ポケットモンスター トライメモリーズ 第4話
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第4話:電気ポケモン・ピカチュウ

 

 

トウカシティを旅立ったクウヤは   104番道路に来ていた。

海沿いのこの道の空ではキャモメが鳴いている。

遠目には小さいながらも港があり船が止まっているのが見えた。

潮風に当たりながらも少年の目は 真っ直ぐ目の前に見える森へ向けられていた。

このトウカの森を抜けた先にカナズミシティはあり ポケモンジムがある。

 

「このまま進めばトウカの森、 そこを抜けてさらに先へ行けばカナズミシティだってセンリのおっちゃんが言っていたよな!

よぉし、一気に行くぞ!」

 

意気揚々と段差を軽々飛び降りるクウヤ。 

結構高い段差も、度胸が据わっている彼には意味がない。

 

「そいっ!」

 

それも今のやる気に満ち溢れてる彼にとっては これくらいの段差などあってないようなものだ。

見事に着地を決めると、 足早にトウカの森の方向へ走っていく。

クウヤはそこで、看板を発見した。

 

『このさきトウカのもり!おとしものにごちゅうい!』

 

「・・・・かぁ。そんなやばそーに見えないけどなぁ?」

「チャも〜、チャ!?チャモチャモォ!」

「なに、アーチ?」

「チャモ!」

「ん?あぁ!?」

 

クウヤがアーチに言われ向いた方向・・・。 

その先ではガラの悪い男達が一匹のポケモンを集団で リンチにあわせているという、酷い光景があった。

被害にあっているのは、黄色いポケモンだ。

 

「あいつらもしかして・・・いくぜ、アーチ!」

「ちゃも!」

 

これを見捨てる事が出来ない彼等はその男たちに突っ込んで行き 上空から火の粉を浴びせる。

 

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その隙にクウヤは懐に飛び込みポケモンを助け出す。

 

「おい、大丈夫か!?」

「ぴぃ、かぁ・・・」

 

黄色いポケモンは僅かに鳴き声をあげた。

 

「!おまえひょっとして」

「・・・おい、なにしやがる?

そこのボーズ・・・」

「あぁ?」

「俺達の楽しみを奪うったぁいい度胸だ!」

「イジメが楽しみ?

それも集団で1人をいじめるのが・・・?

うっわぁ・・・・かっわいそ〜〜〜」

「なにぃ!」

「なんだよ、イジメなんてどこが楽しいのやら・・・。

そんな馬鹿の考え、わかんねぇしわかりたくねぇな!」

「っこのクソガキぃ!!」

 

クウヤは飛んできたパンチを楽々にかわしてアーチにつつくを命令する。

今度は別の男が向かってきたが回避し男の手を思いっきり引っかく。

 

「いっでぇ!!」

「ナイス、アーチ!」

「このクソガキども!覚悟しろぉ!」

「やるのかよ!」

 

男はドガースを繰り出して不意打ちのたいあたりをかましてきた。

アーチのみならず、クウヤと彼が抱えてるポケモンを軽く吹っ飛ばされる。

すぐ体勢を立て直すと同時にアーチに火の粉を再び指示しドガースを戦闘不能にする。

男はドガースを戻すと直接クウヤに殴りかかる。

 

「うっ」

「ピカァァ!!」

「・・・えっ!?」

 

目を瞑ってしまったが途端に目の前に雷が落ち男達はそれで思いっきり痺れてしまった。

その隙にクウヤは2匹のポケモンを抱えて思いっきり走って行った。

それはもう、ここがどこなのか分からなくなるほどに。

 

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「はぁ、はぁ・・・。

ここまできちゃったけど・・・どこだここ?」

「チャモチャ」

「ぴ・・・かぁ」

「おっと!ちょっと待ってろよ!」

 

木の根に腰を下ろすとクウヤはリュックから傷薬を出しそのポケモンに傷薬のスプレーをかける。

 

「ぴぃ・・・」

「もう少し我慢しろ、ピカチュウ」

「ぴっかぁ」

「ちゃも」

「お前ピカチュウだろ、ポケモンの中でもナンバーワン人気の。

よく見るからわかるんだ」

「ぴか、ちゅう」

「さっきの雷凄かったぜ!助けてくれてありがとな」

「ピカ、ピカチュウ、ピーピー」

「あ、あばれんなって!」

 

そういいピカチュウを落ち着かせると立ち上がりそこの樹から木の実をもぎ取る。

かりっと一口かじり安全か確かめるとアーチにそれを切り刻ませる。

そのかけらをピカチュウの口に近づけさせると ピカチュウはゆっくり口を動かしながら木の実を食べ始める。

 

「ピカァッ!」

「チャモ」

「うまいか?」

 

クウヤとアーチも安心すると彼らもオレンの実を食べ始めた。

 

「うん! うまいな、これ」

「ぴっか」

「ちゃも」

「ヘンに高いもの食うよりも、 案外こういうのの方がおいしかったりして?」

 

そういう高級なものは食べた事ないけどな・・・。

そう付け足しながら無邪気に笑いもう一切れのオレンの実を食べる。

アーチやピカチュウも楽しそうだ。

もう仲良くなった2匹にクウヤは聞いてみる事にした。

 

「じゃ、これからどうする?」  

「ぴか?」

「ちゃも?」

「このままほっといたらこのピカチュウ・・・また誰かにいじめられるぜ」

「ぴか!?ぴかちゅー!」

「分かってる・・・お前、オレ達と一緒に来ないか?」

「ピー!」

「お前行く気満々だな!よし」

 

クウヤはリュックからモンスターボールを出し ピカチュウに向けて開閉スイッチを押す。

ボールが開くと同時に ピカチュウはモンスターボールに入った。

 

「ピカチュウをゲットしたぞ!」

「チャーモ!」

「これからよろしくな、ピカチュウ・・・いやピーカ!」

  

NNをつけると、クウヤはボールに向き合い ピカチュウに話しかける。

上部分がすけ、中には確かにピーカがいた。

 

「これからもよろしくな!」

 

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―――(そう、オレはアーチに出会って、 

 

セイの助けで旅に出て、

 

リクガに会って色々教えられて

 

ラカイに会って目標も決めて・・・

 

そしてピーカを仲間にして

 

今ここにいるんだよな)―――

  

 

「朝だ!旅の続きに行こうぜ!」

 

「ぴか!」

「ちゃも!」

 

 

オレ達はまだまだ、冒険絶好調! 

 

 

 

説明
みんな知っててみんな好きな、あのポケモンが登場します。
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