【サイバ】或る日のフローエツァイト(その2)【交流】
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「こんにちは」

「あ、いらっしゃい!」

 次にフローエ・ツァイトを訪れたのは、てんくうプロレスリングの花形女性レスラー、((寺内静波|じないしずは))と、デモンシード相馬こと((相馬種姫|そうまたねひめ))だった。

 二人の服装は対照的だ。静波がシンプルなTシャツとジーンズ姿なのに対して、種姫はフリルをふんだんにあしらったワンピースを着ている。リングの上では((悪役|ヒール))を演じることも多い、恐ろしげな吸血鬼のイメージとは正反対の可愛らしい姿だ。

「えーっと、シュバイネハクセと、ブルートヴルスト5人前ずつ、あとコーヒー2杯ね」

 メニューを見て静波が注文を告げる。

「わ、さすがプロレスラー! たくさん食べるんですね!」

 注文を受けた((真緒|まお))が思わず驚きの声を上げる。

「まあね」

「レスラーや相撲取りは((食事|ちゃんこ))も仕事のうち、ってね」

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 しばらくして料理が運ばれてきた。豚肉の脚のロースト、シュバイネハクセと、ブルートヴルストだ。

 ブルートヴルストとは、「血のソーセージ」という意味である。その名の通り、豚の血液を原料に使ったソーセージで、吸血鬼である種姫の好物だ。

「ところで静波ちゃん、彼氏とは上手くいってる?」

 ブルートヴルストを頬張りながら、種姫が瞳を輝かせて静波に尋ねた。

「うん。おかげさまで」

 やや照れくさそうに、静波が答える。

「この前、((紅|こう))君ちでビーフシチュー作ってあげたんだ。紅君、美味しいって言って食べてくれたよ。料理特訓してくれた((菜乃花|なのか))に感謝だね」

「あー、最初の頃の静波ちゃんの料理、ヒドかったもんね。初ちゃんこ番の時、あとちょっとで食中毒騒ぎになりかけてたよ」

 種姫は笑った。

「やめてよ人の黒歴史披露するの」

 静波は苦笑しながらシュバイネハクセを口に運ぶ。

 その後も、静波と種姫は女子トークに花を咲かせた。

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「ふう。ごちそうさま」

「ありがとうございました!」

 支払いを済ませて、二人の美しきプロレスラーはフローエ・ツァイトを後にした。

 

 ドイツ料理の店フローエ・ツァイト。次にこの店のドアを開けるのは誰だろう。

 

[to be continued...]

説明
2番手行かせてもらいます。

真緒 https://www.tinami.com/view/750426
種姫 https://www.tinami.com/view/779721
静波 https://www.tinami.com/view/779501
紅 https://www.tinami.com/view/843084
菜乃花 https://www.tinami.com/view/739115
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コメント
>古淵工機さん プロレスラーなら減量とかそれほど気にしなくてもよさげな感じですからね。一応体重別の階級的なものはあるのかな?(尾岸 元)
>Abstain companyさん ドイツには血のソーセージと呼ばれるブツがあると知ってたので、フローエ・ツァイトが舞台なら種姫さん出すと決めてましたw(尾岸 元)
>Dr.Nさん 先生! お願いします!(悪代官の顔で)(尾岸 元)
どうもありがとうございます!格闘家は体が資本!!(古淵工機)
静波様と紅がリア充しているようで一安心w さて、そろそろ行くとしますか。(ネクストバッターズサークルからバットに付けた重りを外して出てくる。)(Ν)
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