英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク 改訂版
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ケビン達が転移した場所―――――そこは意外な場所だった。

 

 

〜王都グランセル・南街区〜

 

「あ………!シロハヤブサの像…………ってことは、ここは!?」

「間違いない………グランセルの南街区だ!」

「…………?(どういう事かしら……?昼間なのに人がいない所か、気配すらしないわ……)」

転移して目の前にある見覚えのある像に気付いたケビンとユリア大尉が明るい表情をしていたが何かに気づいたアーシアは真剣な表情で考え込んだ。

「訳のわかんない空間から転移したと思ったら今度は町中……ホント、意味不明な状況ですが、取りあえず人がいる所に到着して何よりですね、中将。」

「…………―――いえ、ひょっとすればこの町中すらも異常な空間かもしれません。」

「へ………」

安堵の溜息を吐いたアニスだったが、周囲を見回して何かに気づいたジェイドの忠告を聞くと呆けた表情をし

「……………………」

「なんや、リース。鳩が豆鉄砲喰らったような顔して。」

ある方向を見つめて呆けた表情で黙り込んでいるリースに気づいたケビンは不思議そうな表情で声をかけた。

 

「うん………一つ聞きたいんだけど。グランセル市の門というのはあんな不気味な雰囲気なの………?」

「へ………」

リースの言葉を聞いたケビン達がリースが見つめている方向を見ると、グランセルの入口の部分に巨大な黒い門があった!

「!!」

「な、なんだあれは………!」

異様な門を見たケビンとユリア大尉は驚き

「!貴方達に一つ聞きますが、あの兵士達は貴方達の世界の国の兵士なのですか?」

「へ………?」

「!!」

ジェイドの言葉を聞いたケビンは呆け、ユリア大尉は驚いた後ジェイドが見つめている方向を振り向いた!そこには人間の姿をしていない甲冑姿の兵士達が街を巡回していた!

 

「甲冑の兵士……」

「こ、これは………どうしてグランセルが………王都がこんなことに………」

「………さすがにこれは予想外やったな………オレらがあっちにおった間に何かあったのか、それとも……」

異界化した王都をアーシアは呆け、ユリア大尉は信じられない表情で見つめ、ケビンは真剣な表情で考え込んだ。

「………『影の国』の影響がこちら側にも及んだのか。」

「くっ………ケビン神父、リース殿!すまないが私はグランセル城に行ってみる!市民達もそうだが陛下や殿下の身が心配だ!」

リースの推測を聞いたユリア大尉は血相を変えてグランセル城に向かおうとしたが

「それやったらオレらも付き合いますわ。いくらユリアさんでも一人で行動するにはあまりにも危険ですやろ。」

「だ、だが………」

「………焦りは禁物です。このような異常事態にこそ冷静に行動すべきかと。」

「………………わかった。君達の言う通りだ。」

ケビンの申し出やリースの忠告に冷静さを取り戻した。

 

「よし………それじゃあ市街の様子を調べながらいったん城を目指すとしよう。相当、手強そうなんがうろついているみたいやから気を引き締めて行こうか。」

「了解。」

「!構えて!早速来たようよ……!」

そしてケビンが仲間達に号令をかけたその時、何かに気づいたアーシアはケビン達に警告した。すると複数の甲冑姿の兵士達がケビン達に向かって突撃して来た!

「チッ、早速かいな!」

突撃してくる兵士達を見たケビンは舌打ちをした後、仲間達と共に武器を構えたその時!

「無数の流星よ!彼の地より来たれ――――――メテオスォーム!!」

突撃してくる兵士達に気づいて既に詠唱を終わらせたジェイドが譜術を発動した。すると空から無数の隕石が飛来して兵士達に襲い掛かり、無数の隕石に圧し潰された兵士達は跡形もなく消滅した!

「………………」

「な、何だ今のは……!?」

「ジェイド中将の先程の行動を考えると術で隕石を呼び寄せたように見えますが……」

「まさか……今のも貴方達の世界の魔法――――譜術なのですか!?」

ジェイドが放った圧倒的な威力を持つ譜術にケビンは驚きのあまり口をパクパクさせ、ユリア大尉は信じられない表情をし、リースは呆け、アーシアは驚きの表情でジェイドに視線を向けた。

 

「まあね〜。でも、今の譜術ができるのはわたし達の世界でも中将だけだよ〜♪――――それにしてもあんな雑魚相手に、禁譜をぶっ放すなんて、中将の容赦がない所も相変わらずですね♪」

「ハッハッハ、それ程でもありませんよ♪」

からかいの表情のアニスに見つめられたジェイドは笑顔で答え、その様子を見守っていたケビン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「信じられない……あんな大掛かりな術を僅かな時間で苦も無く発動した上、全然疲労していないなんて……」

「ハハ……こりゃ、とんでもない助っ人やな。そんじゃ、気を取り直して探索を始めよか。」

隕石を呼び寄せるという普通に考えれば大掛かりな術を苦も無く発動させ、更に反動もない様子のジェイドをリースは信じられない表情で見つめ、ケビンは乾いた声で笑った後気を取り直して仲間達に号令をかけた。

 

そしてケビン達は異界化した王都を探索し、探索した結果王城には何かの結界によって阻まれ、一端諦めて他の場所を探索し、ある場所――エレボニア大使館に入った。

 

ケビン達が大使館内に入ると今まで現れた敵――甲冑兵とは異なり、両手にギロチンの刃のような武器を持ち、暗殺者のような姿をした敵達がケビン達を囲むように現れた!

「………っ………」

「いきなりかい………!」

敵達の登場にリースとケビンは警戒し

「………来るぞ!」

ユリア大尉の言葉を合図にケビン達は戦闘を開始した。

 

「「「「………………」」」」

戦闘開始早々敵達は姿を決して、一瞬でケビン達の前に現れた!

「なぁっ!うっ!?」

「やっ!きゃっ!?」

敵の2回攻撃を回避や防御ができなかったケビンやリースはダメージを受け

「はっ!やぁっ!!」

ユリア大尉は敵の攻撃をなんとか見極めてレイピアで捌き

「!そこっ!!」

アーシアはバックステップで2回攻撃を回避した後ボウガンから矢を放って反撃を叩き込んだ。

 

「鷹爪襲撃!双旋牙!巻き込め、空破爆炎弾!!」

敵達の攻撃が終わった事で敵達にできた僅かな硬直時間を見逃さないアニスはトクナガで頭上からの奇襲をした後その場で回転し、更に自分ごとトクナガと共に炎を纏って全身を回転させながら突撃して敵の一体を倒し

「瞬迅槍!天雷槍!爆炎、受けなさい―――墜牙爆炎槍!!」

ジェイドは槍で突進すると共に突きを叩き込んだ後そのまま斬りあげて雷撃を発生させ、止めに敵を串刺しにして敵の体内から炎の爆発を起こさせて敵の一体を倒した!

「ハッ!」

「!」

リースは法剣で敵を攻撃したが敵は素早い動きで回避してリースの後ろを取った。

「そらっ!!」

「!?」

「せいっ!」

しかしケビンがボウガンから放った矢に命中して怯み、その隙にリースは振り向いて再び法剣で攻撃して追撃し

「行くわよ―――セイッ!ハッ!これで止めよ―――クロスギアレイジ!!」

更にアーシアが仕込み刃を出したボウガンで切りかかり、止めに矢を射った。するとダメージに耐えられなくなった敵は消滅した。

「……………」

残り一体になった敵は何らかの技をする為に力を溜め込み始めたが

「歪められし扉、今開かれん―――ネガティブゲイト!!」

「受けよ、無慈悲なる白銀の抱擁―――アブソリュート!!」

アニスが発動した譜術によって動きが封じ込められ、そしてアニスに続くように発動したジェイドの譜術で全身を氷漬けにされた後頭上に発生した巨大な氷の塊が落下すると氷漬けになった敵は氷の塊に砕かれて消滅した!

 

その後ケビン達は大使館内を探索し、書棚がある部屋でなんと封印石を見つけた。

 

「また封印石が見つかったね。」

「フム……と言う事はこの中に私達が封印されていたのですか。」

「ええ。今までのようにどなたかが中にいるのでしょう。」

ケビンが手に入れた封印石を見て呟いたアニスの言葉を聞いて考え込んでいるジェイドの言葉に頷いたリースは封印石を見つめた。

「帝国大使館にあったという事は………帝国出身の人達が出てくるかもしれないわね。」

「帝国出身と言うと……オリヴァルト殿下達が考えられるが……ヨシュア君やレーヴェ殿、カリン殿も帝国出身だったから、彼らの可能性もありえるな………」

「ま、そいつはこれを解放してみればわかるやろ。じゃ、一端戻るか。」

アーシアの推測を聞いて考え込んでいるユリア大尉に指摘したケビンは”方石”を使って、一旦庭園に戻った―――――

 

 

 

 

説明
第120話
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テイルズオブジアビス 他テイルズキャラも登場 他作品技あり 軌跡シリーズ 

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