蛇王と異世界のサイボーグ少女
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クリスマスが過ぎた頃、俺の周りにはたくさんの事があった。

ギリシャで怪物たちの王の王と名乗る魔神と戦っているうちに実家がある日本の海鳴市で大規模な結界が張られており誰かが戦っていたそうだ。

 

「はぁ、日本は日本で大変な事になっていたんだな」

『はい、なんでも異世界からの産物の所為だと』

「まぁ、さっちゃんもご苦労さん」

 

電話越しで話している女性、通称さっちゃんが俺の言葉を聴いた途端小さく息を呑む。

 

『ああ、王よなんと勿体無きお言葉!! この沢渡涼子、王の為なら例え天界だろうと冥府だろうと御身の為ならばどこへでも!!』

「いやいや、そこまではしなくていいから」

 

俺への余りの狂信ぶりに若干引き気味になりながら軽めに突込みを入れつつそのまま電話を切る。

 

俺の名前は琥珀・A・ヴォバン、なんでも世界で八人目の神殺しとか言う俺の爺さんと同じドラクエで言うラスボス、若しくわ裏ボスに位置する役職についてしまった。

因みに殺した神の数は4。

カンピオーネの中でも特にひとつの権能で複数の力があると言うことで注目を受けている。

簒奪している権能が全て蛇に関する物のみとなっているから世界からは蛇王と呼ばれているけども正直こんな役職のりきでない。

 

「どうせならもっと勇者的な役職がよかったな」

 

そうつぶやく俺、だけどいつだって世界は俺をカンピオーネとして見ていることはかわらない。

昨年、アメリカで現れたアステカの神、ケツァルコアトルを殺したときに嫌というほど分かったじゃないか。

 

「さてと、もうすぐ正月だし気分直しに家に戻るか」

 

そう言って俺は家に戻ろうとした瞬間、行き成り周囲の空気が変わりだす。

 

「すいません、現地民の方ですか?」

 

そこに現れるのは一人の赤髪を三つ編みにした少女、だが手には片手剣と拳銃。

そして一番に目が入る事は空から降りて来たこと。

その光景を目にした瞬間に俺は回れ右をする。

 

「へ?」

「面倒ごとは持ち込まないでください!!」

 

そんまま少女を置き去りに逃げていく。

 

「ちょっと待ってください!!」

 

そしてギリシャで観光旅行を終えた俺にもうひとつ、闇の書と呼ばれる魔道書が原因で起きた事件に巻き込まれて行くのであった。

説明
原初の火、ケツァルコアトルを殺し世界で8人目の王となった少年、琥珀・あ・ヴォバン。
そしてギリシャで怪物たちの王テュポーンとの戦いの後日本へ戻ると少年は一人の少女と出会う。
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