真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #142
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〜 第142話 †穢されし戦い5† 〜

 

〜孫策(そんさく)視点〜

 

 

駆け足になりながら自軍陣地へと戻っている最中

私は親友に疑問に思った事を聞いてみることにした

 

「ねぇ冥琳(めいりん)この落とし前はどうしたらいいかしら?」

 

やや息を切らせながらだったけど彼女は顎に手をやりやや沈黙して

 

「そうだな、雪蓮(しぇれん)が刺客に襲われ、毒矢で我が将の一人が犠牲になった

 という感じでいけ」

 

「白(はく)の名は出さなくていいの?」

 

「出してもいいがその場合、向こうにも白の存在がバレてしまい

 侵攻自体が終わり撤退はするだろう・・・な

 ただ、下手すれば負傷させたのが我々だから華陀(かだ)を呼んで治療すると

 撤退された後にいわれかねん

 そんな暴挙をお前は許せるのか?白に怪我をさせた奴らをお前は無傷で撤退させて我慢できるのか?」

 

彼女にそんな事言われた私は口元が歪むのを感じる

そんなの怒り(火照り)が収まるわけないじゃない!

私のそんな姿を見た彼女は苦笑いしながら

 

「私もそんな事を許せるわけないからな

 少なくとも撤退はさせてやってもいいが・・・

 我らが領地に攻め入り、お前を暗殺しようとした報いは受けさせないとな」

 

彼女のメガネの奥の眼がどす黒い感情に呑まれるのを感じた私は背中に悪寒を感じる

うん・・・アレが出た彼女は私ですら素直に逃げるしかできないわ

相談をしてるうちに自軍陣地に着いた

皆、私が敵兵の首を持ってる事に驚いてたけど

 

「皆の者静まれ! 今より軍議を開く! 将達は皆天幕へ集まれ!」

 

軍議を軽く開き皆にどんな事があったのか話す

蓮華(れんふぁ)とかは「曹操(そうそう)愚劣な事を!」とか怒ってたし

明命(みんめい)は「私がしっかりとお守りしていれば・・・」と落ち込んでた

私的に一番不気味だったのは祭(さい)だったわね

無表情で目を閉じて話を聞いて、聴き終わると天幕の端へと移動してたし

ただ、私はしっかりと見た両手の平から血が滴ってるのを

私と気持ちは一緒なんだろうけどね、本当なら今すぐにでも白の所に行き連れて帰って看病したいと

そうそう、陣地に戻ると同時に白の所には救護兵を行かせた

これで私達の戦いが終わる頃にはこちらに来て手当を受けて安静にしてると思う

 

 

そして・・・開戦の時間となった

 

広い平野でお互いの兵と将がにらみ合う

私達の士気は十分過ぎる程滾っている、数は少ないけど負ける気は微塵も感じない

 

両軍が睨み合う中、私は一人前に出る

白に聞こえてるかしら・・・私の王としての声

それに私が選び歩んでる道の声が

 

「聞け!孫呉の将兵よ!我が朋友達よ!

 我らは父祖の代より受け継いだ土地をようやく取り返した!

 だが!

 今、愚かにもその土地を欲し、無法にも大軍を持って押し寄せてきた敵がいる!

 敵は卑劣にも、我が身を消し去らんと刺客を放ち、この身に毒を与えようとした!

 幸いにも、我が最愛の友がその身代わりとなり卑劣な毒に侵され滅ぶしかないだろう!

 しかし、この孫伯符が友の慟哭を受け取った!

 その身、魂魄となりて永久に我と皆と共にあるだろう!

 その魂魄は盾となりて我と皆を守ろう!

 その魂魄は矛となり、呉を侵す全ての敵を討ちこらそう!

 勇敢なる呉の将兵よ!その猛き心を!その誇り高き振る舞いを!

 その勇敢なる姿を我と共に示そう!

 その姿、その声を!卑劣な毒と闘いし我が友へ響かせよ!

 呉の将兵よ!我が友よ!

 愛すべき仲間よ!愛しき民よ!

 孫伯符、救われた命の炎を燃やし、ここに未来への大号令を発す!

 天に向かって叫べ!心の奥底より叫べ!!己の誇りを胸に叫べ!

 その雄叫びと共に未来を掴み取れ!」

 

 

私の後ろで雄叫びが上がる!

私も負けじと心の奥底から声をあげる

 

白をあんな目に合わせて・・・許さないんだから!

 

突撃をしている最中曹操軍は殿を残しながら反転し撤退を開始する

 

逃がさない逃がさない逃がさない逃がさない!

白が受けた痛みや苦しみはこんなものじゃないから!

 

結果を見れば私達は勝利した

私は剣を空へと掲げる

 

「皆の者!友へと聞かせる勝鬨をあげよ!!」

 

うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!

 

甚大な被害を与えたと思う

少しだけ怒り(火照り)も静まったから良しとしましょう

後は陣地へ帰り、白の看病をしないとね・・・

 

 

陣地に帰った私達に待ってた報告は予想外なものだった

 

 

「華陀殿がすでに治療をしていたようですが、尽力の甲斐無く・・・

 せめて故郷でゆっくりと弔ってやりたいということでした」

 

 

その日私と冥琳と祭の3人は気を失った・・・

 

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〜あとがきっぽいもの〜

 

投稿が今年最後になりすいません

体調を崩し気味だったのでバイトを一旦辞めてゆっくりしながら書くかなと思っていたら

インフルエンザにかかり、治ると実家暮らしなので両親からさっさとバイト探せと言われ

バタバタとバイト決めてさぁ書こうと思ってたらブルースクリーン

PCが反応全くしなくなったので買い替えをと思ったけど以前のバイト先の給料日が29日だったので

昨日買い直して、色々としてたら今日になりました

 

大号令については雪蓮の唯一?の見せ場なのでどうしても書きたかったです

内容は若干変更してるので重さがだいぶ軽くなった気がします

この時点で雪蓮達は白ちゃんが死んだと思ってないですからね

まぁいざ戻って、白ちゃんを看護しないとぐふふふという邪な考えはものの見事に砕け散り

彼女達3人は抜け殻へと・・・ならずにきっとやけ酒に走るでしょう

 

それでは良いお年を過ごしてください、来年は定期的にちゃんと書きたい駄文でしたm(_ _)m

説明
この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
苦手な人はご遠慮ください
大丈夫な人は駄文にお付き合いください

遅くなりすいません
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コメント
続きよみたいな(ナハト)
追いついた? 華佗何やってんのーwwww(スー)
これ現代だったら華佗逮捕だなww(スネーク)
華陀ェ?(´Д` )(noel)
これは華佗が悪いww そして最終的に白くんもお母さまも生きていることを知らされる雪蓮さまが荒れるのが見えるぞ……ww(神余 雛)
やっぱり華佗が悪いと思います!!祭も気絶・・・・・寄る歳のせいか・・・(あか)
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真・恋姫無双 オリ主 オリ主ルート 大号令 

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