよく見えないくらいだ。

 媽媽の背中に回って、ぼくは小さな壺に入った薬液を手拭いに染み込ませる。

 この薬液は華佗先生が作った物に媽媽が独自の改良を加えた物だ。

 

「それじゃあ始めるよ。」

「ええ、お願いね♪」

 

 媽媽の背中を手拭いで擦り始めると、媽媽の背中は泡に覆われていった。

 

「どう?力は強くない?」

「え、ええ・・・とっても・・・き、気持ちいいわよ♪」

 

 父上たちが『女の人の肌は柔らかい』って言ってたから、力を入れすぎない様に気を付けなきゃ。

 媽媽は髪に薬液が付かない様に、頭の上にまとめていた。

 媽媽の綺麗な金髪が、濡れて輝きを増している。

 ぼくは媽媽の髪が綺麗な事が誇らしかった。

 自分の事では無いのに、媽媽の髪を見ているとそんな気持ちになってしまう。

 

「はい、媽媽。背中を全部擦り終わったよ。」

「え?もう少ししてくれない?」

「でも・・・これ以上はお尻とかお腹にまで行っちゃうよ?」

「あ、そ、そうよね!え、ええと・・・それじゃあ、次は媽媽が聖刀を洗ってあげるわね♪」

 

 媽媽と僕は交代して、今度はぼくが媽媽に背中を洗ってもらう。

「ねえ、聖刀。学園の事なのだけど・・・」

 背中を洗ってくれている媽媽が話始めた。

「うん。」

 

「校舎が完成する前に、外からの生徒を何人か今の学園に入れようかって話に成っているわ。」

 

「それってお祖父さまが言ってた荀攸さんの事?」

「その子もそうだけど、魏呉蜀から数名ずつ入学させて学園運営の試験をしてはどうかと云う話よ。眞琳があなたを風紀委員長に任命したから、あなたに負担が掛かると白蓮が心配してるのよ。」

 白蓮媽媽・・・じゃない、白蓮先生は心配性だなぁ。

「ぼくなら大丈夫だよ。むしろ、ぼくもそうしてくれた方が学校が始まった時の参考になると思うし。」

「聖刀ならそう言ってくれると思っていたわ♪」

 媽媽はぼくの右腕を洗いながら微笑んだ・・・・・あれ?媽媽が洗ってくれるのって背中だけじゃ無いの?

 

「今、魏呉蜀と言ったけど、炙叉媽媽の羌からと呉領の((山越|さんえつ))からも来る事になると思うわ。」

 

「山越?・・・あ、そういえば蓮華媽媽が柔和政策で反乱を起こさせない様にするって言ってたっけ。うん、平和の為の手伝いが出来る様に絶対に仲良くなるよ!」

「仲良くか・・・・・媽媽としては少し複雑な気持ちだわ・・・」

「どうして?」

「やって来るのが全員女の子だからよ。」

「ぼくだったらお姉ちゃん達で女の子の相手は慣れてるから大丈夫だよ♪」

 本心を言えば男の子の友達が欲しかったけど、相手が女の子の方が緊張せずに話が出来るから安心かな。

 

「はぁ・・・だからこそよ。媽媽は聖刀がよその女の子に取られる様な気分になっちゃうの。」

 

「あはは♪媽媽も白蓮先生みたいに心配しすぎだよ。友達になるだけじゃないか♪」

「う〜ん・・・私が言うのも何だけど・・・私と一刀の子なのにあなたは真面目だわ。」

「ええ!?媽媽も父上たちも真面目だよ?それに眞琳お姉ちゃんだって真面目だよね?」

 不真面目っていうのは冰蓮お姉ちゃんや向日葵お姉ちゃんみたいな感じだと思うけど。

 

「(そうか・・・この感覚に覚えがあると思ったら、これは一刀たちの鈍さだわ・・・)」

 

「え?なに?父上たちがどうしたの?」

 また上手く聞き取れなかった。

 ぼくの耳っておかしいのかな?時々、聞き取りづらくなるんだよね。

 

「いいえ、なんでもないわ♪媽媽はこの件に関して心配しない事にしたわ。むしろ、聖刀がやってくる子達と友達になれる様に応援するわね♪」

「うん♪頑張るよ、媽媽♪」

 

 それからぼくは媽媽の髪の手入れを手伝いながら、媽媽といろんな話をした。

 でも、考えてみたら、姉でも妹でもない本当の友達が出来るんだ。

 そう考えたらスゴク楽しみになってきた♪

 

 

-9ページ-

 

 

おまけ参

リクエスト:向日葵・疾・白煌・雰で親子騎乗訓練 8票

14)蒲公英の長女 馬援(ばえん) 向日葵(ひまわり) 八歳

15)翠の長女 馬秋(ばしゅう) 疾(しつ) 八歳

23)炙叉の長女 迷当(めいとう) 直(なお)七歳

24)白蓮の長女 公孫続(こうそんしょく) 白煌(ぱいふぁん) 七歳

44)霞の長女 張虎(ちょうこ) 雰(ふぇん) 五歳

 

房都 近郊                   (時報:桂花 十人目 妊娠三ヶ月)

【白煌turn】

 

「しっちゃん!!もっと早く走れないのっ!?」

「ひーちゃんこそ!!このままじゃ直ちゃんに負けちゃうよっ!!」

 

 白煌の前を駆ける二騎。向日葵お姉ちゃんと疾お姉ちゃんがその前を駆ける直ちゃんを追いかけている。

 

「うわ〜〜い♪いけいけ〜〜♪速いぞ、彗星―♪」

 

 直ちゃんご機嫌だなぁ。

 白煌も頑張ってるんだけど、やっぱりまだ上手に乗れてないんだな。

 

「ごめんね、((白亜|はくあ))。白煌が下手で・・・」

 

 白亜は白煌が今乗ってる白馬の名前。

 この子が生まれた時から白煌が世話をしている一番のお友達。

 

「ブヒン!」

 

 白亜が一声鳴いてスピードが上がった!

 

「ありがとう、白亜♪白煌もまだ諦めないよ♪」

 

 白亜に励まされて、闘志を奮い立たせた。

 

「疾!向日葵!もっと馬と呼吸を合わせろ!!」

 翠媽媽の声が後ろから聞こえて来る。

 

 

 

「やったーー♪直と彗星がイチバンだー♪」

 結局目的地の川原に着くまでに追いつけなかった。

 でも、白煌が二番目でゴールできた♪

 

「途中からいい感じになったぞ。コツが掴めたか♪」

 

 媽媽が頭を撫でてくれた♪

「どうなのかな?白煌は白亜に下手でごめんねって言っただけで、白亜が頑張ってくれたから・・・」

「それでいいんだよ。馬に言うことを聴かせるんじゃ無く、馬にやる気が出るようにするのが重要なんだ。」

「そっか。それじゃあもっと話しかけて走ってみる!」

「うん、白亜はそうした方が速くなる馬みたいだな。馬だってみんな個性が有るから、それぞれの馬に合ったやり方を見つけるのが乗り手の腕だ。」

「うん♪」

 白亜以外の馬に乗る事も考えておかなきゃいけない。

 戦に行く時は、出来れば三頭は連れて行く方がいいと教わった。

 馬も疲れるし怪我もする。

 休ませてあげないと可哀想だもんね。

 

 

 馬は川の水を飲んだり、草を食べて休んでいる。

 白煌達も川原に座って一休み。

 

「お前らはガムシャラに走らせすぎなんだよ。もっと馬の気持ちを考えて手綱を捌け。」

「「はぁ〜い・・・」」

 お姉ちゃん達が翠媽媽に怒られてる。

「まあ、そのへんにしといてやりや、翠。ひまわりと疾も馬の所為にせんだけ立派や♪」

「そこだけは評価してあげますか。でも、これ以上媽媽に恥かかせたら、帰ってからお仕置きだからね。」

 霞媽媽が庇って、蒲公英媽媽が脅してる・・・・・。

 

「雰も早ようウチの馬がほしいなぁ。」

 

 雰ちゃんはまだ自分用の馬を貰ってません。

 今日は霞媽媽の((黒捷|こくしょう))に一緒に乗って、馬で走る感覚を覚える練習です。

 次に子馬が生まれる時期には貰える事になってます。

 白煌もその時にもう一頭貰えます。どんな名前を付けてあげようかな♪

 

「そやけど、炙叉。汗血馬ゆうんはホンマいい脚しとるな。」

「あっはっは!騎馬民族たる羌の時期大王が乗る馬だからね♪」

 汗血馬。その昔、武帝が愛馬『((馬踏飛燕|ばとうひえん))』を手に入れた時に『西極天馬の歌』を作らせたくらい喜んだって教わった。

 本当に赤い汗を流すから直ちゃんが降りたときの足が赤くなってた。

 

「それ以上に、直の乗り方だよな。彗星と気持ちがひとつになって、見てるこっちが気持ち良かったよ♪」

「真名の示す通り、直ちゃんは素直だからじゃない?馬と気持ちが通じやすいんだよ。」

 翠媽媽と蒲公英媽媽が直ちゃんを褒めてる。

 思い出してみると、直ちゃんが彗星と駆けている姿は楽しそうだったな。

 

「「ブー!あたし達が素直じゃ無いのは媽媽達の娘だからだもんねー!」」

 

 お姉ちゃん達、そんな事言ったら・・・。

 

「ほほう、それじゃあ西涼への墓参りの行き帰りは素直になれる様にみっちりしごいてやるからな♪」

「「うええええっ!?」」

 

 あぁ・・・やっぱり・・・。

 

「なあ、炙叉。『彗星』って、名前付けたんは一刀たちってホンマなんか?」

 霞媽媽は彗星への興味が尽きないみたい。

「なんか、天の国には普通より三倍速い『赤い彗星』ってのが在るらしいわ。」

「何がどう速いんかよう分からんけど・・・・・」

 

「??ははじめ、『セキト』にしようか迷ってたよ。」

 

 直ちゃんの言葉にみんなが首を捻りました。

「セキトって、なんで恋の犬の名前を馬に付けようとしたんやろ?」

「変だよね〜♪でも、彗星とセキトちゃんはとっても仲良しなんだよ♪」

 そういえば、セキトちゃんを厩や放牧場でよく見かけます。

「セキトのやつ、自分を馬だと思ってるんじゃないのか?」

「あはは♪もしかしたらセキトの前世って馬だったりして♪」

「んな、アホな。」

 みんなで笑ってしまいましたが、セキトちゃんくらいの大きさの馬がいたら可愛いかも♪

 

 

 

「ようし、それじゃあ帰るけど、今度は上手く乗って見せろよ。疾!向日葵!」

「「はぁい。」」

 

 白煌も白亜に跨り首を撫でてあげます。

「白亜、おうちに帰っておいしいゴハンをたくさん食べようね♪」

「ヒヒン!」

 白亜が返事をしてくれる♪

 今日は白亜と今まで以上に仲良しになれた気がします♪

 

 帰りもやっぱり直ちゃんと彗星が先頭です。

 でも、お姉ちゃん達は無理に速く駆けようとはせず、自分の馬と息を合わせる事に専念していました。

 白煌も白亜に出来るだけ話しかける様にしてました。

 雰ちゃんも黒捷の上で体の動かし方を意識しているみたいです。

 みんなが自分の課題に取り組んで、順調に帰り道を駆けて行きます。

 

 ですがその時、後ろから一騎がスゴイ速さで近付いて来ました!

 

 その馬は白煌達を抜き去ると、先頭の直ちゃんに並びました。

 

「直お姉ちゃん!お城まで競争だよ♪」

 

 その声は藍里ちゃん!?

「あれって雛里の娘の藍里じゃないか!?」

「間違いない!あれは藍里だ!」

「馬はご主人さまの大雪だよっ!」

「手綱は付けとるけど鞍を乗せてへんで!」

「あの子、あんなに馬術が上手だったの!?」

 媽媽達も驚いてる。

 藍里ちゃんが龍里ちゃんと一緒に馬術の練習を始めたのは知ってたけど・・・。

 

「藍里ちゃん!?それに大雪!・・・うん!直と競争だ♪」

「やったぁー♪負けないよ!大雪、行けえぇーーーーー!!」

 

 彗星と大雪の姿がどんどん離れて行きます。

 でもその走る姿は、彗星は跳ねる様なら、大雪はまるで猛牛みたいでした。

 藍里ちゃんは大雪の背中に張り付く様にして、足でしっかり挟み込んでいました。

 

「なんか大雪の走る姿に昔の嫌な記憶が蘇ってくるわ・・・・・」

 

 霞媽媽の嫌な記憶って何だろう?

 

 

 

 白煌達がお城に戻ると直ちゃんと藍里ちゃんだけが待っていました。

 彗星と大雪は厩番の人が連れて行ってくれたみたいです。

 

「ご、ごめんなさい!邪魔をするつもりじゃ無かったんですけど・・・」

 

 藍里ちゃんが頭を何度も下げて謝ってきた。

「別に謝る様な事じゃ無いけど、藍里はいつの間に馬術があんなに上手になったんだ?」

 媽媽が先生という立場から、話を聞く役をしていた。

「わたし・・・・・何故か馬に乗ると性格が変わっちゃうんです・・・・・」

「は?」

「気が大きくなるというか、荒っぽくなっちゃうというか・・・」

「ま、まあ、確かにそういう奴はたまに居るな。でも、今日は藍里の馬術の日じゃ無いだろ?まさか大雪を引っ張り出したのか?」

 普段の藍里ちゃんではそんな事をするなんて考えられないし、一人で柵を外す体力も有りません。

「それはしてません!大雪が自分で厩からお城に来ちゃってたんです。手綱も咥えて・・・わたしは大雪を厩に連れて行こうとしたんですけど、手で引いても動いてくれなくて・・・それでいつもみたいに乗れば動いてくれると思って乗ったら・・・あんな事してしまって・・・・・」

 

「なんか突っ込み処ろが多くてどうしたもんか・・・藍里はいつも大雪に乗ってるみたいな口ぶりだったけど?藍里に馬術を教えてるのってもしかして・・・・・」

 

「?・・・??たちですよ。嵐お姉ちゃんの時から媽媽が文官の人は??から教わってますよ。大雪だけじゃなく富士と桜島にも乗ってます。三頭とも凄く言うこときいてくれるんです。鞍を使わない方が嬉しいみたいで、最近は鞍を乗せると不機嫌になるんですよね。」

 人は乗せるけど鞍は嫌がる?

 馬も鞍の有った方が楽だと思うけどな。

 

「なあ、白蓮。これは話が長くなりそうや。取り敢えず風呂に入って汗と埃を流そうやないか。話は風呂場でゆっくり聞こうや。」

「そうだな、霞。((龍里|るり))と、それから朱里と雛里にも来てもらった方が良さそうだしな。」

 

 何だかよく分かりませんが、お風呂に入れるみたいです♪

 遠乗りした後って埃で髪がバサバサになるから、髪が洗えるのがとても嬉しいです。

 

 でも、藍里ちゃんは富士と桜島にも乗った事あるんだ。

 羨ましいなぁ。

 

 

 

補足:33)雛里の長女 ?宏(ほうこう)藍里(あいり) 七歳

 

 

 

-10ページ-

 

 

あとがき

 

 

お風呂スペシャルでお送りしました。

おまけ参では流石に入浴シーンまで持っていけませんでしたが・・・。

前回の音々さんの話の反動ですw

 

今回一番仕事をしたのは『湯気』でしょうw

対して一刀たちは本業に向かうシーンのみ

正に種馬扱いでしたwww

 

稟が鼻血を噴くオチは皆さんもお腹いっぱいだと思い

鼻血を噴かない鼻血ネタに挑戦しました。

風のトントンが出来なかったのが少々残念ではありましたがw

 

稟の娘、郭奕の真名『貞』ですが

正史で郭嘉の死後に曹操が贈った貞候という爵位から持ってきました。

 

 

『北郷二刃奮闘記』

雷起は未だカエルを食べた事がありません。

機会があればいつか食べてみたいですw

 

二刃が本屋で見つけたのは、もちろん八百一です。

表紙に絵が描いてあれば分かったと思いますw

 

 

『聖刀くんの日常』

この話の舞台となっている華琳専用風呂ですが

以前書いた外伝『孟徳外史考』で華琳が桃香、蓮華、大喬、小喬と話をしていた場所です。

今更の種明かしでスイマセンorz

 

『正義の解放団』の女の子ですが

華琳が言った学園に来る女の子達の中にいます。

 

 

おまけ参ですが

直と炙叉も追加させて頂きました。

メインは白煌でしたが

本編側で乗っていた『白い木馬』は連邦軍の強襲揚陸艦ではありませんw

 

後半に登場した藍里ですが

母親の中の人ネタです。

ゴトゥーザ様への快癒の願いを込めさせて頂きました。

 

 

《次回のお話》

 

☆季衣   61票

 

という事で、次回は季衣に決定致しました。

そして自動的に次次回が穏決定致しました。

 

【北郷二刃奮闘記】

夏侯姉妹  8票

【聖刀くんの日常】

三羽烏  7票

【おまけ参】

里帰り&お墓参り[西涼組] 13票

※『里帰り』は累計得票数なので一回置きにやりたいと思います。

以上も次回にお送り致します。

 

 

《現在の得票数》

 

【前期】

穏    55票

 

【後期】

桂花A  34票

思春A  32票

紫苑A  29票

鈴々A  28票

翠A   23票

璃々A  23票

菅輅   22票

小蓮A  19票

ニャン蛮A18票

音々音A 17票

雪蓮A  15票

華琳B  15票

愛紗A  10票

冥琳A  6票

秋蘭A  6票

風A   5票

月A   3票

桃香A  2票

蓮華A  2票

凪A   1票

星A   1票

詠A   1票

沙和A  1票

※Aは二回目を表します。

 

【北郷二刃奮闘記】

二刃と華佗を結婚させ隊 7票

ニャン蛮族 6票

真桜(カラクリ話) 5票

炙叉    3票

孫三姉妹  1票

スーパーメンマタイム(おまけ弐、参、含む)1票

 

【聖刀くんの日常】

ニャン蛮族 5票

璃々   4票

桂花   3票

緑、紫、赤と個別にキャッチボール 2票

『正義の解放団』2票

眞琳   1票

 

【おまけ参】

冥琳親子で親子将棋(親子鍛錬 文官編) 6票

里帰り&お墓参り[西涼組(1)、曹魏組、幽州組(1)、成都組、袁家組] 13票

『一刀さんの一日執事』2票

天の国講座 1票

流琉母娘他による料理教室 1票

 

リクエスト参戦順番→ 穏 稟 季衣 冥琳A 思春A 紫苑A 鈴々A 桂花A 風A 雪蓮A 凪A 小蓮A 翠A ニャン蛮族A 音々音A 月A 星A 璃々A 菅輅 華琳B 詠A 愛紗A 沙和A 秋蘭A 桃香A 蓮華A

 

おまけ壱リクエスト参戦順番→ 夏侯姉妹 ニャン蛮族 八百一 月&その他の「二刃と華佗を結婚させ隊」 真桜(カラクリ話) 炙叉 孫三姉妹 スーパーメンマタイム

 

おまけ弐リクエスト参戦順番→ 華琳 三羽烏 桂花 ニャン蛮族 璃々 眞琳 緑、紫、赤と個別にキャッチボール 正義の解放団

 

おまけ参リクエスト参戦順番→ 「向日葵・疾・白煌・雰で親子騎乗訓練」 「里帰り&お墓参り(涼州組、孫呉組、それ以外も)」  冥琳親子で親子将棋(親子鍛錬 文官編) 一刀さんの一日執事 天の国講座 料理教室

 

過去にメインになったキャラ

【魏】華琳 風 桂花 凪 数え役満☆シスターズ 秋蘭 流琉 春蘭 霞 沙和 真桜

【呉】雪蓮 冥琳 祭 思春 美羽 蓮華 七乃 小蓮 亞莎 明命 大喬小喬

【蜀】桃香 鈴々 愛紗 恋 紫苑 翠 蒲公英 麗羽 桔梗 白蓮 月 朱里 雛里 詠 焔耶 ニャン蛮族 音々音 星 華雄 璃々 斗詩 猪々子

 

子供達一覧

1)華琳の長女 曹沖(そうちゅう) 眞琳(まりん)

2)桃香の長女 劉禅(りゅうぜん) 香斗(かと)

3)蓮華の長女 孫登(そんとう) 蓮紅(れんほん)

4)思春の長女 甘述(かんじゅつ) 烈夏(れっか)

5)愛紗の長女 関平(かんぺい) 愛羅(あいら)

6)風の長女 程武(ていぶ) 嵐(らん)

7)桂花の長女 荀ツ(じゅんうん)金桂(きんけい)

8)雪蓮の長女 孫紹(そんしょう) 冰蓮(ぴんれん)

9)冥琳の長女 周循(しゅうじゅん) 冥龍(めいろん)

10)祭の長女 黄柄(こうへい) 宴(えん)

11)恋の長女 呂刃(りょじん) 恋々(れんれん)

12)紫苑の次女 ?仁(こうじん) 露柴(ろぜ)

13)紫苑の三女 ?信(こうしん) 崔莉(ちぇり)

14)蒲公英の長女 馬援(ばえん) 向日葵(ひまわり)

15)翠の長女 馬秋(ばしゅう) 疾(しつ)

16)麗羽の長女 袁譚(えんたん) 揚羽(あげは)

17)桔梗の長女 厳逹(げんたつ) 竜胆(りんどう)

18)凪の長女 楽?(がくりん) 濤(なみ)

19)七乃の長女 張路(ちょうろ) 八?(やや)

20)天和の長女 張甲(ちょうこう) 九蓮(ちゅうれん)

21)地和の長女 張大(ちょうだい) 四喜(すーしー)

22)人和の長女 張吉(ちょうきつ) 一色(いーそー)

23)炙叉の長女 迷当(めいとう) 直(なお)

24)白蓮の長女 公孫続(こうそんしょく) 白煌(ぱいふぁん)

25)秋蘭の長女 夏侯衡(かこうこう) 鈴蘭(すずらん)

26)月の長女 董擢(とうてき) 春姫(るな)

27)美以の長女 孟節(もうせつ) 花鬘(かまん)

28)トラの長女 ベンガル

29)ミケの長女 マンクス

30)シャムの長女 ペルシャ

31)桂花の次女 荀?(じゅんぐ) 銀桂(ぎんけい)

32)朱里の長女 諸葛瞻(しょかつせん)龍里(るり)

33)雛里の長女 ?宏(ほうこう)藍里(あいり)

34)詠の長女 賈穆(かぼく) 訓(くん) 

35)焔耶の長女 魏覚(ぎがく) 焔香(えんか)

36)春蘭の長女 夏侯充(かこうじゅう) 光琳(こうりん)

37)星の長女 趙統(ちょうとう) 螢(けい)

38)大喬の長女 喬櫂(きょうかい) 愛(あい)

39)小喬の長女 喬順(きょうじゅん) 華(か)

40)亞莎の長女 呂j(りょそう) 茜(ちぇん)

41)明命の長女 周邵(しゅうしょう) 藍華(らんふぁ)

42)華雄の長女 華剛(かごう) ?莓(しゅうめい)

43)桂花の三女 荀?(じゅんしん) 丹桂(たんけい)

44)霞の長女 張虎(ちょうこ) 雰(ふぇん)

45)沙和の長女 于圭(うけい) 紗那(さな)

46)斗詩の長女 顔教(がんきょう) 升謌(しょうか)

47)真桜の長女 李禎(りてい) 真?(ましん)

48)桂花の四女 荀(じゅんぎ) 連翹(れんぎょう)

49)猪々子の長女 文?(ぶんかい) 虎々(ふーふー)

50)稟の長女  郭奕(かくえき) 貞(てい)

51)穏の長女    54票

52)鈴々の長女 張苞(ちょうほう) 爛々(らんらん)

53)流琉の長女 典満(てんまん) 枦炉(ろろ)

54)桂花の五女 荀粲(じゅんさん) 黄梅(おうめい)

55)小蓮の長女 孫仁(そんじん) 蕾蓮(らいれん)

56)音々音の長女 陳守(ちんじゅ) 音音(ねおん)

57)季衣の長女 許儀(きょぎ) 華衣(かい)

58)美羽の長女 袁燿(えんよう) 優羽(ゆう)

59)桂花の六女 荀淑(じゅんしゅく) 來羅(らいら)

60)音々の次女 陳修(ちんしゅう) 音肆(おとよ)

61)華琳の長男 北郷聖刀(まさと) 輝琳(きりん)

62)桂花の七女 荀倹(じゅんけん) 柊(しゅう)

63)璃々の長女 黄慮(こうりょ) 牡丹(ぼたん)

A)桂花の八女 荀靖(じゅんせい)茉莉花(まりふぁ)五歳

B)桂花の九女 荀Z(じゅんとう)寿丹(じゅたん)四歳

C)桂花の十女 荀爽(じゅんそう)秦翹(しんぎょう)三歳

D)桂花の十一女 荀粛(じゅんしゅく)金鐘(きんしょう)二歳

E)桂花の十二女 荀?(じゅんふ)橄欖(かんらん)一歳

 

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。

1・メインヒロインとなるキャラをご応募下さい。

メインヒロインのお話を二刃降臨までの前期とそれ以降の後期に分けました。

前期全員を終了後、後期を始めます。

2・『北郷二刃奮闘記』で二刃と絡むキャラを募集しています。

例:「二刃視点で貧乳党」  という感じでお願いします。

3・『聖刀くんの日常』で聖刀と絡むキャラを募集しています。

例:「聖刀視点で三羽烏」  という感じでお願いします。

4・おまけ参でのメインとなる子供達を募集しています。

シチュエーションのリクエストも大歓迎です。

以上の四点にリクエストの集計(TINAMI、Pixiv双方の合計)を振り分けますので、

よろしくお願いいたします。

今まで通り、リクエストに制限は決めてありません。

何回でも、一度に何人でもご応募いただいて大丈夫です。

 

ご意見、ご感想、ご指摘などもご座いましたら是非コメントをお寄せ下さい。

誤字脱字は雷起の反省を促す為、修正後も抜粋して晒しますw

 

 

今回のマヌケ晒しw

 

「そんな・・・・・私の熱意を判って貰えませんか?」

「熱意は伝わってるぞ・・・うん・・・・・でも、私も天和達や炙叉に協力してもらったしなぁ・・・・・そうだ!人和の意見も聞いてみないか?あいつはメガネ掛けてるから、もっと『凛』の参考になるんじゃないか?」

 

「人和はダメです!」

 

 

 

説明
得票数59の稟のお話です。
おまけ壱 『北郷二刃奮闘記』其の九 リクエスト:八百一   7票
おまけ弐 『聖刀くんの日常』其の八 リクエスト:華琳   6票
おまけ参 リクエスト:向日葵・疾・白煌・雰で親子騎乗訓練 8票
となります。

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。
1・メインヒロインとなるキャラをご応募下さい。
メインヒロインのお話を二刃降臨までの前期とそれ以降の後期に分けました。
前期全員を終了後、後期を始めます。
2・『北郷二刃奮闘記』で二刃と絡むキャラを募集してます。
例:「二刃視点で貧乳党」  という感じでお願いします。
3・『聖刀くんの日常』で聖刀と絡むキャラを募集してます。
例:「聖刀視点で三羽烏」  という感じでお願いします。
4・おまけ参でのメインとなる子供達を募集しています。
シチュエーションのリクエストも大歓迎です。
以上の四点にリクエストの集計(TINAMI、Pixiv双方の合計)を振り分けますので、
よろしくお願いいたします。
今まで通り、リクエストに制限は決めてありません。
何回でも、一度に何人でもご応募いただいて大丈夫です。

ご意見、ご感想、ご指摘などもご座いましたら是非コメントをお寄せ下さい。
誤字脱字は雷起の反省を促す為、修正後も抜粋して晒しますw


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コメント
赤い彗星の人は最初だけで後はどんどん後塵を喫していたんだよなぁ…w この三国の世なら3倍のままなので安心ですけど…w(はこざき(仮))
終の竜様  一度タガが外れると中々修正出来ないですからねww 本人に自覚が無い分非常に厄介ですwww 厨二病的何かが覚醒するよりは・・・・・いいのかな? いつものとスーパーメンマタイムにそれぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
naku様  そこは現在の悩み所ですね。一夫多妻制を認めている国の話ですし、何よりも彼らは立法、行政、司法の三権を掌握しています。暴君董卓に比べればまだマシではないですかねぇwww(雷起)
牛乳魔人様  誤字を見つけて頂きありがとうございました♪コメントを頂いて直ぐに修正と晒しを致しましたorz 本当に早く良くなって欲しいです。リクエストは前回と同じで、それぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
メガネオオカミ様  種馬と百合覇王の子ですからね〜www 桃香の馬に乗って行くと、色々な因果を引き寄せそう・・・。 【1】思春A 管路 【2】真桜 【3】桂花 【4】天の国講座。それぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
メガネオオカミ様  モンゴル遊牧民のお話し、ありがとうございます♪自分は大きな獣を殺して食べた事は有りませんが、海で魚を釣るのが趣味だったので、自分で釣った魚を捌く度に思い出します。普段の生活でも忘れないように気を付けなくちゃいけませんね。(雷起)
神木ヒカリ様  多分、初めて鞍なしで乗せた時に、ロリに目覚めてしまったんでしょうねwww いつものと・二刃視点はニャン蛮族・蜀の子供とお風呂・呉の子供とお風呂・聖刀の日常もニャン蛮族。それぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
殴って退場様  【1】紫苑A・翠A・璃々A・雪蓮A・愛紗A・秋蘭A 【2】結婚させ隊・孫三姉妹 【3】璃々・祉狼 【4】天の国講座・料理教室。それぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
殴って退場様  稟の鼻血って正史の郭嘉が病死したからなんでしょうけど、あれだけ噴くって事は血の気が多いはずと思いましてw ┌(┌^o^)┐は何でもご馳走に変えてしまいますからww 女の子には引き継がれ無い様なのでy染色体にこの因子が有る様ですねw 実は過去に断念した『雛里、蜀の峠を攻める』ネタを掘り起こしてしまいましたw(雷起)
稟は真面目キャラな分、暴走しやすいですねww 女たらしのサラブレットが覚醒しはじめたか!? 聖刀!! そして藍里はなんか覚醒しちゃってますねwww リクはいつものとスーパーメンマタイムでwww(終の竜)
誤字報告『あいつはメガネ掛けてるから、もっと【凛】の参考になるんじゃないか?』→稟 雛里んの中の人の快癒を心から願っております リクは前回と同じでお願いします(牛乳魔人)
ここからはいつもの感想。 聖刀の友達……きっと、?友達 △恋人 〇妻 になりますねwww そして藍里。とりあえず桃香の馬(と、念のため大雪)に乗って蜀に行っちゃだめだぞ?w リクは【1】思春A 管路 【2】真桜 【3】桂花 【4】天の国講座 でお願いします!(メガネオオカミ)
ちょっと真面目な話。炙叉の実家でもあるモンゴル遊牧民族は羊を自分の家族のように大事に育て、お祝い事の際に皆で食べるそうです。そして屠殺するときは羊が苦しまないようにするんだとか。……『食べるというのは命を頂く事』。つい忘れそうになりますが、絶対に忘れちゃいけないことですよね。(メガネオオカミ)
鞍を付けると嫌がるって、さすが一刀の馬変態だ。リクはいつものと・二刃視点はニャン蛮族・蜀の子供とお風呂・呉の子供とお風呂・聖刀の日常もニャン蛮族でお願いします(神木ヒカリ)
リクは【1】紫苑A・翠A・璃々A・雪蓮A・愛紗A・秋蘭A 【2】結婚させ隊・孫三姉妹 【3】璃々・祉狼 【4】天の国講座・料理教室でよろしくお願いします。(殴って退場)
稟の暴走し過ぎww。朱里と雛里は、何をネタにしているんだ。聖刀はやはり一刀のDNAを引き継いでしまったか…。そして騎乗訓練、思わね伏兵がww、続編を楽しみにしています。(殴って退場)
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