魔法少女リリカルなのはStrikers ダメ人間の覚悟
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なのは Side

 

 

ヤクモ『以上がマスターのこれまで送ってきた日常・・・といいましても、ほとんどが戦いの日々でしたが』

 

なのは「ねぇ、ヤクモ」

 

ヤクモ『はい』

 

なのは「あの時、透君が操られてた時・・・・私とシュテルに剣を振り下ろそうとした時、あの時って透君は意識を取り戻してたの?」

 

ライラ『そうですね・・・・・無意識に近い状態でしたね』

 

はやて「そんなこともわかるんか?」

 

リコ『マスターの心の声・・・・と言うんでしょうか?呪文のように言われてましたね』

 

なのは「何て?・・・透君は何て言ってたの?」

 

リコ『・・・・お聞きになりますか?』

 

アリサ「出来るの?」

 

ヤクモ『えぇ、マスターの血液にある記憶ですので確実です、それを音声化したものです』

 

ライラ『と言いましても、何分操られてましたので断片的にでしか拾えてませんが・・・・・』

 

そう言うとヤクモの宝石部分が淡く光りだした。

 

ライラ『これは・・・・丁度マスターがなのはさんとシュテルさんに向けて剣を振り上げている時のようですね』

 

 

 

 

透『止めろ・・・斬りたくない・・・・止めろ・・・俺はもう・・・・コイツ等に・・・・剣を向けたくない・・・・・助けてくれ・・・・・・俺を殺れ・・・助けてくれ・・・・・・・もう嫌だ・・・・・・・苦しい・・・・大切なモンを・・・・自分で・・・傷付けたくねぇ・・・・止めろ・・・・・・言うことを聞け・・・・言うことを・・・・聞け言うとんじゃぁ・・・・この根性無しがぁぁ!!』

 

 

 

 

 

リコ『・・・・・以上です、拾えたのはこれだけでしたが・・・』

 

なのは「・・・・ううん、充分だよ」

 

私の目や胸の内側から熱いモノがこみ上げてきた、断片でしかも操られてるとはいえ、必死になって剣を止めてくれていたなんて・・・・。

 

それに陰ながら私達の家族を護る為に動いてくれていた。

 

確かに犯罪行為っていう方法は間違っていたんだと思う、間違ってはいるんだけど・・・・・。

 

ハルカ「・・・透は私達の家族だけじゃなく、私達も護ってくれてたのね・・・やり方は少し間違ってたかもしれないけど」

 

ヴァイス「皆さんの家族を護ることがハルカ姐さん達を護ることに繋がるんスか?」

 

ハルカ「それもあるんだけど、別な方・・・そうアンタ達が初めて『マダラ』と戦った時よ」

 

あの時・・・・今にして思えば、透君は間接的に私達を助けてくれてたんだ。

 

ヴァイス「あん時ッスか・・・」

 

ティアナ「・・・・・あ」

 

ハルカ「まぁ何人かは気付いてるようだけど、透はあの時アンタ達と戦った・・・そしてアンタ達を完膚無きにまで負かした、気にならない?信用のある部隊の内ココも含まれてた、その私達『機動六課』が来たのに犯人側とはいえ要求とか助けを持ち出さず寧ろ戦いをさせるよう挑発をしてきた」

 

ティーダ「・・・・そうか、彼はあなた方を間接的に・・・」

 

ハルカ「そう・・・アイツは私達を『周囲』から護ってくれていたのよ」

 

キャロ「周囲って・・・・何ですか?」

 

ハルカ「周囲っていうのは他の部隊とか部署の局員って意味、もし仮に透があの場で自分の正体を明かしてなのは達に助けを持ち出したら・・・・なのは達はどうしてた?」

 

はやて「・・・・たぶんやけど、理性よりも感情を優先させて透君を保護してたかもしれへんわ・・・・ホンマ恥ずかしい話やけど」

 

ハルカ「でしょうね・・・私だってそうするかもしれないし、それでそうした結果周りは私達をどう思うかしらね?」

 

スバル「・・・・・・あっ!」

 

ティアナ「・・・管理局の敵であり大犯罪者である『マダラ』を新設・精鋭の『機動六課』が何の苦も無く捕まえた、いえ無条件で保護したとなれば周りは私達が・・・というかなのはさん達が『マダラ』と密接な関係にある、いやもしや裏で繋がっているんじゃないか?という感じで周囲は考えるんじゃないでしょうか?」

 

ハルカ「まぁ大体正解ね、透はそれをわかっていて敢えてなのは達に喧嘩を売り・・・・そしてその場を去った」

 

エリオ「じゃぁ井上さんは僕達に妙な噂が立たないように・・・・・」

 

薫子「ワザと私達を怒らすようなことを言って透君を敵と認識させてたって所かな」

 

薫子ちゃんが言ったことにスバル達は黙ってしまった、主に怒らせられたのってスバル達だもんね・・・・特にティアナが。

 

でも・・・透君は本当に変わらないなぁ・・・・・・いい意味でも悪い意味でも、嘘が上手で考えて無いようで実は考えてる・・・・かと思ったらその逆もある。

 

やる事や言う事が乱暴なんだけど、それらはすべて私たちの事を大切に思ってくれているから、これまでの行動がそれを物語っているのがよくわかるよ・・・。

 

そう考えると、ふと私は頭の中で透君の顔を思い浮かべた。

 

そう言えば透君って・・・今まで榊君や緋村君、それに告白してきた人達みたいに”ニコッ”て微笑んだこと無かったなぁ・・・今まではどちらかというと”ニッ”とか”ニカッ”ていうふうに豪快気味な感じだった。

 

榊君たちのような笑い方は実は私はあまり好きじゃなかった、なんだか私の機嫌を窺うような感じで、それでいて自然じゃなく作り笑いだったから。

 

でも透君はそうじゃなかった、何か嫌な事があったり悩んでいた時は話を聞いてくれて何故か頭を”ポンッ”と一叩きした後”ニッ”と笑いながら励ましてくれてた・・・・時々大事な場面というかセリフで噛んでたっけ、アレは面白かったなぁ。

 

あ・・・でも時々頭にチョップとか拳骨に、あと頭突きもしてきたっけ。

 

ただ、そういう時の透君は周りの人達や榊君達のように私の顔色を窺うような感じじゃなく自然な感じで私を甘やかすんじゃなくて励ましてくれていた・・・・でも大抵言った本人も言われた本人も恥ずかしかったりするんだけどね。

 

あの笑顔がもう一度見たい、もう一度透君に触れ合いたい・・・そう思うと前より透君の意識が早く回復してほしいって思ってしまい、私は自然と両手で祈るような感じしてしまっていた。

 

世間がどう見ようと透君は研究の犠牲者の為に動き、そして私達や私達の家族を命懸けで助けてくれていた・・・・そんな人がもうこれ以上私の知らない所であんなに傷付くなんて、私は耐えられない!!

 

それに・・・・今まで彼の背中を見てきた、だけど・・・もう彼の背中を見て、彼に護ってもらうんじゃなく、今度は彼を護り、彼と一緒に・・・・肩を並べて戦いたいと、強く思える!

 

皆はどう思うかは分からないけど、少なくとも私の中での答えはもう決まってた、別に透君の映像を見て決めた訳じゃない・・・て言ったら嘘になるけど、あの映像はあくまでキッカケに過ぎない、これは・・・・もう前から決めていた事・・・私の意志で決めた事!

 

ふと、私は隣にいたフェイトちゃんを見た、するとフェイトちゃんがこちらの視線に気づき同じように私の方を向いた。

 

何かを悟ったフェイトちゃんは何も言わず小さく頷いた、フェイトちゃんも同じ気持ちというか考えだった・・・・そうだよね、私だけじゃないよね。

 

ハルカ「・・・さて、じゃぁこれからどうするかをそろそろ決めようかと思うんだけど・・・・」

 

ハルカちゃんが話を切り出そうとした、その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

prrrrrrr!prrrrrrrr!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然室内に電話の着信音が鳴り響いた、音の出所は響さんの方からだった。

 

ポケットに携帯を入れていた響さんは液晶を見ると一瞬眉間に皺を寄せた。

 

響「っ!ちょっとゴメンなさい!」ピッ

 

響さんは私達に一言謝るとすぐに電話に出た。

 

なのは「響さんがあんなに焦るってことは・・・・」

 

フェイト「もしかして、聖王医療院!?透に何か?!」

 

私達が不安になっている時、響さんが「はい・・・分かったすぐに行くわ」とだけ言い電話を切ると私達の方を見て言った。

 

アリシア「響、今の電話は?」

 

響「今聖王医療院から電話があって・・・」

 

シャルル「透がどうしたの!?」

 

 

 

 

 

 

響「その透君が目を覚ましたって、婦長さんから連絡があったわ!」

 

 

 

 

 

 

全員「!!!」

 

響先輩の言葉を聞いた瞬間、私達の身体は勝手に動いた。

 

何も考える必要なんてない、やることはただ一つ・・・ただ透君の安否が気になるだけ、響子ちゃんはもちろんだけどあのハルカちゃんでさえ私達とほぼ同時に動いたくらいだもん。

 

だけどここは『クラウディア』、すぐには向かうことが出来ないということを忘れてしまっていた。

 

クロノ君達が車の手配をしてくれている間にお父さん達は地球に帰ると言った、理由を聞くと。

 

士郎「彼と話をするのはまずはなのは達だ、お父さん達のところに来るのは落ち着いてからでいいよ・・・・・特に彼にはね」

 

桃子「帰ってくる時は一声掛けてね、お母さん達も準備して待ってるから」

 

士郎「あ、だけどこれだけは伝えておいてくれないか?」

 

と言い残して、迎えの車には一緒に乗ったけど途中で空港に寄ってお父さん達を降ろし、私達はそのまま聖王医療院に急いだ。

 

ってここまで言ったら全員が向かってるように聞こえるけど、実際は私達が一目散に出たからクロノ君やゼストさん達は出遅れてしまっている。

 

ヴィヴィオは車が到着する前に私が迎えに行って現在も車内で私の隣にいる、それに新人の子達も一緒に乗り込んでいる。

 

その道中で響先輩の言っていたことを思い出した。

 

響(回想)「彼の状態は確かにハルカちゃんやシャマルさんが事前に治してたけど、治す前はかなりの深手を負ってた筈よね?だったら身体もしくは精神に何かしらの影響があるかもしれないから・・・・その辺りは覚悟してなさい」

 

と言ってた、その後響さんに少しだけど詳しく聞くと、ただでさえ透君はあの『カラミティ』を無理矢理引きはがしたり、その前の戦闘であの二人や二人の部隊、更にはあのデカい化け物に相当な怪我を負わされた、しかも今までの戦闘続きの毎日だったら身体だけじゃなく精神の方にも何かしらの後遺症のようなものがあるかもしれない、部分的な記憶喪失や最悪身体が思うように動かないようになっているかもしれないということらしい。

 

アインス「しかし透の事だ、アイツがこのままゆっくり休むとも思えんのだが」

 

ハリベル「・・・否定は出来んが、だがあの方の今の状態を考え、更にお前達が説得すればいくらあの方と言えど無理に動きはしないとは思うが」

 

なのは「まぁ透君が動くようだったら無理矢理にでも動けないようにするよ!」

 

スバル「なのはさんがいつも以上に強引に!?」

 

ティアナ「す〜ごいやる気満々な目をしてるわ・・・・・」

 

ハルカ「いや流石にそれはやり過ぎだって・・・・」

 

私の言った事に皆が若干私から距離を取ってた・・・・・・いや、冗談だよ?流石に。

 

ハルカ「まぁと言っても念の為透が動き出さないように、事前に手は打ってあるんだけどね」

 

アルフ「手を打った?」

 

ハルカ「響さん、大丈夫ですよね?」

 

響「ええまぁ、言われた通りな処置しかしてないけど・・・・本当に大丈夫なの?」

 

シャマル「それくらいしないと、透君また無茶しそうだから」

 

響「だからって、あんなの彼ならその気になれば・・・・」

 

フェイト「??どういう事?」

 

ハルカ「・・・・今ここで話しても、どうせ透の所に行けばわかるから、今は急ぎましょ」

 

そういってる間に車は聖王医療院に付き、私達は車を降りると急いで透君の病室まで全力疾走した・・・・ちなみにヴィヴィオは私が手を引いてるからあまり思いっきりは走れないんだぁ〜・・・・。

 

途中看護師の人に注意されたけど、その言葉に皆は耳に入っても聞き入れることはせず変わらないスピードで走り抜けていった。

 

なのは「ご、ごめんなさぁいぃ〜・・・」

 

だからじゃないけど一番遅い私が代わりに謝りながらヴィヴィオと一緒に透君の病室に急いで行った、透君の病室はカリムさんの口利きで個室にしてもらっているっていう話。

 

その途中でヴィヴィオの手がまた一段と強く私の手を握ってきた、たぶん知らない人に会うから緊張してるのかな?

 

そして私とヴィヴィオが病室に着くと、そこには部屋の中で息を切らせていた皆と看護師さんに血圧や熱と言った簡単な検査をする為に上体を起こした透君がいた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

ただ、私も透君も・・・・そして皆も、検査をしている時に・・・・誰も口を開くことは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

ハルカ「そう言えばさぁ、透は色んな漫画やアニメのキャラをイメージした奴と戦って修行してたって言ったわよね?」

 

リコ『そうです』

 

ハルカ「『六式』とか『牙突』や『飛天御剣流』は分かるけど・・・・まさか『自然系』の技というか、『自然系』特有の・・・ってのは無いはずよね?!」

 

ライラ『まぁ流石にあんな身体を気体のようなモノにする技術はマスターといえど編み出せなかったようです』

 

ハルカ「ほっ・・・・まぁそりゃそうよね」

 

ヤクモ『あ、ですが『白ひげ』というキャラの技?と似たようなモノを編み出せたとおっしゃってましたね』

 

ハルカ「透ェ・・・・・」

 

 

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あとがき

 

えぇ今回は短めでお送りしました。

 

しかし、最近は不調なんでしょうか・・・・なんだか納得がいく作品が出来ないというか、上手くできたような感じがしませんでした。

 

もうダメなんでしょうかねぇ・・・・この後の話も一応は考えてはいるんですが、細かい所がうまく考えられないというんでしょうか・・・纏まらないんですよねぇ・・・・・・。

 

今回の話は、この映像を見終わったなのは達が自分たちのこれからの行動をどうするかを決めようとした矢先に透の意識が回復したという連絡を受けた・・・という話だったのですが・・・・・ぶっちゃけどうでしょうか?

 

どこか改善出来るような所があるんじゃないかと思いはするんですが、一体どこなのかは自身ではわからないんです・・・つまらないと思われた方には本当に申し訳ありません・・・・。

 

えぇ〜絶賛不調の為ボヤキが出てしまいました・・・・すみません・・・。

 

 

では次回は!目を覚ました透、とうとうその透とちゃんと向かい合うことの出来たなのは達、しかし室内は沈黙の空間と化してしまった。

 

その状態の中で透となのは達は一体何を話すのでしょうか!?

 

そしてなんと!?次回か次々回辺りで、透がスバル達にどうやって『写輪眼』等を使用出来るようにしたのかが明らかになる・・・・・予定です!!

 

 

 

 

あと余談ですが、透が見つかり再会したことを機に、イチャラブ的要素を取り入れる予定です・・・・イチャラブ表現出来ればいいのですが。

 

それと、皆さんが常々思われていた、榊と緋村をフルボッコの件ですが・・・・・・もちろんあります!!というか無い方がおかしいですし、私自身でもブッ飛ばしたい程です!

 

 

 

それでは、不調気味で人気も落ち気味ですが(そもそも人気ってあったっけ?)、それでも面白い小説にしていこうと思っています!!

 

皆さんの声援をバネにしていきます!!では、次回をお楽しみに!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第41話 決起と目覚め
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コメント
鏡花水月の力を使ってフルボッコ♪(アジ=ダハーカ)
頑張ってください(ソレイユ)
頑張ってね(nekusuto)
フルボッコ!ヒャッハー!!(カイル)
フルボッコパーティー♪(endless)
馬鹿共をフルボッコ………フフフ…。(タイプ・マァキュリー)
いいですね。馬鹿のフルボッコは。楽しみです。(Fols)
(ΦωΦ)フフフ…楽しみだ、とてもとても楽しみだ(フルボッコ)(ユーウ)
馬鹿二匹のフルボッコと言う名の粛清を期待しています。勿論転生特典の剥奪を期待しています。(俊)
透の過去を見て覚悟を決めたなのは達。そして目覚めた透の元に向かった彼女達が透と何を話すのか、ものすごく楽しみです。(俊)
理由、斬魂刀(自分)とデバイス(他人)。 俺的解釈(k2m)
僕的に、村正の力は魔導師には最悪の力だと思います 特にインテリジェントデバイス持ちには。 (k2m)
フ〜ルボッコ!フ〜ルボッコ!(kaito)
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魔法少女リリカルなのは 転生 恋愛 チート 

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