真恋姫無双 舞い降りし剣姫 第八話
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〜鞘華視点〜

北に向かった私達はある街に到着した

その街で1泊して次の街へ向かうつもりだった

だが、その街に黄巾党の大群が向っていた

無論、見捨てるつもりはない

だが、敵の数は大凡3万

とてもじゃないが勝ち目はない

しかし、「大梁義勇軍」を名乗る義勇軍がやってきた

接触して共闘を持ちかけよう

 

「私は楽進といいます」

「うちは李典や」

「沙和は于禁なの〜」

 

義勇軍は快く共闘を受け入れてくれた

「私は北郷よ」

「徐庶と申します」

私達が名乗ると

「北郷?もしかして〈天の御遣い〉の北郷殿ですか!?」

楽進が訪ねてくる

(もう、そんなに有名になってるの?)

と、思いながら

「ええ、〈天の御遣い〉北郷一姫よ」

私が名乗ると

「これは、心強い御見方が出来ました」

 

更に吉報が舞い込んだ

「私は陳留刺史、曹孟徳様の家臣夏侯淵

 この義勇軍の責任者に会いたい」

また大物が出てきた

楽進達と共に私と静里も夏侯淵に会い、そのまま軍議となった

私は夏侯淵にも〈天の御遣い〉を名乗った

 

「夏侯淵殿の部隊が2千、義勇軍が2百、対して敵は3万

 これではどう頑張っても時間稼ぎが精一杯です」

「いや、時間を稼げれば曹操様の本隊が到着する

 大凡あと1日と言ったところだろう」

微かな光明が見えた

「では、四方の門の内側に防壁を作りましょう

 四方の大道全てに作り、街の人達はその内側に避難

 最初は門で食い止め、門を破られてからは防壁で防御

 これでいかかでしょう」

「うむ、それしかないか」

「なら、その防壁はうちが作るで」

李典が

「大梁義勇軍、急いで防壁作るで〜」

と掛け声をかけ、出ていった

「真桜・・、李典はこういったことが得意なので任せても大丈夫です」

楽進の言葉を信じて私達は街の人達の避難誘導をする

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〜夏侯淵視点〜

負けるわけにはいかない

だが、苦しい戦いになる

不幸中の幸いはわが軍だけでなく義勇軍も士気が高いことだ

いや、わが軍も到着直後に比べて士気が高い

これは、〈天の御遣い〉北郷一姫のおかげだろう

〈天の御遣い〉の名は管略の予言で広く知れ渡っている

そこへ真偽はともかく野党の群れから村を救った、

孫策と言うものの軍に参加して黄巾党の大軍を討伐した、そんな話が風評を上げていた

(この戦いが終わったら華琳様に引き合わせてみるか)

私はそんな事を考えてた

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〜鞘華視点〜

黄巾党の大群が向ってきた

防壁は完成していたが敵の数が多い

あっという間に四方を囲まれ門を突き破りに来る

夏侯淵の部隊と義勇軍で弓を斉射

だが焼け石に水にしかならない

中央に私と静里、夏侯淵、楽進達が集まった

「西、東、南は北に比べて敵が少数です

 ですから、西に李典殿、東に于禁殿、南に夏侯淵殿が向ってください

 北は北郷様と楽進殿、それに弓兵の指揮の為私も向います」

李典と于禁が反対しようとしたが

「議論している暇はない、指示に従え」

夏侯淵の言葉で各々場所に向かう

 

「徐庶殿、この配置の根拠は?」

楽進が北の防壁に向かって走りながら訪ねてくる

「門での戦いを見て、敵の数の最も多い北へ速さと手数の多い御二人に向かってもらい

 御二人には戦闘に専念していただく為、弓兵の指揮に私が向う、これが最良です」

「こんな短時間でそこまで判断したのですか?」

「この位出来なければ軍師は務まりません」

流石は〈徐庶元直〉

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北側の防壁に着くと私と楽進は防壁の前に降り立つ

「さあ、害虫駆除を始めましょうか」

「害虫駆除とは言いえて妙ですね」

黄巾党の大群が向ってきた

 

「お、いい女じゃねえか

 俺がもらった」

「銀髪の方は俺が」

お決まりの言葉を吐きながら向ってくる

その片方の男に向かって日本刀『朱雀』を一閃

その男の首と胴は離れ離れになった

もう片方の男は楽進の拳打で吹っ飛ばされた

 

「さあ、我こそは〈天の御遣い〉北郷一姫

 天に逆らうものは覚悟してかかってこい」

はったりをぶちかます

効果覿面

敵に戸惑いが見える

「楽進、行くわよ!」

「はい!」

私達は互いの背を守りながら敵を倒していく

私は日本刀『朱雀』で敵を斬り、楽進は拳打で叩きのめしていく

 

「くっそ〜、一人ひとりじゃなくまとめてかかれ」

敵が十人ほど固まって向ってくる

「北郷様、下がってください

 猛虎襲激〜!」

楽進の技で敵がまとめて吹っ飛ぶ

(ちょっと、今の技ってもしかして氣?)

氣というものは存在するが、それを体外に放出して敵を倒すことなど不可能

そんな事が出来るのは最早、人ではない

と、いうことを聞いたことがある私は

「間違っているよ 父さん」

 

「てめえら、何を二人にてこずてやがる

 もういい、俺が相手だ」

「お前が大将か」

「俺様の名は波才

 あの世に送ってやるぜ」

 

波才の剣での攻撃を躱し、日本刀『朱雀』を一閃

しかし、波才もはそれを受け止める

「かるいな、そんな攻撃じゃ俺は斬れねえ・ぞ・・」

いや、波才は受け”止めて”いなかった

私の攻撃は波才を彼の剣ごと斬っていた

 

指揮官を倒され黄巾党は明らかに動揺する

「くっそ〜、数で押し切れ〜」

まだ戦いは終わらないかと思ったその時

「進め〜、黄巾党の奴等を全て斬り捨てろ〜」

長身、黒髪の女性を先頭に軍勢が向ってくる

旗は「夏」

そして、「曹」

曹操軍の本隊が到着したようだ

 

黄巾党は総崩れとなり、戦闘は終わりを告げた

私達は街を守りきった

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〜あとがき〜

三羽烏との出会いの回です

 

戦闘シーンは本当に難しいと痛感しています

 

次回は大きな動きがある話となる予定です

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
三羽烏登場
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真恋姫無双 秋蘭  

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